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令和6(行ケ)10090審決取消請求事件

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裁判所 知的財産高等裁判所知的財産高等裁判所
裁判年月日 令和7年3月12日
事件種別 民事
当事者 原告X
被告特許庁長官
法令 商標権
商標法4条1項6号21回
商標法15条の23回
商標法4条1項7号2回
商標法55条の21回
商標法4条1項8号1回
キーワード 審決20回
刊行物9回
実施2回
商標権2回
拒絶査定不服審判1回
主文 1 特許庁が不服2023-2913号事件について令
2 訴訟費用は被告の負担とする。
事件の概要 1 特許庁における手続の経緯等 (1) 原告は、令和3年11月29日、「ぽんちゃん」の文字を標準文字で表してな る商標(以下「本願商標」という。)につき、指定商品を第9類及び第16類に属す る願書に記載の商品として、商標登録出願をした(以下「本願」という。)。原告は、 令和3年12月22日付け手続補正書により、指定商品を別紙1のとおり補正した。25 (2) 本願については、令和4年5月27日付けで拒絶理由の通知がされ、同年1

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判決文

令和7年3月12日判決言渡

令和6年(行ケ)第10090号 審決取消請求事件

口頭弁論終結日 令和7年1月15日

判 決

原 告 X

被 告 特 許 庁 長 官

同指定代理人 深 田 彩 紀 子

山 田 啓 之

冨 澤 武 志

阿 曾 裕 樹

主 文

1 特許庁が不服2023-2913号事件について令

和6年9月3日にした審決を取り消す。

2 訴訟費用は被告の負担とする。

事実及び理由

第1 請求

主文同旨

第2 事案の概要

1 特許庁における手続の経緯等

(1) 原告は、令和3年11月29日、「ぽんちゃん」の文字を標準文字で表してなる商標(以下「本願商標」という。)につき、指定商品を第9類及び第16類に属する願書に記載の商品として、商標登録出願をした(以下「本願」という。。原告は、)令和3年12月22日付け手続補正書により、指定商品を別紙1のとおり補正した。

(2) 本願については、令和4年5月27日付けで拒絶理由の通知がされ、同年11月1日付けで拒絶査定(以下「本件拒絶査定」という。)がされた。本件拒絶査定が本願を拒絶すべきとした理由の要旨は、次のとおりである。ア 商標法4条1項6号該当本願商標は、「ぽんちゃん」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、群馬県館林市が観光事業に使用している著名なマスコットキャラクターである「ぽんちゃん」を認識させるものである。そうすると、本願商標は、公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章であって著名なものと同一又は類似の商標と認められ、商標法4条1項6号に該当する。イ 商標法4条1項7号該当本願商標は、「ぽんちゃん」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、館林市の観光マスコットキャラクターである「ぽんちゃん」の名称と同一の文字からなるものである。「ぽんちゃん」は、本願の出願日前に発表されてから、館林市の観光振興や地域おこしに寄与している実情が認められる。「ぽんちゃん」の名称を表したものと認められる本願商標を、館林市から同意を得ずに出願した原告がその指定商品につき独占して使用すると、館林市の観光振興や地域おこし等の公益的な施策を阻害することとなり、社会公共の利益に反する。原告は、館林市内に住所を有し、本願の出願時には上記実情を知り得る状態にあったといえる。

(3) 原告は、令和5年2月2日、本件拒絶査定を不服として拒絶査定不服審判を請求した。特許庁は、同審判請求事件を不服2023-2913事件として審理し、令和6年9月3日、「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決(以下「本件審決」という。)をし、その謄本は同月18日に原告に送達された。

(4) 原告は、令和6年10月1日、本件審決の取消しを求める本件訴訟を提起した。2 本件審決の理由の要旨

(1) 館林市マスコットキャラクター及びその愛称の著名性についてア 館林市は、平成22年1月、分福茶釜で知られる同市の観光振興を図ることを目的として、別紙2記載の構成とするマスコットキャラクター(以下「引用キャラクター」といい、その愛称である「ぽんちゃん」を以下「引用標章」という。)を決定した。引用キャラクターは、館林市観光協会が使用許可業務及びSNSアカウントの管理運用業務を行い、館林市のウェブサイトで館林市観光大使として紹介されているほか、館林市観光協会のウェブサイトでも紹介や利用申請の受付がされ、館林市公式ツイッター、公式インスタグラム、LINEスタンプ、市の施設及びサービスのウェブサイト、パンフレット、広報誌等において利用されている。引用キャラクターは、「ゆるキャラグランプリ2015」総合ゆるキャラランキングで33位となったほか、平成22年1月から令和4年4月までに発行された各種の全国紙及び地方紙において、館林市のキャラクターであることが、その愛称である「ぽんちゃん」の文字とともに相当数掲載されている。イ 上記事実関係によると、引用キャラクターはもとより、その愛称である「ぽんちゃん」の文字からなる引用標章は、館林市の観光振興に関する事業を表示する標章として著名なものとなっていると判断するのが相当である。

