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令和5(ネ)10103損害賠償請求控訴事件

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裁判所 控訴棄却 知的財産高等裁判所知的財産高等裁判所
裁判年月日 令和6年3月25日
事件種別 民事
法令 特許権
キーワード 損害賠償15回
進歩性2回
特許権2回
新規性2回
優先権1回
主文 1 本件控訴を棄却する。15
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
事件の概要 本件は、控訴人(原審原告。以下「原告」という。)が、原告ほか3名を発明者 とする後記本件発明に係る後記本件権利(特許を受ける権利)を被控訴人(原審被25 告。以下「被告」という。)に譲渡したところ、被告は当該譲渡に係る契約上の義 務に違反して、当該特許を受ける権利を適切に管理せず、原告に損害を被らせたな どと主張し、被告に対し、債務不履行に基づく損害賠償として、損害金500万円 の内金200万円の支払を求める事案である。

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判決文

令和6年3月25日判決言渡
令和5年(ネ)第10103号 損害賠償請求控訴事件
(原審・東京地方裁判所令和5年(ワ)第4912号)
口頭弁論終結日 令和6年1月24日
5 判 決
控 訴 人 X
被 控 訴 人 クリニジェン株式会社
同訴訟代理人弁護士 赤 川 圭
橋 本 裕 里
田 中 理 穂
主 文
15 1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
事 実 及 び 理 由
第1 控訴の趣旨
1 原判決を取り消す。
20 2 被控訴人は、控訴人に対し、200万円を支払え。
3 訴訟費用は第1、2審とも被控訴人の負担とする。
4 仮執行宣言
第2 事案の概要
本件は、控訴人(原審原告。以下「原告」という。)が、原告ほか3名を発明者
25 とする後記本件発明に係る後記本件権利(特許を受ける権利)を被控訴人(原審被
告。以下「被告」という。)に譲渡したところ、被告は当該譲渡に係る契約上の義
務に違反して、当該特許を受ける権利を適切に管理せず、原告に損害を被らせたな
どと主張し、被告に対し、債務不履行に基づく損害賠償として、損害金500万円
の内金200万円の支払を求める事案である。
原審は、本件訴えが後記前件訴訟の蒸し返しであり、訴訟法上の信義則に反する
5 不適法なものであるとして、本件訴えを却下したところ、原告は、これを不服とし
て本件控訴をした。
第3 当事者の主張
1 請求原因
(1) 原告ほか3名は、令和元年8月28日までに、名称を「アルツハイマー病
10 を治療又は予防する為の抗ウイルス剤及びその使用」とする発明(以下「本件発明」
という。)をした。
(2) 原告ほか3名は、被告との間で、令和元年8月30日、本件発明に係る特
許を受ける権利(以下「本件権利」という。)を譲渡する旨の契約(以下「本件譲
渡契約」という。)を締結した。
15 (3) 被告は、本件譲渡契約により、信義則に従い、また、善良な管理者として、
本件発明について特許権の取得のための手続を執る義務(以下、発明について特許
権を取得することを「権利化」という。)を負うとともに、被告において本件発明
の権利化のための手続を執らないのであれば、原告に対し、原告の費用及び責任に
おいて本件発明の権利化を実現する機会を与える義務を負った。
20 (4) 被告は、本件譲渡契約に従い、令和元年12月27日、本件発明について、
日本国ほかを指定国とする千九百七十年六月十九日にワシントンで作成された特許
協力条約(昭和53年条約第13号。以下、単に「特許協力条約」という。)に基
づく国際出願(優先権主張・平成30年12月27日(日本国)。以下「本件国際
出願」という。)をし、また、本件国際出願については、令和2年7月2日、国際
25 公開がされたが、被告は、特許協力条約22条(1)に定める期間(令和3年6月2
7日まで)内に所定の手続(以下、本件国際出願に係る国内移行手続を「本件国内
移行手続」という。)を執るなどせず、また、原告に対し、原告の費用及び責任に
おいて本件発明の権利化を実現する機会を与えることもしなかった(以下、被告が
本件国内移行手続を執らなかった行為及び本件発明の権利化の機会を原告に与えな
かった行為を併せて「本件行為」という。)。被告の本件行為は、本件譲渡契約上
5 の債務不履行を構成する。
(5) 被告の本件行為により、本件国際出願の効果は、特許協力条約24条
