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昭和36(オ)1180審決取消請求

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裁判所 最高裁判所第三小法廷
裁判年月日 昭和38年1月29日
事件種別 民事
法令 特許権
キーワード 刊行物3回
審決2回
主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。
判示事項 旧特許法第四条二号にいう「国内ニ頒布セラレタル刊行物」の意義。
事件の概要 外国において発刊頒布された刊行物であつても、わが国の特許庁に到達し同庁資料館に受け入れられた以上は、旧特許法四条二号にいう「国内ニ頒布セラレタル刊行物」と解するのが相当である。

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判決文

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人弁護士清瀬一郎、同内山弘の上告理由は別紙のとおりである。
 論旨は、要するに、上告人の特許出願にかかる本件発明と同一内容のフランス国
特許第一〇一七、五四六号明細書が、出願前にわが国の特許庁資料館に到達してい
ても、出願当時には、未だ一般公衆の閲覧可能な状況にはなかつたのであるから、
本件発明は、旧特許法(大正一〇年法律第九六号、以下同じ)四条二号に該当しな
い旨を主張するに帰する。
 しかし、外国において発刊頒布された刊行物であつても、わが国の特許庁に到達
し同庁資料館に受け入れられた以上は、右刊行物は旧特許法四条二号にいう「国内
ニ頒布セラレタル刊行物」と解するのが相当である(大正元年一〇月二六日大審院
判決、民録一八輯九二〇頁参照)。原判決の確定するところによれば、上告人が本
件特許出願をしたのは昭和二八年四月三〇日であるが、それ以前の同年同月二七日
に前記フランス国特許第一〇一七、五四六号の明細書は特許庁資料館に受け入れら
れていたというのである。しからば、右明細書が出願当時一般公衆の閲覧が可能で
あつたか否かを問わず、本件発明は、旧特許法四条二号に該当するものといわなけ
ればならない。本件出願に対する拒絶査定を支持した被上告人の審決は正当という
べく、その審決の取消を求める上告人の請求を棄却した原判決は、その理由とする
ところは上述と同じではないが、結局正当であつて、本件上告は理由がないことに
帰する。
 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
     最高裁判所第三小法廷
         裁判長裁判官    横   田   正   俊
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    垂   水   克   己
            裁判官    石   坂   修   一
            裁判官    五 鬼 上   堅   磐

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