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令和4(ワ)70126損害賠償請求事件

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裁判所 請求棄却 東京地方裁判所東京地方裁判所
裁判年月日 令和5年8月24日
事件種別 民事
当事者 原告
被告のりこえねっと B
法令 著作権
キーワード 侵害5回
許諾1回
損害賠償1回
主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
1 原告は、令和4年12月13日、インターネット上の動画投稿サイトであるY20
1及び2の各動画(以下、併せて「各原告動画」という。)を公表した。
2 前提事実(証拠等の記載のないものは当事者間に争いがない。)15

事件の概要 1 原告は、令和4年12月13日、インターネット上の動画投稿サイトであるY20 ouTube(以下「本件サイト」という。)において、別紙原告動画目録記載

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判決文

令和5年8月24日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官
令和4年(ワ)第70126号 損害賠償請求事件
口頭弁論終結日 令和5年6月15日
判 決
5 原 告 A
同訴訟代理人弁護士 垣 鍔 晶
被 告 の り こ え ね っ と
(以下「被告社団」という。)
被 告 B
10 (以下「被告 B」という。)
上記両名訴訟代理人弁護士 神 原 元
主 文
1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
15 事 実 及 び 理 由
第1 請求
被告らは、原告に対し、連帯して、165万円及びこれに対する令和4年12
月19日から支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。
第2 事案の概要
20 1 原告は、令和4年12月13日、インターネット上の動画投稿サイトであるY
ouTube(以下「本件サイト」という。)において、別紙原告動画目録記載
1及び2の各動画(以下、併せて「各原告動画」という。)を公表した。
これに対し、被告社団は、令和4年12月19日頃、本件サイトに対し、各原
告動画の公表は、被告社団が本件サイトで公表した別紙被告動画目録記載の動画
25 (以下「被告動画」という。)の著作権を侵害すると主張して、各原告動画の公
開停止を申し立てた(以下「本件申立て」という。)。本件申立てを受け、本件
サイトは、同日までに、各原告動画の公開を停止した。
本件は、原告が、各原告動画の公表は被告動画の著作権を侵害していないもの
であるから、本件申立ては、虚偽の申立てとして不法行為を構成すると主張して、
被告らに対し、不法行為に基づき、連帯して、各原告動画の公開停止により精神
5 的苦痛を被った慰謝料150万円及び弁護士費用15万円の合計165万円並
びにこれに対する不法行為以降の日である令和4年12月19日から支払済み
まで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
なお、争点整理の結果、本件の侵害論に係る争点は、被告社団が被告動画に係
る写真(以下「本件写真」という〔乙2〕。)の著作権者であるか否かのみであ
10 るとされた。
その上で、原告は、本件写真の著作権が被告社団に帰属するかどうかにつき、
被告らに対し釈明を求めたところ、被告らがこれに回答したため、もって当事者
双方はその余の主張立証がないとして、弁論は終結された(第1回弁論準備手続
調書及び第1回口頭弁論調書参照)。
15 2 前提事実(証拠等の記載のないものは当事者間に争いがない。)
⑴ 当事者
ア 原告は、本件サイトに、自己の作成した動画を公表している者である。
イ 被告社団は、本件サイトに、自己の構成員又は関係者等の作成した動画を
公表している。
20 ウ 被告Bは、被告社団の代表者の一人であり、被告社団の使用する口座を自
己の名義で開設するなど、被告社団の財産を管理する者である。
⑵ 各原告動画及び被告動画の内容
被告動画には、本件写真が含まれており、各原告動画において、本件写真は
有形的に再製されている(甲6、弁論の全趣旨)。
25 第3 争点に関する当事者の主張
前記のとおり、本件の侵害論に係る争点は、被告社団が本件写真の著作権者で
あるか否かのみである。
(原告の主張)
被告社団が本件写真の著作権者であることは、争う。なお、被告らは、本件写
真の撮影者であるCから、被告社団が本件写真の著作権を譲り受けたと主張する
5 ものの、その信用性を確認するため、①上記譲渡の対価を受領したことを裏付け
る証拠の提出を求めるとともに、本件写真の著作権者が本件写真に写っているD
ではないことを確認するため、②Dが毎日新聞社に本件写真を提供した旨の報道
の経緯を明らかにするよう求める。
(被告らの主張)
10 被告社団は、本件写真の撮影者であるCから、本件写真の著作権を譲り受けた。
このことは、原告からの釈明に応じて提出した同人の陳述書(乙11)等からも
明らかである。したがって、原告の主張は理由がない。
第4 当裁判所の判断
証拠(乙2、11ないし14、16)及び弁論の全趣旨によれば、Cは、被告
15 社団の共同代表者であるEからの依頼を受けて、令和2年2月11日、同人の庭
において、本件写真を撮影し、被告社団に対して、同月20日、7万円の請求書
を作成した上、他の被写体に係る写真と合わせて、本件写真を7万円で譲渡した
ことが認められる。
これに対し、原告は、本件写真に写っているDが毎日新聞社に本件写真を提供
20 した経緯からすれば、本件写真の著作権者はDである趣旨を主張する。しかしな
がら、証拠(乙16)によれば、確かに、Dは、本件写真を毎日新聞社に提供し、
本件写真が令和3年10月28日に毎日新聞に掲載されたことが認められるも
のの、Dは、本件写真の著作権が被告社団に帰属することを前提として、被告社
団の許諾を得た上、毎日新聞社に本件写真を提供したことが認められる。そうす
25 ると、原告主張に係る毎日新聞社に関する事情は、上記判断を左右するものとは
いえない。
したがって、原告の主張は、採用することができない。
以上によれば、本件写真が含まれる各原告動画の公表は、本件写真が含まれる
被告動画の著作権を侵害するものであるから、各原告動画の公開停止に係る本件
申立ては虚偽であるということはできず、原告の請求は、その余の点につき判断
5 するまでもなく理由がない。
第5 結論
よって、原告の請求はいずれも理由がないから、これを棄却することとして、
主文のとおり判決する。
10 東京地方裁判所民事第40部
裁判長裁判官
15 中 島 基 至
裁判官
20 小 田 誉 太 郎
裁判官
25 古 賀 千 尋
(別紙)
原告動画目録

表 題 Colabo 弁護団からの訴状が来ました
5 URL (省略)

表 題 コラボ戦記第二部「ナニカグループの闇」
URL (省略)
(別紙)
被告動画目録
表 題 211115 シリーズ キモいおじさん 第3回
URL (省略)

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