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平成22(ワ)29415特許権侵害差止等請求事件

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裁判所 請求棄却 東京地方裁判所
裁判年月日 平成25年3月12日
事件種別 民事
当事者 被告東信精機株式会社三原研自
原告株式会社三幸社
対象物 上着の立体仕上げ装置
法令 特許権
民事訴訟法61条1回
特許法125条1回
特許法100条1回
キーワード 特許権4回
無効4回
審決2回
無効審判2回
差止2回
侵害1回
損害賠償1回
主文 原告の請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。事 実第1 当事者の求める裁判
1 請求の趣旨(1) 被告は,別紙物件目録記載の上着の立体仕上げ装置を製造,販売してはならない。(2) 被告は,前項記載の上着の立体仕上げ装置を廃棄せよ。(3) 被告は,原告に対し,1597万5940円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。(4) 訴訟費用は被告の負担とする。(5) 仮執行の宣言
2 請求の趣旨に対する答弁主文同旨第2 当事者の主張
1 請求の原因(1) 原告は,平成17年12月16日,発明の名称を「上着の立体仕上げ装置」とする特許第3751454号の特許権の設定の登録を受けた。(2) 被告は,平成24年3月16日,上記特許権に係る特許出願の願書に添付した明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明に係る特許について特許無効審判を請求し,特許庁に無効2012-800030号事件として係属したところ,原告は,同事件の係属中の同年6月4日,特許請求の範囲の請求項1の訂正を請求した(以下,この訂正を「本件訂正」という。)。本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1の記載は,次のとおりである(以下,本件訂正後の請求項1に係る発明を「本件発明」という。)。「起立状に設けられた人体型と,この人体型に着せた上着の前後の裾を押さえるため,人体型の前後の下部に,人体型に向かって進退動作自在に設けられた前側パッドと後側パッドとを備えてなる上着の立体仕上げ装置であって,上記の人体型が,反転動作自在に形成され,上記の後側パッドが,裾のセンターベンツを押さえるための押えパッドと,この押えパッドの両側に左右対称状に配設された,サイドベンツを押さえるための押えパッドとで形成され,このサイドベンツを押さえるための押えパッドが,各押さえパッドごと設けられているエアシリンダで,互いに接離動作して間隔が変更自在に形成されたことを特徴とする上着の立体仕上げ装置。」(3) 被告は,平成15年ころから,業として別紙物件目録記載の上着の立体仕上げ装置(以下「被告製品」という。)を製造,販売している。(4) 被告製品は,本件発明の構成を全て充足する。(5) 被告は,平成19年8月1日から平成23年12月末日までの間,故意又は過失により,被告製品を製造,販売し,原告は,これにより,少なくとも1597万5940円の損害を被った。よって,原告は,被告に対し,特許法100条に基づく被告製品の製造,販売の差止め及び廃棄並びに民法709条に基づく損害賠償金1597万5940円及びこれに対する不法行為の後である訴状送達の日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。
2 請求の原因に対する認否請求の原因(1)ないし(3)の事実は認めるが,同(4)及び(5)の事実は否認する。
3 抗弁特許庁は,平成24年10月26日,上記特許無効審判請求事件について,本件訂正を認めるとした上,本件発明に係る特許を無効とする旨の審決をし,同審決は,平成25年1月22日に確定した。
4 抗弁に対する認否抗弁事実は認める。理 由
1 請求の原因(1)及び(2)の事実並びに抗弁事実は,いずれも当事者間に争いがなく,以上の事実によれば,本件発明に係る特許権は,初めから存在しなかったものとみなされる(特許法125条)。したがって,原告の請求は,その余の点について判断するまでもなく,理由がない。
2 よって,原告の請求をいずれも棄却し,訴訟費用の負担について民事訴訟法61条を適用して,主文のとおり判決する。東京地方裁判所民事第47部裁判長裁判官 高 野 輝 久裁判官 三 井 大 有裁判官 小 川 卓 逸(別紙) 物 件 目 録上着の立体仕上げ装置製 品 名 人体フィニッシャー型 式 番 号 TBD-101-1TBD-102-1TBD-102-LITBD-102-LI-X001
事件の概要 1 請求の原因 (1) 原告は,平成17年12月16日,発明の名称を「上着の立体仕上げ装 置」とする特許第3751454号の特許権の設定の登録を受けた。 (2) 被告は,平成24年3月16日,上記特許権に係る特許出願の願書に添付 した明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明に係る特許につい て特許無効審判を請求し,特許庁に無効2012-800030号事件とし て係属したところ,原告は,同事件の係属中の同年6月4日,特許請求の範 囲の請求項1の訂正を請求した(以下,この訂正を「本件訂正」という。)。 本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1の記載は,次のとおりである(以 下,本件訂正後の請求項1に係る発明を「本件発明」という。)。 「起立状に設けられた人体型と,この人体型に着せた上着の前後の裾を押 さえるため,人体型の前後の下部に,人体型に向かって進退動作自在に設け られた前側パッドと後側パッドとを備えてなる上着の立体仕上げ装置であっ て,上記の人体型が,反転動作自在に形成され,上記の後側パッドが,裾の センターベンツを押さえるための押えパッドと,この押えパッドの両側に左

