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令和3(行ケ)10147審決取消請求事件

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裁判所 請求棄却 知的財産高等裁判所知的財産高等裁判所
裁判年月日 令和4年10月17日
事件種別 民事
当事者 原告グリッドマーク株式会社
被告ソニックステクノロジー株式会社
対象物 ドットパターンが形成された媒体、ドットパターンを用いた情報入力方法、ドットパターンを用いた情報入出力方法、ドットパターンを用いた情報入力装置、ドットパターンを用いた情報処理装置
法令 特許権
特許法134条の23回
キーワード 審決22回
無効16回
実施15回
無効審判2回
特許権1回
主文 1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
1 特許庁における手続の経緯等(当事者間に争いがない。)
18687号。以下「本件出願」という。)をし、平成25年5月2日、その5
0ないし12、14、15、17ないし22、25、28ないし30、43、
46、50ないし55、57ないし63に係る特許請求の範囲及び明細書の
2 特許請求の範囲の記載
2ないし63の発明(以下、項番号順に「本件訂正発明2」のようにいい、本
3 本件審決の理由の要旨(本件訴訟に関連する部分に限る。下記訂正事項のほ
134条の2第1項ただし書に掲げるいずれかの事項を目的とするものではな
3に係る特許は同法123条1項4号の規定に該当し無効とすべきものである
48は、請求項1ないし63からなる一群の請求項に係る訂正である。
063】ないし【0067】に記載されている技術思想のドットパターン
063】ないし【0067】には、上記の本来の位置と比べて左右にずれ
4 取消事由25
1 原告
2つ目の位置にあるなど上下方向に対称な位置を本来の位置とすること
9】、【0062】ないし【0067】、及び、【図5】ないし【図8】に
2 被告
3つ目の点がライン上にない」との記載があるが、上下対称なドットパ
1 本件発明について
2】)、先行技術においては、バーコードに代わってドットパターンで印刷され
5】)。同技術においては、ドットを所定の法則で紙面の二次元方向に印刷した
001】)、極小領域であってもコード情報やXY座標情報が定義可能なドット
2 ドットパターンについて
3 取消事由について
8は、請求項1ないし63からなる一群の請求項に係る訂正であるから、
4条の2第3項、同条9項、126条4項参照)。
05ドットパターンについての記載がある。本件訴訟において、原告は、
66】の「垂直ラインは、水平ラインを構成するドットからスタートし、
5】ないし【図8】の「x、y座標フラグ」及び「一般コードフラグ」は
4 結論
1 本件発明2ないし63
6のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。
6のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。10
29または30記載の情報処理装置。5
30記載の情報処理装置。
2 本件訂正発明2ないし63
5のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。
5のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。
29または30記載の情報処理装置。
30記載の情報処理装置。
7を、このカメラ602が画像認識し、該画像データから抽出された数値化データ
1の画像データを取り込むときに正確に認識することができる。
3b、情報ドット4)を所定の規則に則って配列する。・・・
1つのデータを構成している。25
6通り、すなわち4ビットのデータを表現できる。
1、601 ドットパターン
3 キードット25
4 情報ドット
6、601、607、803、1122 ドットパターン部
603 第一方向
604 第二方向
605 ドット
事件の概要 本件は、特許無効審判請求により特許を無効とした審決の取消訴訟である。25

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判決文

令和4年10月17日判決言渡

令和3年(行ケ)第10147号 審決取消請求事件

口頭弁論終結日 令和4年8月10日

判 決

原 告 グリッドマーク株式会社

同訴訟代理人弁理士 細 谷 道 代

同 平 川 明

被 告 ソニックステクノロジー株式会社

同訴訟代理人弁護士 矢 部 耕 三

同 髙 畑 豪 太 郎

同 岡 本 義 則

同訴訟代理人弁理士 松 尾 淳 一

主 文

1 原告の請求を棄却する。

2 訴訟費用は原告の負担とする。

事 実 及 び 理 由

第1 請求

特許庁が無効2019-800003号事件について令和3年10月20日にした審決を取り消す。

第2 事案の概要

本件は、特許無効審判請求により特許を無効とした審決の取消訴訟である。1 特許庁における手続の経緯等(当事者間に争いがない。)

⑴ 原告代表者は、平成24年9月28日、その名称を「ドットパターンが形成された媒体、ドットパターンを用いた情報入力方法、ドットパターンを用いた情報入出力方法、ドットパターンを用いた情報入力装置、ドットパターンを用いた情報処理装置」とする発明について特許出願(特願2012-2

5 18687号。以下「本件出願」という。)をし、平成25年5月2日、その設定登録(特許第5259005号、請求項の数63)を受けた(以下、この登録に係る特許を「本件特許」という。 。)その後、本件特許権は、原告代表者から原告に移転し、その旨の登録がされた。

⑵ 被告は、平成31年1月18日付けで本件特許の請求項1ないし63に係る発明について特許無効審判請求(無効2019-800003号)をした。

⑶ 原告は、令和3年3月30日付けで本件特許の請求項1、4、6、7、10ないし12、14、15、17ないし22、25、28ないし30、43、46、50ないし55、57ないし63に係る特許請求の範囲及び明細書の記載を訂正する訂正請求を行った(以下、この訂正を「本件訂正」という。 。)特許庁は、令和3年10月20日、「令和3年3月30日付け訂正請求において、特許第5259005号の明細書を訂正請求書に添付された訂正明細書の段落0226、0227、0231、0232のとおり訂正することを認める。特許第5259005号の請求項1ないし63に係る発明についての特許を無効とする。」との審決(以下「本件審決」という。)をし、その謄本は、同月29日、原告に送達された。

⑷ 原告は、令和3年11月26日、本件審決の取消しを求めて本件訴えを提起した。2 特許請求の範囲の記載本件訂正前の本件特許請求項1の発明(以下「本件発明1」という。)及び請求項2ないし63の発明(以下、項番号順に「本件発明2」のようにいい、本件発明1ないし63を合わせて「本件発明」ということがある。)並びに本件訂正後の本件特許請求項1の発明(以下「本件訂正発明1」という。)及び請求項2ないし63の発明(以下、項番号順に「本件訂正発明2」のようにいい、本件訂正発明1ないし63を合わせて「本件訂正発明」ということがある。請求

5 項6及び19についてはこれらを削除する訂正請求があった。)に係る特許請求の範囲の記載は、次のとおりである(下線は、審決において、訂正された部分を示すとして付されたもの。以下同じ。 。)本件発明1の構成要件の分説は、本件審決による。

⑴ 本件発明ア 本件発明1A ドットパターンが形成された媒体であって、B 前記ドットパターンは、等間隔に所定個数水平方向に配置されたドットと、C 前記水平方向に配置されたドットの端点に位置する当該ドットから等間隔に所定個数垂直方向に配置されたドットと、D 前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点を格子点とし、該格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットと、からなり、E 前記垂直方向に配置されたドットの1つは、当該ドット本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味していることを特徴とするドットパターンである、F ドットパターンが形成された媒体。イ 本件発明2ないし63別紙1「特許請求の範囲(請求項2ないし63)」の1に記載のとおり。

⑵ 本件訂正発明ア 本件訂正発明1ドットパターンが形成された媒体であって、前記ドットパターンは、等間隔に所定個数水平方向に配置されたドットと、

5 前記水平方向に配置されたドットの端点に位置する当該ドットから等間隔に所定個数垂直方向に配置されたドットと、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点を格子点とし、該格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットと、からなり、前記垂直方向に配置されたドットの1つは、当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって前記ドットパターンの向きを意味していることを特徴とするドットパターンである、ドットパターンが形成された媒体。イ 本件訂正発明2ないし63別紙1「特許請求の範囲(請求項2ないし63)」の2に記載のとおり。3 本件審決の理由の要旨(本件訴訟に関連する部分に限る。下記訂正事項のほかに本件審決が認めた訂正事項がある。)本件審決は、①本件訂正中、請求項1に係る訂正(訂正事項1)は、特許法134条の2第1項ただし書に掲げるいずれかの事項を目的とするものではなく、同条第9項で準用する同法126条6項の規定に適合せず、また、訂正事項2ないし48が請求項1ないし63からなる一群の請求項における請求項4ないし63に係る訂正であるところ、訂正事項1が認められないことから、これら訂正事項に係る訂正も認められない、②本件発明1ないし63は同法36条6項1号のサポート要件を充足しないものであるから、本件発明1ないし63に係る特許は同法123条1項4号の規定に該当し無効とすべきものである(無効理由2について)、③本件明細書は同法36条4項1号の実施可能要件を充足しないものであるから、本件発明1ないし63に係る特許は同法123条1項4号の規定に該当し無効とすべきものである(無効理由1について)旨

5 判断した。それぞれの論点に関する本件審決の理由の要旨は、以下のとおりである。

⑴ 訂正要件違反についてア 訂正事項1について訂正事項 1 は、本件発明1に「前記垂直方向に配置されたドットの1つは、当該ドット本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」とあるのを、「前記垂直方向に配置されたドットの1つは、当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって前記ドットパターンの向きを意味している」に訂正するというものである(下線部は訂正された部分を示す。 。)訂正事項1に係る訂正前の発明特定事項(以下「訂正前発明特定事項」という。)の「ドット本来の位置からのずらし方」とは、「ドット本来の位置」から、何れの「方向」に「どの程度」の距離ずらすかということである。一方、訂正後の発明特定事項(以下「訂正後発明特定事項」という。 の) 「前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって」とは、ライン上にドットがあるかないかだけを認識して上下方向を判断するものであり、訂正前発明特定事項のように、異なる複数の「ドットパターンの向き」を表現することができるというものではない。そうすると、訂正前発明特定事項と訂正後発明特定事項とは、相互に異なる「ドットパターンの向きの判断方法」を規定したものであって、何れか一方の概念が他方の概念に含まれるというような上位概念と下位概念の関係にあるというものではない。加えて、訂正前発明特定事項から「ずらし方」との文言が削除されることによって、 ずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味して「いる」という技術的事項が削除されており、特許請求の範囲は拡張され