(2) 本願商標の商標法4条1項6号該当性について本願商標は、「ぽんちゃん」の文字を標準文字で表してなる。他方、引用標章は、「ぽんちゃん」の文字からなり、上記のとおり、館林市が行う観光振興に関する事業を表示する標章として著名なものである。館林市は地方公共団体の一つであって、同市が行う観光振興に関する事業は、公益に関する事業であって営利を目的としないものである。そうすると、引用標章は、「公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章であって著名なもの」といえる。本願商標と引用標章は、いずれも「ぽんちゃん」の文字からなり、構成文字を共通にするから、両者は同一又は類似する。そうすると、本願商標は、公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章であって著名なものである引用標章と同一又は類似の商標であるから、商標法4条1項6号に該当する。

(3) 原告の主張について商標法4条1項6号は、団体等の公益性に鑑み、その権威、信用を尊重するとともに、出所の混同を防いで取引者、需要者の利益を保護しようとする趣旨のものである。同号における著名性の範囲は、必ずしも全国的な需要者の間にまで求められるものではなく、また、引用標章が本願商標の指定商品に使用されていることや、指定商品を表示するものとして著名であることまでを求めるものでもないと解される。さらに、上記趣旨に照らすと、著名性の地理的範囲は、その団体又は事業が国に係るものか、都道府県に係るものか、市区町村に係るものかについても考慮して判断すべきである。引用キャラクターは、いずれも館林市の観光振興を図ることを目的とし、その一環として使用されているから、引用標章の著名性の判断において、これらの使用実態も考慮すべきである。認定した事実関係によると、引用標章は、少なくとも群馬県及びその周辺においては広く認識されているといえる。館林市の観光振興を目的として作成され、使用されていることも考慮すると、引用標章は、商標法4条1項6号にいう「著名なもの」と判断するのが相当である。

第3

(原告の主張)

する審決取消事由

1 取消事由1(商標法4条1項6号該当性判断の誤り)

(1) 引用標章を「営利を目的としないもの」と認定したことの誤り

館林市及び関連する事業者は、引用標章を用いたグッズを販売して収入を得ていることがうかがわれるから、引用標章は、営利を目的としないもの」「 に当たらない。

(2) 引用標章を「著名なもの」と認定したことの誤り

ア 本件審決の認定においても、引用標章は「公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章」であって、団体そのものを表示する標章ではないとされている。団体そのものを表示する標章であれば、商品・役務の別を超えて、取引者、需要者に出所の混同を来すこともあり得るが、公益に関する事業を表示する標章は、商品・役務の枠を超えて、取引者、需要者に出所の混同をもたらすことは想定できない。そうすると、公益に関する事業を表示する標章が商標法4条1項6号にいう「著名なもの」に当たるというには、出願に係る指定商品・役務について著名であることを要するものと解すべきである。本件審決は、本願の指定商品について引用標章が著名であるかを具体的に判断していないから、上記の点に照らして誤っている。イ 商標法4条1項6号は、団体等の公益性に鑑みその信用を保護するのみならず、出所の混同を防いで取引者、需要者の利益を保護することもその趣旨とするから、団体等の属する地域のみをおもんぱかって取引者、需要者の利益を軽視してはならない。引用標章は、観光振興に関する事業、すなわち広く全国を対象とする事業を表示するものであるから、「著名なもの」であるか否かを判断する際に、地域性を考慮する必要はない。本件審決は、引用標章が「少なくとも群馬県及びその周辺においては広く認識されている」と認定しており、原告はこの認定を争うが、仮にそのように認定できたとしても、地域性を考慮する必要はないから、それのみでは引用標章を「著名なもの」であるということはできない。ウ 本件審決は、知財高裁平成26年(行ケ)第10092号同年9月11日判決を理由の根拠とする。しかし、同判決は、東京都の地域政党に関する標章に関する事案であり、活動範囲や取引者、需要者が主として東京都内以外には想定できない標章に関するものであるから、そのような事情のない本件の判断の根拠とすることは相当ではない。エ 本件審決は、引用標章が掲載された新聞記事等を認定の根拠としている。しかし、これらの発行部数や購読者数は明らかではなく、引用標章が「少なくとも群馬県及びその周辺においては広く認識されている」と認定するのに十分とはいえない。

2 取消事由2(手続違背)

原告が受領した令和4年10月7日付け刊行物等提出による通知書(甲183)には、同年9月16日付けで刊行物等提出書による情報の提供がされた旨が記載されているが、原告がファイル記録事項の閲覧請求又はファイル記録事項記載書類の交付請求をしても、本件の出願審査手続において提出されたとされる情報(乙1)の内容を知ることができない。したがって、出願人である原告は、甲2~136に基づく拒絶の理由を遺漏なく通知されていないといえるから、本件審決は、商標法15条の2の規定に違反してされたものであって、取り消されるべきである。

