ホーム > 知財判決速報/裁判例集 > 平成19(行ケ)10099 審決取消請求事件
裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
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裁判年月日 | 平成19年7月23日 |
事件種別 | 民事 |
法令 |
特許権 特許法134条の32回 特許法181条2項2回 特許法134条の21回 特許法178条3項1回 特許法123条1項1回 |
キーワード | 審決48回 無効35回 無効審判20回 訂正審判8回 特許権3回 優先権1回 |
主文 | 1 特許庁が無効2005−80146号事件について平成18年11「 , , ,月13日にした審決中 特許第3650796号の請求項1 3 47ないし10,14,17,18および20に係る発明についての特許を無効とする 」との部分を取り消す。。 2 訴訟費用は原告の負担とする。理 由第1 手続の経緯 1 原告は,平成8年4月1日(優先権主張:1995年3月31日,ドイツ連邦共和国)に出願した発明の名称を「編み機およびヤーン切替え装置」とする特許第3650796号(平成17年3月4日設定登録。以下「本件特許」という。登録時の請求項の数は27である )の特許権者である。。被告は,平成17年5月16日,本件特許を無効とすることについて審判を, ( 「 」 。)請求し この請求は無効2005−80146号 以下 本件審判 というとして特許庁に係属した。本件審判の審理の過程において,原告は,平成17年10月11日,本件特( 。 「 」 。)許に係る明細書 特許請求の範囲の記載を含む 以下 本件明細書 というを訂正する請求をした 以下 この訂正を 本件訂正 という なお 本件審( , 「 」 )。 ,決によれば,本件訂正における訂正事項は別紙記載のとおりであり(審決書5頁17行∼9頁24行 ,本件訂正により,(1)特許請求の範囲につき,①請求)項1が訂正され,②請求項2及び3が削除され,③請求項4ないし18が,請求項2ないし16に項番変更されるとともに,訂正され,④請求項19が削除され,⑤請求項20が,請求項17に項番変更されるとともに,訂正され,⑦請求項21が削除され,⑧請求項22ないし27が,請求項18ないし23に項番変更されるとともに 訂正され (2)発明の詳細な説明につき 段落 00, , , 【 01 【0007】及び【0009】が訂正された(以下,本件訂正前の請求】,項を「旧請求項 ,本件訂正後の請求項を「新請求項」という場合がある 。」 。)特許庁は 審理の結果 平成18年11月13日 訂正を認める 特許第3, , ,「 。650796号の請求項1,3,4,7ないし10,14,17,18および20に係る発明についての特許を無効とする。特許第3650796号の請求項2,5,6,11ないし13,15,16,19,21ないし23に係る発, 。」 ( 「 」 。)明についての審判請求は 成り立たない との審決 以下 本件審決 というをした。 2 原告は,本件審決中「特許第3650796号の請求項1,3,4,7ない, , , 。」し10 14 17 18および20に係る発明についての特許を無効とするとの部分の取消しを求めて本訴を提起した。 3 被告は,本件審決中「特許第3650796号の請求項2,5,6,11ないし13,15,16,19,21ないし23に係る発明についての審判請求は,成り立たない 」との部分の取消しを求める訴えは提起していない。。 4 原告は,本訴を提起した後,平成19年6月11日,本件特許の特許請求の範囲の減縮等を目的とする訂正審判 訂正2007−390074号 以下 訂( 。 「正審判」という )を請求した。。第2 当裁判所の判断 1 当裁判所は,当事者の意見を聴いた上,本件特許に係る各発明の関連性,本件訂正の内容,本件審決が判断した無効理由の内容,訂正審判における訂正内容,その他本件に関する諸事情を検討した結果,本件特許の新請求項1,3,4,7ないし10,14,17,18及び20に係る発明についての特許を無効にすることについて,特許無効審判においてさらに審理させることが相当であると考える。したがって,事件を審判官に差し戻すため,特許法181条2項の規定によ, 「 , , , ,り 本件審決中 特許第3650796号の請求項1 3 4 7ないし10 14 17 18および20に係る発明についての特許を無効とする との部, , 。」分を取り消すこととする。 2 本決定により差し戻された事件について,今後行われる審判における審理に, 「 。」 ,資するため 本件審決中 訂正を認める との部分の確定効の範囲等に関し以下のとおり補足して述べる(以下では,審決の結論の一部を「審決部分」ということがある 。。)(1) 訂正を認めた審決と形式的確定等についてア まず,特許が2以上の請求項に係るものであるときには,その無効審判は請求項ごとに請求することができるものとされていること(特許法123条1項柱書)に照らすならば,2以上の請求項に係る特許無効審判の請求に対してされた審決は,各請求項に係る審決部分ごとに取消訴訟の対象となり,各請求項に係る審決部分ごとに形式的に確定するというべきである。そして,審決の形式的な確定は,当該審決に対する審決取消訴訟の原告適格を有するすべての者について,出訴期間が経過し,当該審決を争うことができなくなることによって生ずる 特許法178条3項 そうする( )。と,2以上の請求項に係る特許についての無効審判において,一部の請求項に係る特許について無効とし,残余の請求項に係る特許について審判請求を不成立とする審決がされた場合には それぞれ原告適格を有する者 審, (決によって不利益を受けた者)が異なるため,各請求項に係る審決部分ごとに,形式的確定の有無及び確定の日等が異なる場合が生じ得る。, , ,「 。」イ 次に 特許無効審判の手続において 訂正請求がされ 訂正を認める, ,「 。」とした上で 審判請求を不成立とする審決がされた場合 訂正を認めるとした審決部分のみについて独立して取消訴訟を提起することはできないというべきである。けだし,特許無効審判における訂正請求の制度は,無効審判が請求された場合等において,特許権者側の対抗手段としてなされることが多い当該特許に係る特許請求の範囲,明細書及び図面の訂正(以下 特許の訂正 という について 無効審判が係属している場合であっ「 」 。) ,ても,別途訂正審判を請求しなければならないという従来の制度の下で,無効審判と訂正審判がともに係属した場合に,訂正審判の審決が確定するまで無効審判の審理が中止されるなどして審理が遅延するという問題が生じていたことに鑑み,無効審判が係属している場合は独立して訂正審判を請求することはできないものとする一方,当該無効審判の手続において特許の訂正を行うことを認めたものであって,無効審判の審理の迅速性及び的確性を確保する観点から,平成5年法律第26号による特許法の改正により設けられた制度にすぎないからである。したがって 訂正を認める との審決部分は 本件審判の請求は成り,「 。」 ,「立たない との審決部分が形式的に確定することに伴って 形式的に確定。」 ,することになる。そして,無効審判請求を不成立とした審決は,請求人側のみが取消訴訟を提起する原告適格を有するのであるから,請求人側に係る出訴期間の経過によって 「訂正を認める 」との審決部分もまた形式的, 。に確定することになる(なお 「訂正を認める 」との審決部分について独, 。立して取消訴訟を提起することはできない結果,無効審判における訂正請求が特定の請求項の削除を伴うものである場合に,無効審判の請求人に不利益があるか否かについて,念のため検討すると 「訂正を認める 」との, 。審決部分が形式的に確定すると,当該請求項が削除された特許請求の範囲に基づいて,特許出願,出願公開,特許をすべき旨の査定又は特許権の設定の登録がされたものとみなされるため,請求人に対し,固有の不利益,不都合を及ぼすことはないと解される 。。)ウ さらに,2以上の請求項に係る特許無効審判において,訂正請求を認めた上で,一部の請求項に係る特許を無効とし,残余の請求項に係る無効審判請求を不成立とする審決がされた場合に,審決取消の判決又は決定により,審判手続が再開され,特許法134条の3第1項若しくは2項の規定により指定された期間内に訂正請求がされ又は同条5項の規定により同期間の末日に訂正請求がされたものとみなされたときは,特許法134条の2第4項の規定によるみなし取下げの効果もまた,請求項ごとに生じることになる 知的財産高等裁判所平成19年6月20日決定・平成19年 行( (ケ 第10081号審決取消請求事件参照 そして 審判請求を不成立と) )。 ,した請求項に係る審決部分について取消訴訟が提起されず,特許を無効とした請求項に係る審決部分について取消訴訟が提起された場合に,特許法181条2項の規定による審決の取消しの決定により,特許を無効とした請求項に係る審決部分が取り消されて,審判手続が再開され,特許法134条の3第2項の規定により指定された期間内に訂正請求がされ又は同条5項の規定により同期間の末日に訂正請求がされたものとみなされたときには,同法134条の2第4項の規定により訂正請求が取下げられたものとみなされるが,当該審決において認められた訂正のうち無効不成立とされた請求項に関する部分(当該審決において認められた訂正が請求項の削除を伴う場合は,無効不成立とされた請求項及び削除された請求項に関する部分)については 「訂正を認める 」との審決部分は形式的に確定して, 。