平成27(ネ)10051追加判決請求控訴事件
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裁判所 |
控訴棄却 知的財産高等裁判所 東京地方裁判所
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裁判年月日 |
平成27年7月15日 |
事件種別 |
民事 |
当事者 |
控訴人株式会社イー・ピー・ルーム 被控訴人国
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法令 |
その他
民事訴訟法16条2回 民事訴訟法258条1項1回
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キーワード |
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主文 |
1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。 |
事件の概要 |
請求の原因は,原判決別紙訴状の写し記載のとおりであるから,これを引用す
る。 |
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判決文
平成27年7月15日判決言渡
平成27年(ネ)第10051号 追加判決請求控訴事件(原審・東京地方裁判所
平成27年(ワ)第5889号)
判 決
控 訴 人 株式会社イー・ピー・ルーム
被 控 訴 人 国
主 文
1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
事 実 及 び 理 由
第1 控訴の趣旨
別紙控訴状写しの「控訴の趣旨」記載のとおりであり,原判決を取り消した上
で,東京地方裁判所平成25年(ワ)第29155号事件の判決には脱漏があると
して,民事訴訟の形式によって,その脱漏した請求に対する追加判決を求めるもの
と解される。
第2 控訴人の主張
請求の原因は,原判決別紙訴状の写し記載のとおりであるから,これを引用す
る。
第3 当裁判所の判断
1 当裁判所も,裁判所が請求の一部について裁判を脱漏したときは,当該請求
に係る訴訟が係属する受訴裁判所に対して脱漏部分についての追加判決を求めるべ
きであって,本件訴えのように,当該訴訟とは別個の新たな民事訴訟を提起すると
いう形式により追加判決を求めることは許されないから,本件訴えは不適法であ
り,かつ,その不備を補正することはできないと判断する。その理由は,原判決の
「事実及び理由」の2記載のとおりであるから,これを引用する。
控訴人は,脱漏部分の請求がなお裁判所に係属しているかどうかは訴訟上の争い
であるから,脱漏部分につき通常の民事訴訟の形式によって追加判決を求める訴え
は適法である,又は民事訴訟法16条の規定により脱漏した裁判所に移送して裁判
をすることも適法であるなどと主張する。しかし,裁判所が請求の一部について裁
判を脱漏したときには,訴訟は,その請求の部分については,なおその裁判所に係
属するのであり(民事訴訟法258条1項),裁判所に係属しているかどうかが訴
訟上の争いであるとしても,同部分について,新たな別箇独立した民事訴訟の提起
により判断を求めることはできない(同法142条)。また,そのような民事訴訟
の提起の方式によることが許されない以上,民事訴訟法16条の適用の余地もな
い。したがって,控訴人の主張は採用することができない。
控訴人はその他縷々主張するが,いずれも上記認定,判断を左右するものではな
い。
2 以上によれば,本件訴えを却下した原判決は相当であるから,主文のとおり
判決する。
知的財産高等裁判所第1部
裁判長裁判官 設 楽 隆 一
裁判官 大 寄 麻 代
裁判官 岡 田 慎 吾
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