第4 被告の反論

1 取消事由1(商標法4条1項6号該当性判断の誤り)について

次のとおり、本願商標が商標法4条1項6号に該当するとした本件審決に誤りはない。

(1) 引用標章が「公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する

標章であって著名なもの」に当たることについてア 館林市観光協会は、事務所を館林市役所内に置き、観光事業の振興等を目的とする組織である。館林市観光協会は、平成22年、館林市の観光振興を図る目的で、引用キャラクター及びその愛称「ぽんちゃん」(引用標章)を決定し、以後、引用キャラクターの利用について権利関係の処理や、公式SNSアカウントの管理運用等を行っている。したがって、引用キャラクターの愛称である引用標章は、「公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章」に当たる。イ(ア) 商標法4条1項6号は、同号に掲げる団体等の公共性に鑑み、その権威や信用を尊重するとともに、出所の混同を防いで、取引者、需要者の利益を保護しようとの趣旨に出たものであり、同号に該当する商標については、上記団体等の信用や権威を損ない、また、出所の混同を生ずるものとみなして、無関係の私人による商標登録を排斥することとしたものと解される。このような趣旨に照らすと、同号にいう「著名」とは、指定商品・役務に係る一商圏以上の範囲の取引者、需要者に広く認識されていることをいうと解される。(イ) 引用キャラクター及び引用標章については、別紙3に記載した事実関係が認められる。すなわち、引用キャラクターは、平成22年に作成されてから、館林市の観光振興に関連する各種事業に継続的に利用され、館林市の観光マスコットキャラクターの愛称である「ぽんちゃん」の文字(引用標章)が、一般紙、書籍、雑誌及びウェブサイトに相当数掲載されている。そして、館林市及び館林市観光協会が引用キャラクター及び引用標章を使用して行う印刷物の発行、グッズの販売、イベントの開催等は、観光振興の一環として実施されており、「ゆるキャラグランプリ」等の耳目を集めるイベント、埼玉県・東京都で開催のイベント、東京都発着のツアー、シンガポールで開催された国交50周年イベントへの参加、全国紙や「るるぶ情報版」への掲載、全国放送のテレビCMへの出演、館林市のふるさと納税の返礼品への使用等、様々な媒体を通じた露出によって、引用キャラクターはもとより、その愛称である「ぽんちゃん」の文字(引用標章)は、館林市の観光振興に関する事業を表示する標章として全国に知られており、特に群馬県及びその周辺においては、その周知性は極めて顕著である。(ウ) したがって、引用標章は、商標法4条1項6号にいう「著名なもの」に当たる。

(2)

(原告の主張)

についてア 原告は、引用商標が「営利を目的としないもの」に当たらないと主張する。しかし、館林市は地方公共団体の一つであり、館林市と館林市観光協会が行う観光振興に関する事業は、営利を目的としない公益に関する事業である。引用キャラクター及び引用標章を使用したグッズ販売は、観光振興に関する事業の一部分であり、同事業はあくまで館林市のPRや知名度向上を目的としているのであるから、営利を目的としていないことは明らかである。イ(ア) 原告は、公益に関する事業を表示する標章が商標法4条1項6号にいう「著名なもの」に当たるというには、出願に係る指定商品・役務について著名であることを要すると主張する。しかし、同号の趣旨に照らすと、同号の要件に加えて、引用標章が本願商標の指定商品に使用されていることや、本願商標の指定商品を表示するものとして著名であることまでは求められていないと解すべきである。また、仮に本願商標の指定商品との関係を問題とする場合であっても、その指定商品は、いずれも館林市及び館林市観光協会が引用キャラクター及び引用標章を使用している印刷物やグッズ、イベント等で使用されている商品と密接に関連するといえるものであるから、引用標章は、本願商標の指定商品の需要者との関係においても著名であるということができる。(イ) 原告は、取引者、需要者の利益を軽視すべきではないから、「著名なもの」であるか否かを判断する際に、地域性を考慮する必要はないと主張する。しかし、前記(1)イ(ア)のとおり、商標法4条1項6号にいう「著名」とは、指定商品・役務に係る一商圏以上の範囲の取引者、需要者に広く認識されていることと解すべきである。また、同号の趣旨に加えて、同号が、国に限らず地方公共団体等を表示する標章や様々な公益事業を表示する標章を対象としていることからすると、「著名」の地理的範囲は、その団体又は事業が国に係るものか、都道府県に係るものか、市区町村に係るものか、あるいはその事業の目的・内容・範囲等についても考慮して判断すべきである。そして、引用標章が、館林市の観光振興を目的として作成され、使用されてきた引用キャラクターの愛称であることも踏まえると、引用標章の著名性の認定に当たっては、その地域性を考慮し、少なくとも群馬県及びその周辺において広く認識されていれば、同号にいう「著名なもの」に当たるというべきである。なお、原告が審査、審判の各段階で提出した書面によると、原告について、館林市及び館林市観光協会と関係のない第三者が引用商標と同一又は類似の商標につき商標登録を受ければ館林市及び館林市観光協会による事業に支障が出ることを理解していたこと、本願商標と同一の商標について第35類を指定役務とする商標登録出願をしたこと、当該商標が設定登録されたときは、館林市に遺贈する意向を示していたこと等が認められる。そうすると、原告は、館林市及び館林市観光協会と関係のない自身が本願商標をその指定商品について独占した場合には、館林市及び館林市観光協会の事業の妨げになるばかりでなく、その指定商品の取引者、需要者の混乱を招き、その利益を損なうおそれがある旨理解していたことが明らかである。(ウ) 原告は、知財高裁平成26年(行ケ)第10092号同年9月11日判決を本件の判断の根拠とすることは相当ではないと主張する。しかし、被告は、同判決を参考として示したものにすぎない。同判決は、「少なくとも東京都においては著名性を有する団体」を表示する標章を商標法4条1項6号にいう「著名なもの」と認めたものである。著名性の判断に当たり、必ずしも全国規模での判断が求められるわけではなく、事案の性質に応じて、引用標章が使用されている事業の地域性も勘案すべきとの

