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令和4(ワ)19400民事訴訟 不正競争

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裁判所 一部認容 東京地方裁判所東京地方裁判所
裁判年月日 令和6年5月14日
事件種別 民事
当事者 原告日本放送協会
被告Ai
法令 不正競争
キーワード 差止7回
実施5回
損害賠償4回
侵害2回
主文 1 被告は、別紙営業秘密目録記載の各情報を、自ら又は第三者をして開示して
2 被告は、別紙営業秘密目録記載の各情報が記載された文書、写真及び電磁15
3 被告は、原告に対し、170万円並びにうち55万円に対する令和2年2
4 原告のその余の請求を棄却する。20
5 訴訟費用は、これを10分し、その7を原告の負担とし、その余を被告の
6 この判決は、第1項ないし第3項に限り、仮に執行することができる。
事件の概要 1 事案の要旨 本件は、原告が、被告に対し、①被告が原告の営業秘密である別紙営業秘密 目録記載の各情報(以下「本件情報」という。)を第三者の不正開示行為によ10 り取得した行為は、不正競争防止法(以下「不競法」という。)2条1項8号 所定の不正競争行為又は不法行為に該当し、②被告が原告に対して原告の会長 と会わせなければ本件情報を開示するなどと申し向けるなどした行為は、不法 行為に該当し、③上記①及び②の行為は一連の不法行為に該当すると主張して、 上記①の行為につき、不競法3条又は不法行為に基づいて本件情報の開示及び15 使用の差止め並びに本件情報が記録された記録媒体の廃棄を求め(選択的併 合)、不競法4条又は不法行為に基づいて55万円の損害賠償金及びこれに対 する不正競争行為又は不法行為の後の日である令和2年2月3日から支払済み まで平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による遅 延損害金の支払を求め(選択的併合)、前記②の行為につき、不法行為に基づ20 いて143万3223円の損害賠償金及びこれに対する上記令和2年2月3日 から支払済みまで上記割合による遅延損害金の支払を求め、前記③の行為につ

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判決文

令和6年5月14日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官

令和4年(ワ)第19400号 損害賠償等請求事件

口頭弁論終結日 令和6年3月25日

判 決

原 告 日 本 放 送 協 会

同訴訟代理人弁護士 水 野 晃

被 告 Ai

同訴訟代理人弁護士 髙 橋 裕 樹

主 文

1 被告は、別紙営業秘密目録記載の各情報を、自ら又は第三者をして開示して

はならない。

2 被告は、別紙営業秘密目録記載の各情報が記載された文書、写真及び電磁

的記録を廃棄せよ。

3 被告は、原告に対し、170万円並びにうち55万円に対する令和2年2

月3日から支払済みまで年5分の割合による金員及びうち115万円に対する

令和4年9月3日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。

4 原告のその余の請求を棄却する。

5 訴訟費用は、これを10分し、その7を原告の負担とし、その余を被告の

負担とする。

6 この判決は、第1項ないし第3項に限り、仮に執行することができる。

事 実 及 び 理 由

第1 請求

1 被告は、別紙営業秘密目録記載の各情報を、自ら又は第三者をして開示又は使用してはならない。2 主文同旨3 被告は、原告に対し、853万3223円並びにうち198万3223円に対する令和2年2月3日から支払済みまで年5分の割合による金員及びうち

5 655万円に対する令和4年9月3日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。

第2 事案の概要等

1 事案の要旨本件は、原告が、被告に対し、①被告が原告の営業秘密である別紙営業秘密目録記載の各情報(以下「本件情報」という。)を第三者の不正開示行為により取得した行為は、不正競争防止法(以下「不競法」という。)2条1項8号所定の不正競争行為又は不法行為に該当し、②被告が原告に対して原告の会長と会わせなければ本件情報を開示するなどと申し向けるなどした行為は、不法行為に該当し、③上記①及び②の行為は一連の不法行為に該当すると主張して、上記①の行為につき、不競法3条又は不法行為に基づいて本件情報の開示及び使用の差止め並びに本件情報が記録された記録媒体の廃棄を求め(選択的併合)、不競法4条又は不法行為に基づいて55万円の損害賠償金及びこれに対する不正競争行為又は不法行為の後の日である令和2年2月3日から支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め(選択的併合)、前記②の行為につき、不法行為に基づいて143万3223円の損害賠償金及びこれに対する上記令和2年2月3日から支払済みまで上記割合による遅延損害金の支払を求め、前記③の行為につき、不法行為に基づいて655万円(弁護士費用に係る損害55万円及び無形損害600万円)の損害賠償金及びこれに対する訴状送達の日の翌日である令和4年9月3日から支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合による遅延損害金の支払を求める事案である。2 前提事実(当事者間に争いのない事実並びに後掲証拠(以下、書証番号は特記しない限り枝番を含む。)及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)

