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平成27(ワ)13270民事訴訟 著作権

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裁判所 東京地方裁判所
裁判年月日 平成27年10月2日
事件種別 民事
当事者 被告株式会社コスミック出版
原告有限会社アートステーション 株式会社コスモ・コーディネート
法令 著作権
著作権法114条2項1回
キーワード 侵害5回
差止3回
損害賠償2回
主文 1 被告は,別紙被告商品目録記載の各DVD商品を輸入し,複製し,頒布してはならない。
2 被告は,原告アートステーションに対し,1289万6940円及びこれに対する平成27年6月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 被告は,原告コスモ・コーディネートに対し,1289万6940円及びこれに対する平成27年6月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
4 訴訟費用は被告の負担とする。
5 この判決は,第1項ないし第3項に限り,仮に執行することができる。
事件の概要 1 原告らは,請求原因として,次のとおり述べた。 (1) 原告らの著作権 原告らは,別紙原告ら著作物目録記載の各アニメーション作品につき, 日本語台詞原稿(以下「本件台詞原稿」という。)及び日本語字幕(以下 「本件日本語字幕」という。)の著作権を持分各2分の1の割合で共有し ている。 (2) 被告による著作権侵害 被告は,原告らに無断で,本件台詞原稿に係る音声及び本件日本語字幕 をそのままアニメーション動画とともに別紙被告商品目録記載の各DVD 商品(以下「被告商品」という。)に収録(複製)し,販売しているほか, 複製されたものを輸入している。 (3) 原告らの損害額 被告は,被告商品を合計46万0605枚販売しており,そのDVD1 枚当たりの利益額は56円であるから,被告の著作権侵害行為により原告 らの被った損害の額は,著作権法114条2項により,それぞれ1289

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判決文

平成27年10月2日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官
平成27年(ワ)第13270号 著作権侵害差止等請求事件
口頭弁論終結日 平成27年9月16日
判 決
東京都東村山市<以下略>
原 告 有限会社アートステーション
(以下「原告アートステーション」という。)
東京都東村山市<以下略>
原 告 株式会社コスモ・コーディネート
(以下「原告コスモ・コーディネート」という。)
東京都世田谷区<以下略>
被 告 株式会社コスミック出版
主 文
1 被告は,別紙被告商品目録記載の各DVD商品を輸入し,複製し,頒布し
てはならない。
2 被告は,原告アートステーションに対し,1289万6940円及びこれ
に対する平成27年6月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支
払え。
3 被告は,原告コスモ・コーディネートに対し,1289万6940円及び
これに対する平成27年6月6日から支払済みまで年5分の割合による金員
を支払え。
4 訴訟費用は被告の負担とする。
5 この判決は,第1項ないし第3項に限り,仮に執行することができる。
事 実 及 び 理 由
第1 請求
主文同旨
第2 当事者の主張等
1 原告らは,請求原因として,次のとおり述べた。
(1) 原告らの著作権
原告らは,別紙原告ら著作物目録記載の各アニメーション作品につき,
日本語台詞原稿(以下「本件台詞原稿」という。)及び日本語字幕(以下
「本件日本語字幕」という。)の著作権を持分各2分の1の割合で共有し
ている。
(2) 被告による著作権侵害
被告は,原告らに無断で,本件台詞原稿に係る音声及び本件日本語字幕
をそのままアニメーション動画とともに別紙被告商品目録記載の各DVD
商品(以下「被告商品」という。)に収録(複製)し,販売しているほか,
複製されたものを輸入している。
(3) 原告らの損害額
被告は,被告商品を合計46万0605枚販売しており,そのDVD1
枚当たりの利益額は56円であるから,被告の著作権侵害行為により原告
らの被った損害の額は,著作権法114条2項により,それぞれ1289
万6940円を下回らない(56円×46万0605枚×1/2)。
(4) 小括
よって,原告らは,被告に対し,本件台詞原稿及び本件日本語字幕の著
作権(複製権及び譲渡権)に基づく侵害停止・予防請求権として,被告商
品の輸入,複製及び頒布の差止めを求めるとともに,主位的に不法行為に
基づく損害賠償請求権として,予備的に不当利得返還請求権として,それ
ぞれ損害額ないし利得額1289万6940円及びこれに対する平成27
年6月6日(本訴状送達の日の翌日)から支払済みまで民法所定の年5分
の割合による遅延損害金の支払を求める。
2 被告は,本件口頭弁論期日に出頭せず,陳述したものとみなされた答弁書
の「請求の原因に対する認否」欄には「追って答弁する。」としか記載して
おらず,他に準備書面も提出しない。
第3 当裁判所の判断
1 上記第2の2によれば,被告は,請求原因事実を明らかに争わないものと
して,これを自白したものとみなされる。
そうすると,請求原因事実は全て認められ,原告は,本件台詞原稿及び本
件日本語字幕の著作権(複製権及び譲渡権)に基づく侵害停止・予防請求権
として,被告商品の輸入,複製及び頒布の差止めを求めることができるとと
もに,不法行為に基づく損害賠償請求権として,それぞれ損害額1289万
6940円及びこれに対する平成27年6月6日(本訴状送達の日の翌日)
から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める
ことができる。
2 よって,本訴請求はいずれも理由があるからこれを認容することとし,主
文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第40部
裁判長裁判官
東 海 林 保
裁判官
瀬 孝
裁判官
勝 又 来 未 子
(別紙)
被 告 商 品 目 録
1 シンデレラ CCP-701
2 ふしぎの国のアリス CCP-702
3 白雪姫 CCP-703
4 ピノキオ CCP-704
5 ガリバー旅行記 CCP-705
6 ピーターパン CCP-707
7 ダンボ CCP-708
8 ファンタジア CCP-709
9 バンビ CCP-710
10 三人の騎士 CCP-711
11 名作アニメ劇場(10枚組BOXセット) BCP-018
ただし,いずれも英語字幕と日本語字幕の切替ができないもの。
(別紙)
原 告 ら 著 作 物 目 録
下記各アニメーション作品の日本語台詞原稿と日本語字幕
1 白雪姫 DVD① ANC-001
2 ピノキオ DVD② ANC-002
3 ファンタジア DVD③ ANC-003
4 ダンボ DVD④ ANC-004
5 バンビ DVD⑤ ANC-005
6 シンデレラ DVD⑥ ANC-006
7 ふしぎの国のアリス DVD⑦ ANC-007
8 ピーターパン DVD⑧ ANC-008
9 ガリバー旅行記 DVD⑨ ANC-009
10 三人の騎士 DVD⑩ ANC-010

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