(被告の主張)

に沿った判断を示したものとして参照されるべきものである。(エ) 原告は、本件審決が認定の根拠とした新聞記事等の発行部数や購読者数が明らかでないと主張する。しかし、各新聞の販売部数は、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞及び産経新聞について乙34、上毛新聞について乙35、東京新聞朝刊について乙36のとおりであり、いずれも名の通った新聞であってその読者は全国及び首都圏に及ぶから、引用標章の著名性の認定に当たり十分な証明力を有している。

2 取消事由2(手続違背)について

原告は、刊行物等提出書により提供された情報の内容について、ファイル記録事項の閲覧請求又はファイル記録事項記載書類の交付請求をしても知ることができないから、出願人である原告は、これらの情報の内容に基づく拒絶の理由を遺漏なく通知されていないとして、本件審決には商標法15条の2の規定に違反した違法があると主張する。しかし、原告は、審判官からの審尋に対する回答書において、「請求人は、館林市観光協会による令和4年7月29日付け刊行物等提出書及び同年9月16日付け刊行物等提出書に基づいた、当審による引用キャラクター及び引用標章の著名性に関する事実認定をそれぞれ検討しながら、以下説明致します。」旨を述べており、原告が「知ることができない」と主張する刊行物等の内容を十分に把握していたというべきである。したがって、

(原告の主張)

はその前提に矛盾があり、失当である。

第5 当裁判所の判断

1 認定事実

掲記の証拠によると、引用キャラクター及び引用標章の使用に関する事実として、別紙3記載の各事実が認められる。

2 取消事由1(商標法4条1項6号該当性判断の誤り)について

(1) 商標法4条1項6号について

商標法4条1項6号は、商標登録を受けることができない商標として、「国若しくは地方公共団体若しくはこれらの機関、公益に関する団体であって営利を目的としないもの又は公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章であって著名なものと同一又は類似の商標」を規定する。その趣旨は、同号に掲げる団体の公益性に鑑み、その権威、信用を尊重するとともに、出所の混同を防いで取引者、需要者の利益を保護することにあると解される。このような趣旨に照らすと、同号にいう「著名なもの」というために、必ずしも、日本全国において広く知られていることを要するものとまでは解されない。すなわち、同号に掲げる団体や事業の地域性を考慮して、著名性の認定に当たり、地理的範囲を限定して考慮する余地があるといえる。他方、同号に掲げる団体や事業を表示する標章は極めて多数にわたるために、同号は、対象となる標章を「著名なもの」と限定しているのであって、商標法上の他の規定(例えば、商標法4条1項8号)と完全に整合的に解すべき必要まではないが、少なくとも「著名」の字義に反するような解釈をすることは相当でない。このことは、著名性の地理的範囲についても同様であって、公益事業等を示す標章として特定の地域でのみ知られている標章と同一又は類似する商標の登録を禁止するとなると、本来であれば一般的に認められるべきはずの、商標権を取得して全国的に当該商標を使用する権利を過度に制約することになりかねない。以上によると、商標法4条1項6号にいう「著名なもの」というためには、同号に掲げる団体や事業の地域性に照らし、必ずしも日本全国にわたって広く認識されている必要はないが、なお相応の規模の地理的範囲において広く認識されていることを要するものと解するのが相当である。