(1) 当事者等ア 原告は、放送法16条に基づいて設立された法人である。

5 イ 被告は、元参議院議員である。

(2) 本件に至る経緯ア 原告は、平成31年3月14日、株式会社FF(以下「FF社」という。)に対し、(住所は省略)を含む東京都内の複数の区における放送受信契約締結業務及び受信料収納業務(以下、これらの業務を併せて「本件業務」という。)を委託した(以下、本件業務の委託に係る契約を「本件業務委託契約」という。 。)本件業務委託契約においては、FF社が、本件業務の実施に関して知り得た一切の情報を善良なる管理者の注意をもって秘密として保持し、本件業務委託契約の有効期間中のみならず同期間が終了した後も、原告の書面による事前の承諾なく第三者に開示してはならないこと、原告が要求する場合、上記秘密情報及びその複製物の全てを原告に返還し又は原告の指示に基づいて廃棄すること、FF社の代表者、役員、使用人、再委託先等にも上記義務を遵守させることが合意されていた(本件業務委託契約第26条。甲2)。イ 原告は、本件情報を含む原告の受信契約者の情報(以下「顧客情報」という。)を、サーバに保管して管理している。顧客情報は、原告社内のイントラネットからのみアクセスすることができ、外部の者がアクセスすることはできないようになっている。原告社内において、顧客情報にアクセスすることができる端末(ただし、後記ウの携帯電話端末機械を除く。)は、原告の営業部門が所在する社屋の一居室内に設置され、同居室に入退室するには電子錠を開錠しなければならず、同端末にログインして顧客情報にアクセスするには職員番号と職員ごとに個別に付与されたパスワードを入力しなければならないところ、原告において、同居室に入室して顧客情報にアクセスする権限を与えられているのは、原告の営業活動に携わる者の中でも一部の者のみであった。(甲17、弁論の全趣旨)

5 ウ 原告は、FF社に対し、顧客情報にアクセスできる携帯電話端末機械「ナビタン」(以下「ナビタン」という。)を貸与しており、FF社の職員は、ナビタンを使用して顧客情報にアクセスし、本件業務を遂行していた。原告は、FF社の従業員ごとに職員番号及びパスワード並びに認証カードを付与し、FF社の従業員は、①これらの職員番号及びパスワードを入力して認証画面を呼び出し、②認証カードで画面にタッチしてログイン画面を呼び出し、③ログイン画面に各従業員が自身で設定したパスワードを入力することにより、各従業員がログイン当日の業務に必要な範囲の顧客情報のみをダウンロードすることができるようにしていた。また、ナビタンの操作状況は、15分に1回の頻度でホストサーバに保存されるようになっていた。さらに、ナビタンは、業務終了後はFF社に返却されることとなっており、同社の事務所内の鍵付きキャビネットに施錠の上一括保管されていた。上記キャビネットの鍵は、一部の限られた者のみが保管していた。(甲17、弁論の全趣旨)エ 原告又はその関連会社は、FF社の従業員に対し、情報の適切な管理に関する研修を実施しており、同従業員であるBi(以下「Bi」という。)も、令和元年8月2日にFF社に入社して上記研修を受けた。また、Biは、FF社入社時、同社に対し、業務上知り得た情報を第三者に提供したり、使用したりしないことを誓約する旨の誓約書を提出した。(甲17、弁論の全趣旨)オ 被告は、令和元年8月23日、動画配信サイトYouTube(以下「YouTube」という。)の自身のアカウント(以下「本件アカウント」という。)において、動画をアップロードしたところ、同動画の中で、「僕もいま、NHKの潜入、NHKの集金人をですね、こちらで潜入させて内部の情報とかですね、とってこようと思っています…」などと述べていた(甲6)。

5 カ Biは、令和元年9月14日午前11時18分頃、(住所は省略)又は(住所は省略)付近の路上において、自身の職員番号、パスワード等を使用してナビタンの画面に本件情報を表示させ、これを被告に対して開示し、被告は、本件情報の内容が視認できるように、上記ナビタンの画面を動画撮影した(甲4、5。以下、この被告の行為を「本件取得行為」という。。)キ 被告は、令和元年11月19日午後1時20分頃、東京都渋谷区神南所在のNHK放送センター西口玄関前路上において、原告に架電し、対応した原告の従業員に対し、「NHKさんが僕にくれた個人情報をまき散らしていいかな」「NHKさんから預かっている個人情報を社会、世間に拡散、すると言ってるんですよ」などと述べ、さらに、同所付近の応接室で応対した原告の他の従業員に対し、「私のところに個人情報が来ていますよ」、「あれ、出したらまずいでしょ」「俺、会長と話したい」「14日以内に、 、何らリアクションがないようでしたら先程の人質となっている個人情報を拡散します」などと述べた。また、被告は、同日頃、本件アカウントにおいて、本件取得行為の際に撮影した動画(甲5。以下「本件動画」という。)を、同動画に映る本件情報にモザイク処理をすることにより、本件情報が見えない状態となるよう編集し、「国会議員がNHKから個人情報をもらっている証拠動画、12月4日までにNHKから連絡がない場合は、モザイクをはずして、個人情報を公開します」といったタイトルを付してアップロードした(以下、本段落の被告の行為を併せて「本件業務妨害行為」という。。)3 争点

