(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-15
(45)【発行日】2024-03-26
(54)【発明の名称】有機カーボネート製造用触媒および有機カーボネートの製造方法
(51)【国際特許分類】
B01J 29/70 20060101AFI20240318BHJP
B01J 29/08 20060101ALI20240318BHJP
B01J 29/18 20060101ALI20240318BHJP
B01J 29/40 20060101ALI20240318BHJP
B01J 29/60 20060101ALI20240318BHJP
B01J 29/65 20060101ALI20240318BHJP
C07C 69/96 20060101ALI20240318BHJP
C07C 68/04 20060101ALI20240318BHJP
B01J 23/10 20060101ALN20240318BHJP
C07B 61/00 20060101ALN20240318BHJP
【FI】
B01J29/70 Z
B01J29/08 Z
B01J29/18 Z
B01J29/40 Z
B01J29/60 Z
B01J29/65 Z
C07C69/96 Z
C07C68/04 A
B01J23/10 Z
C07B61/00 300
(21)【出願番号】P 2019196483
(22)【出願日】2019-10-29
【審査請求日】2022-10-03
(73)【特許権者】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(73)【特許権者】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000003300
【氏名又は名称】東ソー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000095
【氏名又は名称】弁理士法人T.S.パートナーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100090918
【氏名又は名称】泉名 謙治
(74)【代理人】
【識別番号】100082887
【氏名又は名称】小川 利春
(74)【代理人】
【識別番号】100181331
【氏名又は名称】金 鎭文
(74)【代理人】
【識別番号】100183597
【氏名又は名称】比企野 健
(74)【代理人】
【識別番号】100161997
【氏名又は名称】横井 大一郎
(72)【発明者】
【氏名】冨重 圭一
(72)【発明者】
【氏名】田村 正純
(72)【発明者】
【氏名】崔 準哲
(72)【発明者】
【氏名】深谷 訓久
(72)【発明者】
【氏名】三島 崇禎
(72)【発明者】
【氏名】松本 清児
(72)【発明者】
【氏名】羽村 敏
【審査官】安齋 美佐子
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-289157(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0129935(KR,A)
【文献】特開2016-215101(JP,A)
【文献】国際公開第2019/138993(WO,A1)
【文献】Microporous and Mesoporous Materials,2011年12月13日,vol.152,p.71-77,DOI:10.1016/j.micromeso.2011.12.004
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 21/00-38/74
C07C 1/00-409/44
C07B 61/00
JSTPlus/JST7580/JSTChina(JDreamIII)
CA(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化セリウム(a)と、シリカ(SiO
2)とアルミナ(Al
2O
3)から構成されるアルミノケイ酸塩(c)を含有し、該アルミノケイ酸塩がLTA、BEA、FAU、LTL、MOR、FER、MFIの骨格型コードの群から選択される一種又は二種以上のゼオライトであることを特徴とする炭酸ジエチル製造用触媒。
【請求項2】
請求項1に記載の炭酸ジエチル製造用触媒が、さらにアセタール(d)を含有することを特徴とする炭酸ジエチル製造用触媒。
【請求項3】
前記ゼオライトの、アルミナに対するシリカのモル比が2以上3000以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の炭酸ジエチル製造用触媒。
【請求項4】
請求項1
~3のいずれかの項に記載の炭酸ジエチル製造用触媒の存在下に、
エタノールと二酸化炭素とを反応させることを特徴とする炭酸ジエチルの製造方法。
【請求項5】
エタノールと二酸化炭素を供給し、撹拌しながら加熱して反応させることを特徴とする請求項4に記載の炭酸ジエチルの製造方法。
【請求項6】