(2) 検討

ア 前記1の認定事実によると、本件キャラクターは、平成22年1月に館林市の観光マスコットキャラクターとして作成され、その愛称である「ぽんちゃん」(引用標章)とともに、館林市及び館林市観光協会によって、観光振興事業のために種々の方法により利用されていることが認められるから、引用標章を付した物品が有償で販売されている事実等を考慮しても、引用標章は、「公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章」に当たると認められる。イ(ア) 前記1の認定事実によると、本件キャラクターは、館林市のマスコットキャラクターとして、各種の公的な文書への掲載、市内の公的施設や観光施設等での掲示、市内で実施される行事等への参加等、使用実績が積み重なっており、これらにより、館林市内においては知名度を獲得しているものと推認される。しかし、これらの使用実績は、基本的に館林市民や館林市を訪問する観光客等に向けられたものにとどまっている。なお、別紙3の8(1)のとおり、館林市観光協会の集計によると、館林市の過去4年間(平成30年~令和3年)の観光客数は合計424万人を超えるとされるが、これは館林市観光協会が市内の主要な観光地点・催事ごとの来場者数(館林市民を含む。)を足し合わせた延べ人数である(乙1の甲27)。(イ) そこで、館林市外に向けて引用キャラクターが使用された実績をみると、埼玉県や東京都で開催された催事への参加は、証拠上、4件にとどまり(乙1の甲42、乙1の甲77、乙13、14) 日本シンガポール国交50周年記念イベント、 (乙16)や東武鉄道「りょうもう7市スタンプラリー」(乙17、18)への参加は、いずれも、他の多数のマスコットキャラクター等と共に参加しているものである。次に、新聞記事への掲載実績をみると、引用キャラクター又は引用標章は、平成22年1月から令和5年までの13年余の間に、証拠上は90本弱の新聞記事に掲載されているが(乙1の甲70~甲134、乙2、4、5、9、10、13、16、20、22、24~26、28、29、31、32)、これらの新聞記事は、いずれも、群馬県の地方紙である上毛新聞の記事か、全国紙であっても記事の文面からしていわゆる地方版に掲載された記事であると認められる。さらに、日本全国に向けた発信等をみると、引用キャラクターのSNS公式アカウントのフォロワー数は、「X」が3186、インスタグラムは1931(乙1の甲8、乙1の甲9の2。いずれも令和4年時点)にとどまる。「全国版」「関東版」等、の種類がある「アサヒ十六茶」のCMに他のキャラクターと共に約1か月間出演したことや(甲163、乙5)、日本全国の「ゆるキャラ」を対象とした「ゆるキャラグランプリ2015」で総合33位を獲得したこと(甲165)、日本全国に向けて発行された「るるぶ群馬’16」に縦横各約3センチメートルの大きさの紹介記事が掲載されたこと(乙12)がいずれも認められるが、いずれも平成26年から平成27年にかけて限定的に露出されたものにとどまる。なお、ふるさと納税返礼品としての引用キャラクター及び引用標章の実績は不明である。(ウ) 以上の事情を総合すると、引用キャラクター及びその愛称である「ぽんちゃん」(引用標章)は、館林市民にはなじみのあるキャラクターとして広く認識されていると認められ得るものの、館林市外への露出は散発的かつ限定的であり、群馬県の総人口約197万人に対して館林市の人口が8万人弱にとどまること(平成28年4月1日現在:乙1の甲116)からしても、群馬県及びその周辺において広く認識されていると認めるには至らない。そうすると、引用標章は、館林市及び館林市観光協会による観光振興事業の地域性を考慮しても、相応の規模の地理的範囲において広く認識されているということはできないから、商標法4条1項6号にいう「著名なもの」に当たらない。

(3)

(被告の主張)

についてア 被告は、商標法4条1項6号の趣旨に加えて、同号が、国に限らず地方公共団体等を表示する標章や様々な公益事業を表示する標章を対象としていることからすると、「著名」の地理的範囲は、その団体又は事業が国に係るものか、都道府県に係るものか、市区町村に係るものか、あるいはその事業の目的・内容・範囲等についても考慮して判断すべきであると主張した上、引用標章については、その地域性を考慮し、少なくとも群馬県及びその周辺において広く認識されていれば、同号にいう「著名なもの」に当たると解すべきと主張する。しかし、商標法4条1項6号の趣旨及び同号が地方公共団体等や様々な公益事業を表示する標章を対象としているとしても、法文上の規定である「著名なもの」との字義に反するような解釈をすべきでないこと、特定の地域でのみ知られている標章と同一又は類似する商標の登録を禁止すると、商標権を取得して全国的に当該商標を使用する権利を過度に制約することになりかねないことは、前記(1)のとおりである。また、本件全証拠をもっても、引用標章が群馬県及びその周辺において広く認識されていると認めるに至らないことは、前記(2)のとおりである。したがって、被告の上記主張は採用することができない。イ 被告は、原告が審査、審判の各段階で提出した書面によると、原告は、原告が本願商標をその指定商品について独占した場合には、館林市等による観光振興等の事業の妨げになるほか、取引者、需要者の混乱を招くおそれがあることを理解していたと主張する。しかし、そのような事情は、本件拒絶査定が挙げた別の拒絶理由である商標法4条1項7号該当性を判断するに当たって参照できる事情といい得るものの、引用標章が「公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章であって著名なもの」に当たるか否かの判断を左右するものではない。したがって、

(被告の主張)

は採用することができない。

(4) 小括

以上によると、引用標章は、「公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章であって著名なもの」に当たらないから、本願商標は、商標法4条1項6号に該当する商標には当たらない。これと異なる本件審決の判断は誤りであり、取消事由1には理由がある。

3 取消事由2(手続違背)について

原告は、刊行物等提出書により提供された情報の内容について、ファイル記録事項の閲覧請求又はファイル記録事項記載書類の交付請求をしても知ることができないから、出願人である原告は、これらの情報の内容に基づく拒絶の理由を遺漏なく通知されていないとして、本件審決には商標法15条の2の規定に違反した違法があると主張する。しかし、本件審決は、本件拒絶査定と異なる拒絶の理由を発見したとしてされたものではないから、商標法55条の2第1項が準用する同法15条の2の規定に違反したとはいえない。また、本件全証拠によっても、原告が、令和4年9月16日付け刊行物等提出書(乙38)により提出された刊行物等を閲読する機会がなかったとは認められない。したがって、取消事由2には理由がない。