(1) 本件情報の営業秘密該当性(争点1)

(2) Biの図利加害目的(不競法2条1項7号)の有無及び営業秘密不正開示行為であることの被告の認識(同項8号)の有無(争点2)

(3) 違法性阻却事由の有無(争点3)

5 (4) 原告の損害の発生の有無及び損害額(争点4)

(5) 差止め等の必要性の有無(争点5)4 争点に関する当事者の主張

(1) 争点1(本件情報の営業秘密該当性)について(原告の主張)原告及びFF社では、前提事実(2)アないしエのとおり、本件情報を厳しく管理していたから、本件情報には秘密管理性及び非公知性が認められる。また、本件情報は、各世帯の契約の種別、受信料の支払方法などをも含む情報であることから、他業種の営業戦略にとっても有用性が認められる。以上によれば、本件情報は、秘密管理性、非公知性及び有用性の要件を満たし、不競法2条6項の「営業秘密」に該当する。(被告の主張)本件情報が非公知の情報であること及び原告がどのような管理を行っているかについては不知。本件情報が不競法2条6項の「営業秘密」に該当するとの主張については争う。

(2) 争点2(Biの図利加害目的(不競法2条1項7号)の有無及び営業秘密不正開示行為であることの被告の認識(同項8号)の有無)について(原告の主張)被告は、本件当時、一貫して「NHKをぶっ壊す!」をスローガンとして掲げる「NHKから国民を守る党」の党首であり、これまで、原告に対して不当な業務妨害活動を継続的に行い、有形無形の損害を加え続けてきた者である。そして、Biは、このような被告の素性を知った上、本件動画の冒頭で、被告とともに「NHKをぶっ壊す!」と「NHKから国民を守る党」のスローガンを共通のジェスチャー付きで述べて、本件動画の収録に臨んでいる。

5 したがって、Biが、本件動画の収録当時、本件動画の収録が被告による原告に対する不当な業務妨害活動の一環であることを十分に認識していたことは明らかであり、よって、Biには、営業秘密に該当する本件情報を被告に開示した当時、原告に対して信用の失墜その他有形無形の損害を与える目的(不競法2条1項7号)があったことは明らかであるから、Biの被告に対する本件情報の開示は、営業秘密不正開示行為(同項8号)に該当する。そして、被告が、Biの営業秘密不正開示行為を知って(同号)、本件取得行為に及んだことも明らかである。(被告の主張)Biは、原告の受信料収納業務の調査に加担して受信料収納業務を行う者(以下「集金人」という。)の各種犯罪行為を社会に広く知らせるという公益通報制度の趣旨のもと、自身が本物の集金人であることを証明するために被告に本件情報を開示したにすぎず、図利加害目的はない。原告の主張のその余の点は争う。

(3) 争点3(違法性阻却事由の有無)について(被告の主張)ア 本件取得行為の違法性阻却事由本件取得行為は、Biが原告から業務委託を受けた集金人であることを明らかにし、ナビタンを所持している集金人がどのような情報を把握しているのか等を調査することで、集金人による詐欺的な契約締結を予防したり、集金人がどのような情報に注目して契約勧誘や集金活動をしているかを広く知らしめたりするためにされたものである。したがって、本件取得行為には正当な目的があるから、違法性が阻却されるといえる。イ 本件業務妨害行為の違法性阻却事由令和元年9月頃、原告から受信料収納業務の委託を受けていた会社の代

5 表者が、原告からその使用を許された顧客情報を、反社会的勢力に流出させるという事件が発生した。被告は、国民の個人情報の更なる流出を防ぐため、原告の会長と直談判することを考えたが、被告が面会を求めても、原告からは適切な回答がなかった。そこで、被告は、国民に多くの損害が生じるかもしれないという差し迫った危機的状況を回避し、原告の会長に事態の重大さを認識させるため、本件業務妨害行為に及んだもので、被告の行為には、その必要性及び緊急性が認められる。他方で、被告には、現実に個人情報を漏洩する意図はなく、原告の会長との面会を実現するために上記のような手段を取らざるを得ない事情があったものである。したがって、上記の高度な必要性、緊急性に照らし、本件業務妨害行為には相当性が認められ、違法性が阻却される。(原告の主張)ア 本件取得行為の違法性阻却事由について本件取得行為には、「不正の利益を得る目的」及び原告に「損害を加える目的」(不競法2条1項7号)があったことは明らかであるから、その目的の正当性に欠け、手段の必要性、相当性も認められないので、違法性は阻却されない。イ 本件業務妨害行為の違法性阻却事由について本件業務妨害行為には、必要性、緊急性及び相当性のいずれも認められないから、違法性は阻却されない。

