知財判決速報/裁判例集知的財産に関する判決速報,判決データベース

ホーム > 知財判決速報/裁判例集 > 令和6(ワ)4369 不正競争行為差止等請求事件

この記事をはてなブックマークに追加

令和6(ワ)4369不正競争行為差止等請求事件

判決文PDF

▶ 最新の判決一覧に戻る

裁判所 一部認容 大阪地方裁判所
裁判年月日 令和7年10月27日
事件種別 民事
当事者 原告株式会社エトヴォス
被告株式会社日創プラス
法令 不正競争
商標法3条1項3号4回
商標法37条1号1回
キーワード 商標権12回
侵害10回
差止9回
許諾5回
無効4回
損害賠償3回
分割1回
主文 1 被告は、別紙1 被告商品目録」記載の商品を製造し、販売し、又は販売のため
2 被告は、
353万3095円及びこれに対する令和6年5月14日
3 原告のその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用は、これを6分し、その1を原告の、その余を被告の負担とする。
5 この判決は、第2項に限り、仮に執行することができる。
事件の概要 1 本判決における略語は、本文中に定義するもののほか、以下のとおりである。

▶ 不正競争に関する裁判例

本サービスは判決文を自動処理して掲載しており、完全な正確性を保証するものではありません。正式な情報は裁判所公表の判決文(本ページ右上の[判決文PDF])を必ずご確認ください。

判決文

令和7年10月27日判決言渡 同日原本受領 裁判所書記官

令和6年(ワ)第4369号 不正競争行為差止等請求事件

口頭弁論終結の日 令和7年9月2日

判 決

原 告 株式会社エトヴォス

同代表者代表取締役

同訴訟代理人弁護士 小 松 陽 一 郎

同 大 住 洋

同 中 田 健 一

被 告 株式会社日創プラス

同代表者代表取締役

同訴訟代理人弁護士 竹 永 光 太 郎

主 文

1 被告は、別紙1 被告商品目録」記載の商品を製造し、販売し、又は販売のため

に展示してはならない。

2 被告は、原告に対し、353万3095円及びこれに対する令和6年5月14日

から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。

3 原告のその余の請求を棄却する。

4 訴訟費用は、これを6分し、その1を原告の、その余を被告の負担とする。

5 この判決は、第2項に限り、仮に執行することができる。

事 実 及 び 理 由

第1 請求

1 主文第1項同旨2 被告は、原告に対し、571万7250円及びこれに対する令和6年5月14日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。

第2 事案の概要

1 本判決における略語は、本文中に定義するもののほか、以下のとおりである。

5 (1) 原告商標(権):別紙3「商標目録」記載の商標(権)

(2) 原告商品:別紙4「原告商品目録」記載の商品である。なお、その具体的な形状は、別紙5「原告商品説明書」記載のとおりである。

(3) 被告商品:別紙1「被告商品目録」記載の商品である。なお、その具体的な形状は、後記3(5)のとおり、原告商品との相違点に関して補充するほか、客観的な形状としては、別紙2「被告商品説明書」記載のとおりである。

(4) 被告標章:被告商品に係る標章

(5) 乙10意匠:意匠登録第1204246号に係る意匠(図面等は別紙8の1のとおりである。)

(6) 乙11考案:実用新案登録第3154737号に係る考案ないしその図面で開示された形態(図面等は別紙8の2のとおりである。)

(7) 乙12意匠:意匠登録第1420837号に係る意匠(図面等は別紙8の3のとおりである。)

(8) 乙13意匠:意匠登録第1641608号に係る意匠(図面等は別紙8の4のとおりである。)2 原告の請求原告の被告に対する、

(1) 被告が被告商品を製造し、販売し、販売のために展示する行為が、原告商標権を侵害するものであることを理由とする 商標法37条1号)、同法36条1項に基づく差止請求(請求の趣旨第1項)

(2) 被告が、原告の周知な商品等表示である原告商品の形態と同一又は類似する形態を備えた被告商品を製造し、販売し、販売のために展示した行為が不正競争防止法(以下「不競法」という。)2条1項1号に該当するものであることを理由とする、同法3条1項に基づく差止請求(請求の趣旨第1項)

(3) 同法4条に基づく571万7250円の損害賠償請求及び同額に対する不正競争行為日以降の日である本件の訴状送達の日の翌日である令和6年5月14

5 日から支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合による遅延損害金の附帯請求なお、(1)及び(2)は選択的併合である。また、原告は、商標権侵害を理由とする損害賠償請求はしていない。3 前提となる事実

(1) 当事者ア 原告は、化粧品や医薬部外品の企画・製造・販売等を行うとともに美容関連商品の企画・販売等を行う会社である。イ 被告は、美容及び保健機器等の企画・開発・製造・販売や輸出入等を行う会社である。

(2) 原告は、原告商標権を有し、平成30年5月頃から原告商品の製造・販売等を行っている(甲5)。

(3) 被告は、少なくとも令和5年8月頃から令和6年4月頃までの間、被告商品を製造し、販売し又は被告のウェブサイトで販売のために展示していた。なお、被告は、遅くとも令和6年12月9日までに、同日までに存在していた被告商品の在庫を廃棄し、その後、口頭弁論終結時までの間は、製造、販売又は販売のための展示をしていない。(甲6、乙17ないし22、28)

(4) 原告商標及び被告標章の構成態様は、別紙6「構成態様比較表(商標権関係)」記載のとおりであり、その相違点は、同別紙において、下線を引いた部分である(甲4、11)。

(5) 原告商品及び被告商品の形態は、別紙7「形態比較表(不競法関係)」記載のとおりであり、その相違点は、同別紙において、下線を引いた部分である(甲4、11)。

(6) 乙10意匠、乙11考案、乙12意匠及び乙13意匠の図面及び書誌事項は、別紙8の1ないし4のとおりである(乙10ないし13)。

(7) 被告は、要旨、後記第3の2の【被告の主張】記載の理由により、特許庁に

5 対し、原告商標の商標登録に対する登録異議の申立てをした。これに対し、特許庁は、令和7年3月19日、要旨、原告商標に表されている「ETVOS」の文字は、辞書等に掲載が認められないものであり、原告商標の指定商品の品質等を表示するものと認識、理解させるものというべき事情は見いだせないから、自他商品の識別標識としての機能を有している、「ETVOS」の欧文字が原告商標の構成に表されていることは願書の記載から明らかである上に、商品の表面に表示された文字が出所識別標識として認識されうるものであることからすれば、同欧文字には出所識別機能が認められるとして、登録を維持すると決定した(乙43)。4 争点

(1) 被告標章が原告商標と類似するか(争点1)

(2) 原告商標権に商標法3条1項3号の無効事由が認められるか(争点2)

(3) 被告商品の形態が、原告の商品又は営業と混同を生じさせる程度に類似しているか(争点3)

(4) 原告商品の形態に特別顕著性が認められるか(争点4)

(5) 原告商品の形態に周知性が認められるか(争点5)

(6) 差止めの必要性(争点6)

(7) 原告の損害(争点7)

第3 当事者の主張

1 争点1(被告標章が原告商標と類似するか)について

【

(原告の主張)

】

(1) 原告商標は、立体的形状又は立体的形状と平面標章との結合によって構成さ

れる立体商標に該当するところ、その類否判断においては、商標と標章の外観、観念、称呼によって取引者・需要者に与える印象、記憶、連想を総合的に考察すべきであり、とりわけ立体商標の場合は、看者が観察する場合に主として視認するであろう特定の方向(所定方向)を想定し、所定方向から見たときに映る姿の