4 結論

以上のとおり、原告主張の取消事由1には理由があるから、本件審決を取り消すこととして、主文のとおり判決する。知的財産高等裁判所第1部裁判長裁判官本 多 知 成裁判官遠 山 敦 士裁判官天 野 研 司(別紙1)本願の指定商品(令和3年12月22日付け手続補正後のもの)

第9類

「アニメーションを内容とする記録済み媒体及び動画ファイル、インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル、インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル、コンピュータソフトウェア用アプリケーション(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの)、コンピュータ用ゲームソフトウェア(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの)、コンピュータ用プログラム(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの)、サングラス、携帯情報端末用ケース、携帯電話用のダウンロード可能なエモティコン(絵文字)、携帯電話用のダウンロード可能な画像、業務用テレビゲーム機用プログラム、電子出版物、3D眼鏡」

第16類

「パスポートホルダー、ブックエンド、プラスチック製ごみ収集用袋、写真、出版物、包装紙、印刷物、文房具、書籍、紙、紙製の旗、紙製のよだれ掛け又は胸当て、紙類、鉛筆削り(電気式又は非電気式)」以 上(別紙2)引用キャラクター(別紙3)引用キャラクター及び引用標章の使用に関する事実関係館林市は、分福茶釜で知られる同市の観光振興を図ることを目的として、平成22年1月に、別紙2の構成からなる引用キャラクター及び愛称「ぽんちゃん」(引用標章)を決定した(甲 137、甲 138、乙 1 の甲 2、乙 1 の甲 70、乙 1 の甲 71、乙 11)。

(1) 引用キャラクターは、館林市観光大使に委嘱されており(甲 139、乙 1 の甲 5)、館林

市観光ガイドブック(甲 154、乙 1 の甲 13)及び同マップ(甲 161、乙 1 の甲 14)に使用され、平成25年には館林市の市制施行60周年記念のロゴマークにも使用されている(乙 1 の甲 88、乙 1 の甲 92)。

(2) 平成26年には、市制施行60周年の記念事業として、引用キャラクターが同市の

観光名所を歌に乗せて紹介する「ぽんちゃん音頭」のCDとDVDが制作され(甲158、乙 1 の甲 55、乙 4)、同年、引用キャラクターは「アサヒ十六茶のCM」に群馬県代表として出演している(甲 163、乙 1 の甲 25 の 1、乙 5)。館林市観光協会は、「館林市のさまざまな魅力を、館林市の観光マスコットキャラクター「ぽんちゃん」の視点で発信することで、館林市のPRとともに、知名度やイメージの向上を図ること」を目的として、ぽんちゃん公式ツイッター及びインスタグラムを開設し、運用・管理している(甲 137、甲 140、甲 141、乙 1 の甲 4、乙 1 の甲 8、乙 1 の甲9、乙 1 の甲 33、乙 1 の甲 34)。

(1) 館林市観光協会は、ぽんちゃん着ぐるみやイラストの利用申請を受け付けており、

着ぐるみ利用マニュアル、イラスト使用規定及びぽんちゃん借用書を定め、管理している(乙 1 の甲 7)。

(2) 同市の菓子店や惣菜店が、「ぽんちゃんのおやつ」(甲 167 の 1、甲 167 の 2、乙 6)、

「ぽんちゃん焼き」(乙 7)のように、引用キャラクターのイラストを使用した商品を販売しており、「ぽんちゃん型麦落雁」は同市のふるさと納税のお礼品に使用されている(乙 8)。

(3) 館林信用金庫では、金利上乗せ定積「ぽんちゃん定期積金2」を取り扱い(乙 9)、

引用キャラクターのイラストを使用した総合口座通帳も配布している(甲 173、乙 1 の甲 62、乙 10)。

(1) 市制施行60周年記念の館林市史別巻「写真で見る館林」には、平成23年、館林

駅前に市の観光マスコットキャラクター「ぽんちゃん」の温度計が設置され、同年2月に「ぽんちゃんの1歳を祝う誕生会」が開かれたこと、平成25年6月に、ぽんちゃんが日本気象協会から熱中症予防PR大使に任命されたことが記載されている(甲149、乙 1 の甲 17)。

(2) 「館林市史 通史編3 館林の近代・現代」には、平成22年、館林市の観光マス

コットキャラクターとして「ぽんちゃん」が誕生し、平成23年に「ぽんちゃんの1歳を祝う誕生会」が開かれたこと、平成25年からは日本気象協会から熱中症予防PR大使に任命され、平成28年にはシンガポールで「日本シンガポール国交 50 周年まつり・ジャパントラベルフェア」に参加したことが記載され、写真も掲載されている(乙 11)。