(4) 争点4(原告の損害の発生の有無及び損害額)について(原告の主張)ア 本件取得行為による損害原告は、本件取得行為を受けて、本件情報の開示等の仮の差止めを求める仮処分を申し立てざるを得なかった(東京地方裁判所令和元年(ヨ)第22115号。以下、同申立てを「本件仮処分申立て」といい、同申立て

5 による手続を「本件仮処分申立手続」という。。)このため、原告は、弁護士に上記の法的対応を依頼せざるを得ず、その着手金として55万円(消費税込み)を支払ったので、同額の損害を被ったことになる。イ 本件業務妨害行為による損害(ア) 受信契約者に対する謝罪に要した費用原告は、受信契約者に対し、被告が本件情報を不正入手したことを告知して謝罪することを余儀なくされ、本来必要ではない業務に職員を従事させることとなった。具体的には、別紙通常業務以外の対応業務一覧その1ないしその4記載のとおり、協力者であるBiの特定のための業務(同一覧その1)、Biが被告に不正に開示した場所を割り出す業務(同一覧その2)、謝罪文等を作成し、謝罪を実施するに当たっての準備と割り出された地域である(住所は省略)又は(住所は省略)所在の各視聴者方に架電して訪問のアポイントを取る業務(同一覧その3)及び視聴者宅・法人事務所を訪問して謝罪する業務(同一覧その4)のために、延べ80人の職員を動員し、合計262.5時間にわたって本来は全く必要のない対応をすることを余儀なくされ、これら職員の本来の業務を妨害された。その結果、原告には、別紙通常業務以外の対応業務一覧その1ないしその4記載のとおり、上記職員の人件費相当額合計95万3159円の損害が発生した。また、原告では、一般視聴者からの電話による質問を受け又はその意見を拝聴するため、別紙通常業務以外の対応業務一覧その5記載のとおり、通常よりも長時間電話受付時間を延長して対応せざるを得ず、そのために合計35.5時間にわたって人員を配置した。その結果、原告には、人件費相当額13万5113円の損害が発生した。(イ) YouTube運営会社に対する本件動画の削除申請をしたことに伴

5 う費用原告は、本件業務妨害行為により、YouTube運営会社に本件動画の削除申請をせざるを得なくなった。このために、別紙通常業務以外の対応業務一覧その6記載のとおり、延べ2人の職員が合計4時間にわたって本来する必要のない業務に従事せざるを得なくなり、原告は、その人件費相当額1万6784円の損害を被った。(ウ) 被告による強要又は威力業務妨害行為対策に伴う費用原告は、本件業務妨害行為により、原告の職員が、地元警察に出向いて原告の会長宅の警備の強化を依頼し、原告の会長の居住するマンション管理組合に事情を説明するなどといった対応をすることを迫られた。このために、別紙通常業務以外の対応業務一覧その7記載のとおり、延べ5人の原告の職員が合計10.5時間にわたって本来する必要のない業務に従事せざるを得なくなり、原告は、その人件費相当額4万8927円の損害を被った。(エ) 本件情報が開示されること防止する対策を実施した費用被告は、令和元年11月18日、(住所は省略)にある当時の原告の会長宅付近路上での街頭演説の中で、同月19日には東京都渋谷区のNHK放送センターに直接押しかけて改めて原告を批判する街頭演説を実行するなどと事前予告したため、原告は、同日、NHK放送センターでの警備を強化し、NHK放送センター正門及び西門に通常よりも多い警備員を配置するなどの対策をとらざるを得なかった。その結果、別紙通常業務以外の対応業務一覧その8記載のとおり、原告職員延べ6名が合計23時間にわたって本来する必要のない業務に従事せざるを得ず、原告は、その人件費相当額合計10万6156円の損害を被った。(オ) 警察に被害届を提出するために要した費用原告は、本件取得行為及び本件業務妨害行為につき、警察に被害届を