二酸化炭素の圧力(絶対圧)が1MPa以上10MPa以下である請求項4又は5に記載の炭酸ジエチルの製造方法。
【請求項7】
反応温度が350K以上460K以下である請求項4~6のいずれかの項に記載の炭酸ジエチルの製造方法。
【請求項8】
反応時間が1時間以上24時間以下である請求項4~7のいずれかの項に記載の炭酸ジエチルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機カーボネート製造用触媒および有機カーボネートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機カーボネートは、高分子材料原料、ガソリンのオクタン価向上剤、有機合成におけるメチル化剤、カルボニル化剤等として、工業的に有用性が期待されている有機化成品である。
【0003】
有機カーボネートは、従来、ホスゲンとアルコールを用いて合成されていたが、近年は安価で豊富な二酸化炭素をカルボニル源として用いることが検討されている。二酸化炭素をカルボニル源として用いることができれば低環境負荷な有機カーボネートの合成が可能となる。しかし、二酸化炭素とアルコールからの有機カーボネートの直接合成は反応性が低い。例えば、非特許文献1では、二酸化炭素とメタノールからジメチルカーボネート(DMC)を合成するが、収率は7.3%と低い。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】G.Fan,et al.,J.Mol Catal.A,404,92(2015)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような問題に基づき、ホスゲンを使用しない方法で、有機カーボネートを高収率で得ることができる製造方法、およびその製造方法に使用する有機カーボネート製造用触媒を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、酸化セリウム(a)と、シリカ(SiO2)から構成されるケイ酸塩(b)および/またはシリカ(SiO2)とアルミナ(Al2O3)から構成されるアルミノケイ酸塩(c)を含有する触媒が、高い有機カーボネート収率を有する触媒となることを見出した。更には、前述の有機カーボネート触媒を用いると、炭素数1以上20以下のアルコールと二酸化炭素の存在下で有機カーボネートを高い収率で得ることができると共に、副生物の生成量を減少させることができることを見出した。また、前述の有機カーボネート触媒を用いると、反応に供する二酸化炭素の圧力を低くすることができ、容易に製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、酸化セリウム(a)と、シリカ(SiO2)から構成されるケイ酸塩(b)および/またはシリカ(SiO2)とアルミナ(Al2O3)から構成されるアルミノケイ酸塩(c)を含有することを特徴とする有機カーボネート製造用触媒、並びに有機カーボネートの製造方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、ホスゲンを使用しないで、有機カーボネートを高収率で得ることができる有機カーボネートの製造方法、およびその製造方法に使用する有機カーボネート製造用触媒を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の有機カーボネート製造用触媒は、酸化セリウム(a)と、シリカ(SiO2)から構成されるケイ酸塩(b)および/またはシリカ(SiO2)とアルミナ(Al2O3)から構成されるアルミノケイ酸塩(c)を含有するものである。
【0010】
本発明の有機カーボネート製造用触媒が含有する酸化セリウム(a)は、例えば、酸化セリウム(III)(Ce2O3)、酸化セリウム(IV)(CeO2)等があげられる。常温・常圧では、酸化セリウム(III)(Ce2O3)と、酸化セリウム(IV)(CeO2)が安定に存在する。酸化セリウム(III)(Ce2O3)と酸化セリウム(IV)(CeO2)のどちらを用いてもよいが、一般的に、より入手が容易な酸化セリウム(IV)を用いることが好ましい。
【0011】
本発明の有機カーボネート製造用触媒が含有するシリカ(SiO2)から構成されるケイ酸塩(b)は、例えば、シリカゲル等があげられる。シリカゲルは特に限定されない。シリカゲルとは、二酸化ケイ素のコロイド粒子が凝集した多孔質のゲルを指す。
【0012】
本発明の有機カーボネート製造用触媒が含有するシリカ(SiO2)とアルミナ(Al2O3)から構成されるアルミノケイ酸塩(c)は、例えば、ゼオライト等があげられる。ゼオライトとは、結晶性アルミノシリケートを意味する。結晶性アルミノシリケートは、ケイ素(Si)とアルミニウム(Al)とが酸素(O)を介して形成したネットワークを骨格構造とする多孔体である。
【0013】
ゼオライトのアルミナに対するシリカのモル比(以下、「SiO2/Al2O3比」とする。)は特に限定されない。好ましいSiO2/Al2O比として、2以上3000以下を例示することができる。
【0014】
