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昭和38(オ)781商号使用差止等請求

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裁判所 最高裁判所第二小法廷
裁判年月日 昭和41年11月18日
事件種別 民事
原審 昭和29(ネ)482 (昭和38年2月28日)
法令 不正競争
キーワード
主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。
判示事項 他人の商号の使用が一定地域内に限られている場合と当該商号の周知性の有無の判断の限界
事件の概要 他人の商号の使用が、一定地域内に限られている場合には、その商号が当該地域内において「広ク認識セラルル」ものであるかどうかを判断すれば足りる

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判決文

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人浅井精三、同湯木邦男の上告理由第一点について。
 原審が、上告人の本訴請求権発生の要件事実である「不正競争の目的」及び「不
正の目的」を認めるに足りる証拠がないとして右権利の発生を否定したことは原判
文上明らかであるから、右権利の発生を前提とする所論違憲の主張は採用に値しな
い。
 同第二点について。
 本訴請求権発生の要件事実である「不正競争の目的」及び「不正の目的」を肯認
するに足りる証拠はないとした原審の判断は、挙示の証拠関係に照らし、これを是
認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は、ひつきよう、原審が適法
にした証拠の判断を非難するに帰し、採るをえない。
 上告代理人湯木邦男の上告理由第一点一について。
 原審が、被上告人がその商号を選択した昭和二五年一月当時において「不正競争
の目的」及び「不正の目的」を有していたと認めるべき証拠はない旨判断したこと
は原判文上明らかである。論旨は、原判決を正解せざるものであつて、採るをえな
い。
 同第一点二ないし六について。
 所論の各点に関する原審の認定判断は、これに対応する挙示の証拠によつて是認
することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は、ひつきよう、原審が適法に
した証拠の判断、事実の認定を非難するに帰し、採るをえない。
 同第二点について。
 他人の商号の使用が一定地域内に限られている場合には、その商号が当該地域内
において「広ク認識セラルル」ものであるかどうかを判断すれば足りるものと解す
るのが相当である。ところで、原審が、被上告人の営業活動の及ぶ地域、すなわち
「B」なる表示を使用する地域内における上告人の商号の周知性の有無を検討した
うえこれを否定し、不正競争行為は成立しないと判断したことは、原判文上明らか
である。したがつて、原判決に所論の違法はなく、論旨は採るをえない。よつて、
民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決
する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    奥   野   健   一
            裁判官    城   戸   芳   彦
            裁判官    石   田   和   外
            裁判官    色   川   幸 太 郎

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