ホーム > 知財判決速報/裁判例集 > 令和6(ラ)10006 商標使用禁止仮処分命令申立却下決定に対する即時抗告事件
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 裁判年月日 | 令和7年3月3日 |
| 事件種別 | 民事 |
| 法令 |
商標権 商標法26条1項6号4回 商標法37条1号1回 |
| キーワード | 商標権15回 侵害5回 差止4回 |
| 主文 | 1 本件抗告を棄却する。 2 抗告費用は抗告人の負担とする。 1 原決定を取り消す。 2 相手方は、原決定別紙債務者商品目録記載の商品について、「スフマート」の 3 相手方は、原決定別紙債務者ウェブページ目録第1記載のウェブサイトにお 1 事案の要旨 2 前提事実 3 争点及び争点に関する当事者の主張 2・2頁)、「スフマート何たらかんたら・・・」、「かしこまりました」、「ガレリ 1 当裁判所も、相手方による本件各商標権の侵害はいずれも認められず、抗告 2 「争点1-2(本件ウェブサイトの運営主体)について」の抗告人の当審にお 3 争点1-1(本件各商品に係る標章)及び争点1-4(商標法26条1項6号 6条1項6号該当性)についての抗告人の当審における補充主張はいずれも理由が |
| 事件の概要 | 1 事案の要旨 本件は、原決定別紙商標権目録記載の各登録商標(以下、同目録記載の順に「本件 商標1」などといい、これに係る商標権を「本件商標権1」などという。また、本件 商標1~3を併せて「本件各商標」と、本件商標権1~3を併せて「本件各商標権」 とそれぞれいう。)の商標権者である抗告人が、相手方による原決定別紙債務者標章 目録記載の各標章(以下、同目録記載の順に「債務者標章1」などといい、これらを 併せて「債務者各標章」という。)を付した原決定別紙債務者商品目録記載の各商 品(以下、同目録記載の番号順に「本件商品1」などといい、これらを併せて「本件 各商品」という。)の譲渡、引渡し等の行為及び原決定別紙債務者ウェブページ目録 第1記載の各ウェブサイト(以下「本件ウェブサイト」という。)における展示等の 行為は、いずれも本件各商標権を侵害するものとみなされる(商標法37条1号、2 条3項1号、2号、8号)旨主張して、相手方に対し、本件各商標権に基づき、上記 各行為の差止請求権(商標法36条1項)を被保全権利として、これらの仮の差止め を求める事案である。 |
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令和6年(ラ)第10006号 商標使用禁止仮処分命令申立却下決定に対する即
時抗告事件
(原審・東京地方裁判所令和5年(ヨ)第30366号)
決 定
抗告人(債権者) 株式会社Frank PR
同代理人弁護士 岡 田 茂 人
相手方(債務者) プラダジャパン株式会社
同代理人弁護士 鈴 木 謙 輔
井 上 聡
伊 藤 環
主 文
1 本件抗告を棄却する。
2 抗告費用は抗告人の負担とする。
理 由
第1 抗告の趣旨
1 原決定を取り消す。
2 相手方は、原決定別紙債務者商品目録記載の商品について、「スフマート」の
標章を、原決定別紙債務者標章目録記載のように、その商品の名称の一部として使
用して、譲渡し、引き渡し、又は譲渡若しくは引渡しのため展示してはならない。
3 相手方は、原決定別紙債務者ウェブページ目録第1記載のウェブサイトにお
いて、原決定別紙債務者商品目録記載の商品に関する広告に、「スフマート」の標章
を、原決定別紙債務者標章目録記載のように、その商品の名称の一部として使用し
て、展示し、頒布し、又は電磁的方法により提供してはならない。
第2 事案の概要等(略語は、特記しない限り原決定に従う。)
1 事案の要旨
本件は、原決定別紙商標権目録記載の各登録商標(以下、同目録記載の順に「本件
商標1」などといい、これに係る商標権を「本件商標権1」などという。また、本件
商標1~3を併せて「本件各商標」と、本件商標権1~3を併せて「本件各商標権」
とそれぞれいう。 の商標権者である抗告人が、