(3) 「るるぶ情報版 群馬 草津 伊香保 富岡 ’16」では、「群馬の次世代スタ

ーキャラ」として、引用キャラクターが「ぽんちゃん」の文字(引用標章)とともに掲載されている(乙 12)。

(1) 引用キャラクターは、平成23年から平成27年まで「ゆるキャラグランプリ」に

出場しており(乙 1 の甲 93、乙 1 の甲 94、乙 1 の甲 101) 「ゆるキャラグランプリ20、15」では、館林市が選挙対策本部を発足させ(乙 1 の甲 103~乙 1 の甲 105、乙 1 の甲107)、記者会見(甲 164、乙 1 の甲 25 の 3)や応援集会(乙 1 の甲 111、乙 1 の甲 112)を行う等の宣伝が行われ、33位を獲得している(甲 165、乙 1 の甲 26)。

(2) 引用キャラクターは、

「ご当地キャラ」「ゆるキャラ」として群馬県内のイベント、に定期的に参加している(乙 1 の甲 25、乙 1 の甲 40、乙 1 の甲 41、乙 1 の甲 73、乙 1 の甲 80、乙 1 の甲 96)ほか、埼玉県や東京都のイベントにも参加しており(乙 1 の甲42、乙 1 の甲 77、乙 13、乙 14)、チラシや新聞記事において、引用標章とともに使用されている。

(3) 館林市と台湾の交流イベントで引用キャラクターのぬいぐるみが手渡されたこと

(乙 15)及びシンガポールで開催された日本シンガポール国交50周年の記念イベントに引用キャラクターが参加したこと(乙 16)が、全国紙で報じられている。

(1) 引用キャラクター及び引用標章は、東武鉄道の臨時特急列車「両毛地域市民号」の

ヘッドマークに使用され(乙 1 の甲 78)、同鉄道が企画するイベントのチラシ(乙 1 の甲 67)や賞品(乙 17)に使用されているほか、同鉄道が発売する「お得なきっぷ」の特典として、引用キャラクターグッズのプレゼントが行われている(乙 18)。

(2) 群馬・栃木両県を巡るイベントチラシにおいても、引用キャラクター及び引用標章

が使用されており(乙 1 の甲 69)、東武トップツアーズの東京都発着のツアー等においては、「ぽんちゃんがお出迎えを行うこと」や「ぽんちゃんグッズがプレゼントされること」が特典として宣伝されている(乙 1 の甲 66、乙 19)。

(1) 館林市観光協会の集計によると、館林市の過去4年間(平成30年~令和3年)の観

光客数は、合計424万人を超えており、特につつじが岡公園への来場者数は16万人~32万人で推移している(乙 1 の甲 27)ところ、同公園や同公園内の「つつじが岡ふれあいセンター(つつじ映像学習館)」では、マップ、パンフレット(甲 148、甲155、乙 1 の甲 15、乙 1 の甲 16) 「ぽんちゃんを題材にした謎解きゲーム」、 (乙 1 の甲10、乙 1 の甲 29)等のイベントチラシ(乙 1 の甲 39)に引用キャラクター及び引用標章が使用されている。

(2) つつじ映像学習館では、館内の案内に引用キャラクター及び引用標章が使用され

(甲 148、乙 1 の甲 54)、同館の4Dシアターにおいては、引用キャラクターが登場する約 10 分の映像が上映されているところ(乙 1 の甲 54、乙 1 の甲 108)、同映像は「ルミエール・ジャパン・アワード2015」3D部門で優秀作品賞を受賞している(乙

1 の甲 110)。

館林市立資料館では、同館の収蔵資料展において、展示及びワークシートに引用キャラクター並びに引用標章が使用され(乙 1 の甲 20、乙 20)、茂林寺では、「ぽんちゃん祭りだ!」(乙 1 の甲 102)等のイベントが開催され(乙 1 の甲 89)、向井千秋記念子ども科学館では、館林市制施行60周年・向井千秋宇宙飛行士飛行20周年記念番組「ぽんちゃん・コン太の大冒険」として、引用キャラクターがプラネタリウムに登場し(乙 21、乙 22)、館林市児童館では、こどもの日企画として「歴史ぽんちゃんカード」を配布する(乙 23)等、市内の観光施設において、引用キャラクター及び引用標章は、様々な形で継続的に使用されている。館林市では、「つつじまつり」(乙 1 の甲 30、乙 1 の甲 95、乙 1 の甲 116) 「花ハスまつ、り」(乙 1 の甲 31) 「館林さくらとこいのぼりの里まつり」、 (乙 1 の甲 32) 「市民のつど、い」(乙 1 の甲 36) 「産業祭」、 (乙 1 の甲 37、乙 1 の甲 131) 「館林お雛さままつり」、 (乙 1の甲 74) 「たてばやし光のページェント」、 (乙 1 の甲 109)等のイベントが例年開催されており、イベントチラシ、イベント会場の案内板、看板等に、引用キャラクター及び引用標章が使用されるほか、引用キャラクターの着ぐるみや電飾も登場している。

(1) 引用キャラクター及び引用標章は、「広報館林」(乙 1 の甲 25)を始め、「館林市オリ

ジナル婚姻届・出生届」(甲 174、乙 1 の甲 24)、教材「ぽんちゃんと学ぼう 館林の歴史」(甲 152、乙 1 の甲 19、乙 1 の甲 130) 「館林市金券」、 (甲 168、乙 1 の甲 37 の 3、乙 1の甲 57、乙 24) 「館林市外四町広域公共路線バス時刻表」、 (甲 162、乙 1 の甲 22) 「館、林市からのお知らせ」(乙 1 の甲 23)等の各種印刷物に使用されている。

