特開2018-18448IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

多成分系溶液の性状推定方法、装置及びプログラムに係り、より詳細には、新たに想定した多成分系凝集モデルに基づいて、重質油をはじめとする種々の多成分系溶液における各成分の溶解、凝集及び析出等の性状を定量的に推定するための方法、装置、及びその方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】多成分系溶液中の各成分の性状を推定する方法の提供。
【解決手段】溶液を構成する各成分情報を取得し(S1)、溶液の各成分のうちの所望の温度T未満の融点を有する成分を液相成分に分類し、かつ温度T以上の融点を有する成分を非液相成分に分類し(S2)、液相全体の平均ハンセン溶解度指数値を算出し(S3)、液相全体の平均ハンセン溶解度指数値と非液相成分のハンセン溶解度指数値との差Δδを算出し(S4)、非液相成分を差Δδに基づいて液相成分と非液相成分とに再分類して液相成分及び非液相成分を更新し(S5)、更新後の液相全体の平均ハンセン溶解度指数値を算出し(S6)、S4〜S6をS5において液相成分に再分類される非液相成分がなくなる最終段階まで繰り返す。
【選択図】図2

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ところで、溶媒と混合した重質油においては、液相のハンセン溶解度指数値は、溶媒の値そのものではなく、溶媒の値と重質油中の液相成分の値とに基づいて決まると考えられる。このため、重質油に含まれる各成分のうち、どの成分が溶解して液相をなすのか、それにより、液相のハンセン溶解度指数値はどう変化するのか、その結果、どの成分が凝集又は析出するのかについて、把握することが重要となる。 しかしながら、複数の成分からなる溶液である多成分系溶液の液相、凝集相及び固相の性状、その相変化のメカニズム、特に重質油中のアスファルテンの溶解、凝集及び析出の挙動については、産業上大きなテーマであるにもかかわらず、その解明はほとんどなされていない。 本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、多成分系溶液中の各成分の性状を推定することができる方法、装置及びプログラム、さらには、かかる方法を用いた多成分系溶液の処理方法を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本出願に係る発明者らは、多成分系溶液中における溶質の凝集のメカニズム、とりわけ重質油中におけるアスファルテンの凝集のメカニズムについて鋭意検討した結果、アスファルテンの凝集性状を適切に表しているであろうと考えられる多成分系凝集モデル(Multi-Component Aggregation Model:MCAM)を想定した。その結果、かかるモデルに基づけば、重質油中のアスファルテンの溶解、凝集・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明によれば、多成分系溶液中の各成分の性状を推定することができる。例えば、本発明によれば、多成分系溶液中における液相、凝集相及び固相に関し、各相の成分及びその量(分率)を推定し、また、凝集相における各成分の凝集度及び凝集相の平均凝集度を算出することもできる。このため、例えば、溶媒種を適切に選択する、或いは新たな溶媒を追加する、溶液の温度を変更する等の措置を適切に講ずれば、溶液中における凝集相及び固相の全部又は一部を溶解し、又は溶質の凝集若しくは析出を抑制すること、或いは一種以上の成分を析出させることが可能となる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の実施形態による多成分系溶液の性状推定装置の機能ブロック図である。

【図2】本発明の実施形態による多成分系溶液の性状推定方法のフローチャートである。

【図3】HSP値の模式図である。

【図4】無溶媒でのモデル重質油の液相、凝集相及び固相の量と凝集相の平均凝集度を表すグラフである。

【図5】トルエン溶媒でのモデル重質油の液相、凝集相及び固相の量と凝集相の平均凝集度を表すグラフである。

【図6】トルエンとブロモベンゼンの等重量被混合溶媒でのモデル重質油の液相、凝集相及び固相の量と凝集相の平均凝集度を表すグラフである。

選択図 図2出願人が指定した本件の代表的な図

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