5 提出するとともに、警察からの捜査協力要請に応えたため、別紙通常業務以外の対応業務一覧その9記載のとおり、これらの業務に従事した職員の人件費相当額合計17万3084円の損害を被った。ウ 一連の不法行為による損害(ア) 信用毀損による無形損害被告が不正に入手した本件情報をYouTubeで開示・拡散したため、原告は全国の視聴者から厳しい叱責を受けることになり、また、被告の一連の不法行為に煽られて受信料不払いを宣言する視聴者も少なからず生ずるに至った。その他、本件事案については、マスコミによる報道等もあって、原告は、自社のホームページ上にお詫び文を掲載したほか、全国各地の原告職員もその釈明などの対応に追われたが、このような対応を迫られたのも、被告の言動で原告の信用が毀損されたことの表れといえる。仮に、前記イ(ア)ないし(オ)の原告の主張に係る損害額の金銭的評価や算定根拠を明らかにすることが困難ということであれば、実際に、原告に人件費等の出費、費用増加、業務に生じた支障といった損害が発生している以上、それらについては無形の損害として賠償が認められるべきである。以上のような損害は計り知れないものであり、金銭的に見積もれば優に1億円は下らないものの、そのうち現時点では600万円を損害として請求する。(イ) 弁護士費用相当額原告は、被告の一連の不法行為により、弁護士に委任して本件訴訟を提起せざるを得ず、その結果、弁護士費用相当額55万円の損害を被った。(被告の主張)

5 ア 本件取得行為による損害について被告には、前記(3)(被告の主張)アのとおり、本件情報自体を開示する意図はなかった。したがって、原告が本件仮処分申立てを行う必要はなく、本件仮処分申立手続にかかった弁護士費用として原告が主張する損害は、被告の行為との相当因果関係を欠いている。また、本件仮処分申立手続にかかったという弁護士費用は、着手金であるところ、不相当に高額であるから、日本弁護士連合会の旧報酬規程に照らし、着手金相当額は24万5000円とすべきである。イ 本件業務妨害行為による損害について原告は、本件業務妨害行為により本来予定していた業務以外に必要のない業務を行うことを余儀なくされたなどとして、その業務にかかった時間を給与及び報酬相当額に換算し、これを原告の損害であると主張する。しかし、従業員が本来予定していた業務以外に必要のない業務を行うことを余儀なくされたからといって、当然に原告に損害が生じるわけではなく、従業員が通常業務以外の業務を行った結果、現実に余分な人件費を支出したとか、通常業務を全くすることができなくなったとか、通常業務以外の業務を行わなければ具体的に利益が得られた等の特段の事情がある場合にのみ、従業員の人件費等が損害と認められる。本件において、そのような事情は認められないから、原告に損害が発生しているとみる余地はない。ウ 一連の不法行為による損害について本件情報の漏洩のきっかけを作り、現に本件情報の漏洩を行っているのは、原告と同一視されるBiであり、仮に被告の行為によって原告の信用毀損がされたとしても、全て自業自得である。したがって、原告による無形損害の主張は、被告の行為との因果関係がない。

(5) 争点5(差止め等の必要性の有無)について

5 (原告の主張)被告の本件取得行為及び本件業務妨害行為の態様に照らすと、被告が自ら又は第三者をして本件情報を開示し、又は使用するおそれがあるから、それらの行為の差止めの必要性及び本件情報が記載された文書等の廃棄の必要性が認められる。(被告の主張)争う。

第3 当裁判所の判断

1 争点1(本件情報の営業秘密該当性)について

前提事実(2)アないしウのとおり、原告においては、権限を有しない者が本件情報にアクセスすることが物理的に困難な態様で管理されており、かつ、本件情報にアクセスする権限を持つ者は限定されていたものであり、また、原告は、FF社との間で秘密保持契約を締結した上で、FF社に対し、本件情報にアクセスすることができるナビタンを貸与していたところ、FF社においても、ナビタンを操作することにより受信契約者の情報にアクセスできる従業員の範囲を限定し、同従業員に開示する受信契約者の情報の範囲を必要な限度に絞ることが徹底されていた上、ナビタンの操作状況は高い頻度で保存され、従業員による受信契約者の情報へのアクセスの状況を監視できるようにしており、また、業務終了後は施錠したロッカーでナビタンを保管することで、物理的にもナビタンへの不正なアクセスを防止しており、情報の流出を防ぐ対策が十分に行われていたものである。さらに、前提事実(2)エのとおり、FF社においては、Biを含むFF社の従業員に対し、採用時に、情報の適切な管理に関する研修を実施して、Biは、同社に対し、本件情報を含む営業上知り得た情報を

第三者に開示しない旨の誓約書を提出していたものである。これらの事実に照

らすと、本件情報は、客観的に秘密として管理されていると認識できる状態にあったと認められ、秘密管理性の要件を満たすといえる。

5 加えて、弁論の全趣旨によれば、本件情報の内容は公表されていないと認め

られるから、非公知性の要件を満たし、また、その内容は原告との契約の種別を含む顧客情報であると認められ、客観的に有用であるといえるから、有用性の要件も満たす。したがって、本件情報は、不競法2条6項の「営業秘密」に該当する。