5 ているといえる。そうすると、訂正事項1は、特許法134条の2第1項ただし書1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものとはいえない。また、訂正事項1は、 誤記又は誤訳の訂正」 明瞭でない記載の釈明」「 「、 、又は「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」のいずれを目的とするものともいえないことは明らかである。訂正前発明特定事項と訂正後発明特定事項とは、相互に異なる「ドットパターンの向きの判断方法」を規定したものであって、いずれか一方の概念が他方の概念に含まれるというような上位概念と下位概念の関係にあるというものとはいえないものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものである。また、訂正前発明特定事項から「ずらし方」との文言が削除されることによって、 ずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味してい「る」という技術的事項が削除されていることから、特許請求の範囲を拡張するものである。イ 訂正事項2ないし48について請求項2ないし63は、請求項1を直接又は間接に引用しているものであるから、請求項1ないし63は一群の請求項である。訂正事項1は請求項1を訂正するものであり、訂正事項2ないし48は、請求項4ないし63を削除するものであるから、訂正事項1ないし48は、請求項1ないし63からなる一群の請求項に係る訂正である。そして、前記アのとおり、請求項1に係る訂正事項1が認められないことから、請求項1ないし63からなる一群の請求項に係る訂正である訂正事項2ないし48についても一体的に認められない。

⑵ サポート要件の充足について

5 ア 本件明細書には、ドットを本来の位置とは違う位置に配置し、本来の位置と実際に配置された位置のずれ方によってドットパターンの向きを表現することに関係し得るものとして、キードットKDのずらし方に関係する記載があることを除いて、何ら記載がない。イ 本件明細書【0234】ないし【0240】からは、キードットKDの配置のずらし方によって、ドットパターンの向きを示すことが記載されているともいえる。しかしながら、上記記載は、本件明細書【図103】ないし【図106】及び【0224】ないし【0235】に記載されている技術思想のドットパターン(以下「図105ドットパターン」という。)に関するものであるところ、図105ドットパターンは、「前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点」である「格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドット」(構成要件D)に係る構成を有するものではない。また、【図105】 【図106】及び においては、キードットKDは、「等間隔に所定個数水平方向に配置されたドット」(構成要件B)の1つであり、「前記水平方向に配置されたドットの端点に位置する当該ドットから等間隔に所定個数垂直方向に配置されたドット」(構成要件C)ではないから、「前記垂直方向に配置されたドットの1つは、当該ドット本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」(構成要件E)ものには当たらない。図105ドットパターンに関する記載をもって、本件発明1について、「ずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」(構成要件E)についての記載があるといえるものではなく、また、当業者にとって、その記載があると理解することはできない。ウ 本件明細書【図5】ないし【図8】においては、垂直ライン上にドット

5 がないところがあり、そこには、ドットが本来の位置と比べて左右にずれた位置に配置されている 「x、( y座標フラグ」又は「一般コードフラグ」)と記載されたドットが配置されている。 。)しかしながら、上記記載は、本件明細書【図5】ないし【図8】及び【0063】ないし【0067】に記載されている技術思想のドットパターン(以下「図5ドットパターン」という。)に関するものであるところ、【0063】ないし【0067】には、上記の本来の位置と比べて左右にずれた位置に配置されているドットについて、その本来の位置と実際に配置された位置との関係に基づいてドットパターンの向きを意味することを示す記載は全く存在しない。かえって、「x、y座標フラグ」又は「一般コードフラグ」は、ドットの本来の位置と実際に配置された位置との関係によってドットパターンのデータの種類を定義していることがうかがえる。そして、本件明細書【0066】には、「垂直ラインは、水平ラインを構成するドットからスタートし、次の点もしくは3つ目の点がライン上にないことから上下方向を認識する。」という記載があるが、これは、ライン上にドットがあるかないかだけを認識して上下方向を判断することが記載されているのであって、構成要件Eの「ずらし方」(本来のドットの位置と実際に配置されたドットの位置との関係)に基づいてドットパターンの向きが表現されることが記載されているとはいえない。これらによれば、図5ドットパターンについても、本件明細書には「ずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」(構成要件E)との構成について、何ら記載はない。エ そのほか、本件明細書に、本件発明1における上記構成について説明していると解される記載は存在しない。オ 以上によれば、本件明細書には、「ずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」(構成要件E)との構成について、具体的に何ら記

5 載がないといえるし、具体的な記載がないにもかかわらず、当業者が、技術常識に照らして上記構成を理解し得たことを認めるに足りる証拠もない。したがって、本件発明1の構成要件Eは、本件明細書の発明の詳細な説明に記載したものとは認められないから、本件発明1は、サポート要件に適合しない。カ 本件発明2ないし63は、本件発明1の構成を全て含むものであるところ、構成要件Eを含む本件発明1はサポート要件に適合しないものであるから、本件発明2ないし63も、同様に、サポート要件に適合しない。

⑶ 実施可能要件の充足について本件発明1は、構成要件Eを含むドットパターンが形成された媒体の発明であるところ、前記⑵のとおり、本件明細書の発明の詳細な説明には、構成要件Eを含むドットパターンの具体的な記載はないし、当業者がそのドットパターンを製造し使用することができる程度に記載されているともいえない。したがって、本件明細書の発明の詳細な説明の記載は、構成要件E含む本件発明1のドットパターンが形成された媒体に係る発明を、当業者が実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものとはいえない。本件発明2ないし63は、本件発明1の構成を全て含むものであるから、本件明細書の発明の詳細な説明の記載は、本件発明2ないし63を、当業者が実施することができる程度に、明確かつ十分に記載したものとはいえない。4 取消事由本件訂正の訂正要件違反に関する判断の誤り

第3 当事者の主張

1 原告

⑴ 訂正要件違反に関する判断の誤りについて

ア 訂正事項1による訂正前の「前記垂直方向に配置されたドットの1つは、

5 当該ドット本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向

きを意味している」(構成要件E)との特許請求の範囲の記載は、ずらし方は特に限定されていないから、これを、「ドット本来の位置から、何れの「方向」に「どの程度」の距離ずらすかということ」という特定の方法のものに限定する必要も、また、ずらし方による作用効果が「異なる複数の「ドットパターンの向き」を表現することができる」ものでなければならない必要もない。「ずらし方」の中に異なる複数のドットパターンの向きを表現することができないものを含まないことが含意されているものではなく、「ずらし方によって」は、単一の向きのみが定義できるものも含むと解釈できる。したがって、本件審決の判断は、上記発明特定事項に、図105ドットパターンの中の一変形例に係る本件明細書【0233】の記載を参酌して、図5ドットパターンに基づくと理解されるべき本件発明1の発明特定事項に不必要な限定を加えてされたものである。イ 訂正事項1は、「当該ドット本来の位置からのずらし方によって」という何ら限定のなかったずらし方を1つの特定のずらし方に限定するものである。すなわち、①ずらし方として「前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないずらし方」と「前記端点からスタートする垂直方向のライン上にあるずらし方」の2つのずらし方のうち、前者のずらし方に限定し、②端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによるずらし方として、1つ目または3つ目の位置にあるなど上下方向に関して非対称な位置を本来の位置とすることによってドットパターンの向きを意味することが可能なずらし方と、端点からスタートする垂直方向のライン上で2つ目の位置にあるなど上下方向に対称な位置を本来の位置とすることによってドットパターンの向きを意味することができないずらし方のうち、前者の上下非対称位置のドットをずらす方法に限定するものである。

5 したがって、訂正事項1は特許請求の範囲の減縮に該当する。

ウ 「本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」ドットパターンとは、下記左図のようなものである。他方、「本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」ドットパターンとは異なるもの、すなわち、「ずらし方」によらないで「ドットパターンの向きを意味している」ドットパターンとは、ドット本来の位置からのずらされたドットが存在せず、ずらしたドットがないドットの配置で向きを意味するものであり、これは、例えば下記右図のようなものである。訂正事項1による訂正後のドットパターンは、ドットは「本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にない」のであるから、「垂直方向のライン上」以外の位置にずれて存在し、当該ドット本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味していることに変わりはない。すなわち、「前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって」とは、「前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないずらし方によって」と同義である。エ 訂正事項1によって、「ずらし方」との文言が削除されているが、形式的に「ずらし方」との文言が削除されたとしても、「ずらし方」という文言に代わる文言を用いることにより、訂正事項1による訂正は、訂正前に何ら限定のない「前記垂直方向に配置されたドットの1つは、当該ドット本来

5 の位置からのずらし方によって」を、ずらし方の1つである「前記垂直方

向に配置されたドットのうち、前記端点に位置するドットの次のドットもしくは前記端点に位置するドットから3つめのドットは、当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にない」とのずらし方に限定したものである。そして、訂正事項2によっても、訂正の前後において作用効果は同一か又は更に限定されたものであり、新たな作用効果を追加するものではない。したがって、特許請求の範囲が拡張されているということはない。

