知財判決速報/裁判例集知的財産に関する判決速報,判決データベース

ホーム > 知財判決速報/裁判例集 > 令和5(ワ)70224 発信者情報開示請求事件

この記事をはてなブックマークに追加

令和5(ワ)70224発信者情報開示請求事件

判決文PDF

▶ 最新の判決一覧に戻る

裁判所 東京地方裁判所東京地方裁判所
裁判年月日 令和6年2月21日
事件種別 民事
当事者 原告インフォメディア株式会社
被告株式会社NTTドコモ
法令 著作権
キーワード 損害賠償2回
侵害2回
主文 1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。15
事件の概要 1 請求原因 ⑴ 氏名不詳者らは、それぞれ、別紙発信者情報目録記載の各日時に、被告のイ25 ンターネット接続サービスを利用し、不特定多数の者とのファイル交換ソフト ウェアであるBitTorrentを用いて,別紙発信者情報目録記載の番号 に対応する別紙動画目録記載の番号の各動画(以下「本件各動画」という。)を 複製したファイルを、各氏名不詳者の端末から、原告から調査の依頼を受けた 株式会社utsuwaに対して送信した。

▶ 前の判決 ▶ 次の判決 ▶ 著作権に関する裁判例

本サービスは判決文を自動処理して掲載しており、完全な正確性を保証するものではありません。正式な情報は裁判所公表の判決文(本ページ右上の[判決文PDF])を必ずご確認ください。

判決文

令和6年2月21日判決言渡 同日原本交付 裁判所書記官
令和5年(ワ)第70224号 発信者情報開示請求事件
口頭弁論終結日 令和6年1月23日
判 決
原 告 インフォメディア株式会社
同訴訟代理人弁護士 杉 山 央
10 被 告 株 式 会 社 N T T ド コ モ
同訴訟代理人弁護士 桑 原 秀 明
主 文
1 被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
15 2 訴訟費用は被告の負担とする。
事 実 及 び 理 由
第1 当事者の求めた裁判
1 請求の趣旨
主文同旨
20 2 請求の趣旨に対する答弁
⑴ 原告の請求を棄却する。
⑵ 訴訟費用は原告の負担とする。
第2 当事者の主張
1 請求原因
25 ⑴ 氏名不詳者らは、それぞれ、別紙発信者情報目録記載の各日時に、被告のイ
ンターネット接続サービスを利用し、不特定多数の者とのファイル交換ソフト
ウェアであるBitTorrentを用いて,別紙発信者情報目録記載の番号
に対応する別紙動画目録記載の番号の各動画(以下「本件各動画」という。)を
複製したファイルを、各氏名不詳者の端末から、原告から調査の依頼を受けた
株式会社utsuwaに対して送信した。
5 ⑵ 本件各動画のパッケージには、
「企画・製作・著作 訴外株式会社ML Wo
rks」又は「制作・発売元・販売元訴外株式会社ML Works」の表示
がある(以下、訴外株式会社ML Worksを「訴外会社」という。。

⑶ 原告は、平成31年2月1日、訴外株式会社ML Worksを吸収合併し
た。
10 ⑷ 被告は、上記各氏名不詳者が利用したインターネット接続サービスの契約者
に係る氏名又は名称、住所及び電話番号の情報を保有している。
⑸ 原告は、上記各氏名不詳らに対して、損害賠償請求をする予定がある。
⑹ よって、原告は、被告に対し、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制
限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」という。)
15 5条1項所定の発信者情報開示請求権に基づき、発信者情報の開示を求める。
2 請求原因に対する認否
請求原因⑵及び⑷の事実は認め、⑴及び⑸は否認し、原告が著作権を有するこ
と及び被告が開示関係役務提供者であることは争う。
第3 当裁判所の判断
20 1 請求原因⑵及び⑷の事実については当事者間に争いがない。
2 請求原因⑵の事実によれば、本件各動画の著作者が訴外会社であったことが推
定されるところ、この推定を覆す事実を認めるに足りる証拠もないから、訴外会
社が著作者であり、また、著作権者であると認められる。そして、甲18により
請求原因⑶の事実が認められ、原告は、平成31年2月1日に訴外会社を吸収合
25 併したのであるから、原告が本件各動画の著作権者であると認められる。
3 甲1の11、1の17、1の24、1の34、1の37、4から6の2、7の
2、7の7、7の14、8の2、8の7、8の14、9から14、17、21及
び弁論の全趣旨によれば、請求原因⑴の事実が認められる。これによれば、氏名
不詳者らは、被告が提供するインターネット接続サービスに供される特定電気通
信設備を利用して、原告が著作権を有する本件各動画を公衆送信したといえるか
5 ら、本件において、プロバイダ責任制限法5条1項1号の「当該開示の請求に係
る侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害された」ことが
明らかであるといえる。
4 弁論の全趣旨により請求原因⑸の事実が認められるところ、そのためには、原
告に特定電気通信である前記3の公衆送信に係る発信者情報の開示をする必要
10 があるといえるから、原告には、プロバイダ責任制限法5条1項2号の「正当な
理由がある」といえる。
第4 結論
以上によれば、原告の請求はいずれも理由があるから、主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第46部
裁判長裁判官 柴 田 義 明
20 裁判官 杉 田 時 基
裁判官 仲 田 憲 史
(別紙)
発信者情報目録
(省略)
(別紙)
動画目録
(省略)

最新の判決一覧に戻る

法域

特許裁判例 実用新案裁判例
意匠裁判例 商標裁判例
不正競争裁判例 著作権裁判例

最高裁判例

特許判例 実用新案判例
意匠判例 商標判例
不正競争判例 著作権判例

特許事務所の求人知財の求人一覧

青山学院大学

神奈川県相模原市中央区淵野辺

今週の知財セミナー (11月18日~11月24日)

来週の知財セミナー (11月25日~12月1日)

11月25日(月) - 岐阜 各務原市

オープンイノベーションマッチング in 岐阜

11月26日(火) - 東京 港区

企業における侵害予防調査

11月27日(水) - 東京 港区

他社特許対策の基本と実践

11月28日(木) - 東京 港区

特許拒絶理由通知対応の基本(化学)

11月28日(木) - 島根 松江市

つながる特許庁in松江

11月29日(金) - 東京 港区

中国の知的財産政策の現状とその影響

11月29日(金) - 茨城 ひたちなか市

あなたもできる!  ネーミングトラブル回避術

特許事務所紹介 IP Force 特許事務所紹介

薬丸特許事務所

〒567-0883 大阪府茨木市大手町2番6号 丸吉ビル202号 特許・実用新案 意匠 商標 訴訟 鑑定 コンサルティング 

栄セントラル国際特許事務所

愛知県名古屋市中区栄3-2-3 名古屋日興證券ビル4階 特許・実用新案 意匠 商標 外国特許 外国意匠 外国商標 訴訟 鑑定 コンサルティング 

角田特許事務所

〒130-0022 東京都墨田区江東橋4-24-5 協新ビル402 特許・実用新案 意匠 商標 外国特許 外国意匠 外国商標 訴訟 鑑定 コンサルティング