) 相手方による原決定別紙債務者標章
目録記載の各標章(以下、同目録記載の順に「債務者標章1」などといい、これらを
併せて「債務者各標章」という。)を付した原決定別紙債務者商品目録記載の各商
品(以下、同目録記載の番号順に「本件商品1」などといい、これらを併せて「本件
各商品」という。)の譲渡、引渡し等の行為及び原決定別紙債務者ウェブページ目録
第1記載の各ウェブサイト(以下「本件ウェブサイト」という。)における展示等の
行為は、いずれも本件各商標権を侵害するものとみなされる(商標法37条1号、2
条3項1号、2号、8号)旨主張して、相手方に対し、本件各商標権に基づき、上記
各行為の差止請求権(商標法36条1項)を被保全権利として、これらの仮の差止め
を求める事案である。
原審は、①本件ウェブサイトの運営者は相手方の親会社のイタリア企業「PRADA
S.p.A」(以下「プラダ社」という。)であって相手方ではない、②債務者各標章の
うち「スフマート」の記載部分は需要者(一般消費者)にとって本件各商品の出所識
別標識として機能するものとはいえず、相手方の店舗において相手方による債務者
各標章の使用は認められず、本件ウェブサイトにおいて相手方による本件各商標の
使用は認められないなどと判断して、相手方による本件各商標権の侵害はいずれも
認められず、抗告人は、相手方に対し、本件各商標権に基づく差止請求権を有しない
とし、抗告人の申立てをいずれも却下したため、抗告人は、これを不服として、本件
抗告をした。
2 前提事実
前提事実は、原決定の「理由」の第2の2に記載のとおりであるから、これを引用
する。
3 争点及び争点に関する当事者の主張
(1) 争点及び争点に関する当事者の主張は、後記(2)のとおり当審における当事者
の補充主張を付加するほかは、原決定の「理由」の第2の3及び4記載のとおりであ
るから、これを引用する。
(2) 当審における当事者の補充主張
ア 抗告人の主張
(ア) 争点1-2(本件ウェブサイトの運営主体)について
イタリアのプラダ社が日本語のウェブサイトである本件ウェブサイトの運営を行
うことはなく、相手方が行っているというべきである。そして、相手方が日本語ウェ
ブサイトの管理・更新を行っていることからすれば、相手方は削除ないし訂正の権
限を有しているというべきであって、相手方が本件ウェブサイトの運営主体である。
また、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)により、ECサ
イト(通信販売事業)を営む事業者は、当該ECサイトを営む運営会社名、店舗運営
責任者等の「特定商取引法に基づく表記」を当該ECサイトに掲載するよう義務付
けられている(特定商取引法11条、特定商取引に関する法律施行規則23条)。す
なわち、特定商取引法においては、当該ECサイトを運営する「事業者」として、当
該ECサイトに関する責任を取り得る者を「特定商取引法に基づく表記」として「表
記」すべきことが義務付けられているというべきである。そして、本件ウェブサイト
の「特定商取引法に基づく表記」においては、販売者は「プラダジャパン株式会社」
と表記され、責任者は相手方代表者が表記されており、プラダ社は記載されていな
い。したがって、「本件ウェブサイトを運営する者」とは、特定商取引法に基づく表
記に記載のある「販売者」であって、その者が本件ウェブサイトの記載の削除ないし
訂正を行う権限を有すると解すべきである。
さらに、プラダ社と相手方は、本件ウェブサイトから取得されたCookie情報と個人
情報を「少なくとも共同で」使用していることが本件ウェブサイトにおいて表明さ
れており、日本語で収集された個人情報を含むCookie情報を実際に活用し、本件ウ
ェブサイトの運営に活用しているのは相手方であるから、相手方が本件ウェブサイ
トの運営主体である。
(イ) 争点1-1(本件各商品に係る標章)及び争点1-4(商標法26条1項6
号該当性)について
a 相手方の従業員が、「忘れないように品名を書いて」(甲51の2・4頁)と