2 争点2(Biの図利加害目的(不競法2条1項7号)の有無及び営業秘密不

正開示行為であることの被告の認識(同項8号)の有無)について証拠(甲5、乙3)及び弁論の全趣旨によれば、被告は、原告との間で締結される放送受信契約や原告の受信料収納業務等に関する問題に対し、種々の方法でこれを批判する活動をしていたこと、本件動画の冒頭で、被告が「NHKをぶっこわーす!」との掛け声を発していることが認められる。そして、前提事実(2)キのとおり、被告は、原告に対し、本件動画の存在を利用して原告の会長との面談を求め、それが実現しない場合には本件情報を拡散する旨を述べていたものである。これらの事実に照らすと、被告には、本件動画の撮影時、YouTubeに本件動画をアップロードすることにより、原告の営業秘密が漏洩されたことを外部に公表し、原告の営業秘密管理体制に対する信用を毀損する意図があったものと認められる。また、前提事実(2)エ及びオのとおり、被告は、BiがFF社に入社した後に、YouTubeにアップロードした動画において、NHKの集金人を潜入させて情報を入手しようとしている旨を述べていたものであり、証拠(甲5)及び弁論の全趣旨によれば、原告の受信料収納業務を委託されていたFF社の従業員であるBiも、本件動画の冒頭で、被告と声を合わせて「NHKをぶっこわーす!」と掛け声を発していると認められる。これらの事実からすると、Biは、被告の政治的思想に同調し、被告の活動の協力者であることがうかがわれ、被告にYouTubeに本件動画をアップロードする意図があることを知りつつ、これに協力するため不正に営業秘密を開示したと認めるのが相当で

5 ある。したがって、Biは、原告に損害を加える目的(不競法2条1項7号)

を有していたものと認められ、Biの被告に対する本件情報の開示は、営業秘密不正開示行為に該当する。さらに、上記の認定事実に照らせば、被告は、Biの上記行為が営業秘密不正開示行為であることを知って(同項8号)、本件取得行為に及んだものと認められる。これに対し、被告は、Biは、集金人の各種犯罪行為を社会に広く知らせるという公益通報制度の趣旨のもと、自身が本物の集金人であることを証明するために本件情報を開示したにすぎず、図利加害目的はないと主張するが、通常、そのような証明のために本件情報を被告に撮影させる必要があるとは考えられず、本件全証拠によっても、かかる必要性を基礎付ける事実を認めることはできないから、被告の上記主張は採用できないというべきである。

3 争点3(違法性阻却事由の有無)について

(1) 本件取得行為について

被告は、本件情報を本件動画に撮影したのは、Biが原告から業務委託を受けた集金人であることを明らかにし、ナビタンを所持している集金人がどのような情報を把握しているのか等を調査することで、集金人による詐欺的な契約締結を予防したり、集金人がどのような情報に注目して契約勧誘や集金活動をしているかを広く知らしめたりするためであり、本件取得行為には正当な目的があるから、違法性が阻却されると主張する。しかし、通常、上記のような目的を達成するために、前記1のとおり営業秘密であると認められる本件情報を撮影して取得する必要があるとは考え難く、本件全証拠によっても、本件取得行為に正当な目的があったとは認められないから、本件取得行為の違法性が阻却されることはないというべきである。したがって、被告の上記主張は理由がない。

5 (2) 本件業務妨害行為について

被告は、原告の会長との面会を実現し、国民の個人情報流出を防止するためには、本件業務妨害行為をせざるを得なかったと主張する。しかし、そもそも、被告が上記の目的を有していたと認めるに足りる証拠はなく、仮にそのような目的を有していたとしても、前記2のとおり、被告は、Biの行為が営業秘密不正開示行為であることを知って本件情報を取得した上、本件情報を開示されたくなければ原告の会長と面談を実現させろと要求するといった行為に及んでおり、このような行為が上記の目的に照らし社会通念上相当な手段であるということはできない。したがって、被告の上記主張は理由がない。

4 争点4(原告の損害の発生の有無及び損害額)について

(1) 本件取得行為による損害について

前提事実(2)オ及びカの経緯並びに前記2で認定した事実に照らせば、被告は、Biによる営業秘密不正開示行為を知りながら、本件取得行為に及んだものであるから、故意の不正競争行為により原告の営業上の利益を侵害したといえる。そして、本件取得行為がなければ、原告は、本件仮処分申立てをすることもなく、これに伴い弁護士費用を支出することもなかったといえ、この支出に係る原告の損害は、通常の損害であるといえるから、原告が本件仮処分申立手続のために支払った弁護士費用55万円は、本件取得行為と相当因果関係のある損害であると認められる。これに対して、被告は、原告が本件仮処分申立てをする必要はなかったから、本件仮処分申立手続のために支払った弁護士費用は本件取得行為と相当因果関係のある損害とはいえないと主張する。しかし、前提事実(2)キの本件動画の内容及び本件動画がアップロードされた際に本件動画に付されたタイトル並びに本件業務妨害行為における被告