⑵ 取消事由について

本件審決は、訂正事項1による訂正を認めず、その結果、一群の請求項である請求項1ないし63に対する訂正事項2ないし48による訂正を認めず、本件訂正前の本件発明に基づいて無効理由1及び無効理由2により無効であると判断したものであり、その判断には誤りがある。

⑶ 予備的主張

本件訂正が適法であったとしても、本件訂正後の本件特許が無効理由1及び2により無効を免れないとする判断に備えて、原告は、本件訂正により無効理由1及び2の無効理由が解消されていることを明らかにするする。ア サポート要件の充足について本件訂正発明1及び20については、その一例が、本件明細書【0059】 【0062】ないし【0067】、 、及び、【図5】ないし【図8】に記載されているから、少なくとも本件発明1及び20は、サポート要件を充足する。なお、本件発明に係る構成要件Eの「前記垂直方向に配置されたドットの1つは、当該ドット本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」は、ずらし方に限定がなく、本件発明も、その一例が本件明細書【0065】【0066】及び【図5】ないし【図8】、

5 に記載されているといえる。すなわち、

【0066】の「次の点もしくは3つ目の点がライン上にない」ことを認識する前提として、ドットパターンの認識のために「連続する等間隔のドット605により構成されたライン」(【0065】)の存在が前提となっているから、この「連続する等間隔のドット605により構成されたライン」上の位置が「当該ドット本来の位置」であることは明らかである。そして、【0066】に記載のとおり、「垂直ラインは、水平ラインを構成するドットからスタートし、次の点もしくは3つ目の点がライン上にない」のであるから、「次の点もしくは3つ目の点が」ライン上以外の位置にあることは明らかであり、ライン上以外の位置にあるのであるから、「当該ドット本来の位置」であるラインから「ずれて」いることは明らかである。この記載に対応して、【図5】ないし【図8】には、上から2番目のドットに矢印が付され、ずれた位置とライン上のずれる前の当該ドット本来の位置が示されていると理解できる。イ 実施可能要件の充足について本件訂正により、前記⑴イの記載から、本件訂正後の発明は、当業者がそのドットパターンを製造し使用できる程度に記載されたものとなった。

2 被告

⑴ 訂正要件違反に関する判断の誤りについて

ア 「ずらし方」という用語に対応する本件明細書の記載は、【0233】の「また、本発明のドットパターンでは、キードットのずらし方を変更することにより、同一のドットパターン部であっても別の意味を持たせることができる。」しかないので、本件審決は【0233】を参酌したが、その参酌により用語を限定解釈したものではない。「ずらし方」の辞書的な意味は、「少しすべらせて動かすやり方」であり(乙3ないし5) 本件審決が、、 「ドット本来の位置からのずらし方」 「ドット本来の位置」を、 から、何れの「方向」に「どの程度」の距離ずらすかと認定したのは、用語の一般的意味に

5 沿うものにすぎない。そして、特許請求の範囲の記載には、この「ずらし

方」について方向・距離に具体的な制限は設けられていないから、異なる複数の「ずらし方」により、異なる複数のドットパターンの向きを表現できる必要がある。イ 本件訂正後は、ドットパターンが表現する向きは1つとなり、異なる複数の「ずらし方」によって異なる複数のドットパターンの向きを表現できるものではなくなるから、本件発明1と本件訂正発明1とは全く異なる発明である。「本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」ドットパターンの下位概念は、やはり異なる複数の「ずらし方」によって異なる複数のドットパターンの向きを表現できる構成を有しなければならない。もしこのような構成を有しないのであれば、本件訂正後の構成は、本件訂正前の構成から発明を構成する要素が少なくなっている部分を含むはずであるから、下位概念にならない。ウ

(原告の主張)

する前記1⑴ウ右図のようなドットパターンのみが特許請求の範囲の減縮に該当しないという主張は、根拠がない。また、「ライン上にないことによって」は、「ライン上にないこと」だけを見ればよいが、「ライン上にないずらし方によって」は、「ずらし方によって」との内容が付加されているから、「ライン上にないことによって」が「ライン上にないずらし方によって」と同義とはいえない。エ 本来の位置であるライン上からどのようにずらされても、ライン上にないことは同じであるから、本件訂正後の「ライン上にないことによって」との文言は、「ライン上にないこと」が満たされれば「ずらし方」にかかわらずドットパターンの向きを示すということであり、訂正前発明特定事項である「ずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」という技術的事項が削除されており、特許請求の範囲が拡張していることは明らかである。

5 また、本件発明1は、

「ずらし方」により、異なる複数の「ドットパターンの向き」を表現することができるのに対し、本件訂正発明は、異なる複数の「ドットパターンの向き」を表現することはできず、また、ドットパターン全体の上下非対称性の情報を利用できる場合でなければ発明として実施し得ないから、両発明は作用効果が異なる。

⑵ 取消事由について

本件訂正を不適法とした本件審決の判断に誤りはなく、原告の取消事由は理由がない。

⑶ 予備的主張について

ア サポート要件の充足について本件発明について原告は、本件審決に係る審判手続において、本件訂正は、本件発明を構成要件Eを含まない図5ドットパターンとして記載されたものとすると主張しているから(乙6)、本件発明が構成要件Eの「前記垂直方向に配置されたドットの1つは、当該ドット本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」をサポートしていないことを認めている。それを措くとしても、本件明細書【0066】には「次の点もしくは3つ目の点がライン上にない」との記載があるが、上下対称なドットパターンでは、この構成で上下方向の認識をすることはできず、常に利用可能なものではない。また、これは、ドットがライン上にあるかないかにしか言及しておらず、「ずらし方」とは異なる。そして、【図5】ないし【図8】のドットパターンにおいて、「x、y座標フラグ」又は「一般コードフラグ」のいずれかが用いられている記載があるが、この「x、y座標フラグ」又は「一般コードフラグ」とされたドットは、いずれも、データ内容を定義するドットの一つにすぎず、ドットパターンの方向を

5 意味するドットではない。

本件発明の「ずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」との構成は、本件明細書に全く記載されていないものである。本件訂正発明について本件明細書【0066】は、「次に、抽出したラインの1つを水平ラインとする。この水平ラインを基準としてそこから垂直に延びるラインを抽出する。垂直ラインは、水平ラインを構成するドットからスタートし、次の点もしくは3つ目の点がライン上にないことから上下方向を認識する。 と記載されており、」 あくまでもライン上にないことにしか言及しておらず、次の点もしくは3つ目の点が、ライン上以外の位置にあるとは記載されていない。また、 図5】【 ないし【図8】のドットパターンの「x、y座標フラグ」又は「一般コードフラグ」はいずれもデータ内容を定義するドットの一つにすぎないから、上記各図面に、特定のドットが上下方向を意味していることが示されているものでもない。イ 実施可能要件の充足について本件明細書には、本件訂正発明1ないし63の構成のドットパターンの具体的な記載はなく、当業者がそのドットパターンを製造し使用することができる程度に記載されているともいえない。したがって、本件明細書の発明の詳細な説明の記載は、本件訂正発明1ないし63を当業者が実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものとはいえない。

第4 当裁判所の判断

1 本件発明について本件明細書(甲81)には、別紙2「本件明細書の記載事項(抜粋)」のとおりの記載があり、この記載によると、本件発明について、次のような開示があると認められる。従来から、光センサを用いて絵本やゲームカードに印刷されたバーコードを

5 読み取り、特定の音声を発音させる音声発生玩具が提案されており(【0002】 、先行技術においては、バーコードに代わってドットパターンで印刷され)たコード情報を読み取って情報を再生させる方法が提案されていた(【0005】 。同技術においては、ドットを所定の法則で紙面の二次元方向に印刷した)ドットパターンをペン型のスキャナで読み取り、このスキャナの走査速度と走査方向を情報処理装置で解析してあらかじめ対応付けられた音声等の情報を再生させるが 【0006】 、( ) 動的にスキャナを走査させることを前提としているために、紙面上にキャラクタ等が自由に印刷配置された絵本等で静的に読取装置を当接させるだけで情報を再生させる用途には不向きであった 【0007】 。( )本件発明は、印刷物に形成したドットパターン情報を光学的に読み取り該ドットパターンに対応した種々の情報を再生する技術に関するものであり(【0001】 、極小領域であってもコード情報やXY座標情報が定義可能なドット)パターンを提案し、このドットパターンに基づいた情報再生方法及び情報再生装置を提案するものである(【0008】 。)そして、上記課題を解決するための手段として、本件発明1ないし63は、特許請求の範囲に記載のとおりの特徴を有するドットパターンが形成された媒体等の構成をとるものである。本件発明によれば、極小領域であってもコード情報やXY座標情報が定義可能なドットパターン等を提供することができるとの効果を奏する 【0052】 。( )

2 ドットパターンについて

⑴ 図5ドットパターンについて図5ドットパターンに関係して、本件明細書には、別紙の【0063】ないし【0067】の記載がある。これらには、情報を示すドットパターンについて、等間隔のドットにより構成されたラインが抽出されるとともに、そのうちの一つを水平ラインとして、そこから垂直に延びるラインを抽出し、その垂直ラインは、水平ラインを構成するドットの次の点、又は3つ目の点