求められて、名刺(甲52)に書いて渡した「ガレリア スフマート サフィアーノ
レザ スモールバッグ」の文字列は、「商品の名称」以外にあり得ない。本件各証拠
からは、「相手方の店舗において、本件各商品の名称として、債務者各標章は使われ
ている」と認定すべきである。
b 商品の識別標識としての機能を有しているか否かの判断は、商標権の侵害者
である相手方の使用意図(主観)に基づいて行うべきではなく、あくまでも需要者の
認識によるべきである。そして、そもそも需要者は、文字列「プラダ ガレリア ス
フマート サフィアーノレザー スモールバッグ」を、分析的に見ることはない。文
字列全体を一つの商品名として認識するのが通常の需要者である。仮に、債務者各
標章につき、一部を分離して考え得るとしても、原決定の「「スフマート」のみを抽
出することは考え難い」という判断には理由がない。
c 令和5年になってから、相手方が商品の名称に「スフマート」を用い始めたこ
とは、相手方が「スフマート」の語をもって本件ウェブサイトを検索するユーザーが
一定数いることを、Cookie情報を分析することによって覚知したためである。相手
方は、ガレリアシリーズの商品の名称の一部に「スフマート」の語を取り入れて使用
を始めたのは、「スフマート」の語の周知性を自社製品の販売に活用しようとしたた
めであることが明らかである。商標法は、商標権者の権利を保護する法として、商標
権を普通名称化させるような態様での使用をも禁じていると解すべきである。
d 本件ウェブサイトの「タイトルタグ」には、「スフマート グレー プラダ
ガレリア スフマート サフィアーノレザー スモールバッグ|PRADA」等と
文字列が設定されている(甲84)。また、ウェブサイトを構成する各ウェブページ
の内容に関する各種情報を示し、検索エンジンやブラウザなどに指示を出したり、
情報を提供したりする本件ウェブサイトの「メタタグ」にも「スフマート」の語が用
いられている。これらのことから、相手方は、ユーザーが「スフマート」というキー
ワードで検索した場合に、本件ウェブサイトの商品ページが検索結果上位に表示さ
れるよう、意図的に「スフマート」をタグとして設定して、本件ウェブサイトを作成
している。「スフマート」は検索エンジンの検索結果に表示される「見出し」として
使用され、商標としての機能を果たしているから、「スフマート」の語が独自に出所
識別機能を有しているとみるべきである。
イ 相手方の主張
(ア) 争点1-2(本件ウェブサイトの運営主体)について
抗告人の主張は、いずれも根拠のない臆測か、本件ウェブサイトの運営主体との
関係で無関係な事実を指摘するものであって、失当である。
特定商取引法における「販売者」とは、通信販売に関する業務の責任者を意味する
ものにすぎず、ウェブサイトの運営者や、ウェブサイトの削除や訂正をする権限を
有する者を意味するものではない。
(イ) 争点1-1(本件各商品に係る標章)及び争点1-4(商標法26条1項6
号該当性)について
a 抗告人が指摘しているやり取りは、「このなんか、色の、グラデーションみた
いなのがスフマートって言うんですかね?」、「そうですね。・・・ちょっとグラデー
ション入っているのが、カラー的にはスペシャルような感じには・・・」、「グラデー
ションになっているほうがスフマートで、普通のやつもあるんですね。」(甲51の
・2頁)、「スフマート何たらかんたら・・・」、「かしこまりました」、「ガレリ
アはこちらのシリーズと言います」(同4頁)などと述べられているとおり、抗告人
を含む消費者及び相手方従業員は、「スフマート」を商品の色調、特徴ないし内容説
明と理解し用いているものであることは明らかであり、商品の名称としては用いら
れていない。
b 原決定も認定しているとおり、本件各商標と債務者各標章は類似していない。
すなわち、本件各商標(スフマート)と債務者各標章(「プラダ ガレリア スフマ
ート サフィアーノレザー スモールバッグ」及び「プラダ ガレリア スフマー