5 特徴によって商品又は役務の出所を識別するものと考えられる。よって、所定方

向から見たときの外観が特定の平面標章と同一又は近似する場合には、原則として当該立体商標と当該平面標章との間には外観類似の関係があるものといえる一方、およそ所定方向には当たらない方向から見た場合の姿は、外観類否に係る類否判断の要素とはならないものと解することが相当である。ここで、原告商標は、手動式の頭皮マッサージブラシに関するものであり、手に持って使用されることに鑑みれば、使用時には、ブランド名が刻印された基盤部裏面は手のひらに完全に覆われる。そうすると、原告商標における所定方向は、多数の突起部が配されている基盤部の片側表面全体というべきであるが、被告標章は、当該所定方向からの外観において、原告商標と実質的に同一といい得るほどに酷似している。

(2) また、被告は、

所定方向が基盤側面部や基盤部裏面であることを前提として、基盤部の厚みや基盤部裏面に刻印されたブランド名が異なることから原告商標と被告標章が類似しないと主張する。しかし、被告が、基盤側面部が所定方向に該当すると主張する根拠は、頭皮に突起を刺激させる頭皮刺激具に係るものであることから、突起の長さや太さが注意を惹くというものである。そうすると、使用者が注目する突起は、いずれも、長さ約12mm、底面直径約7mmの円錐形であり、デッドコピーといって差し支えないほどに類似しているし、突起の配列態様も酷似している。また、基盤側面部は、片手で把持されることが想定されているから、その形状を具体的に視認することができず、厚さの差異を視認することができない。結局、基盤側面部から突起部及び基盤部の全体を観察したとしても、原告商標と被告標章は類似し、混同のおそれがあることは明らかである。次に、基盤部裏面が所定方向であるとした場合について検討するに、基盤部裏面の輪郭をなす「しずく型」は、デッドコピーといって差し支えないほどに酷似している。被告は、欧文字の刻印の相違を指摘するが、被告自身、目立ちにくい

5 ものであることを自認しているとおり、「ETVOS」に対応する称呼・観念を

生じさせるようなものではない。さらに、被告標章の「NIPLIFE」の欧文字は、原告商標の刻印よりもさらに薄く、なお、出所識別機能を果たすものではない。そうすると、基盤部裏面を全体観察した場合であっても、出所表示に支配的な機能を果たすと考えられるしずく型形状が酷似している一方、刻印された欧文字に対応する称呼・観念が生じ得ないのであるから、結局、原告商標と被告標章は類似している。

(3) よって、被告標章は原告商標と同一又は類似している。

【

(被告の主張)

】

(1) 被告標章は、原告商標に比して厚みが約10mmと明らかに薄く、原告商標

の約15mmとは1.5倍の差異がある。また、被告標章の基盤部裏面には、原告商標の基盤部裏面に刻まれた「ETVOS」とは明らかに異なる、「NIPLIFE」の刻印が明確に施されている。このように、被告標章には、原告商標と外観において明らかな相違点がある。

(2) 基盤部裏面の刻印について、観念について検討するに、「ETVOS」は 人

と人を繋ぐ」という意味を含む原告の造語であるが、「NIPLIFE」は「日本の生活」に由来する被告の造語で、生活雑貨への思いが込められており、両者の意味は明確に異なる。また、称呼についても、「エトヴォス」と「ニップライフ」は音声上全く異なり、混同のおそれはない。

(3) 以上を総合すれば、被告標章は原告商標と類似しない。

2 争点2(原告商標権に商標法3条1項3号の無効事由が認められるか)について

【

(被告の主張)

】

(1) 原告商標は、しずく型の持ち手と円錐型の突起部で構成されたものであり、

同種商品も多数存在するようなありふれたものである。実際、別紙8の1ないし4のとおり、原告商品の販売開始前又は販売開始時に近接した頃に、平面視略円

5 形の円周上部を先細り形状に引き伸ばし、頂点から下辺部までの高さを横幅よ

りやや長くした、いわゆる「しずく型」の美容具やシャンプーブラシ等が公知のものとなっていた。仮に、原告商標に何らかの特徴性を見いだすとしても、需要者において、機能又は美感上の理由によって採用されるものと通常予測し得る範囲を超えないものであり、商品の出所識別機能を果たし得るようなものではない。

(2) さらに、原告商標における唯一の識別標識とされる基底部裏面の「ETVO

S」という欧文字の刻印についても、そのサイズ(縦約8mm、横約30mm、深さ1mm)や色調(無彩色で本体と同一色)に照らすと、視認性に乏しく、地模様的な装飾に過ぎず、商品全体の中で需要者の注意を引く要素とはならず、識別標識としての機能を有しない。

(3) そうすると、原告商標は、商品の機能または美感に資するために採用された

形状であり、商品の出所表示としての本来的機能を有しないため、商標法3条1項3号によりその登録は無効とされるべきであるから、原告商標権に基づく請求は認められない(商標法39条、特許法104条の3)。【

(原告の主張)

】

(1) 原告商標に係る立体的形状は単なる機能的形態や一般的形状ではなく、原告

自身の創作に基づく独自の形態であり、識別力を有する商標として機能している。すなわち、原告商標の形態は、単なる機能的合理性に基づくものではなく、試作・設計段階で厚紙を切り抜く等の検討を経て創作された、水滴をイメージした「しずく型」の基盤部に27個の円錐形突起を配した、他に例を見ない独自の形状である。このような形態は、実際に販売されている同種商品の中でも際立っており、原告商品が発売されて以降、市場において高い注目を集め、販売実績も累計70万個を超えるに至っている。確かに、模倣品が販売されたこともあったが、原告は、その都度、警告書を送付するなどして対応をしており、結果、原告商標の独自性を維持し続けている。

5 このような販売実績や市場の状況は、それ自体、原告商標に採用された形状が

消費者に特定の出所を表示する商標として機能しているものであることを裏付けるものである。

(2) また、前記1のとおり、立体商標の視認性は所定方向によって評価されるべ

きであり、本件では突起部が配された表面が主たる視認対象である以上、消費者はその外形自体をもって他社製品と識別しているといえるが、その立体形状は

(1)のとおり、原告商標のほかには見られない、十分に識別力を発揮しているも

のである。

(3) 以上のとおり、原告商標は単なる機能的形態を超えて、需要者に対して出所

を識別させる標識としての実質的機能を有しているから、原告商標には、商標法3条1項3号にいう無効事由は存在しない。

3 争点3(被告商品の形態が、原告の商品又は営業と混同を生じさせる程度に類似

しているか)について争点3に関する当事者の主張のうち、原告商品の形態と被告商品の形態の類似性に関する主張については、別紙7「形態比較表(不競法関係)」に基づき比較しているものの、実質的には、争点1における当事者の主張と同旨である。【

(原告の主張)

】

(1) 前記1と同様に、被告商品の形態は、原告商品の商品等表示と実質的に同一

といえるほどに類似しており、厚みと基盤部背面の薄い刻印が異なるに過ぎない。このような相違は、被告商品の形態全体に比して極めて小さなものであり、需要者に対する識別性を損なわせるほどの打消し効果はない。

(2) また、原告商品は、従来なかったしずく型という特徴的な形状を有している

ものであり、これによって、需要者は、原告商品の出所を識別している。一方、このような原告商品に類似する被告商品の販売実態を検討すると、被告商品は大手ECサイトであるAmazonにおいて、原告商品の登録商標名である「リラクシングマッサージブラシ」を検索した際に上位表示され、しかも価格まで一