5 の言動に照らすと、少なくとも被告が本件情報を自ら又は第三者をして開示

するおそれがあったと認めるのが相当であり、原告が本件仮処分申立てをする必要はなかったとの

(被告の主張)

は採用できない。また、被告は、原告が支払った着手金は高額にすぎるから、本件取得行為と相当因果関係の認められる損害額は、(旧)日本弁護士連合会弁護士報酬基準に沿って24万5000円とすべきであるなどと主張する。しかし、上記報酬基準が廃止された後は弁護士や事案の性質によって着手金の額が異なり得ることは、当裁判所に顕著な事実である上、55万円という着手金の金額が上記報酬基準に照らして相当性を逸脱するほどに高額であるとまではいい難いことから、被告の指摘する事情は相当因果関係を否定するには足りず、被告の上記主張は採用できないというべきである。

(2) 本件業務妨害行為による損害について

前提事実(2)キの被告の行為態様からすると、本件業務妨害行為は、威力を用いて原告の業務を妨害する行為であると評価することができ、これにより原告の営業上の利益を侵害したと認められるから、同行為は故意による不法行為を構成する。この点、原告は、本件業務妨害行為の対応のため不必要な業務をせざるを得なかったとして、同対応に要した時間に従業員の1時間当たりの人件費を乗じ、これらの総額が原告の損害となると主張する。しかし、仮に、原告が主張するとおり、本件業務妨害行為により原告の従業員が不必要な対応をせざるを得ない状況に陥ったとしても、これに伴い原告自身が何らかの追加的な費用を支出していなければ、原告に損害が生じたとは認められない。そして、原告は、本件業務妨害行為がなかったとしても、雇用契約に基づき、原告の従業員に対して給与を支払う義務を負うから、本件業務妨害行為がなかった場合に支払義務を負う給与の額と本件業務妨害行為により原告の

5 従業員が不必要な対応をせざるを得ない状況に陥ったために支払義務を負う

に至った給与の額との差額が、原告の損害額となると解すべきである。本件において、原告は、当裁判所から釈明を受けたにもかかわらず、上記差額がいくら生じたのかを主張立証しないし、本件全証拠によってもその発生及び額を認めることはできないから、従業員が不必要な業務をせざるを得なかったことにより損害を被ったとの

(原告の主張)

には理由がないといわざるを得ない。

(3) 本件取得行為及び本件業務妨害行為による損害について

ア 無形損害について(ア) 原告は、本件取得行為及び本件業務妨害行為により原告の信用が毀損され、これを金銭に見積もると600万円を下らない旨主張する。そこで検討すると、本件取得行為及び本件業務妨害行為は、原告の個人情報保護の体制についての信用を毀損するものであり、その態様は犯罪行為を構成する可能性がある悪質なものといえること、実際に、受信契約者の中には、本件業務妨害行為を受けて原告の営業秘密管理体制を批判する者がいたと認められること(甲19)、本件取得行為や本件業務妨害行為は、原告の営業秘密の管理体制の不備により発生したものではなく、原告の業務委託先の従業員による加害目的での漏洩に起因するものであったことといった事情のほか、原告の信用低下の度合いに関する立証の程度など、本件に顕れた諸事情を総合考慮し、原告の信用毀損による損害額について100万円と算定するのが相当である。(イ) また、原告は、原告に人件費等の出費、費用増加、業務に生じた支障といった損害が生じている以上、これを無形損害として評価すべきであると主張する。原告の上記主張の趣旨は明らかではないが、原告の従業員が不必要な業務をせざるを得なかったことを原告の無形損害として捉えるべきであ

5 ると主張するものと理解できる。そうすると、

(原告の主張)

する上記の損害の内容は、結局、本件取得行為による損害として原告が主張している内容と同じであり、その評価の視点を異にする主張にすぎないといえる。しかし、前記(2)のとおり、本件取得行為による損害について、現実に当該損害が発生したことの主張立証はされていないのであるから、無形損害としてもその発生を認定することはできないというべきであり、原告の上記主張は理由がない。イ 弁護士費用に係る損害について本件の事案の性質等一切の事情を考慮し、本件取得行為及び本件業務妨害行為と相当因果関係のある弁護士費用に係る損害額を15万円と認めるのが相当である。