ト サフィアーノレザー ミディアムバッグ」)は、外観、称呼及び観念のいずれに
ついても明らかに異なっており、類似性は認められない。これに対して、抗告人は、
本件各商標と債務者各標章の類似性について主張・立証をしていない。
c 原決定は、スフマートの普通名称化の有無について何ら判断しておらず、「ス
フマート」が色調に関する加工処理を意味する語であると判断したにすぎない。ま
た、原決定は、本件ウェブサイトの「スフマート」に関する記載を詳細に検討した上
で、出所識別機能を果たしていないことを認定したものであり、需要者たる一般消
費者の認識に基づいて判断したものであって、相手方の使用意図(主観)によって判
断したものではない。
d 抗告人は、Cookieやメタタグに関する主張をするが、いずれも根拠のない臆測
又は本件とは無関係の主張であって、失当である。
第3 当裁判所の判断
1 当裁判所も、相手方による本件各商標権の侵害はいずれも認められず、抗告
人は、相手方に対し、本件各商標権に基づく差止請求権を有しないから、抗告人の本件申立ては却下すべきものと判断する。その理由は、次のとおり、抗告人の当審における補充主張に対する判断を示すほか、原決定の「理由」第3に記載のとおりであるから、これを引用する。すなわち、当裁判所も、本件ウェブサイトの運営者はプラダ社であって相手方ではなく、また、債務者各標章のうち「スフマート」の記載部分は需要者にとって本件各商品の出所識別標識として機能するものとはいえないと判断する。
2 「争点1-2(本件ウェブサイトの運営主体)について」の抗告人の当審にお
ける補充主張について
(1) 抗告人は、日本語のウェブサイトの運営を、イタリアのプラダ社が行うこと
はなく、相手方が行っているというべきであることや、相手方が本件ウェブサイトから取得されたCookie情報と個人情報を本件ウェブサイトにおいて活用していることをもって、相手方が本件ウェブサイトの運営主体であると主張する。しかしながら、乙20によると、本件ウェブサイトは、イタリア語のウェブページで作成されたものを日本語に翻訳して作成していることがうかがわれるところ、前記引用する原決定の認定事実のとおり、本件ウェブサイトの利用規約によると、本件ウェブサイトの運営は相手方の親会社であるプラダ社が行うこととされる一方で、同サイト上の商品については、相手方を含む「プラダ・グループ」が直接販売することとされており、また、購入規約には、日本におけるプラダの商品の販売を相手方が行う旨及び特定商取引法の販売者が相手方である旨が記載されていることからすると、本件ウェブサイトの運営は相手方の親会社であるプラダ社が行い、各国における販売事務は各国の関連子会社等を伴うプラダ・グループが行うことになっており、このような方針に沿って、我が国においては、日本における子会社である相手方がプラダの商品を直接販売しているものと理解されるものであって、抗告人の上記主張を裏付けるに足りる疎明はない。この点、「クッキー規約」(甲81)によると、プラダ社が「www.prada.com」 「サのイトマネージャー」であることが明記されており、抗告人の上記主張を裏付けるものとはいえない。また、相手方は本件ウェブサイトのプライバシー規約において、オンライン購入注文を履行する目的や関連する管理業務等を実行する目的でのデータコントローラとの記載がある(甲82)が、このような記載をもって抗告人の上記主張を裏付けるものとはいえない。
(2) また、抗告人は、「本件ウェブサイトを運営する者」とは、特定商取引法に基
づく表記に記載のある「販売者」であって、その者が本件ウェブサイトの記載の削除ないし訂正を行う権限を有すると解すべきである旨を主張するが、特定商取引法に基づく表記において「販売者」として記載されていることをもって、本件ウェブサイトの運営者が直ちに決まるものとはいえず、本件ウェブサイトを運営する者に関する上記(1)の判断を左右するものとはいえない。
(3) したがって、「争点1-2(本件ウェブサイトの運営主体)について」の抗告
人の当審における補充主張はいずれも理由がない。