5 致している。このように、原告商品と類似している被告商品を販売する行為は、

需要者の誤認混同を意図した販売手法であるといわざるを得ない。

(3) 以上のとおり、被告商品の形態は、原告の商品又は営業と混同を生じさせる

ものである。【

(被告の主張)

】

(1) 前記1と同様に、被告商品と原告商品とは厚みや視認可能な部位にあるロゴ

に明確な相違があり、このことは、需要者にとって視覚的に識別可能なものである。さらに、被告商品はパッケージや刻印を通じて明確に出所を表示しており、需要者が原告商品と誤認する可能性は低い。

(2) また、原告商品と同様の形態を有する製品は他にも存在するし、しずく型の

形態は業界内で一般的なものであって、原告商品独自の形状とは言い難い。したがって、原告商品の形状から、その出所を識別することはできない。

(3) 以上のとおり、被告商品の形態は、原告の商品又は営業のものであるとの混

同を生じさせるものではない。

4 争点4(原告商品の形態に特別顕著性が認められるか)について

【

(原告の主張)

】

(1) 原告商品の形態の特徴

原告商品の形態は、別紙7「形態比較表(不競法関係)」のとおりであるところ、この形状は、入浴時に使用するマッサージブラシの商品イメージに合致する水滴をイメージした独自のしずく型形状(女性の手のひらに収まるサイズとし、底部を一部直線にすることで角を上にして立てることができるようにする等の工夫がされている。)の基盤部表面全体にわたって円錐状の突起部を27個配置することで絶妙な使用感を得られるように設計したものである。このように、水滴のイメージをベースにしつつ、使用者の手のひらへの収まりの良さや使いやすさ、立てることができる形態にする等の工夫が加えられたからこそ、平成30年5月当時、商品の形態に特段注意が払われていなかった頭皮

5 マッサージブラシにおいて、原告商品が高い注目を集めた。

また、需要者が着目するのは、基盤部の突起部が配されている片側表面全体から見た形態であり、メディアで紹介されるときにも、当該部分の形態が紹介されている。このように、原告商品の形態は、他に認められない特別顕著性があるが、以下、被告が、原告商品の形態がありふれたものであるとして指摘する既存商品等について検討する。

(2) 乙10意匠について

乙10は、「多数の微細突起を肌にあてがいこすり肌の汚れを除去する、柔軟な素材から形成された美容具」(【意匠に係る物品の説明】)であり、そもそも頭皮マッサージブラシではない。また、その具体的形態を見ても、せいぜい平面視「頂点から下辺部までの高さが横幅よりやや長いなどの特徴のある」といえるだけで、原告商品の形態とは、基盤部の厚さ、底部に切り込みが存在すること、底部が直線状になっていないことや、突起部の大きさ、形状や数など全く異なっており、このような商品が平成30年5月当時に存在したからといって、原告商品の形態が有する特別顕著性が否定されるものではない。

(3) 乙11考案について

乙11考案は、スカルプケア用シャンプーブラシであり、同種商品と言い得るものではあるが、その商品形態は、明細書に記載されているとおり、「洋梨椀形状」であり、「しずく型」ではない。また、全体に丸みを帯びた形状となっており、底部が直線ではなくフック掛け用の透孔が設けられた形態となっていること、裏面にまでマッサージ用の突起があるなど、原告商品の形態とは具体的な形態が全く異なっている。

(4) 乙12意匠について

乙12も 洗髪ブラシ」であり、一応同種商品と言い得るものではある。しか

5 し、「しずく型」というよりも「洋梨椀形状」に近い楕円形上であり、底部が直

線でないだけでなく、頂部は湾曲しており滑らかな三角形状にも形成されていない。また、突起部の形状、数や位置も原告商品の形態とは全く異なっており、抽象的に 頂点から下辺部までの高さが横幅よりやや長いなどの特徴のある」という点以外、原告商品の具体的な形態とは異なる。

(5) 乙13意匠について

乙13意匠は、公報発行日が原告商品の販売開始(平成30年5月)より1年以上後の令和元年9月24日であり(出願日も原告商品の販売開始後の平成30年12月3日である。)、原告商品が販売された当時において、他の同種商品と異なる顕著な特徴を有していたことを否定する理由となるものではない。また、具体的形状を見ても、抽象的に 頂点から下辺部までの高さが横幅よりやや長いなどの特徴のある」という点を除き、底部が一部直線状になっていないことや厚みがなく極めて薄いこと等、基盤部の具体的形態も原告商品形態と異なっている。【

(被告の主張)

】

(1) 原告商品の形態の特徴について

ア しずく型の基盤部についてしずく型は、丸形と同様に比較的一般的な形状であるし、下辺部の丸みをとって略水平形状とした工夫があるとしても、顕著な特徴とまではいえない。原告商品の説明にもある通り、そもそも原告商品の形態は、しずく型の「シンプルな形状」であり、頭皮用マッサージブラシとしての必要な形状の範囲内であることには変わりなく、頭皮をマッサージするという商品の機能とは全く関係のない特異な形状ではない。イ しずく型の基盤部の寸法が手のひらに収まる大きさとなっていることについて頭皮用マッサージブラシのサイズは、通常、手のひらに収まる大きさである

5 から、基盤部の高さ、横幅、厚さは顕著な特徴とはいえない。

ウ 基盤部の片側表面全体にわたって27個の同一形状の突起部が配されていることについて頭皮用マッサージブラシの突起部は、通常、片面全体に同一形状のものが配置され、その個数が27個という点も他社製品と比較して多すぎることもなければ少なすぎることもなく、普通である。エ 当該各突起部は、いずれも高さ約12mm程度の円錐形状で、しずく型の基盤の外周に沿って14個、その内側に9個略等間隔に配置され、更にその内側の中央部に間隔を狭めて4個配置されていることについて頭皮用マッサージブラシの突起部の高さが約12mm程度で基盤部の厚さ14mmとほぼ同じ高さであること、突起部の形状が円錐形であること、突起部が基盤の外周やその内側等に沿ってほぼ等間隔で配置されることはいずれも一般的な形状である。オ 突起部が配された表面と反対側の裏面及び側周面は平面形状となっていることについて突起部が配された表面と反対側の裏面及び側周面が平面形状であることも他社製品に見受けられるありふれたものである。カ 以上のとおり、原告が原告商品の形態の特徴的部分として指摘する部分は、いずれも、ありふれたものである。

(2) 乙10意匠について

乙10意匠は、平面視略円形の円周上部を先細り形状に引き伸ばして滑らかな三角形状の頂点を形成している点で、原告商品と同じ特徴を有する(ただし、しずく型という形態は、そもそも顕著な特徴ではない。)。原告は、基盤部の厚さや、底部に切り込みが存在すること、底部が直線状になっていないこと、突起部の大きさや形状、数が異なると反論するが、これらの点は頭皮用マッサージブラシとしては一般的な形態の範囲内の差異であり、原告

5 商品の形態の顕著な特徴を裏付けるものではない。

(3) 乙11考案について

突起部が約15mmの円錐形状で、基盤の外周、その内側、更にその内側の中央部に間隔を狭めて配置されている点で、原告商品と同じ特徴を有する(ただし、これらの形態も、そもそも顕著な特徴ではない。)。原告は、洋梨椀形状であること、全体に丸みを帯びた形状で、底部が直線ではなく、フック掛け用の透孔が設けられた形態であること、裏面にマッサージ用の突起があることから、形態が全く異なると反論するが、これらの点は頭皮用マッサージブラシとしては一般的な形態の範囲内の差異であり、原告商品の形態の顕著な特徴を裏付けるものではない。