(4) 合計額

以上によれば、原告の損害額は合計170万円と認められる。

5 争点5(差止め等の必要性の有無)について

原告は、被告が本件情報を自ら又は第三者をして開示又は使用するおそれがあると主張する。そこで検討すると、本件に至る経緯並びに本件取得行為及び本件業務妨害行為の態様(前提事実(2)及び前記2)、被告が未だ本件情報を保有していると認められること(弁論の全趣旨)、本件に顕れた原告と被告の関係性に係る事情等に照らすと、被告において、被告の原告に対する要求が通らないこと等を理由として、自ら又は第三者をして本件情報を開示するおそれがあるといえ、本件情報の開示を差し止める必要があると認められる。そして、上記の事情からすれば、被告に対して本件情報が記載された文書等の廃棄を命じる必要性も認められる。他方で、原告は、被告がどのような態様によって本件情報を使用するおそれがあるのかを特定しておらず、そのような

(原告の主張)

立証の態度を前提とする

5 と、被告が自ら又は第三者をして本件情報を使用するおそれをうかがわせる具

体的な事情があるということはできず、本件情報の使用を差し止める必要があるとは認められない。

6 結論

以上の次第で、被告の本件取得行為は故意による不競法2条1項8号の不正競争行為に、被告の本件業務妨害行為は故意による不法行為に、それぞれ該当するものと認められ、それらの行為によって原告が合計170万円の損害を被ったと認められる上、本件情報の開示の差止め及び本件情報が記載された文書等の廃棄の必要性も認められる。よって、原告の請求は主文の限度で理由があるからこれを認容し、その余を棄却することとして、主文のとおり判決する。東京地方裁判所民事第29部裁判長裁判官國 分 隆 文裁判官木 村 洋 一裁判官バヒスバラン薫は、退官のため署名押印することができない。裁判長裁判官國 分 隆 文(別紙)営業秘密目録(住所は省略)又は(住所は省略)に居所又は事務所を構え、個別の客番号(別紙「(住所は省略)対象リスト」及び「(住所は省略)対象リスト」の「(6)客

5 番号」欄に記載されたもの。)で特定される184件の顧客に関する下記項目にか

かる情報(ただし、別紙「(住所は省略)対象リスト」及び「(住所は省略)対象リスト」に〇印が付されているものに限る。なお、契約種別、受信料支払方法、事業所区分における各用語の意味については、別表1ないし別表3のとおり。)

1 氏名

2 郵便番号

3 住所

4 契約種別(「衛星」、「地上」、「廃止」、「未削」、「空家」又は「未

契」によって示されるもの)

5 受信料支払方法(「口年」「口半」「口毎」、「継年」「継半」「継毎」、

「ク年」「ク半」「ク毎」、「団年」、「団半」、「団毎」、「代毎」、「無料」、「長未」又は「前住」によって示されるもの)

6 電話番号(自宅、呼出)

7 事業所区分(「その他」によって示されるもの)

(別表1)契約種別一覧表記 意味地上 地上契約者衛星 衛星契約者廃止 解約した契約者未削 削除した未契約空家 空家未契 未契約(別表2)受信料支払方法一覧口年(口座年払い) 口半(口座半年払い) 口毎(口座毎期払い)継年(継続振込年払い) 継半(継続振込半年払い) 継毎(継続振込毎期払い)ク年(クレジット年払い) ク半(クレジット半年払い) ク毎(クレジット毎期払い)団年(団体一括年払い) 団半(団体一括半年払い) 団毎(団体一括年払い)代年(代行年払い) 代半(代行半年払い) 代毎(代行毎期払い)無料(全額免除) 長未 前住・継続振込とは郵送された振込用紙による支払い方法を示す・団体一括とはケーブルテレビ利用料金等と合わせて支払う方法を示す

5 ・代行支払いとは電話料金と合わせて支払う方法を示す

・毎期払いとは2ヶ月払いを示す・長未とは未払いの期間が一定期間以上続いていることを示す・前住は空家となる前に契約者があったことを示す(別表3)事業所区分一覧他ホテル・旅館 ホテル・旅館 ビジネスホテル公営宿泊施設 併設旅館 その他医療所病院 一般診療所 歯科診療所住居併設病院等 その他官公庁 中央省庁特殊法人 地方自治体 その他学校幼稚園 小学校 中学校高等学校 高専短大大学 盲ろう養護学校専修各種学校 喫茶飲食店 住居併設喫飲食等移動体その他 内航船 その他船舶バス 列車 車その他 独身寮・世帯寮 その他・不明以上別紙「(住所は省略)対象リスト」及び「(住所は省略)対象リスト」省略別紙「通常業務以外の対応業務一覧」 省略

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