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判決文

平成25年3月12日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官
平成22年(ワ)第29415号 特許権侵害差止等請求事件
口頭弁論の終結の日 平成25年2月26日
判 決
東京都八王子市<以下略>
原 告 株 式 会 社 三 幸 社
同訴訟代理人弁護士 峰 岸 泉
川崎市<以下略>
被 告 東 信 精 機 株 式 会 社
同訴訟代理人弁護士 中 村 智 廣
三 原 研 自
主 文
原告の請求をいずれも棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
事 実
第1 当事者の求める裁判
1 請求の趣旨
(1) 被告は,別紙物件目録記載の上着の立体仕上げ装置を製造,販売してはな
らない。
(2) 被告は,前項記載の上着の立体仕上げ装置を廃棄せよ。
(3) 被告は,原告に対し,1597万5940円及びこれに対する訴状送達の
日の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(4) 訴訟費用は被告の負担とする。
(5) 仮執行の宣言
2 請求の趣旨に対する答弁
主文同旨
第2 当事者の主張
1 請求の原因
(1) 原告は,平成17年12月16日,発明の名称を「上着の立体仕上げ装
置」とする特許第3751454号の特許権の設定の登録を受けた。
(2) 被告は,平成24年3月16日,上記特許権に係る特許出願の願書に添付
した明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明に係る特許につい
て特許無効審判を請求し,特許庁に無効2012-800030号事件とし
て係属したところ,原告は,同事件の係属中の同年6月4日,特許請求の範
囲の請求項1の訂正を請求した(以下,この訂正を「本件訂正」という。 。

本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1の記載は,次のとおりである(以
下,本件訂正後の請求項1に係る発明を「本件発明」という。 。

「起立状に設けられた人体型と,この人体型に着せた上着の前後の裾を押
さえるため,人体型の前後の下部に,人体型に向かって進退動作自在に設け
られた前側パッドと後側パッドとを備えてなる上着の立体仕上げ装置であっ
て,上記の人体型が,反転動作自在に形成され,上記の後側パッドが,裾の
センターベンツを押さえるための押えパッドと,この押えパッドの両側に左
右対称状に配設された,サイドベンツを押さえるための押えパッドとで形成
され,このサイドベンツを押さえるための押えパッドが,各押さえパッドご
と設けられているエアシリンダで,互いに接離動作して間隔が変更自在に形
成されたことを特徴とする上着の立体仕上げ装置。」
(3) 被告は,平成15年ころから,業として別紙物件目録記載の上着の立体仕
上げ装置(以下「被告製品」という。)を製造,販売している。
(4) 被告製品は,本件発明の構成を全て充足する。
(5) 被告は,平成19年8月1日から平成23年12月末日までの間,故意又
は過失により,被告製品を製造,販売し,原告は,これにより,少なくとも
1597万5940円の損害を被った。
よって,原告は,被告に対し,特許法100条に基づく被告製品の製造,販
売の差止め及び廃棄並びに民法709条に基づく損害賠償金1597万59
40円及びこれに対する不法行為の後である訴状送達の日の翌日から支払済
みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。
2 請求の原因に対する認否
請求の原因(1)ないし(3)の事実は認めるが,同(4)及び(5)の事実は否認する。
3 抗弁
特許庁は,平成24年10月26日,上記特許無効審判請求事件について,
本件訂正を認めるとした上,本件発明に係る特許を無効とする旨の審決をし,
同審決は,平成25年1月22日に確定した。
4 抗弁に対する認否
抗弁事実は認める。
理 由
1 請求の原因(1)及び(2)の事実並びに抗弁事実は,いずれも当事者間に争いが
なく,以上の事実によれば,本件発明に係る特許権は,初めから存在しなかっ
たものとみなされる(特許法125条)。
したがって,原告の請求は,その余の点について判断するまでもなく,理由
がない。
2 よって,原告の請求をいずれも棄却し,訴訟費用の負担について民事訴訟法
61条を適用して,主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第47部
裁判長裁判官 高 野 輝 久
裁判官 三 井 大 有
裁判官 小 川 卓 逸
(別紙) 物 件 目 録
上着の立体仕上げ装置
製 品 名 人体フィニッシャー
型 式 番 号 TBD-101-1
TBD-102-1
TBD-102-LI
TBD-102-LI-X001

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