5 がライン上にないことから上下方向を認識し、情報領域を抽出して、その数値情報を再生することが記載されている。

⑵ 図105ドットパターンについて図105ドットパターンに関係して、本件明細書には、【0224】ないし【0235】の記載がある。これらによれば、そのドットパターンは、格子状に配置されたドットで構成される。そして、格子ドットLDと呼ばれるドットを四隅に配置し、その4つの格子ドットLDで囲まれた領域の中心からどの程度ずらすかによってテータ内容が定義され、同領域の中心から等距離の位置で45度ずつずらした点を8個定義することで、8通りのデータを表現でき、このずらす距離を変更した点を8個定義することで16通りのデータを表現できる。また、格子ドットLDは、本来、縦横方向の格子線の交点上である格子点上に配置されるが、その位置をずらしたドットをキードットKDとして、このキードットKDに囲まれた領域、又は、キードットKDを中心にした領域が一つのデータを示している。また、キードットKDを格子点から等距離で45°ずつずらすことにより、その角度ごとに別の情報を定義することができることが記載されている。

3 取消事由について⑴ 訂正要件違反の有無についてア 訂正事項1について訂正事項1は、前記第2の3⑴ア のとおり、本件発明1の「前記垂直方向に配置されたドットの1つは、当該ドット本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」との構成を、本件訂正発明1の「前記垂直方向に配置されたドットの1つは、当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって前記ドットパターンの向きを意味している」との構成に訂正するというものである。

5 本件訂正前の上記構成は、特定のドットの1つの「本来の位置からのずらし方」によってドットパターンの向きを意味するものである一方、本件訂正後の上記構成は、特定の1つのドットの「本来の位置から・・・ライン上にないこと」によってドットパターンの向きを意味するものである。前者は、「ずらし方」との語義からいって、ドットの本来の位置と実際に配置された位置との関係に基づいてドットパターンの向きが表現されるものであるのに対し、後者は、「ないこと」との語義からいって、ドットがライン上の本来の位置にあるかないかだけに基づいてドットパターンの向きが表現されるものであるから、両者は、ドットパターンの向きを表現する指標(ドットであるか、又は、本来の位置であるか)、表現する場所(ドット及び本来の位置であるか、又は、本来の位置であるか) 表現の方法、 (特定のドットと本来の位置との位置関係であるか、又は、ドットの存否であるか)とを異にするものであり、端的に、両者は異なる構成というべきものであって、包含ないしは上位下位概念の関係には立たない。なお、訂正事項1は、「ドット本来の位置から・・・水平方向にずらされて」との訂正を含むところ、この場合、この「水平方向にずらされ」たドットがドットパターンの中のどこにも存在しないとすると、無いものの所在位置を定める意味はないので「水平」と規定する理由が見当たらないから、本件訂正発明1の「当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないこと」が規定する「当該ドット」がドットパターンの中に存在しないことは不自然な解釈であり、「当該ドット」はドットパターンの中にずらされて存在し、その位置を問題にする余地があるとの指摘もあり得ないではない。しかしながら、本来の位置とずらされた位置の双方にドットがあった場合には、語義からしてドットがずらされとはいえないから、ドットが「ずらされ」たというからには、少なくとも本来の位置にドットは存在しないことは明らかである。また、

5 「ライン上にないことによって・・・ドットパターンの向きを意味している」との文言である以上は、ドットパターンの向きは本来の位置におけるドットの存否によって意味付けられなければならないというべきである。したがって、本件訂正発明1の「ドット本来の位置から・・・水平方向にずらされて・・・垂直方向のライン上にないこと」との構成が、ドット本来の位置から水平方向にずらしたドットがドットパターンの中に現に存在する場合を含むものと解釈しても、本件訂正発明1は、そのずらされたドットがどのような位置にあろうともそれらを区別せず、専らドット本来の位置のドットの存否によってドットパターンの向きを意味するよう構成したものと理解することが相当であって、本件訂正発明1を、ドット本来の位置からの「ずらし方」によってドットパターンの向きを意味するドットパターンということはできない。以上によれば、訂正事項1は、特許法134条の2第1項ただし書1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものとはいえない。イ 訂正事項2ないし48について前記第2の3⑴イにて本件審決が説示するとおり、訂正事項2ないし48は、請求項1ないし63からなる一群の請求項に係る訂正であるから、前記アのとおり、訂正事項1は訂正要件違反があるから訂正を認められない以上は、訂正事項2ないし48に係る訂正も認められない(特許法134条の2第3項、同条9項、126条4項参照)。ウ 原告の主張について原告は、前記第3の1⑴のとおり、①本件発明のドットパターンは、ドット本来の位置から距離をずらして異なる複数のドットパターンの向きを表現することができるものでなくてもよい(同ア)、②訂正事項1は、ドットがずらされる先、ドットがずらされることによって上下方向を意味できるか否かの点において、ドットのずらし方を限定するものである旨(同

5 イ)主張する。しかしながら、前記アの認定判断は、本件発明が異なる複数のドットパターンの向きを表現することができることを必須の構成と解することを前提とするものではないから(たとえ表現されるドットパターンの向きがが一つであったとしても、ドットを他の位置にずらすこととドット本来の位置にドットが「ないこと」とは、ドットパターンの向きの認識方法として異なる手段である。 、原告の上記①の主張は、前記認定判断に影響を与)えるものではない。また、原告自らが前記第3の1⑴ウにおいて主張するように、本件発明における「ずらし方」との構成は、ドット本来の位置からずらされたドットが存在し、当該ドット本来の位置からの位置関係によってドットパターンの向きを意味することをいうものである。そうすると、ドットがずらされる先等にいくら限定を加えても、ドットパターンの向きを意味するのが、そのドットがドット本来の位置にないことによるとしている限りは、「ずらし方」によってドットパターンの向きを意味するものにはならない。したがって、原告の上記②の主張も採用することはできない。⑵ 取消事由について前記⑴のとおり、本件訂正を認めなかった本件審決の判断には誤りはないところ、原告は、本件訂正が認められなかった場合の本件審決の誤りを主張するものではないから、本件訂正が認められた場合についての予備的請求の当否について判断するまでもなく、取消事由は理由がないことになる。

⑶ サポート要件の充足についてア 原告の予備的主張中には、前記第3の1⑶のとおり、本件発明がサポート要件を充足する旨の記載があり、その趣旨や内容は判然としないものではあるものの、これは、本件訂正を認めず、その上で本件発明がサポート要件を充足しないとした本件審決の判断の誤りを主張する趣旨と善解す

5 る余地もないではないから、念のために、同主張についての判断を示す。イ 前記2⑴及び⑵のとおり、本件明細書には、図5ドットパターンと図105ドットパターンについての記載がある。本件訴訟において、原告は、本件発明は図5ドットパターンに基づくと理解されるべきである旨主張するので、以下、これを前提に、本件発明がサポート要件を充足するか検討する。本件発明は、「前記垂直方向に配置されたドットの1つは、当該ドット本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」(構成要件E)ことを特徴とするドットパターンであるところ、図5ドットパターンにおいては、本件明細書【0066】に「垂直ラインは、水平ラインを構成するドットからスタートし、次の点もしくは3つ目の点がライン上にないことから上下方向を認識する。」との記載が、【図5】及び【図7】では、左端の垂直ラインに配置されたドットの一つが他の同一の垂直ラインに配置されたドットとは異なり水平ラインに沿って左側に配置され、「x、y座標フラグ」とされていることが示され、【図6】及び【図8】では、左端の垂直ラインに配置されたドットの一つが他の同一の垂直ラインに配置されたドットとは異なり水平ラインに沿って右側に配置され、「一般コードフラグ」とされていることが示されている。しかしながら、【0066】には、そもそも「ずらす」という表現は一切用いられておらず、その記載は、文字どおり、垂直ライン上の特定位置(本来の位置)にドットがないことによってドットパターンの上下方向を認識するとの意味の記載であって、「ドット本来の位置からのずらし方」によってドットパターンの向きを意味する記載とはいえない。また、【図5】ないし【図8】の図中の記載によれば、「x、y座標フラグ」がある場合には、情報を表現する部分のドットパターンはXY平面上の特定の座標値を示し、「一般コードフラグ」がある場合には、情報を表現する部分のドットパ

5 ターンはある特定のコード(番号)を示すものと認められ、「x、y座標フラグ」あるいは「一般コードフラグ」とされたドットは、情報を表現する部分のドットパターンのデータ内容の定義方法を示すというデータ内容を定義するドットの一つにすぎず、フラグとしてその位置を認識され、ドットの本来の位置と実際に配置された位置との関係によってドットパターンのデータの内容を定義しているが、ドットパターンの向きを意味しているものではない。そして、そのほか、【図5】ないし【図8】には、ドットパターンの向きを意味するドットは記載されていないし、データの内容を定義しているドットがドットパターンの向きを意味するドットを兼ねるとの記載もない。さらに、「垂直方向に配置されたドット」の一つにつき、その本来の位置からのずらし方によってドットパターンの向きを意味することを特徴とする本件発明の実施形態について、上記ドットがどのような方向、距離において配置されるのかについては、本件明細書にはその記載はない。以上によると、図5ドットパターンは、「ドット本来の位置からのずらし方によって前記ドットパターンの向きを意味している」(構成要件E)との構成を有せず、本件発明は、図5ドットパターンとは異なるドットパターンを意味することは明らかであるし、本件明細書には、上記構成要件Eにつきサポート要件を充足させるに足りる記載は見当たらない。以上からすると、本件発明のドットパターンは発明の詳細な説明に記載されたものではないから、本件発明はサポート要件に適合しない。したがって、本件発明1の構成を全て含む本件発明2ないし63もサポート要件を充足しない。これに対して、原告は、前記第3の1⑶アのとおり、本件明細書【0066】の「垂直ラインは、水平ラインを構成するドットからスタートし、次の点もしくは3つ目の点がライン上にない」というのは「次の点もしく