(4) 乙12意匠について

平面視略円形の円周上部を先細り形状に引き伸ばしている点で、原告商品と同じ特徴を有する(ただし、しずく型という形態は、そもそも顕著な特徴ではない。)。原告は、洋梨椀形状に近い楕円形状であること、底部が直線でないこと、頂部は湾曲しており滑らかな三角形状にも形成されていないこと、突起部の形状、数や位置が原告商品と異なると反論するが、これらの点は頭皮用マッサージブラシとしては一般的な形態の範囲内の差異であり、原告商品の形態の顕著な特徴を裏付けるものではない。

(5) 乙13意匠について

平面視略円形の円周上部を先細り形状に引き伸ばして滑らかな三角形状の頂点を形成している点で、原告商品と同じ特徴を有する(ただし、しずく型という形態は、そもそも顕著な特徴ではない。)。出願日が原告商品の販売開始日よりも後ではあるが平成30年12月であることからすると、原告商品の販売と同時期であり、持ち手がないタイプのスカルプブラシでいわゆるしずく型の商品があったことは否定できない。

5 また、原告は、底部が一部直線上になっていないことや厚みがなく極めて薄い

ことから原告商品の形態と異なると反論するが、これらの点は頭皮用マッサージブラシとしては一般的な形態の範囲内の差異であり、原告商品の形態の顕著な特徴を裏付けるものではない。

(6) 以上のとおり、原告商品の形態は、それ自体ありふれた形態に過ぎないし、

公知文献等で明らかになっていたものであるから、特別顕著性が認められない。

5 争点5(原告商品の形態に周知性が認められるか)について

【

(原告の主張)

】

(1) 原告商品は、平成30年に発売されてから、累計70万個以上の販売実績を

記録しており、特に令和2年以降は月平均2万個を売り上げている。この販売個数は、月に100個程度の販売個数が一般的な頭皮マッサージブラシの商品分野においては突出したものであり、原告商品がその形態と共に広く市場に認知されていることを示すものである。実際、原告商品が属する商品部門であるシリコン製手動式マッサージブラシ業界には、株式会社ウカという先駆者がいるが、同社の令和2年から令和6年までの売上は約3億円台で推移している。一方、原告の令和4年から令和5年にかけての売上は、これに並び追い越す勢いであり、市場シェアの観点からも、原告商品に周知性が認められる。なお、被告は、後記の通り、株式会社ウカの売上高に関する主張をしているが、かかる主張は、被告が周知表示を使用したとの裁判所の心証開示を受け、損害論に関する争点整理をしていたときに提出されたものであり、侵害論の争点整理の際に提出できなかった合理的な理由はないから、時機に後れたものであり却下されるべきである。

(2) 確かに、原告商品の模倣品が販売されたことはあったが、前記2のとおり、

原告は、その都度、個別に警告書を送付するなどして対応しており、その結果、模倣品は一掃された。被告が、原告商品と同種の商品であるとして指摘するものは、いずれも、原告商品の形態が周知性を獲得した後のものであり、参しゃくに

5 値しない。

したがって、原告商品の形態は、原告独自のものであり、ありふれたものではない。

(3) また、原告商品は、自社サイトのみならず、Amazonや楽天をはじめと

するECサイトや大手量販店など、年間320から980店舗で販売されているところ、販路が広がっていること自体、周知性を裏付けているといえる。加えて、原告商品は、多くのテレビ番組や有名女性誌において形状が明示される形で繰り返し紹介されており、出所と形態が一体となって広く需要者に知られるに至っている。

(4) 以上のとおり、原告商品の形態は、被告商品の販売が始まった令和5年8月

時点では、既に、原告の商品等表示として、需要者の間で広く認識されていたものというべきである。【

(被告の主張)

】

(1) 原告は、

販売実績やメディアでの露出を以て周知性が認められると主張する。しかし、販売実績は原告が単に主張しているのみであるし、メディアでの露出も、それのみを以て周知性があることを示唆するものではない。原告は、シリコン製手動式マッサージブラシの先駆者である株式会社ウカの令和2年から令和6年までの売上が約3億円台で推移しているところ、令和4年から令和5年にかけて原告は、この売上高に並び追い越す勢いであると述べる。しかし、株式会社ウカのスカルプブラシの販売金額は、令和2年から令和5年にかけて、順に、3億5710万円、10億5440万円、11億4090万円、12億6280万円であり、令和3年以降の市場シェアは約75%である。このように、売上やシェアから見ても、原告商品に周知性があったとは認められない。

(2) また、メディアにおける原告商品の取り上げられ方は、形態に着目したもの

ではなく、便利用品として紹介されたものに過ぎず、原告の商品等表示としての

5 周知性を高めるようなものではない。

(3) 以上の点に加え、

原告商品と同様の形態の製品が複数販売されている状況や、被告商品レビュー等において原告商品への言及や混同を示す記載が一切ないことを踏まえると、需要者は、現実に、原告商品の形態によって、その出所が原告であるとは認識していない。よって、原告商品の形態には周知性が認められない。

6 争点6(差止めの必要性)について

【

(原告の主張)

】被告は、本件口頭弁論終結時において、被告商品の在庫を全て廃棄し、今後、被告商品を販売する予定はないと主張する。しかし、被告が、本件訴訟において原告商標権の有効性を争い、商標権に基づく主張も不競法に基づく主張もいずれも全面的に争っていること、被告商品が安価であり、製造再開が比較的容易であることも踏まえると、現時点で再販の予定がないからといって、将来、被告が被告商品を販売するおそれはなお存している。よって、被告商品の販売等を差し止める必要性がある。【

(被告の主張)

】被告は、本件口頭弁論終結時において、被告商品の在庫を全て廃棄しており、今後、被告商品を販売する予定はない。よって、今後、被告が被告商品を販売することにより原告商標権が侵害されたり、原告に対する不正競争行為がなされたりする蓋然性はない。よって、被告商品の販売等を差し止める必要性はない。

7 争点7(原告の損害)について

原告の損害に関する当事者の主張は、以下、補充するほか、別紙9「損害額計算書」記載のとおりである。【

(被告の主張)

】

(1) 損害の不発生について

5 原告商品のしずく型の形態はありふれたものであり、被告商品以外の競合品

も多かった。そうすると、原告商品にはそもそも顧客誘引力がないか、あったとしても極めて乏しく、被告が被告商品を販売していたからといって原告の顧客誘引力は害されていない。よって、そもそも原告には損害が発生していない。

(2) 推定覆滅事由について

ア 原告商品の形状が特徴的なものではないこと原告商品の形態は、特徴的なものではなく、何ら顧客誘引力を有するものではない。原告商品及び被告商品が属する商品カテゴリは、デザインのみならず機能面に強い顧客誘引力が認められ、実際、原告商品及び被告商品の商品レビューもデザインよりも機能に言及するものが相当数を占めている。よって、被告の不正競争行為と原告の損害との間に因果関係が認められる範囲は自ずと限られる。イ 競合品の存在市場では、原告商品との競合品が多数存在しており、被告商品が販売されなかったとしても、被告商品の売上分が全て原告商品の売上となったものとはいえない。ウ 被告の営業努力被告は、令和2年に設立してから、営業努力を重ね、令和3年12月には楽天市場年間ランキング健康家電1位を取得し、令和4年11月には、被告が展開するブランドであるNIPLUXシリーズの累計出荷台数が100万台を突破し、令和6年3月にはテレビCMも行うようになった。また、被告は「NIPLIFE」という登録商標を使用して被告商品を販売していたところ、これは、同じく被告の登録商標であり、上記のように、被告の営業努力の結果ブランド力を得た「NIPLUX」のシリーズの一つであるから、顧客は、このようなブランドに注目して被告商品を購入したといえる。