(1)(ⅲ)の規定により、国内出願の取下げの効果と同一の効果をもって消滅し、ま
た、原告において本件発明の権利化のための手続を執る道も閉ざされたため、本件
発明は、知的財産としての経済的価値を喪失した。被告の本件行為により原告が被
10 った損害は、慰謝料を含め500万円が相当である。
(6) よって、原告は、被告に対し、本件譲渡契約上の債務不履行に基づく損害
賠償として、損害金500万円の内金200万円の支払を求める。
2 被告の本案前の主張
後訴に先行する前訴があり、両者における訴訟物が異なる場合であっても、前訴
15 において認められなかった請求及び主張を実質的に繰り返すにすぎない後訴は、前
訴に係る確定判決により前訴に係る金銭債権の全部について紛争が解決されたとの
相手方の合理的期待に反し、相手方に二重の応訴の負担を強いるものであるから、
信義則上許されない(最高裁平成10年6月12日第二小法廷判決(平成9年(オ)
第849号)民集52巻4号1147頁)。
20 原告は、「原告は、被告の代表者であったA(以下「A」という。)から本件発
明の権利化を妨害されたことを始めとする様々なパワーハラスメントを受けたとこ
ろ、Aのこれらの行為は、原告に対する不法行為を構成し、被告は、会社法350
条の規定により損害賠償義務を負う」などと主張し、被告に対して損害賠償金10
0万円の支払を求めるなどする訴え(東京地方裁判所令和3年(ワ)第4655号。
25 以下「前件訴訟」という。)を提起したところ、前件訴訟(なお、前件訴訟は、原
告ほか1名がAを被告として提起した訴訟(同第26910号事件)と併合審理さ
れた。)については、Aが本件発明の権利化のための手続を執らなかったことは原
告に対する不法行為を構成しないなどの判断に基づき、原告の請求を棄却する旨の
判決がされ、同判決は、確定した。
本件訴えは、本件譲渡契約の成立及びその不履行という荒唐無稽な法律構成を持
5 ち出して前件訴訟を言い換えるものにすぎず、不当に前件訴訟を蒸し返すものであ
るし、また、被告に対し、訴訟上及び訴訟外で有形無形の負担を与えることを目的
とするものであるから、訴訟法上の信義則に反し、不適法である。
3 請求原因に対する認否
(1) 請求原因(1)は否認する。原告が主張する本件発明は、権利化の見込みのな
10 い仮説にすぎないものである。
(2) 請求原因(2)は否認する。原告は、本件発明(仮説)について特許を受ける
権利(本件権利)を取得しておらず、したがって、本件権利を被告に譲渡する旨の
本件譲渡契約が存在するはずがない。
(3) 請求原因(3)は争う。本件譲渡契約は存在しない。
15 (4) 請求原因(4)のうち本件国際出願に係る特許協力条約22条(1)に定める期
間が令和3年6月27日までであったこと及び被告が本件国内移行手続を執るなど
しなかったことは認めるが、その余は否認し争う。
(5) 請求原因(5)は否認する。
4 被告の本案前の主張に対する原告の主張
20 前件訴訟は、Aが原告に対してした不法行為(パワーハラスメント)を理由とし
て、被告に対し、会社法350条の規定に基づいて損害賠償金(慰謝料100万円)
の支払を求めるものであって、本件譲渡契約の不履行(原告に対して本件発明の権
利化の機会を与えなかった行為を含む。)に基づく損害賠償金(慰謝料を含めた5
00万円の内金200万円)の支払を求めるものではないから、本件訴えと前件訴
25 訟は、その法的根拠及び請求内容を異にするものである。
前件訴訟において、Aが本件発明の権利化のための手続を執らなかったことが審
理の対象とされたのは事実であるが、それは、Aの行為が原告に対する不法行為を
構成するか否かとの観点から審理されたものにすぎず、被告の行為が本件譲渡契約
上の債務不履行を構成するか否かとの観点から審理されたものではない。
なお、被告は、被告が本件権利を原始取得したことはないと主張しながら、現に
5 本件国際出願を行っているのであるから、原告ほか3名から被告に対する本件権利
の譲渡(本件譲渡契約)があったことは明らかである。本件譲渡契約の成立及びそ
の不履行に係る原告の主張は、何ら荒唐無稽なものではなく、前件訴訟における原
告の主張が認められなかったために創作されたものでもない。
以上のとおりであるから、本件訴えは、前件訴訟を不当に蒸し返すものではなく、
10 訴訟法上の信義則に反するものでもない。本件訴えは、適法である。
第4 当裁判所の判断
1 当裁判所も、本件訴えは不適法なものであると判断する。その理由は、次の
とおりである。
2 認定事実
15 (原判決の引用)
認定事実は、後記(原判決の補正)のとおり原判決を補正するほかは、原判決の
「事実及び理由」の第3の1(1)(4頁6行目から5頁13行目まで)に記載のと