5 は3つ目の点が」ライン上以外の位置にあるということである、【図5】ないし【図8】には、上から2番目のドット(「x、y座標フラグ」又は「一般コードフラグ」 について、) ずれた位置とドット本来の位置が示されている旨主張する。しかしながら、上記のとおり、【0066】には「ライン上にないこと」と記載されているから、この記載は「ドット本来の位置からのずらし方」でドットパターンの向きを意味する旨の記載ではないし、【図5】ないし【図8】の「x、y座標フラグ」及び「一般コードフラグ」は情報ドットの一つにすぎず、ドットパターンの向きを意味するためのドットではない。したがって、原告の上記主張を採用することはできない。ウ 以上のとおり、いずれにせよ、本件発明はサポート要件に適合しないものである。

4 結論以上の次第であり、取消事由は理由がないから、原告の請求を棄却することとして、主文のとおり判決する。

知的財産高等裁判所第4部

裁判長裁判官

菅 野 雅 之

裁判官

本 吉 弘 行

裁判官

中 村 恭

(別紙1)

特許請求の範囲(請求項2ないし63)

1 本件発明2ないし63【請求項2】前記ドットパターンは、上下および/または左右に2以上連設したことを特徴とする、請求項1記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項3】前記垂直方向に配置されたドットの1つを当該ドット本来の位置からずらすことによって一般コードまたはXY座標を示すフラグを意味していることを特徴とする、請求項1または2に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項4】前記垂直方向に配置された所定個数のドット数は4個であって、前記水平方向に配置されたドットの端点に位置する当該ドットの次のドットまたは3個目のドットを左右いずれかにずらすことによって前記ドットパターンの上下方向(向き)を意味していることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項5】前記データ内容はコード値および/または座標値である、請求項1記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項6】前記ずらし方には、当該ドット本来の位置からのずれの有無を含む、請求項1記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項7】前記ドットパターンは、赤外線を吸収するインクで形成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項8】前記ドットパターンをカーボンインクで形成した請求項7記載のドットパターンが形成された媒体。5 【請求項9】前記ドットパターンを透明インクで形成した請求項7記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項10】前記ドットパターンは、紫外線を吸収するインクで形成されている、請求項1~6のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項11】前記ドットパターンの形成は、ドットパターンの印刷である、請求項1~10のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項12】前記媒体は、印刷物または写真であり、前記ドットパターンが該媒体の絵柄または文字と重畳して形成されている請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項13】前記ドットパターンは、前記媒体の絵柄または文字が印刷された複数の領域のそれぞれに印刷された請求項12記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項14】前記媒体は、貼付可能なシール材またはカードである、請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項15】読取り手段が、請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影するステップと、処理部が、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向5 に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する処理をするステップと、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する処理をするステップと、を含む、ドットパターンの読取方法。【請求項16】前記処理部が、前記ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する処理をするステップを含む請求項15記載のドットパターンの読取方法。【請求項17】読取り手段が、請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影するステップと、処理部が、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する処理をするステップと、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのず5 れ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する処理をするステップと、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する処理をするステップと、記憶手段に記憶された該データ内容に対応した情報を出力手段で出力させる処理をするステップと、を含む、ドットパターンを用いた情報処理方法。【請求項18】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体に対して、該媒体のドットパターンを撮影する手段と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、前記ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備えたドットパターン読取装置。【請求項19】前記ドットパターンを撮影する手段と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドット5 から仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、前記ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を収容したペン状ケースをさらに備えた請求項18記載のドットパターン読取装置。【請求項20】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体に対して、該媒体のドットパターンを撮影する手段と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、該データ内容に対応した情報を記憶する記憶手段と、該データ内容に対応した情報を出力する出力手段と、を備えたドットパターンを用いた情報処理装置。【請求項21】5 請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影するステップと、撮影して得られたドットパターンから、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する処理をするステップと、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する処理をするステップと、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析するステップと、を情報処理装置に実行させるためのプログラム。【請求項22】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段と、撮影して得られたドットパターンから、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、5 前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備えたドットパターンを用いた情報処理装置。【請求項23】前記データ内容を有線または無線を介して外部装置に送信する送信手段をさらに備えた請求項18記載のドットパターン読取装置。【請求項24】前記情報を有線または無線を介して外部装置に送信する送信手段をさらに備えた請求項20記載の情報処理装置。【請求項25】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体である透明フィルム。【請求項26】赤外線遮断フィルターを備えた請求項25記載の透明フィルム。【請求項27】前記透明フィルムはパーソナルコンピュータ、PDA、携帯電話、またはTVを含む電子機器の表示手段に貼付される請求項25または26記載の透明フィルム。【請求項28】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体であるマウスパッドと、マウス型のケースに収容され、該マウスパッドに形成されたドットパターンを撮影して取り込む読取り手段と、前記ドットパターンからドットを抽出する手段と、該ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内5 容を解析する手段と、該データ内容を有線または無線を介して外部装置に送信する送信手段と、を備えたマウスと、からなるドットパターンを用いた情報処理装置。【請求項29】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体に対して、前記媒体中のドットパターンを撮影するカメラユニットと、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備える画像処理部と、該データ内容に対応する情報を記憶部から読み出す処理手段と、前記情報が出力される出力手段と、を備えた情報処理装置。【請求項30】前記カメラユニットが、所定の波長光を吸収するインクで印刷された請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体に、前記所定の波長光を吸収しないインクで印刷され、文字または図を含む情報伝達部を同一面に印刷した印刷物に対して、前記印刷物に前記所定の波長光を照射することにより、前記印刷物中のドットパターンのみを撮影するカメラユニットである請求項29の情報処理装置。5 【請求項31】前記所定の波長光を吸収するインクはカーボンインク、赤外線インク、透明インクのいずれかであり、前記所定の波長光を吸収しないインクはノンカーボンインクである、請求項30記載の情報処理装置。【請求項32】前記ドットパターンと、前記情報伝達部とを印刷物の同一面に重ねて印刷した請求項30記載の情報処理装置。【請求項33】前記カメラユニットの周囲にリング型スイッチが設けられ、該リング型スイッチへの押圧により前記カメラユニットまたは前記画像処理部を動作させる請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項34】前記カメラユニットに備えるカメラはC-MOSカメラまたはCCDカメラである請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項35】前記カメラユニットは、前記画像処理部、記憶部、処理手段および出力手段と分離し、インターフェース部を介して前記カメラユニットから前記画像処理部に前記ドットパターンの画像データを送信するように構成した請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項36】前記カメラユニットおよび画像処理部は、前記記憶部、処理手段および出力手段と分離し、インターフェース部を介して前記画像処理部から前記処理手段に前記データ内容を送信するように構成した請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項37】入力部としてのマイクをさらに有し、該マイクにより入力された音声を前記データ内容に対応する情報として前記ドットパターンと関連付ける手段を備えた請求項5 29または30記載の情報処理装置。【請求項38】通信カードを介してコンピュータに前記データ内容を送信する請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項39】通信カードを介してコンピュータに前記データ内容を送信し、該通信カードを介して該コンピュータから該データ内容に対応する情報またはプログラムを受信する請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項40】位置情報を入力するGPSユニットをさらに設け、前記データ内容とともに該位置情報に基づいた情報が前記出力手段より出力される請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項41】前記情報処理装置は携帯電話である請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項42】前記携帯電話には前記カメラユニットが内蔵または装着、もしくは有線または無線で接続されていることを特徴とする請求項41記載の情報処理装置。【請求項43】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体と、該ドットパターンの定義するデータ内容に対応する音声を記憶した音声記憶部と、前記ドットパターンを撮影して取り込むカメラユニットと、該カメラユニットで取り込んだドットパターンからドットを抽出して、該ドットパターンの向きを認識し、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析し、前記音声記憶部から該データ内容に対応した音声をスピーカまたはイヤホンに出力させる処理部と、を備える電子玩具。5 【請求項44】前記データ内容に対応した画像または映像を画像再生LSIで表示させる液晶表示部をさらに設けた請求項43記載の電子玩具。【請求項45】前記ドットパターンは、媒体である対戦型ゲームカードに印刷されたものである請求項43記載の電子玩具。【請求項46】所定の形態を有するフィギュアと、請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体に形成されたドットパターンを撮影する手段と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、前記ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を内蔵したカメラユニットと、記憶部に記憶された情報のうち、前記データ内容に対応した情報を出力させるためのプログラムが実行される処理部と、該情報が出力される出力部と、を備える出力ユニットと、からなるカメラ入力による情報出力機能を有するフィギュアユニット。【請求項47】前記処理部は、前記記憶部に、入力部から入力された情報またはプログラムを記憶させ、該情報を出力部から出力させる、請求項46記載のカメラ入力による情報5 出力機能を有するフィギュアユニット。【請求項48】前記カメラユニットと前記出力ユニットとの通信を仲介するインターフェース部を備えた請求項46記載の情報出力機能を有するフィギュアユニット。【請求項49】前記カメラユニットは、前記フィギュアの底部に下向きに設けられている、請求項46~48のいずれか一項に記載のフィギュアユニット。【請求項50】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体であるマウスパッド。【請求項51】請求項50記載のマウスパッドに形成されたドットパターンを撮影する手段と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備えたマウス。【請求項52】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体であるタブレット。5 【請求項53】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体であるボード状の媒体を備えた電子玩具であって、前記ボード状の媒体は、テキストまたは画像と重畳して前記ドットパターンが形成されており、さらに、前記ドットパターンを撮影する手段と、複数の前記ドットパターンが順番に読み取られると、読み取られた当該ドットパターンからドットを抽出する手段と、該ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンにより定義されたデータ内容を解析する手段と、該データ内容と対応するコメントが出力される出力手段と、を備えた電子玩具。【請求項54】テキストと重畳して印刷された請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、該データ内容に対応する情報として、前記テキストの内容に対応した翻訳文が出力される出力手段と、を備える外国語翻訳装置。5 【請求項55】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体であるミニフィギュアを備えた電子玩具であって、前記ミニフィギュアは、前記ドットパターンを台座裏面に設け、さらに、ケース本体内に収納した、前記ミニフィギュアのキャラクタに相応する音声情報を記憶した音声記憶部と、前記ミニフィギュアを載置して前記ドットパターンを撮影することができるよう前記ケース本体の上部に上向きに設けられたカメラユニットと、読み取られた前記ドットパターンからドットを抽出する手段と、該ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、該データ内容に対応した前記ミニフィギュアのキャラクタに相応する音声情報を前記音声記憶部から読み出して、音声再生用LSIでスピーカに再生させる処理部と、を備えた電子玩具。【請求項56】前記ケース本体に設けた接続手段によりパーソナルコンピュータに接続することにより、該パーソナルコンピュータを介してネットワーク接続可能な請求項55記載の電子玩具。【請求項57】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段を含むペン型スキャナと、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのず5 れ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、前記ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、前記データ内容に対応した映像データをメモリーカードまたは内蔵メモリより読み出して、当該映像データをテレビモニタに出力させる装置本体と、を備える情報再生装置。【請求項58】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段を含むスキャナ部と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備えたPDA。【請求項59】請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段を含むスキャナ部と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平5 方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備えたパーソナルコンピュータ。【請求項60】ペン状部材の側部に設けられた液晶表示部と、当該ペン状部材の先端に設けられた、筆記具と、請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段を含むスキャナ部と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、前記筆記具により選択された内容に対応するドットパターンが読み取られると、該ドットパターンの定義するデータ内容に対応する文字情報をメモリから読み出して前記液晶表示部に表示させる中央処理装置と、を備えるペン型スキャナ。【請求項61】ペン状部材の側部に設けられた液晶表示部と、5 当該ペン状部材の先端に設けられた、請求項1~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段を含むスキャナ部と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つにおける当該ドット本来の位置からのずれ方によって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、前記ドットパターンが読み取られると、該ドットパターンの定義するデータ内容に対応する文字情報をメモリから読み出して前記液晶表示部に表示させる中央処理装置と、を備えるペン型スキャナ。【請求項62】請求項1~11のいずれか1項に記載のドットパターンが形成された媒体と、該ドットパターンを撮影する手段と、前記ドットパターンからドットを抽出する手段と、該ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備えたドットパターン読取システム。【請求項63】請求項1~11のいずれか1項に記載のドットパターンが形成された媒体と、5 該ドットパターンを撮影する手段と、前記ドットパターンからドットを抽出する手段と、該ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、該データ内容に対応した情報を記憶する記憶手段と、前記情報を出力する出力手段と、を備えたドットパターンを用いた情報処理システム。