5 被告商品の売上は、このような被告の営業努力やこれに基づく信用・ブラン

ド力によって形成されたものであり、被告商品が販売されたことのみから当然に原告商品の売上が減少したとはいえない。エ 以上の事情を踏まえると、仮に、限界利益が生じていた場合であったとしても、その90%分は、原告の損害であるとの推定が覆滅されるべきである。【

(原告の主張)

】

(1) 損害が発生していることについて

原告は、原告商品を現実に販売しており、被告商品とは競合していたのであるから、被告商品が販売されたことによって原告商品の顧客誘引力が害されていたことは明らかである。

(2) 推定覆滅事由について

ア 原告商品の形状については、前記2及び4記載のとおりであり、

(被告の主張)

は、侵害論に関する主張の蒸し返しに過ぎない。イ 競合品の存在について原告は、市場において原告商品の類似品を発見したときは直ちにこれを排除する対応をとっている。また、原告商品の形態が特徴的なものであることも踏まえると、同種商品が存在するからといって原告商品の売上が低下するものではない。ウ 被告の営業努力について被告商品は原告商品のデッドコピーともいうべきものであり、このような商品を販売するための営業努力は、推定覆滅事由にはなり得ない。また、被告が行っているTVCMは、被告商品のような手動マッサージブラシではなく電動マッサージブラシのものであり、原告商品とは無関係である。エ よって、被告が主張する推定覆滅事由は、いずれも理由がない。

第4 当裁判所の判断

1 不競法に基づく請求についてまず判断する。

5 2 争点3(被告商品の形態が、原告の商品又は営業と混同を生じさせる程度に類似しているか)について

(1) 原告商品は、立体的形状又は立体的形状と平面標章との結合により構成される立体的な形態を有しているところ、このような形態との類否を判断するにあたっては、立体的な形態が、見る方向によって視覚に移る姿が異なる上に、実際に使用される場面では、一時的にその全体の形状を視認することができないものであることに鑑み、需要者がこれを観察する方向に主として視認するであろう一又は二以上の特定の方向(所定方向)を想定し、当該方向からこれを見たときにその視覚に映る姿の特徴によって商品又は役務の出所を識別することができるかで判断することが相当である。また、所定方向が複数存する場合は、いずれの所定方向から見たときの姿にも、それぞれ独立した出所識別機能が付与されているのであるから、およそ所定方向に該当し得ないような方向である場合は別段、そうでなければ、いずれか一方向の所定方向から見たときの姿が特定の平面的な形態と同一又は近似していれば外観類似の関係があるというべきである。

(2) そこで検討するに、原告商品は、原告商標を使用したものであり、基盤部裏面及び側面を片手で覆う形で把持し、基盤部の片側表面全体に配されている突起部を露出したまま、これを頭皮に当てる手動式頭皮マッサージブラシに係るものである。そうすると、需要者にとって最も目に着く視認方向は、突起部が配された基盤部の片側表面全体に対するものというべきであり、少なくともこの方向からの視覚は、需要者にとって特徴的なものであるといえるし、原告商品全体に占める割合、特に、基盤部裏面及び側面が、片手で覆われることが想定されるものであることを踏まえると、その全体像を最も特徴的に示すものというべきである。原告商品と被告商品の形態に関する構成態様のうち、かかる部分に対応するのは、別紙7 形態比較表(不競法関係)」のa-2、c-2及びd-2である

5 ところ、これらの点について、原告商品と被告商品が実質的に同一ないし類似していることについては当事者間に争いがない。そうすると、被告商品は当該所定方向からの外観において、原告商品と実質的に同一といい得るほどに類似しているものと認められる。

(3) 一方、被告は、基盤側面部や基盤裏面部が所定方向であると主張し、側面の厚さや裏面の欧文字の相違を指摘する。しかし、仮にこれらも所定方向であると認めたとしても、なお、上記のとおり、突起部が配された基盤部の片側表面全体も所定方向といえる上に、当該部分こそが原告商品の全体像を示すものであることに鑑みれば、原告商品と被告商品が類似しているとの結論は左右されない。

(4) よって、被告商品は、原告商品の形態と実質的に同一であり、以下、争点4及び争点5について判示するところとあわせると、需要者をして、原告の商品であると誤認させるものであると認められる。

3 争点4(原告商品の形態に特別顕著性が認められるか)について(1) 原告は、原告商品の形態は別紙7「形態比較表(不競法関係)」の「原告商品の形態」欄記載のとおりであり、特に、① 入浴時に使用するマッサージブラシの商品イメージに合致する水滴をイメージした独自のしずく型形状の基盤部を有すること、② 同基盤部同基盤部のサイズが、女性の手のひらに収まるサイズであること、③ 同基盤部同基盤部底部を一部直線にすることで角を上にして立てることができるようにしたこと、④ 基盤部表面全体にわたって円錐状の約12mmの突起部を27個配置したことが特徴的なものであると主張する(なお、これらの形態が認められることは、前提事実記載のとおりである。)。この点、頭皮マッサージ用ブラシには、しずく型以外の多様な形態があるところ 乙10ないし13)、原告商品の形態は、水気の多い浴室のイメージと整合するしずく型を選択したことで商品が使われる場面や使われ方をわかりやすくし、顧客誘引力を高めているといえ、同商品の機能を確保するために不可欠な形態であるとか機能的形態にすぎないとはいえず、原告商品と他の商品を区別す

5 る顕著な特徴を有するものと認められる。(2) 被告の主張について被告は、乙10意匠等から、原告商品の形態の特徴がありふれたものであると主張するので検討する。ア 乙10意匠について被告は、乙10意匠が、平面視略円形の円周上部を先細り形状に引き伸ばして滑らかな三角形状の頂点を形成している点で、原告商品と同じ特徴を有すると主張する。しかし、乙10意匠が、頭皮用であるか否かといった点は措くとしても、同意匠では、把持部が突起状に付され、突起部が存する面が把持部と略鉛直状かつ略平面状に付されており、原告商品のように、流線型の形状によって使用者の手のひらで把持させる構造とはなっていない。よって、乙10意匠の形態によって、原告商品の形態の特徴が、同商品が発売される前から明らかになっていたとは認められない。イ 乙11考案について乙11考案は、原告商品と同じく、頭皮ケア用のブラシであるところ、被告は、突起部が約15mmの円錐形状で、基盤の外周、その内側、更にその内側の中央部に間隔を狭めて配置されている点で、原告商品と同じ特徴を有すると主張する。しかし、原告商品は、しずく型の基盤部底部の一部を直線状にすることで、しずく型の構造上の一体性を崩すことなく、使用しないときの設置が容易にできるようにしているところ、乙11考案は、底部にフックに掛けるための構造を有している。また、原告商品は、突起部が片面にしか付されていないが、乙11考案では両面に付されている。そうすると、乙11考案は、原告商品の形態を特徴づけるしずく型の基盤部の形態が異なっているから、乙11考案の形態によって、原告商品の形態の特徴が、同商品が発売される前から明らかになっていたとは認められない。