いるので,確定したことを前提として手続を進めるべきことといえる。(2) 本件についてア 本件についてこれを見ると,本件審決中「特許第3650796号の請求項2,5,6,11ないし13,15,16,19,21ないし23に係る発明についての審判請求は 成り立たない との部分については 被, 。」 ,( ) ,告 審判請求人 において取消訴訟を提起することなく出訴期間が経過し同審決部分は形式的に確定したのであるから,これに伴って,本件審決中訂正を認める との部分も 新請求項2 5 6 11ないし13 1「 。」 , , , , ,5,16,19,21ないし23との関係では,形式的に確定した(特許法134条の2第5項において準用される同法128条参照 なお 本件)。 ,訂正により,旧請求項2,3,19及び21が削除されているが,これら削除された請求項との関係でも 本件審決中 訂正を認める との部分は, 「 。」確定した。イ 本決定の後,本件審判の手続が,新請求項1,3,4,7ないし10,14,17,18及び20に関する部分について再開され,特許法134条の3第2項の規定により指定された期間内に訂正請求がされ又は同条5項の規定により同期間の末日に訂正請求がされたものとみなされた場合,新請求項2,5,6,11ないし13,15,16,19,21ないし23並びに旧請求項2,3,19及び21との関係では,同法134条の2第4項の規定によるみなし取下げの効果は生じない。上記訂正請求中に,新請求項2,5,6,11ないし13,15,16,19,21ないし23に係る訂正を含むものがある場合には(なお,訂正審判における訂正明細書は,同請求項に係る訂正を含むものとなっている ,同請求項に係る。)発明についての特許に関しては,無効審判請求を不成立とする審決が確定していること(同請求項については特許無効審判の請求がされていないこと)を前提として,訂正請求の可否が審理されるべきである。, , , , , ,ウ 本件審決は 本件訂正における訂正事項(エ) (オ) (カ) (ク) (ケ)(コ),(サ),(シ),(ス),(ソ),(タ),(テ),(ト),(ニ),(ネ),(ノ),(ハ) (ヒ) (フ) (ヘ)について 請求項の削除に対応して請求項の番号, , , ,「を訂正(繰り上げ)すると共に,これに対応して引用する請求項の番号を訂正するものであるので,明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する (審決書13頁30行∼33行)と判断しているが,ある請求項に。」ついて特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正がされている場合,これを引用する請求項は,その文言自体には変更がない場合であっても,特許請求の範囲が結果として減縮されている点に留意を払うべきであるといえる。エ また,新請求項3に係る発明は,新請求項1を引用する発明と新請求項2を引用する発明とを含むものであるが,このうち前者の発明は,旧請求項5が引用する旧請求項4が規定する発明特定事項のうち ヤーン・フィ,「ンガ(22)は各々がセレクタ・レバー(45)と連動するように連結さ, ( ) , ( ,れ セレクタ・レバー 45 は ・・・上方に・・・スプリング 4346,129)によって付勢されている」との構成を欠くものである。したがって,新請求項3及びこれを引用する新請求項に関する訂正事項は,当該構成に関する限りにおいて,実質上特許請求の範囲を拡張・変更するものといわなければならない(もっとも,訂正審判における訂正明細書の請求項1では 前記ヤーン・フィンガ 22 は各々がセレクタ・レバー,「 ( )(45)と連動するように連結され,当該セレクタ・レバー(45)はスプリング(129)によって上方に向けて付勢されている」との記載が付加されている 。。), ,オ 本決定により差し戻された事件について 今後行われる審判においては上記の点を考慮した審理がされるべきである。 3 よって,主文のとおり決定する。