おりであるから、これを引用する。
(原判決の補正)
20 (1) 4頁6行目末尾に改行して以下のとおり加える。
「 掲記の証拠及び弁論の全趣旨によると、次の事実が認められる。」
(2) 4頁13行目の「平成29年12月26日付け」を「平成29年12月1
1日付け」と改める。
(3) 4頁16行目、17行目及び18行目の各「業務提供契約」をいずれも
25 「サービス契約」と改める。
(4) 4頁17行目の「乙2」を「甲4、6、乙2」と改める。
(5) 4頁20行目から5頁13行目までを以下のとおり改める。
「オ 原告及びファルマは、令和3年2月25日、被告を相手方として、前件訴
訟を提起した。前件訴訟において、原告は、Aは原告に対し様々なパワーハラスメ
ントを行ったところ、これらは原告に対する不法行為を構成すると主張し、被告に
5 対して、会社法350条に基づき、損害賠償金100万円(慰謝料)の支払を求め
るなどした。原告は、Aの原告に対するパワーハラスメントの一つとして、「原告
は、主たる発明者として本件発明をし、本件発明について本件国際出願がされたに
もかかわらず、Aは、本件国内移行手続を執ることなどに対して疑義を呈し、被告、
その親会社らの正式の意思決定を経ることなく、本件国内移行手続を執ることを阻
10 止した上、この言動を正当化するため、原告に対して「予算がない」などと伝えた
り、本件発明に新規性及び進歩性がない旨の国際調査機関の見解に対する原告のコ
メントを被告の親会社に提供することを禁止したりした」などと主張した(以下、
この主張を「前件主張」という。)。(乙2)
カ 東京地方裁判所は、令和4年8月9日、前件主張について、「Aは、国際調
15 査機関から本件発明の新規性及び進歩性が認められない旨の見解が示され、また、
特許事務所から国際調査機関の当該見解を克服するのは困難であるとの見解が示さ
れ、さらに、被告の社内の医学・化学レビューの最高責任者から本件国内移行手続
を執ることを支持しないとの見解が示されたことなどを踏まえ、被告の親会社に諮
った上で、本件国内移行手続を執らない旨決定したものであり、本件国内移行手続
20 を執ることを中止する旨決定したAの行為は、業務上必要かつ相当な範囲を超えた
ものであったとはいえず、原告に対するパワーハラスメントに当たるとはいえない」
旨判断した上、その余のパワーハラスメントの主張も排斥するなどして、原告の請
求(Aの不法行為に基づく被告に対する損害賠償請求以外の請求も含む。)をいず
れも棄却する旨の判決を言い渡した。(乙2)。
25 キ 原告は、前記カの前件訴訟の第一審判決を不服として控訴を提起したところ、
東京高等裁判所は、これを審理し、令和4年11月17日に口頭弁論を終結した
(乙1)。
ク 原告は、前件訴訟における被告に対し、令和4年11月18日付け(なお、
乙3の1の記載内容に照らし、その冒頭に付された日付は、「2022年11月1
8日」の誤記であると認められる。)「新たな訴(特許を受ける権利の譲渡を受け
5 たCKKの契約上の責任)の提起の予告」と題する書面を送付し、「被告側に和解
の意思が全くないことから、徹底抗戦することとした。その手始めとして、本件権
利を被告に移転(譲渡)した原告に対する被告の契約法上の義務違反、特に信義則
違反を問う裁判を遅くとも来月中旬までに提起する」旨の通知をし(乙3の1)、
次いで、同年11月28日付け「追起訴の申立ての予告(2)」と題する書面を送
10 付し、「本件権利を被告に移転した取引(契約)に関し、被告として信義誠実の原
則に従い本件権利を取り扱う義務があり、原告は、かかる義務の違反に対する契約
責任を追及する権利を有する。具体的には、被告は、親会社に対し、本件発明につ
いて虚偽の情報を提供し、適切な情報を提供せず、また、被告において本件国内移
行手続を執らないのであれば、原告の責任及び費用負担において本件発明の権利化
15 を行えたにもかかわらず、本件発明の知的財産としての価値を喪失させた」、「原
告は、本件発明に係る被告による信義誠実の原則/経営判断原則に反した取扱いに
より、大きな損失、特に精神的な苦痛を味わった。よって、原告は、被告に対し、
裁判において慰謝料兼損害賠償300万円の支払を請求する」旨の通知をし(乙3
の2)、次いで、同年12月1日付け「追起訴の申立ての予告(3)」と題する書
20 面を送付し、「前記の同年11月28日付け「追起訴の申立ての予告(2)」と題
する書面に記載された訴えを提起したことを被告の親会社に通知する」旨の通知を
し(乙3の3)、さらに、同年12月7日付け「追起訴の申立て/今後の訴訟対応
の予告(最終)」と題する書面を送付し、「原告は、本件権利を被告に譲渡したが、
被告が信義誠実の原則に従ってそれを取り扱わなかったのは、契約法上の債務不履