5 ウ 乙12意匠について乙12意匠は、洗髪ブラシであり、原告商品と同種商品といい得るところ、被告は、平面視略円形の円周上部を先細り形状に引き伸ばしている点で、原告商品と同じ特徴を有すると主張する。しかし、原告商品は、水滴を模したしずく型であることから、左右略対称の構造を有し、対称軸から外に向けて膨張する構造を有しているところ、乙12意匠は、勾玉のように非対称で、正面図を基準とすると、A-A線から左側は同線から外に向けて膨張する構造であるが、右上側は、同線に漸近する構造を有している。そして、乙10意匠について述べた通り、把持方法に関する形態が、しずく型の一体性を崩すことなく形成されているか、別の突起を付するかで異なっている。そうすると、乙12意匠は、原告商品の形態を特徴づけるしずく型の基盤部の形態や把持部の形態が異なっているから、乙12意匠の形態によって、原告商品の形態の特徴が、同商品が発売される前から明らかになっていたとは認められない。エ 乙13意匠について乙13意匠は、原告商品の販売が始まった平成30年5月より後に出願されている。また、同意匠に係る商品が、原告商品が販売されていた頃、すでに存在していたことを認めるに足りる証拠はない。よって、乙13意匠は、原告商品の形態の特徴が、同商品が発売される前から明らかになっていたことを示すものとはいえない。オ まとめ以上の次第であり、原告商品の形態は、機能を提供するにとどまらず、顧客誘引力や自他識別能力を有する程に特に顕著な特徴が認められるものであり、同商品が販売されていたときに公知になっていた意匠等によって、すでにありふれたものとなっていたとも認められず、前記判断を左右しない。

5 4 争点5(原告商品の形態に周知性が認められるか)について(1) 掲記の証拠によれば、以下の事実が認められる。ア 原告は、平成30年頃から主にECサイトを通じて原告製品を販売していたところ、令和3年4月頃には、販売個数は1万個を超え、以後これを下回ることはなく、令和5年8月頃には月平均2万個 単価を単純に乗じた場合、月約4000万円の売り上げとなる。)を販売するに至っていた 甲7、12)。一方、令和2年から令和5年までの原告商品と同じ手動式頭皮マッサージブラシの市場規模は、おおよそ17億円から20億円程度であった。イ 原告商品は、令和2年7月頃から令和6年1月頃までにかけて、推定発行部数が数万部の美容関連雑誌に33回程度取り上げられた。また、原告商品は、令和6年1月及び同年4月、テレビ番組において、原告商品の画像とともに取り上げられた(甲7、13、14)。ウ 原告商品は、ECサイトにおいて、美容関連グッズの人気ランキング上位商品であると表示されたことがあった(甲7)。エ 原告は、ECサイトにおいて、原告が原告商品の類似品であると認めた商品を発見したときは、その都度、当該ECサイトに通報し、販売を中止させていた(甲10)。(2) 上記のとおり、原告商品は、遅くとも令和5年頃には、原告商品と同種の手動式頭皮マッサージブラシ市場において、それなりに高いシェアを有していたこと、各種メディアで原告の名前とともに取り上げられ、類似品の排除についても積極的に行っていたことが認められる。このような事実に加え、原告商品の形態も踏まえると、原告商品の形態は、手動式頭皮マッサージブラシを購入しようとする需要者にとって、原告の商品等を表示するものであるとして広く認識されるに至っていたものと認められる。よって、原告商品の形態には特別顕著性(上記3)に加えて周知性も認められるから、原告商品の形態は、不競法2条1項1号の「商品等表示」に該当し、被

5 告が被告商品を販売するなどした行為は、同号の混同惹起行為に該当するものと認められる。

5 争点6(差止めの必要性)について被告は、本件口頭弁論終結時点で、被告商品の在庫を全て廃棄し、今後、被告商品を製造販売しない旨を宣言した陳述書(乙28)を提出するが、これら事情を踏まえても、被告商品の製造販売等を差し止める必要性があるものと認められる。なお、原告は、不競法に基づく差止請求と商標法に基づく差止請求を選択的請求としているので、商標権侵害については判断を要さない。

6 争点7(原告の損害)について(1) 不競法5条2項に基づく請求についてア 令和5年8月から令和6年4月末までの間、被告が、被告商品を1個当たり1925円で4062個販売したこと及び値引き後の販売価額が591万0886円であったことには当事者間に争いがない。また、証拠(乙23、29ないし38)によれば、被告が広告費として348万1344円、手数料として57万7370円、販促費8万0231円、送料204万1380円の費用を支出したことが認められる。以下、限界利益を算定するにあたって控除すべき経費のうち、争いがあるものについて検討する。イ 広告費について被告は、被告商品を販売していたECサイトとの契約に基づき、広告費が、限界利益を算出するにあたり控除すべき費用であると主張する。しかし、一般に、広告費は、これを支払ったからといって当然に売上に結び付くものではなく、売上と直接の関連を有するものとはいえない上、ECサイト毎に、その仕組みを考慮した上で個別具体的にみても、その費用と個々の売り上げとの関連性を見いだし難く、いずれもこれを被告商品の製造販売に直接関連して追加的に必要になったものとは認めることができない。

5 ウ 手数料についてECサイトにおいて出品したり、自社サイトにおいてクレジットカード決済サービスを利用したりするために、売上に連動する所定の手数料は、被告商品の製造販売に直接関連して追加的に必要になったものと認められるから、限界利益を求めるに際し、これを全額控除することが相当である。エ 送料について被告は、被告商品を顧客に郵送するために、商品1個当たり約502円の送料を要したと主張する。被告商品の形状等からみて、商品1個当たり500円程度の送料は、格別不合理なものとは認められず、また、送料は、商品が販売できればその都度必要となるものであるから、被告商品の製造販売に直接関連して追加的に必要になるものと認められる。よって、送料204万1380円は、限界利益を求めるに際し、これを控除することが相当である。オ 小括