(2) 引用キャラクターは、一日警察署長(甲 159、乙 1 の甲 25 の 2、乙 1 の甲 133)、下水

道の日(乙 1 の甲 100)、納税(乙 1 の甲 126、乙 1 の甲 129)、コロナ撲滅(乙 25)、熱中症予防(乙 26)等の各種キャンペーンやPRに継続的に使用され、「個人番号カードイメージ」(甲 166、乙 1 の甲 25 の 4)やチラシ「ふるさと納税で館林を楽しもう」(乙

1 の甲 21)にも、引用標章とともに使用されている。

(3) 館林市では「ぽんちゃんの予防接種・子育てナビ」(甲 157、乙 1 の甲 12、乙 1 の甲

25 の 7)が配信され、令和5年からは電子地域通貨「ぽんちゃんPay」も発行され

ている(乙 2 の(1)、乙 2 の(2)。)

(1) 館林市では、駅前、市役所前、店舗前等に引用標章を冠した引用キャラクターのモ

ニュメントやパネル(乙 1 の甲 47~乙 1 の甲 49、乙 1 の甲 52、乙 1 の甲 82、乙 1 の甲120)が設置されているほか、館林インターハイのカウントダウンボード (乙 1 の甲 25の 10)、観光施設等の看板や案内板(乙 1 の甲 28)、工事看板(甲 171、乙 1 の甲 60)、のぼり旗(乙 1 の甲 63)、市内公園等の花壇(乙 1 の甲 50)や遊具(乙 1 の甲 52)、路線バス(甲 170、乙 1 の甲 59)、社会福祉協議会の団体バス(乙 1 の甲 62)、公用車(乙 1 の甲63)、消火栓(甲 172、乙 1 の甲 61)、レンタサイクル「ぽんチャリ」(乙 1 の甲 65、乙27)、ガスホルダー(乙 1 の甲 25 の 16、乙 1 の甲 134)等においても、引用キャラクター及び引用標章が使用されている。特に、ぽんちゃんのパネルがついた温度計は、これまでに6本設置され(甲 149、乙 1 の甲 17、乙 1 の甲 106、乙 28) 「館林がちゃ」とし、て商品化もされている(乙 29)。

(2) 引用標章は、館林市の認知症カフェ「オレンジカフェぽんちゃん」(乙 1 の甲 25 の

12)及び給食センター「スクールランチぽんちゃん」(乙 1 の甲 25 の 9、乙 1 の甲 127)の名称に使用されており、「スクールランチぽんちゃん」では、建物壁面、看板、配送車、パンフレット及び給食だよりに、引用キャラクターが使用され(甲 147、乙 1 の甲 53)、イベント「出張スクールランチぽんちゃん」も開催されている (乙 1 の甲 25の 13)。館林市では、平成29年から引用キャラクター及び引用標章を使用したマンホールカード(甲 169、乙 1 の甲 25 の 8、乙 1 の甲 58、乙 1 の甲 121~乙 1 の甲 123、乙 1 の甲 128、乙30)が、令和3年からは、引用キャラクターを使用したナンバープレート (甲 160、乙 1の甲 56、乙 2 の(4)、乙 31)が無料配布されている。

(1) 館林市では、引用標章を冠した引用キャラクターのLINEスタンプを販売してお

り(甲 156、乙 1 の甲 11)、引用キャラクターや引用標章を使用したオリジナルグッズとして、「ぽんちゃんポロシャツ」「ぽんちゃんピンバッチ」「ぽんちゃんぬいぐる、 、みキーホルダー」「ぽんちゃん缶バッチ」「ぽんちゃんボールペン」「ぽんちゃんエ、 、 、コバッグ」「ぽんちゃんぬいぐるみ」「ぽんちゃんタオル」「ぽんちゃんストラッ、 、 、プ」「ぽんちゃんネックストラップ」「ぽんちゃんクリアファイル」等を、市内の観、 、光施設やショッピングモール等で販売している(甲 142~甲 145、乙 1 の甲 25 の 11、乙の甲 43、乙 1 の甲 46、乙 1 の甲 76、乙 1 の甲 132)。また、館林市観光協会では、「ぽんちゃん」の名刺台紙を作成し、希望者に印刷販売を行っている(甲 146、乙 1 の甲 44、乙 1 の甲 90、乙 1 の甲 91、乙 32)。

(2) 引用キャラクターを使用した館林市オリジナルグッズについて、引用標章が館林市

マスコットキャラクターの愛称であることとともに、平成22年4月から令和4年12月まで継続して、全国紙を含む新聞記事において紹介されている(乙 1 の甲 75、乙 1の甲 81、乙 1 の甲 83~乙 1 の甲 87、乙 1 の甲 98、乙 1 の甲 99、乙 1 の甲 113~乙 1 の甲115、乙 1 の甲 119、乙 29)。以 上

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