アルミノケイ酸塩(c)のゼオライト構造は特に限定されない。ゼオライト構造とは、国際ゼオライト学会で定義される構造コードの骨格構造を示す。好ましくは、FAU、LTL、MOR、FER、MFI、BEA、LTA、CHA、ERIのいずれかの骨格型コードに属するアルミノケイ酸塩を例示することができる。
【0015】
本発明に用いるケイ酸塩、アルミノケイ酸塩については一種を単独で又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。市販品のものもしくは公知の方法により合成したものでもよい。また、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩はそのまま又は適当な前処理をして使用してもよく、別途調製して使用してもよい。前処理の条件については特に限定されない。
【0016】
本発明の有機カーボネート製造用触媒は、有機カーボネートの製造をより効率的に行うため、アセタール(d)を含有することが好ましい。アセタール(d)としては、例えば、式(1)に示した構造を有するアセタール等があげられるが、式(1)に示したR1が式(2)に示したR2と同じ構造であるアセタールが好ましい。当該アセタールの具体例としては、例えば、2-ジエトキシプロパン(DEP)、2-ジメトキシプロパン(DMP)等があげられる。
【0017】
【化1】
(式(1)において、R
1は炭化水素基、又は炭化水素基の水素原子を置換基で置換した基を表す。)
【0018】
本発明の有機カーボネート製造用触媒は、反応装置の大きさにもよるが、通常は酸化セリウム、ケイ酸塩および/またはアルミノケイ酸塩を溶媒に分散させた触媒溶液として用いることが好ましい。酸化セリウム、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩をそれぞれ単独でもまたは2種類以上の混合物としたものを用いてもよい。
【0019】
ここに、酸化セリウム等を分散させる上記溶媒としては、例えば、アルコール、テトラヒドロフラン(THF)等があげられ、炭素数1以上20以下のアルコールが好ましく、炭素数1以上6以下のアルコールがより好ましい。アルコールとしては、例えば、エタノール、メタノール等があげられる。酸化セリウム等を分散させる溶媒としてアルコールを使用する場合は、有機カーボネートの製造段階では、二酸化炭素を、酸化セリウム等を分散させた溶媒中に入れることで、有機カーボネートを得ることができる。
【0020】
以下、本発明の有機カーボネート製造用触媒を用いた有機カーボネートの製造方法について詳細に説明する。
本発明の有機カーボネートの製造方法で得られる有機カーボネートとしては、例えば、炭酸ジエチル(DEC)、炭酸ジメチル(DMC)等があげられるが、炭酸ジエチル(DEC)が好ましい。
【0021】
本発明の有機カーボネート製造用触媒は、これと、アルコールと二酸化炭素(または二酸化炭素)を使用することで、有機カーボネート製造用の触媒として使用することができる。アルコールの炭素数について特に制限はないが、反応性を高く維持し、反応後の蒸留除去の負荷をより低くするため、炭素数1以上20以下であることが好ましく、炭素数1以上6以下であればより好ましい。アルコールとしては、例えば、エタノール、メタノール等があげられるが、エタノールが好ましい。
【0022】
アルコールと二酸化炭素とから有機カーボネートを合成する反応式は、例えば、以下の式(2)で表される。
【化2】
(式(2)において、R
2は、それぞれ、炭化水素基、又は炭化水素基の水素原子を置換基で置換した基を表す。)
【0023】
上記式(2)の合成反応で得られる有機カーボネートの種類は原料であるアルコールの炭素数に依存する。例として、原料としてエタノールを使用した場合、炭酸ジエチル(DEC)が得られる。
【0024】
また、有機カーボネート製造用触媒が、前記式(1)で示したアセタールを含有する場合には、下記の式(3)の反応式で示すように、アセタールと式(2)にて副生した水と反応して、アセトンとアルコールを生成する。
【化3】
(式(3)において、R
1は、それぞれ、炭化水素基、又は炭化水素基の水素原子を置換基で置換した基を表す。)
【0025】
式(3)の合成反応で得られるアルコールの種類は、用いたアセタールの炭素数に依存する。例として、アセタールとしてDEPを使用した場合、生成物はエタノールが生成する。式(2)の合成反応で原料としてエタノールを使用する場合、アセタールとしてDEPを用いることで、副生した水から炭酸ジエチル(DEC)の生成に必要なエタノールを供給することができる。
【0026】
このように、有機カーボネートの製造方法では、酸化セリウム(a)と、シリカ(SiO2)から構成されるケイ酸塩(b)および/またはシリカ(SiO2)とアルミナ(Al2O3)から構成されるアルミノケイ酸塩(c)と、アセタール(d)を含有する有機カーボネート製造用触媒により、式(2)に示したように、アルコールと二酸化炭素との反応から、有機カーボネートと水が生成し、式(3)に示したように、副生成した水はアセタールと反応して、アルコールを生成する。
【0027】