2 本件訂正発明2ないし63【請求項2】前記ドットパターンは、上下および/または左右に2以上連設したことを特徴と5 する、請求項1記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項3】前記垂直方向に配置されたドットの1つを当該ドット本来の位置からずらすことによって一般コードまたはXY座標を示すフラグを意味していることを特徴とする、請求項1または2に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項4】前記垂直方向に配置された所定個数のドット数は4個であって、前記水平方向に配置されたドットの端点に位置する当該ドットの次のドットまたは3個目のドットが前記水平方向にずらされて前記垂直方向にライン上にないことによって前記ドットパターンの上下方向(向き)を意味していることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項5】前記データ内容はコード値および/または座標値である、請求項1記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項6】(削除)【請求項7】前記ドットパターンは、赤外線を吸収するインクで形成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項8】前記ドットパターンをカーボンインクで形成した請求項7記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項9】前記ドットパターンを透明インクで形成した請求項7記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項10】5 前記ドットパターンは、紫外線を吸収するインクで形成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項11】前記ドットパターンの形成は、ドットパターンの印刷である、請求項1~5、7~10のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項12】前記媒体は、印刷物または写真であり、前記ドットパターンが該媒体の絵柄または文字と重畳して形成されている請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項13】前記ドットパターンは、前記媒体の絵柄または文字が印刷された複数の領域のそれぞれに印刷された請求項12記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項14】前記媒体は、貼付可能なシール材またはカードである、請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体。【請求項15】読取り手段が、請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影するステップと、処理部が、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する処理を5 するステップと、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する処理をするステップと、を含む、ドットパターンの読取方法。【請求項16】前記処理部が、前記ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する処理をするステップを含む請求項15記載のドットパターンの読取方法。【請求項17】読取り手段が、請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影するステップと、処理部が、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する処理をするステップと、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する処理をするステップと、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する5 処理をするステップと、記憶手段に記憶された該データ内容に対応した情報を出力手段で出力させる処理をするステップと、を含む、ドットパターンを用いた情報処理方法。【請求項18】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体に対して、該媒体のドットパターンを撮影する手段と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、前記ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備えたドットパターン読取装置。【請求項19】(削除)【請求項20】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体に対して、該媒体のドットパターンを撮影する手段と、5 等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、該データ内容に対応した情報を記憶する記憶手段と、該データ内容に対応した情報を出力する出力手段と、を備えたドットパターンを用いた情報処理装置。【請求項21】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影するステップと、撮影して得られたドットパターンから、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出する処理をするステップと、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する処理をするステップと、5 前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する処理をするステップと、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析するステップと、を情報処理装置に実行させるためのプログラム。【請求項22】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段と、撮影して得られたドットパターンから、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備えたドットパターンを用いた情報処理装置。【請求項23】前記データ内容を有線または無線を介して外部装置に送信する送信手段をさらに備えた請求項18記載のドットパターン読取装置。【請求項24】5 前記情報を有線または無線を介して外部装置に送信する送信手段をさらに備えた請求項20記載の情報処理装置。【請求項25】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体である透明フィルム。【請求項26】赤外線遮断フィルターを備えた請求項25記載の透明フィルム。【請求項27】前記透明フィルムはパーソナルコンピュータ、PDA、携帯電話、またはTVを含む電子機器の表示手段に貼付される請求項25または26記載の透明フィルム。【請求項28】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体であるマウスパッドと、マウス型のケースに収容され、該マウスパッドに形成されたドットパターンを撮影して取り込む読取り手段と、前記ドットパターンからドットを抽出する手段と、該ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、該データ内容を有線または無線を介して外部装置に送信する送信手段と、を備えたマウスと、からなるドットパターンを用いた情報処理装置。【請求項29】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体に対して、前記媒体中のドットパターンを撮影するカメラユニットと、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドッ5 トを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備える画像処理部と、該データ内容に対応する情報を記憶部から読み出す処理手段と、前記情報が出力される出力手段と、を備えた情報処理装置。【請求項30】前記カメラユニットが、所定の波長光を吸収するインクで印刷された請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体に、前記所定の波長光を吸収しないインクで印刷され、文字または図を含む情報伝達部を同一面に印刷した印刷物に対して、前記印刷物に前記所定の波長光を照射することにより、前記印刷物中のドットパターンのみを撮影するカメラユニットである請求項29の情報処理装置。【請求項31】前記所定の波長光を吸収するインクはカーボンインク、赤外線インク、透明インクのいずれかであり、前記所定の波長光を吸収しないインクはノンカーボンインクである、請求項30記載の情報処理装置。【請求項32】前記ドットパターンと、前記情報伝達部とを印刷物の同一面に重ねて印刷した請求項30記載の情報処理装置。【請求項33】5 前記カメラユニットの周囲にリング型スイッチが設けられ、該リング型スイッチへの押圧により前記カメラユニットまたは前記画像処理部を動作させる請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項34】前記カメラユニットに備えるカメラはC-MOSカメラまたはCCDカメラである請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項35】前記カメラユニットは、前記画像処理部、記憶部、処理手段および出力手段と分離し、インターフェース部を介して前記カメラユニットから前記画像処理部に前記ドットパターンの画像データを送信するように構成した請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項36】前記カメラユニットおよび画像処理部は、前記記憶部、処理手段および出力手段と分離し、インターフェース部を介して前記画像処理部から前記処理手段に前記データ内容を送信するように構成した請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項37】入力部としてのマイクをさらに有し、該マイクにより入力された音声を前記データ内容に対応する情報として前記ドットパターンと関連付ける手段を備えた請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項38】通信カードを介してコンピュータに前記データ内容を送信する請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項39】通信カードを介してコンピュータに前記データ内容を送信し、該通信カードを介して該コンピュータから該データ内容に対応する情報またはプログラムを受信する請求項29または30記載の情報処理装置。5 【請求項40】位置情報を入力するGPSユニットをさらに設け、前記データ内容とともに該位置情報に基づいた情報が前記出力手段より出力される請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項41】前記情報処理装置は携帯電話である請求項29または30記載の情報処理装置。【請求項42】前記携帯電話には前記カメラユニットが内蔵または装着、もしくは有線または無線で接続されていることを特徴とする請求項41記載の情報処理装置。【請求項43】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体と、該ドットパターンの定義するデータ内容に対応する音声を記憶した音声記憶部と、前記ドットパターンを撮影して取り込むカメラユニットと、該カメラユニットで取り込んだドットパターンからドットを抽出して、該ドットパターンの向きを認識し、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析し、前記音声記憶部から該データ内容に対応した音声をスピーカまたはイヤホンに出力させる処理部と、を備える電子玩具。【請求項44】前記データ内容に対応した画像または映像を画像再生LSIで表示させる液晶表示部をさらに設けた請求項43記載の電子玩具。【請求項45】前記ドットパターンは、媒体である対戦型ゲームカードに印刷されたものである請求項43記載の電子玩具。【請求項46】5 所定の形態を有するフィギュアと、請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体に形成されたドットパターンを撮影する手段と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、前記ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を内蔵したカメラユニットと、記憶部に記憶された情報のうち、前記データ内容に対応した情報を出力させるためのプログラムが実行される処理部と、該情報が出力される出力部と、を備える出力ユニットと、からなるカメラ入力による情報出力機能を有するフィギュアユニット。【請求項47】前記処理部は、前記記憶部に、入力部から入力された情報またはプログラムを記憶させ、該情報を出力部から出力させる、請求項46記載のカメラ入力による情報出力機能を有するフィギュアユニット。【請求項48】前記カメラユニットと前記出力ユニットとの通信を仲介するインターフェース部を備えた請求項46記載の情報出力機能を有するフィギュアユニット。【請求項49】前記カメラユニットは、前記フィギュアの底部に下向きに設けられている、請求5 項46~48のいずれか一項に記載のフィギュアユニット。【請求項50】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体であるマウスパッド。【請求項51】請求項50記載のマウスパッドに形成されたドットパターンを撮影する手段と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備えたマウス。【請求項52】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体であるタブレット。【請求項53】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体であるボード状の媒体を備えた電子玩具であって、前記ボード状の媒体は、テキストまたは画像と重畳して前記ドットパターンが形成されており、5 さらに、前記ドットパターンを撮影する手段と、複数の前記ドットパターンが順番に読み取られると、読み取られた当該ドットパターンからドットを抽出する手段と、該ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンにより定義されたデータ内容を解析する手段と、該データ内容と対応するコメントが出力される出力手段と、を備えた電子玩具。【請求項54】テキストと重畳して印刷された請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、該データ内容に対応する情報として、前記テキストの内容に対応した翻訳文が出力される出力手段と、を備える外国語翻訳装置。【請求項55】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体であるミニフィギュアを備えた電子玩具であって、前記ミニフィギュアは、前記ドットパターンを台座裏面に設け、5 さらに、ケース本体内に収納した、前記ミニフィギュアのキャラクタに相応する音声情報を記憶した音声記憶部と、前記ミニフィギュアを載置して前記ドットパターンを撮影することができるよう前記ケース本体の上部に上向きに設けられたカメラユニットと、読み取られた前記ドットパターンからドットを抽出する手段と、該ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、該データ内容に対応した前記ミニフィギュアのキャラクタに相応する音声情報を前記音声記憶部から読み出して、音声再生用LSIでスピーカに再生させる処理部と、を備えた電子玩具。【請求項56】前記ケース本体に設けた接続手段によりパーソナルコンピュータに接続することにより、該パーソナルコンピュータを介してネットワーク接続可能な請求項55記載の電子玩具。【請求項57】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段を含むペン型スキャナと、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、前記ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、5 前記データ内容に対応した映像データをメモリーカードまたは内蔵メモリより読み出して、当該映像データをテレビモニタに出力させる装置本体と、を備える情報再生装置。【請求項58】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段を含むスキャナ部と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備えたPDA。【請求項59】請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段を含むスキャナ部と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、5 前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、を備えたパーソナルコンピュータ。【請求項60】ペン状部材の側部に設けられた液晶表示部と、当該ペン状部材の先端に設けられた、筆記具と、請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段を含むスキャナ部と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、前記筆記具により選択された内容に対応するドットパターンが読み取られると、該ドットパターンの定義するデータ内容に対応する文字情報をメモリから読み出して前記液晶表示部に表示させる中央処理装置と、を備えるペン型スキャナ。【請求項61】5 ペン状部材の側部に設けられた液晶表示部と、当該ペン状部材の先端に設けられた、請求項1~5、7~11のいずれか一項に記載のドットパターンが形成された媒体を撮影する手段を含むスキャナ部と、等間隔に所定個数、所定方向に配置されたドットを水平方向に配置されたドットとして抽出し、前記所定方向に対して垂直方向に等間隔に所定個数配置されたドットを垂直方向に配置されたドットとして抽出し、前記水平方向に配置されたドットから仮想的に設定された垂直ラインと、前記垂直方向に配置されたドットから水平方向に仮想的に設定された水平ラインとの交点である格子点からのずれ方でデータ内容が定義された情報ドットを抽出する手段と、前記垂直方向に配置されたドットの1つが当該ドット本来の位置から前記水平方向にずらされて前記端点からスタートする垂直方向のライン上にないことによって、前記ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、前記ドットパターンが読み取られると、該ドットパターンの定義するデータ内容に対応する文字情報をメモリから読み出して前記液晶表示部に表示させる中央処理装置と、を備えるペン型スキャナ。【請求項62】請求項1~5、7~11のいずれか1項に記載のドットパターンが形成された媒体と、該ドットパターンを撮影する手段と、前記ドットパターンからドットを抽出する手段と、該ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、5 を備えたドットパターン読取システム。【請求項63】請求項1~5、7~11のいずれか1項に記載のドットパターンが形成された媒体と、該ドットパターンを撮影する手段と、前記ドットパターンからドットを抽出する手段と、該ドットパターンの向きを認識する手段と、該ドットの配置にしたがって該ドットパターンの定義するデータ内容を解析する手段と、該データ内容に対応した情報を記憶する記憶手段と、前記情報を出力する出力手段と、を備えたドットパターンを用いた情報処理システム。