以上の結果を踏まえると、別紙9「損害額計算書」の「裁判所の認定」欄記

載のとおり、原告には、321万1905円の損害が発生したものと推定され

る(不競法5条2項)。

(2) 損害の発生について

被告は、原告商品のしずく型の形態がありふれたものであり、被告商品の競合

品も多かったから、原告商品にはそもそも顧客誘引力がないか、あったとしても

極めて乏しく、原告には損害が発生していないと主張する。

かかる主張は、実質的に推定覆滅事由に関する主張と同旨であるところ、後記

のとおり、被告の主張は採用できない。

(3) 推定覆滅事由について

ア 原告商品の形状について

被告は、原告商品の形態には顧客誘引力がなく、この点が推定覆滅事由に該

当すると主張する。しかし、上記3のとおり、原告商品の形態には特別顕著性

が認められ、これによって原告商品の出所を明らかにしているのであるから、

被告の主張は前提を欠く。

イ 競合品の存在

被告は、

原告商品と競合する商品が多数存在している点を推定覆滅事由とし

て主張する。しかし、上記4のとおり、原告は原告商品の類似品が出品された

ときには直ちにこれを排除するために行動している。そして、上記3のとおり

原告商品の形態には特別顕著性が認められることも踏まえると、推定が覆滅

されるような具体的な競合品が存在するものとは認められない。

ウ 被告の営業努力

被告は、自己の営業努力を指摘し、この点が推定覆滅事由に該当すると主張

する。しかし、自己の商品を販売するために営業努力を行うことは通常の業務

の一環であるというべきである。また、上記4のとおり、原告も原告商品を販

売するために種々のメディアでの露出を行っているところ、被告が主張する

被告の営業努力が、かかる原告の営業努力に比して特に顕著なものであると

はいえない。

そうすると、被告の営業努力を以て推定が覆滅されるとの被告の主張は採用

できない。

エ まとめ

以上の通り、被告が主張する推定覆滅事由はいずれも採用できない。なお、

推定覆滅事由が認められない結果、当該部分について不競法5条3項を重畳

適用すべきとの原告の主張は、判断を要さない。

(4) 廃棄分について

原告は、

被告商品の廃棄分について、不競法5条3項を適用ないし類推適用し、

その売上高に使用許諾料率を乗じた金額の損害が発生したものと認められると

主張するが、廃棄分については、現実に被告が販売をしておらず、売上がない以

上、推定の前提を欠き採用できない。

(5) 結論

以上を踏まえ、相当な弁護士・弁理士費用を認めた結果、原告には、別紙9「損

害額計算書」のとおり、353万3095円の損害が発生したものと認められる。

結論

よって、原告の請求は、不競法3条に基づき、被告商品の製造販売等の差止めを

求め、不競法5条2項に基づき353万3095円及び同額に対する訴状送達の

日の翌日である令和6年5月14日から支払済みまで年3パーセントの割合によ

る遅延損害金の支払を求める限度で理由があるからこれを認容し、損害賠償請求

のその余の請求は理由がないから棄却することとし、訴訟費用の負担について民

訴法64条本文、61条を適用して、主文のとおり判決する。なお、主文第1項に

ついての仮執行宣言は、必要性が認められないのでこれを付さない。

大阪地方裁判所第26民事部

裁判長裁判官

松 阿 彌 隆

裁判官

阿 波 野 右 起

裁判官

西 尾 太 一

(別紙1)

被告商品目録

1 商品名を「NIPLIFE HEAD SPA BRUSH」とする頭皮マッサージブラシ以上

(別紙2)

被告商品説明書以上

(別紙3)

商標目録

登録番号 第6798042号5 出 願 日 令和5年12月12日登 録 日 令和6年4月19日商品及び役務の区分 第21類 化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)、手動式の頭皮刺激具、シャンプー用ブラシ、ヘアブラシ、くし登録商標以上

(別紙4)

原告商品目録商品名を「リラクシングマッサージブラシ」とする頭皮マッサージブラシ以上

(別紙5)

原告商品説明書原告商品説明書以上

(別紙6)

構成態様比較表(商標権関係)原告商標の構成態様 被告標章の構成態様平面視略円形の円周上部を先細り形状に引き 平面視略円形の円周上部を先細り形状に引き伸ばして滑らかな三角形状の頂点を形成し、 伸ばして滑らかな三角形状の頂点を形成し、a-1 その反対側に位置する下辺部は丸みをとって その反対側に位置する下辺部は丸みをとって略水平形状とした、平面視水滴型(「しず 略水平形状とした、平面視水滴型(「しずく」型)の基盤部を有している。 く」型)の基盤部を有している。上記基盤部は、頂点から下辺部までの高さが 上記基盤部は、頂点から下辺部までの高さがb-1 横幅よりやや長く、一定の厚みを有してい 横幅よりやや長く、厚みは約10mmである。 り、原告商標の3分の2程度である。上記基盤部の片側表面全体にわたって27個 上記基盤部の片側表面全体にわたって27個c-1の同一形状の突起部が配されている。 の同一形状の突起部が配されている。当該各突起部は、いずれも円錐形状で、しず 当該各突起部は、いずれも円錐形状で、しずく型の基盤の外周に沿って14個、その内側 く型の基盤の外周に沿って14個、その内側d-1 に9個略等間隔に配置され、さらにその内側 に9個略等間隔に配置され、さらにその内側の中央部に間隔を狭めて4個配置されてい の中央部に間隔を狭めて4個配置されている。 る。上記基盤部は、突起部が配された表面と反対 上記基盤部は、突起部が配された表面と反対e-1 側の裏面及び側周面は平面形状となってい 側の裏面及び側周面は平面形状となっている。 る。上記基盤部の裏面中央に「NIPLIFE」上記基盤部の裏面中央に「ETVOS」とのf-1 との欧文字の薄い(原告商標に付された刻印欧文字の刻印がある。よりも浅く掘られた)刻印がある。

(別紙7)

形態比較表(不競法関係)原告商品の形態 被告商品の形態平面視略円形の円周上部を先細り形状に引き 平面視略円形の円周上部を先細り形状に引き伸ばして滑らかな三角形状の頂点を形成し、 伸ばして滑らかな三角形状の頂点を形成し、その反対側に位置する下辺部は約20mmに その反対側に位置する下辺部は約20mmにa-2わたり丸みをとって略水平形状とした、平面 わたり丸みをとって略水平形状とした、平面視水滴型(「しずく」型)の基盤部を有して 視水滴型(「しずく」型)の基盤部を有している。 いる。上記基盤部は、頂点から下辺部までの高さが 上記基盤部は、頂点から下辺部までの高さが88mm、横幅が69mm、厚さ14mm程 88mm、横幅が69mm、厚さ10mm程b-2度の寸法で手のひらに収まる大きさとなって 度の寸法で手のひらに収まる大きさとなっている。 いる。上記基盤部の片側表面全体にわたって27個 上記基盤部の片側表面全体にわたって27個c-2の同一形状の突起部が配されている。 の同一形状の突起部が配されている。当該各突起部は、いずれも高さ約12mm程 当該各突起部は、いずれも円錐形状で、しず度の円錐形状で、しずく型の基盤の外周に く型の基盤の外周に沿って14個、その内側d-2 沿って14個、その内側に9個略等間隔に配 に9個略等間隔に配置され、さらにその内側置され、さらにその内側の中央部に間隔を狭 の中央部に間隔を狭めて4個配置されていめて4個配置されている。 る。上記基盤部は、突起部が配された表面と反対突起部が配された表面と反対側の裏面及び側e-2 側の裏面及び側周面は平面形状となってい周面は平面形状となっている。る。上記基盤部の裏面中央に「NIPLIFE」上記基盤部の裏面中央に「ETVOS」とのf-2 との欧文字の薄い(原告商標に付された刻印欧文字の刻印がある。よりも浅く掘られた)刻印がある。

(別紙8の1)

乙10意匠出願日 平成15年7月22日5 出願番号 意願2003-21071号登録日 平成16年3月19日登録番号 意匠登録第1204246号意匠に係る物品 美容具意匠に係る物品の説明 本物品は、多数の微細突起を肌にあてがいこすり肌の汚れを除去する、柔軟な素材から形成された美容具である。意匠の説明 左側面図は右側面図と対象(ママ)に表れるため省略する。図面【正面図】 【背面図】【右側面図】 【平面図】【底面図】以上

(別紙8の2)

乙11考案出願日 平成21年8月10日出願番号 実願2009-5672号5 登録日 平成21年9月30日登録番号 実用新案登録第3154737号考案の名称 スカルプケア用シャンプーブラシ【請求項1】シリコンゴムを塑形材料とし、把持部と、その先端を尖鋭に形成したブラシを全面かつ一体的に成形した基板とから形成されたスカルプケ用シャンプーブラシであって、前記シリコンゴム中に、遠赤外線・マイナスイオンを発生させる鉱石の粉末を分散して含有させると共に、天然に産出する温泉成分の結晶である温泉鉱泥を含有したことを特徴とするスカルプケア用シャンプーブラシ。【請求項2】ブラシ先端を細分割したことを特徴とする請求項1記載のスカルプケア用シャンプーブラシ。【請求項3】把持部の裏面周縁の鍔部にボディマッサージ用の半球状凸起を複数個配設したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスカルプケア用シャンプーブラシ。【図面】以上