本発明の有機カーボネートの製造方法では、例えば、反応装置の中に本発明の有機カーボネート製造用触媒を入れ、これにアルコールと二酸化炭素を供給し、撹拌しながら加熱して反応させる。
【0028】
また、本発明の有機カーボネートの製造方法では、例えば、本発明の有機カーボネート製造用触媒がアルコールに分散している場合には、反応装置の中に本発明の有機カーボネート製造用触媒を入れ、二酸化炭素(またはアルコールと二酸化炭素)を供給し、撹拌しながら加熱して反応させる。
【0029】
有機カーボネートを製造する際に用いる装置および反応様式は特に制限はない。回分式装置、連続式装置のどちらを用いてもよい。撹拌様式は特に制限はなく、反応装置の大きさによって例えば撹拌子や攪拌翼を使用する。二酸化炭素は、供給源から反応装置に供給し、反応装置中の二酸化炭素圧力が所定の範囲内となるように調整される。
【0030】
有機カーボネート製造用触媒の添加量について制限はなく、酸化セリウムの添加量に対し0.5質量%~50質量%の範囲内とすれば好ましい。酸化セリウム、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩の形状に制約はなく、通常は粉末、粒状または成形体として用いる。原料および有機カーボネート製造用触媒を混合する順番に制限はない。
【0031】
反応温度は、例えば、350K以上460K以下の範囲内とすることが好ましく、370K以上440K以下の範囲内とすればより好ましい。この範囲内において良好に反応させることができるからである。二酸化炭素の圧力(絶対圧)は、1MPa以上10MPa以下の範囲内とすることが好ましく、3MPa以上8MPa以下の範囲内とすればより好ましい。この範囲内において良好に反応させることができるからである。反応時間は、例えば、1時間以上24時間以下程度である。
【実施例】
【0032】
以下の実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0033】
参考例1
反応装置として190mLのオートクレーブを用意し、その中にエタノール140mmol、DEP21mmol、酸化セリウム0.5g、シリカゲル(CARiACT G-6、富士シシリア製)0.1gを入れ、室温下で攪拌することで有機カーボネート製造用触媒の溶液を調製した。
調製した有機カーボネート製造用触媒の溶液に二酸化炭素を入れ、オートクレーブを加熱した。二酸化炭素の圧力は5MPaとした。反応温度393Kにて4時間反応を行い、炭酸ジエチル(DEC)を得た。転化率、収率、生成量を表1に示した。なお、転化率及び収率は、DEPベースで算出した値である(以下も同じである)。
【0034】
実施例2
シリカゲルに代えてLTA型ゼオライト(4Å、Sigma-Aldrich製)を用いた以外は参考例1と同様の操作を行い、炭酸ジエチル(DEC)を得た。転化率、収率、生成量を表1に示した。
【0035】
実施例3
シリカゲルに代えてBEA型ゼオライト(HSZ(登録商標)-930HOA、東ソー製)を用いた以外は参考例1と同様の操作を行い、炭酸ジエチル(DEC)を得た。転化率、収率、生成量を表1に示した。
【0036】
実施例4
シリカゲルに代えてFAU型ゼオライト(CBV740、Zeolyst製)を用いた以外は参考例1と同様の操作を行い、炭酸ジエチル(DEC)を得た。転化率、収率、生成量を表1に示した。
【0037】
実施例5
シリカゲルに代えてLTL型ゼオライト(HSZ(登録商標)-500KOA、東ソー製)を用いた以外は参考例1と同様の操作を行い、炭酸ジエチル(DEC)を得た。転化率、収率、生成量を表1に示した。
【0038】
実施例6
シリカゲルに代えてMOR型ゼオライト(東ソー製)を用いた以外は参考例1と同様の操作を行い、炭酸ジエチル(DEC)を得た。転化率、収率、生成量を表1に示した。
【0039】
実施例7
シリカゲルに代えてFER型ゼオライト(HSZ(登録商標)-720KOA、東ソー製)を用いた以外は参考例1と同様の操作を行い、炭酸ジエチル(DEC)を得た。転化率、収率、生成量を表1に示した。
【0040】
実施例8
シリカゲルに代えてMFI型ゼオライト(HSZ(登録商標)-840NHA、東ソー製)を用いた以外は参考例1と同様の操作を行い、炭酸ジエチル(DEC)を得た。転化率、収率、生成量を表1に示した。
【0041】
参考例2
調製した有機カーボネート製造用触媒の溶液(エタノール140mmolを60mmolに変更)に、エタノール80mmolと二酸化炭素5MPaを入れた以外は、参考例1と同様の操作を行い、炭酸ジエチル(DEC)を得た。転化率、収率、生成量を表1に示した。
【0042】
参考例3
有機カーボネート製造用触媒の溶液の調製においてエタノール60mmolに代えてテトラヒドロフラン(THF)35mmolを用いた以外は、参考例2と同様の操作を行い、炭酸ジエチル(DEC)を得た。転化率、収率、生成量を表1に示した。
【0043】
比較例1
シリカゲルを用いなかった以外は、参考例1と同様の操作を行い、炭酸ジエチル(DEC)を得た。転化率、収率、生成量を表1に示した。
表1によれば、いずれの実施例も比較例より高い転化率、収率を得ることができた。
【0044】