25 行であり、原告がそれにより生じた損害の賠償を請求する訴えを今月中に提起する
ことは、既に通知済みであるところ、この損害は、前件訴訟の控訴審において原告
の損害賠償請求が全て認容されれば実質的に補填されるので、債務不履行に基づく
損害賠償請求の訴えの提起は、来年2月9日の前件訴訟に係る控訴審判決の言渡し
まで控えるものとする。ただし、原告の控訴を棄却する判決が言い渡された場合、
すぐに訴えを提起することができるよう、訴状等を準備しておく」旨の通知をした
5 (乙3の4)。
ケ 東京高等裁判所は、令和5年2月9日、前件主張に対する第一審判決の認定
判断を支持するなどして(ただし、第一審判決の認定判断に加え、「被告の社内の
医学・化学レビューの最高責任者から示された本件国内移行手続を執ることを支持
しないとの見解が誤った情報を前提にするものであるとは認められない」及び「本
10 件国内移行手続等を進めるには更に相当額の予算措置が必要であると見込まれる」
旨の認定判断を付加するなどした。)、原告の控訴を棄却する旨の判決(同裁判所
令和4年(ネ)第4196号)を言い渡した(乙1、2)。
コ 原告は、令和5年2月27日、本件訴えを提起した(当裁判所に顕著な事
実)。これに先立ち、原告は、前記ケの控訴審判決を不服として上告の提起及び上
15 告受理の申立てをした(甲31から33まで)。
サ 最高裁判所は、令和5年9月27日、原告の上告を棄却し、事件を上告審と
して受理しない旨の決定(同裁判所同年(オ)第840号、同年(受)第1045
号)をした(甲34)。」
3 本件訴えの適法性
20 前記認定のとおり、原告は、前件訴訟において、被告の代表者であったAの原告
に対する行為(前件主張等に係るパワーハラスメント)が不法行為を構成すると主
張し、会社法350条に基づいて、被告に対し、損害賠償金の支払を求めたところ、
前件訴訟の裁判所は、前件主張について「本件国内移行手続を執ることを中止する
旨決定したAの行為は、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであったとはいえ
25 ず、原告に対するパワーハラスメントに当たるとはいえない」旨認定判断し、原告
の当該損害賠償請求を棄却する旨の判決をした。同判決は、最高裁判所による上告
棄却決定及び上告不受理決定により確定した。しかるところ、本件訴えは、原告に
おいて、被告が本件国内移行手続を執らなかった行為及び本件発明の権利化の機会
を原告に与えなかった行為(本件行為)が本件譲渡契約上の債務不履行を構成する
と主張し、被告に対して、債務不履行に基づく損害賠償金の支払を求めるものであ
5 り、形式的にみれば前件訴訟と訴訟物を異にするものであるが、実質的にみれば、
本件発明に係る本件国内移行手続が執られず、これが権利化されることがなかった
という同一の社会的事実について、前件訴訟ではこれを被告の代表者であったAの
原告に対する不法行為と構成し、本件訴えでは被告の債務不履行と構成したものに
すぎない。本件訴えにおいて原告の主張する債務不履行の成否は、結局のところ、
10 Aが本件発明について本件国内移行手続を執らない旨決定したことが、当時の状況
に照らし、業務上必要かつ相当な判断であったかによって決まる性質のものであり、
前件訴訟において、この点に関する原告の主張が排斥されることにより、本件訴訟
において原告が主張するような債務不履行が成立しないことについても、実質的な
判断がされているといえる。したがって、前件訴訟について原告の請求を棄却する
15 旨の判決が確定したにもかかわらず、同一の社会的事実について、請求の法的根拠
を債務不履行に変更して訴えを提起した本件訴えは、前件訴訟の蒸し返しといわざ
るを得ない。
また、前記認定事実によると、原告は、前件訴訟において、本件訴えに係る請求
と同様の請求をすることにつき何らの支障もなかったものと認められるにもかかわ
20 らず、更に原告が被告に対して本件訴えを提起することは、前件訴訟において全部
勝訴の確定判決を得た被告の法的地位を不当に長く不安定な状態に置くことになる。
その他、本件に現れた一切の事情を考慮すると、本件訴えの提起は、信義則に反
し許されないものと解するのが相当である。
4 結論
25 よって、当裁判所の判断と同旨の原判決は相当であり、本件控訴は理由がないか
らこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。
知的財産高等裁判所第2部
5 裁判長裁判官
清 水 響
10 裁判官
浅 井 憲
15 裁判官
勝 又 来 未 子

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