(別紙2)

本件明細書の記載事項(抜粋)(本件訂正が認められた部分のうち、変更前の部分を二重線で抹消し、変更後の部分に下線を付す。)【発明の詳細な説明】【技術分野】【0001】本発明は、印刷物に形成したドットパターン情報を光学的に読み取り該ドットパターンに対応した種々の情報を再生する技術に関する。【背景技術】【0002】従来より、光センサを用いて絵本やゲームカードに印刷されたバーコードを読み取り、特定の音声を発音させる音声発生玩具が提案されている。これらの音声発生玩具では、読み込んだバーコードに対応した音声情報をメモリから読み出すことで多種の音声情報を再生できるようにしていた。【0003】しかし、このようなバーコードを用いた技術は、紙面上にバーコード印刷用の専用領域を確保しなければならず、かつバーコードは情報処理システムが読み取るためのものであり、絵本や書籍の読者にとっては目視でそのコード内容を把握しかねるものであったため、限られた紙面上にバーコードが印刷されていることは読者にとっては煩わしく絵本等書籍の製品価値を下げかねないものとなっていた。【0004】さらに、上記のようにバーコード技術は、紙面上に印刷された文字、図形、記号に重ねて印刷することができないために、これらの文字、図形、記号等に対して音声再生を行いたい場合に文字等の近傍にバーコードを印刷するしかなく、読者にとって直感的に文字等に別の音声情報等が付加されていることを伝えにくい特性を有していた。【0005】この点について、特開平10-261059号公報に開示されている「ドットコ5 ード」技術では、ドットパターンで印刷されたコード情報を読み取って情報を再生させる方法が提案されている。【0006】係る先行技術では、ブロック領域内のドットパターンの配置の仕方によってデータを定義するとともに、データドットパターンではあり得ないドットパターンでマーカを定義することにより、これを同期信号として機能させている。したがって、この技術では、ドットを所定の法則で紙面の二次元方向に印刷したドットパターンをペン型のスキャナで読み取り、このスキャナの走査速度と走査方向を情報処理装置で解析して予め対応付けられた音声等の情報を再生させる方法となっている。【0007】しかし、係るドットコード技術では、動的にスキャナを走査させることを前提としているために、紙面に印刷された文字に沿って音声情報を再生することは可能であるものの、紙面上にキャラクタ等が自由に印刷配置された絵本等で静的に読取装置を当接させるだけで情報を再生させたいような用途には不向きであった。すなわち、このドットコード技術では意味のあるコード情報を取得するためにはXY座標上で一定の距離以上のスキャニングを実行する必要があるため、紙面上に印刷された極小領域にドットコードを対応付けて印刷することはできなかった。【特許文献1】特開平10-261059号公報【発明の概要】【発明が解決しようとする課題】【0008】本発明は、極小領域であってもコード情報やXY座標情報が定義可能なドットパターンを提案するものである。【課題を解決するための手段】【0009】(1)本発明は、種々のマルチメディア情報を認識させるためにドットコード生5 成アルゴリズムにより生成されたドットを所定の規則に則って配列したドットパターン部が形成された印刷物等の媒体を読取り手段で画像データとして読み取り、該ドットパターン部の画像データをコードデータ化し、該コードデータに対応したマルチメディア情報を記憶手段から読み出して再生するようにしたものである。【発明の効果】【0052】本発明によれば、極小領域であってもコード情報やXY座標情報が定義可能なドットパターンを提供することができる。【図面の簡単な説明】【0053】【図5】他のドットパターンの一例を示す正面図である。【図6】他のドットパターンの一例を示す正面図である。【図7】他のドットパターンの一例を示す正面図である。【図8】他のドットパターンの一例を示す正面図である。【図74】実施形態の使用例を示す図である。【図103】実施形態のドットパターンの仕様を説明した図(1)である。【図104】実施形態のドットパターンの仕様を説明した図(2)である。【図105】実施形態のドットパターンの仕様を説明した図(3)である。【図106】実施形態のドットパターンの仕様を説明した図(4)である。【発明を実施するための形態】【0055】本発明のドットパターンを用いた情報再生方法は、ドットパターン601の生成と、そのドットパターン601の認識と、このドットパターン601から対応した音声情報の再生とからなる方法である。すなわち、ドットパターン601を読取り手段であるカメラ602によりその画像データを取り込み、かつ画像上の歪率を補正し、それを数値化してデジタル化し、そのデジタル化した数値を第一方向6035 と第二方向604に分解し、その位置を読み取り、このドットパターン601から対応した音声情報をパーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」と略称する)パソコン608、PDAまたは携帯電話等で再生させる方法である。【0057】本発明のドットパターン601の生成は、ドットコード生成アルゴリズムにより、音声情報を認識させるために微細なドット605を第一方向ライン603に所定の規則に則って配列し、かつこの第一方向ライン603に交差するように配置した第二方向ライン604に所定の規則に則ってドット605を配列する。さらに、パソコン608内のメモリまたはカメラ602内に設けられたメモリにマッピングテーブルも生成する。この第一方向ライン603と第二方向ライン604とは90度の角度で交差させたものに限定されず、たとえば、60度の角度で交差させたものでもよい。【0059】カメラ602で取り込んだ画像データは、パソコン608の中央処理装置(CPU)により所定の画像処理アルゴリズムで処理されてドット605が抽出されて、歪率補正のアルゴリズムにより、カメラ602に原因する歪を補正するので、歪率の高いレンズを付けた普及型のカメラ602でドットパターン601の画像データを取り込むときにも正確に認識することができる。また、ドットパターン601の面に対してカメラ602を傾けて読み取っても、そのドットパターン601を正確に認識することができる。【0062】上述したようなドットパターン601は、絵本、テキスト等の印刷物606に印刷することによりドットパターン部607に構成する。このドットパターン部607を、このカメラ602が画像認識し、該画像データから抽出された数値化データに基づいてそれに対応する音声情報をメモリから読み出してパソコン608、PDAまたは携帯電話等のスピーカ9等の出力手段からそれに対応する音声、音楽を再5 生する。【0063】・・・図5から図8は他のドットパターンの一例を示す正面図である。【0064】上述したようにカメラ602で取り込んだ画像データは、画像処理アルゴリズムで処理してドット605を抽出し、歪率補正のアルゴリズムにより、カメラ602が原因する歪とカメラ602の傾きによる歪を補正するので、ドットパターン601の画像データを取り込むときに正確に認識することができる。【0065】このドットパターンの認識では、先ず連続する等間隔のドット605により構成されたラインを抽出し、その抽出したラインが正しいラインかどうかを判定する。このラインが正しいラインでないときは別のラインを抽出する。【0066】次に、抽出したラインの1つを水平ラインとする。この水平ラインを基準としてそこから垂直に延びるラインを抽出する。垂直ラインは、水平ラインを構成するドットからスタートし、次の点もしくは3つ目の点がライン上にないことから上下方向を認識する。【0067】最後に、情報領域を抽出してその情報を数値化し、この数値情報を再生する。【0103】本発明のドットパターン1の生成は、ドットコード生成アルゴリズムにより、情報を認識させるために微細なドット(キードット(KD)3a、格子ドット(LD)