3 争点1-1(本件各商品に係る標章)及び争点1-4(商標法26条1項6号
該当性)についての抗告人の当審における補充主張について
(1) 抗告人は、相手方の従業員が、「忘れないように品名を書いて」と求められ
て、名刺に書いて渡した「ガレリア スフマート サフィアーノレザ スモールバッグ」の文字列は、「商品の名称」以外にあり得ない旨を主張するが、前記引用する原決定の認定事実(原決定の「理由」第3の3(1)カ)のとおり、相手方の店舗において、「スフマート」との言葉は商品の色調や特徴を説明するものとして使用されているものであり、債務者各標章が本件各商品の名称として、使われているものとは認められず、これを覆すに足りる疎明はない。
(2) 抗告人は、商品の識別標識としての機能を有しているか否かの判断は、商標
権の侵害者である相手方の使用意図(主観)に基づいて行うべきではなく、あくまでも需要者によるべきである旨を主張するが、前記引用する原決定のとおり、「債務者各標章のうち、本件各商品の名称として認識される部分は「プラダガレリア」であって、「スフマート」の記載部分は、需要者(一般消費者)にとって、本件各商品の出所識別標識として機能するものとはいえない。」(原決定17頁4~7行目)ものであって、原決定も、相手方の使用意図に基づいて判断したものではなく、抗告人の主張は理由がない。また、抗告人は、債務者各標章につき、一部を分離して考え得るとしても、原決定の「「スフマート」のみを抽出することは考え難い」という判断には理由がない旨を主張するが、前記引用する原決定の認定事実及び事情(原決定の「理由」第3の3(2)のア及びイの第1~第3段落)のとおり、債務者各標章において商品の出所識別機能を有するのは、プラダ社のバッグの代表的なブランド名である「プラダガレリア」部分であり、「スフマート」の記載は、それに続く「サフィアーノレザー」の記載が本件各商品の素材を示すことと同様の位置付けにより、本件各商品の色調につき絵画技法である「スフマート」に類似する加工処理が施されていることを示すものにすぎないと理解するのが相当であるから、抗告人の上記主張は失当である。さらに、抗告人は、「そもそも需要者は、文字列「プラダ ガレリア スフマートサフィアーノレザー スモールバッグ」を、分析的に見ることはなく、文字列全体を一つの商品名として認識するのが通常の需要者である。 と主張するが、」 仮にこのような理解に立った場合であっても、前記引用する原決定の「理由」第3の3(2)エ(17頁26行目~18頁10行目)のとおり、本件各商標と「プラダ ガレリアスフマート サフィアーノレザー スモールバッグ」が類似するものとはいえず、抗告人の主張は理由がない。
(3) 抗告人は、令和5年になってから相手方が商品の名称に「スフマート」を用い
始めたことは、相手方が「スフマート」の語をもって本件ウェブサイトを検索するユーザーが一定数いることを、Cookie情報を分析することによって覚知したためであることや、相手方はユーザーが「スフマート」というキーワードで検索した場合に、本件ウェブサイトの商品ページが検索結果上位に表示されるよう、意図的に「スフマート」をタグとして設定して本件ウェブサイトを作成していることなどを主張するが、これらの事実を認めるに足りる疎明があるとはいえず、前記のとおり、債務者各標章の「スフマート」の記載部分は需要者(一般消費者)にとって本件各商品の出所識別標識として機能しているものとは認められないもので、抗告人の上記各主張は採用できない。
(4) したがって、争点1-1(本件各商品に係る標章)及び争点1-4(商標法2
条1項6号該当性)についての抗告人の当審における補充主張はいずれも理由がない。
第4 結論
以上の次第であり、本件抗告は理由がないから、これを棄却することとし、主文のとおり決定する。令和7年3月3日知的財産高等裁判所第1部裁判長裁判官 本 多 知 成裁判官 遠 山 敦 士裁判官 天 野 研 司
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