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昭和39(オ)1203不正競争防止等請求

判決文PDF

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裁判所 最高裁判所第三小法廷
裁判年月日 昭和42年4月11日
事件種別 民事
原審 昭和37(ネ)1622 (昭和39年5月27日)
法令 不正競争
キーワード 差止2回
主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。
判示事項 一 不正競争防止法第一条による行為の差止請求と不正競争目的の要否 二 不正競争防止法第一条による行為の差止請求をなしうる事項
事件の概要 一 不正競争防止法第一条による行為の差止請求をするには、当該行為につき不正競争の目的または不正の目的があることを要しない。 二 不正競争防止法第一条による行為の差止請求として、特定商号の変更登記手続の請求等判示の請求をすることができる。

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判決文

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人比志島龍蔵の上告理由第一点一について。
 所論は違憲をいうが、その実質は不正競争防止法一条による行為の差止めには、
当該行為につき不正競争の目的又は不正の目的があることを必要とすると解釈すべ
きであると主張して原判決に法律解釈の誤りがあるというものであるところ、この
点に関する原判決判示の法律解釈(原判決理由参照)は、当裁判所もこれを肯定す
べきものと考える。原判決に所論の違法がなく、論旨は採用できない。
 同二について。
 不正競争防止法一条による行為差止請求権の行使として、原判決判示のように特
定商号の変更登記手続の請求、店舗に特定の表示をして営業をすること、商品およ
びその包装に特定の表示をして商品を販売することの各禁止、店舗、商品、包装に
おける特定の表示の抹消またはその表示のある商品および包装の廃棄の各請求がで
きるとした原審の見解は正当である。けだし、右各請求を認めなければ同条の趣旨
を達することができないからである。原判決に所論の違法がなく、論旨は採用でき
ない。
 同第二点について。
 原判決の判示中、所論の指摘する「善意」の事実の認定は原判決挙示の証拠によ
り肯認できる。同法二条一項四号にいう「善意」を「不正の競争の目的のないこと」
の意味に解すべきであるとする所論は、独自の見解であつて採用できない。原判決
に所論の違法がない。
 よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の
とおり判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    横   田   正   俊
            裁判官    柏   原   語   六
            裁判官    田   中   二   郎
            裁判官    下   村   三   郎
            裁判官    松   本   正   雄

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