3b、情報ドット4)を所定の規則に則って配列する。・・・【0224】次に、本発明におけるドットパターンの仕様について図103~図106を用いて説明する。5 【0225】ドットパターン部601は、図105に示すように、格子状に配置されたドットで構成されている。なお縦横方向の格子線はドットの配置位置を説明するためのものであり実際の印刷物上には存在しない。【0226】ここで、図105における4× 45個の格子領域を1つのデータブロックまたは格子ブロックと呼び、この格子ブロック領域の四隅(格子線の交点(格子点)上)には格子ドットLDが配置されている。格子ドットLD同士の間隔は0.35mm~1.0mm、好ましくは0.5mm程度であることが最適である。また、ドットの直径は前記格子ドット間隔の8~10%程度であることが望ましい。【0227】どの格子ブロック領域からどの格子ブロック領域までが1つのデータであるかを示すためにキードットKDを配置している。【0228】キードットKDとは、格子ドットLDの位置をずらしたものである。すなわち、格子ドットLDは本来格子点上に配置されているが、この位置をずらしてキードットKDを配置している。なお、キードットKDの格子点からのずれは約20%前後程度が好ましい。【0229】前記キードットKDに囲まれた領域、またはキードットKDを中心にした領域が1つのデータを構成している。【0230】このデータの並びは、図104に示すように、左上から下方向に向かって順番に配置されている。【0231】データは、図103に示すように、ドット605を格子ブロック領域内の中心点5 からどの程度ずらすかによってデータ内容が定義できるようになっている。同図では、中心から等距離で45度ずつそれぞれずらした点を8個定義することによって単一の格子ブロック領域で8通り、すなわち3ビットのデータを表現できるようになっている。なお、さらに中心点から距離を変更した点をさらに8個定義すれば16通り、すなわち4ビットのデータを表現できる。【0232】本発明のドットパターンは、1個のデータブロックを構成する格子を自由に定義することができる点に特徴がある。つまり、前述のようにキードットKDがデータ領域の範囲を定義しているため、このキードットKDの配置を変更すれば任意の可変長の格子ブロック領域群をデータ格納領域として扱うことができるわけである。【0233】また、本発明のドットパターンでは、キードットのずらし方を変更することにより、同一のドットパターン部であっても別の意味を持たせることができる。つまり、キードットKDは格子点からずらすことでキードットKDとして機能するものであるが、このずらし方を格子点から等距離で45度ずつずらすことにより8パターンのキードットを定義できる。【0234】ここで、ドットパターン部をC-MOS等の撮像手段で撮像した場合、当該撮像データは当該撮像手段のフレームバッファに記録されるが、このときもし撮像手段の位置が紙面の鉛直軸(撮影軸)を中心に回動された位置、すなわち撮影軸を中心にして回動した位置(ずれた位置)にある場合には、撮像された格子ドットとキードットKDとの位置関係から撮像手段の撮像軸を中心にしたずれ(カメラの角度)がわかることになる。この原理を応用すれば、カメラで同じ領域を撮影しても角度という別次元のパラメータを持たせることができる。そのため、同じ位置の同じ領域を読み取っても角度毎に別の情報を出力させることができる。【0235】5 いわば、同一領域に角度パラメータによって階層的な情報を配置できることになる。【0236】この原理を応用したものが図74・・・に示すような例である。図74では、ミニフィギュア1101の底面に設けられたスキャナ部1105でこのミニフィギュア1101を台座上で45度ずつ回転させることでドットパターン部の読取り情報とともに異なる角度情報を得ることできるため、8通りの音声内容を出力させることができる。【0237】本発明において、ダミードットDDを定義することができる。このダミードットDDは、4個の格子ドットLDの正中心に配置したドットである(図106(a)参照)。このようなダミードットは、マスク領域毎に境界を定義した絵本等に適している。図106(c)に示すようにmask1とmask2の領域の境界にダミードットDDを配置している。このようなマスク境界にダミードットDD領域を配置することにより、それぞれのマスク領域に定義されたコード情報を同時に読み取ってしまうことを防止している。図106(d)はダミードットDDの配置状態を示した図である。【0238】また、絵本等の背景部分については、格子ドットの中心にドットを配置しない空ドットを配置することが好ましい。空ドットは、情報が記録された通常のデータドットに比べてドット数が少ないため、ドットパターンの目立たない印刷が可能となる。また、空ドットの連続であるために、模様が生じにくく、単一色の背景に適している。【0239】また、本発明では、本来撮影中心を含む1ブロック分のデータを解析する必要があるが、撮影中心の近傍の格子データ(情報データ)をブロックをまたがって読取5 りデータとしてもよい。このような場合、本来の1ブロックから欠けている情報データに該当するデータを隣り合う他のブロックから読み込んで1ブロック分のデータに補完して入力を完了することができる。【0240】XY座標を定義するドットパターンについては、撮影中心とは異なるブロックからそれに相当するXY座標を構成する情報ドットを読み、補正をかけて撮影中心のXY座標値とすることができる。【0241】本発明は、以上に説明したような、格子ドットを用いたドットパターンであるため、撮影条件にあまり左右されないという特性を有している。すなわち、撮影条件(カメラのレンズのひずみ、カメラの写す角度、紙の変形)によってドットパターン全体がひずみを起こした場合、4個の格子ドットで形成される形状と、情報ドットの位置のずれが同様に起きるため、格子ドットからの相対的な位置関係にかわりはなく、これら格子ドットを基準に補正計算を行えば、各情報ドット、キードットについての真の位置がわかる。【0242】つまり、本発明の格子ドットを用いたドットパターンは歪みに強いといえる。【符号の説明】【0340】1、601 ドットパターン3 キードット

4 情報ドット6、601、607、803、1122 ドットパターン部603 第一方向604 第二方向605 ドット【図5】【図6】【図7】【図8】【図74】【図103】【図104】【図105】【図106】

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