(別紙8の3)

乙12意匠出願日 平成22年11月8日出願番号 意願2010-26724号5 登録日 平成23年7月15日登録番号 意匠登録第1420837号意匠に係る物品 洗髪用ブラシ意匠に係る物品の説明 本物品は、洗髪時の頭皮の洗浄とマッサージを目的とした洗髪ブラシである。形状の異なる2種類のブラシ毛から成り、持ち手部はスライド伸縮できる。図面【正面図】 【背面図】【平面図】 【底面図】【右側面図】 【左側面図】【A-A断面図】 【B-B断面図】以上

(別紙8の4)

乙13意匠出願日 平成30年12月3日出願番号 意願2018-27796号5 登録日 令和1年8月30日登録番号 意匠登録第1641608号意匠に係る物品 頭部用ブラシ意匠に係る物品の説明 本物品は、洗髪や頭皮マッサージなどに使用する頭部用ブラシである。意匠の説明 実線で表した部分が、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。一点鎖線は、部分意匠として意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。図面【正面図】 【背面図】【左側面図】 【右側面図】【平面図】 【底面図】【A-A線断面図】 【B-B線断面図】以上

(別紙9)

損害額計算書原告の主張 被告の主張 裁判所の認定令和5年8月から令和6年6月末までの被告商品の販販売個数(個) 4,062 被告の主張数量を争わない。 4,062 4,062売個数は左記のとおりである。販売価格(円) ¥1,925 被告の主張額を争わない。 ¥1,925 被告商品の販売単価は左記のとおりである。 ¥1,925被告は、上記期間にわたり、被告商品を販売するに際値引き(円) ¥-1,908,464 被告の主張額を争わない。 ¥-1,908,464 ¥-1,908,464し、左記の値引きを行った。総販売額(円) ¥5,910,886 被告の主張額を争わない。 ¥5,910,886 ¥5,910,886Amazonにおいては、被告とAmazonの間のスポンサー広告契約に基づき、被告商品に関するキーワードである「ヘッド-Brush」について、広告費被告は、被告商品以外の頭皮マッサージブラシやそのを負担した。また、楽天については、検索連動型広告他様々な商品を取り扱っており、被告が主張する広告広告費(円) ¥0 ¥-3,481,344 やクーポンアドバンス広告を利用し、広告費を負担し ¥0費が、被告商品の製造販売に直接関連して追加的に必た。ヤフーについては、「頭皮マッサージブラシ」等要になったものとはいえない。のキーワード広告を契約し、広告費を負担した。このように、左記の金額は、被告商品の製造販売に直接関連して追加的に必要になったものである。商品の購入代金に応じて付与される各ECサイトのポ販促費(円) ¥-80,231 被告の主張額を争わない。 ¥-80,231 ¥-80,231イントであり、売上に比例したものである。Amazonについては、被告商品をドラッグストアカテゴリーで販売していたところ、その手数料は、Amazonの規約上、商品1点当たりの売上の合計が1500円を超える場合、その売上の10%とされている。また、楽天については、月間販売額に応じた利用料が発生するが、被告商品に関しては、楽天ペイ利被告の主張によると、被告商品1個当たり約143円用料として3%、システム利用料として2.4%の手手数料(円) ¥0 となるが、この金額が、侵害品の製造販売に直接関連 ¥-577,370 ¥-577,370数料を支払った。その他、LINEギフトについてはして追加的に必要になったものとはいい難い。13%、Qoo10については10%、自社サイトのクレジットカード決済については、3.3%の手数料を、各ECサイトやカード会社との契約に基づき支払った。これらを集計すると左記の金額となる。このように、左記の金額は、被告商品の製造販売に直接関連して追加的に必要となったものである。被告の主張によると、被告商品1個当たり約502円販売した被告商品を顧客に郵送するために必要な費用送料(円) ¥0 となるが、この金額が、侵害品の製造販売に直接関連 ¥-2,041,380 ¥-2,041,380は、左記のとおりであった。して追加的に必要になったものとはいい難い。商品の製造販売をしておきながら、限界利益率が0%限界利益(円) ¥5,830,655 ¥0 0円を下回る。 ¥3,211,905というのはあり得ない。商品1個当たり限界利益(円¥1,435.41 ¥0.00 ¥790.72/個)覆滅割合 0% 本文記載のとおり 90% 本文記載のとおり 0%覆滅後の不競法5条2項に基¥5,830,655 ¥3,211,905づき算定される損害額(円)覆滅分の数量(個) 0 3,655 0廃棄数(個) 2,509 被告の主張数量を争わない。 2,509 被告は、被告商品の在庫2509個を廃棄した。 2,509不競法は、商品の譲渡等とは別に、商品等表示を使用すること自体をも不正競争行為と定義づけていること 原告が現実に販売できなかった部分について、不競法重畳適用分の個数(個) 2,509 0 0に鑑みれば、仮に一部推定覆滅が認められた場合の当 5条3項の重畳適用は認められない。該部分や、上記廃棄数相当分についても、商品等表示を使用したものであるから、不競法5条3項が重畳的に適用されるべきである。また、その場合の使用許諾料は、侵害プレミアムを加算すべきこと、原告商品が一定のブランド価値を有していること、被告商品が原告商品と酷似しているこ仮に重畳適用が認められるとしても、15%という使使用許諾料率 15% と、被告が本訴提起前からも侵害行為を否定していたことに鑑みれば、15%とすることが相当である。 用許諾料率は高すぎる。販売価格1925円×廃棄数2509個×使用許諾料不競法5条3項の重畳適用分 ¥724,473 ¥0 ¥0率15%訴状段階では、被告の累計販売数量を9000個、販売価格を1個当たり1925円、限界利益率を30%損害額小計 ¥6,555,128 ¥0 ¥3,211,905として、不競法5条2項のみに基づき519万7500円と主張していた。弁護士・弁理士費用 ¥519,750 ¥321,190上記訴状段階の主張額に上記弁護士・弁理士費用を加損害額合計 ¥5,717,250 ¥3,533,095えた金額

最新の判決一覧に戻る

法域

特許裁判例 実用新案裁判例
意匠裁判例 商標裁判例
不正競争裁判例 著作権裁判例

最高裁判例

特許判例 実用新案判例
意匠判例 商標判例
不正競争判例 著作権判例

今週の知財セミナー (10月26日~11月1日)

10月29日(木) - オンライン

第68回東北大学知財セミナー

来週の知財セミナー (11月2日~11月8日)

11月5日(木) - オンライン

第69回東北大学知財セミナー

特許事務所紹介 IP Force 特許事務所紹介

西川国際特許事務所

〒170-0013 東京都豊島区東池袋3丁目9-10 池袋FNビル4階 特許・実用新案 意匠 商標 外国特許 外国意匠 外国商標 訴訟 鑑定 コンサルティング 

藤枝知財法務事務所

千葉県船橋市本町6-2-10 ダイアパレスステーションプラザ315 特許・実用新案 意匠 商標 外国商標 コンサルティング 

海嶺知財経営コンサルタント事務所

〒973-8403 福島県いわき市内郷綴町榎下16-3 内郷商工会別棟事務所2階 特許・実用新案 意匠 商標 コンサルティング