平成19年7月23日知的財産高等裁判所第3部裁判長裁判官 飯 村 敏 明裁判官 大 鷹 一 郎裁判官 嶋 末 和 秀(別紙) 訂正事項(ア) 請求項1で サポート手段 1 134 とあるのを 回転するサポー,「 ( , )」 ,「ト手段(1,134 」と訂正する。),「 ( , ) ( , ) ,(イ) 請求項1で オープナ 61 121 とクローザ 57 122 は共通のカム・トラック(102)によって制御される逆連結メカニズム(48−54 (114−117及び119−120)によって一体に結合されてい),る とあるのを 各ヤーン切替え装置 21 111 は逆連結メカニズム 4」 ,「 ( , ) (8−54 (114−117及び119−120)を備えており,この逆連結),メカニズム(48−54,114−117及び119−120)は,その上端がヤーン切替え装置(21,111)から上方に突出する位置になるようにス( , ) ( , )プリング 58 130 によって付勢されヤーン切替え装置 21 111( , ) , ( )から上方に突出している制御部材 51 114 を有し サポート手段 1と共に回転する,共通のカム・トラック(102)よって,当該カム・トラック(102)と共同作用する前記制御部材(51,114)の制御下に置かれていることによって前記共通のカム・トラック(102)によって制御され,クローザ(57,122)に接続されている第一の要素(55,119)と,オープナ(61,121)に接続されている第二の要素(52,120)を備えていて,オープナ(61,121)とクローザ(57,122)とを互いに連結しており,カム・トラック(102)が制御部材(51,114)に作用しているときには,制御部材(51,114)がスプリング(58,130)の張力に抗してクローザ(57,122)を,ヤーンをカットし,クランプする位置に移動させ,同時に,オープナ(61,121)を,ヤーンを解放する位置に移動させ,カム・トラック(102)が制御部材(51,114)に作用していないときには,スプリング(58,130)の張力によって,クローザ(57,122)と,オープナ(61,121)とがそれぞれの基準位置に移動するように 前記の第一の要素 55 119 第二の要素 52 12, ( , ), ( , 0 ,制御部材(51,114)と接続されている」と訂正する。)(ウ) 請求項2,請求項3を削除する。, ( )(エ) 請求項4を訂正後の請求項2とし 訂正前の請求項4 訂正後の請求項2において 請求項1乃至3のいずれか一項に とあるのを 請求項1 と訂正,「 」 「 」する。, ( )(オ) 請求項5を訂正後の請求項3とし 訂正前の請求項5 訂正後の請求項3において 請求項4に記載 とあるのを 請求項1または2に記載 と訂正す,「 」 「 」る。, ( )(カ) 請求項6を訂正後の請求項4とし 訂正前の請求項6 訂正後の請求項4において 「請求項5に記載」とあるのを「請求項3に記載」と訂正する。,(キ) 訂正前の請求項6 訂正後の請求項4 において サポート・リング 1( ) ,「 (6)上に装着されている」とあるのを「サポート・リング(16)上に回転可能に装着されている」と訂正する。, ( )(ク) 請求項7を訂正後の請求項5とし 訂正前の請求項7 訂正後の請求項5において 請求項4乃至6のいずれか一項に記載 とあるのを 請求項2乃至,「 」 「4のいずれか一項に記載」と訂正する。, ( )(ケ) 請求項8を訂正後の請求項6とし 訂正前の請求項8 訂正後の請求項6において 「請求項7に記載」とあるのを「請求項5に記載」と訂正する。,, ( )(コ) 請求項9を訂正後の請求項7とし 訂正前の請求項9 訂正後の請求項7において 請求項1乃至8のいずれか一項に記載 とあるのを 請求項1乃至,「 」 「6のいずれか一項に記載」と訂正する。(サ) 請求項10を訂正後の請求項8とし,訂正前の請求項10(訂正後の請求) ,「 」 「 」 。項8 において 請求項9に記載 とあるのを 請求項7に記載 と訂正する(シ) 請求項11を訂正後の請求項9とし,訂正前の請求項11(訂正後の請求項9 において 請求項9または10に記載 とあるのを 請求項7または8) ,「 」 「に記載」と訂正する。(ス) 請求項12を訂正後の請求項10とし,訂正前の請求項12(訂正後の請求項10 において 請求項11に記載 とあるのを 請求項9に記載 と訂) ,「 」 「 」正する。(セ) 請求項13を訂正後の請求項11とする。(ソ) 請求項14を訂正後の請求項12とし,訂正前の請求項14(訂正後の請求項12 において 請求項13に記載 とあるのを 請求項11に記載 と) ,「 」 「 」訂正する。(タ) 請求項15を訂正後の請求項13とし,訂正前の請求項15(訂正後の請求項13 において 請求項13または14に記載 とあるのを 請求項11) ,「 」 「または12に記載」と訂正する。(チ) 請求項16を訂正後の請求項14とする。( ) ,「 ( ,(ツ) 訂正前の請求項16 訂正後の請求項14 において オープナ 61121)とクローザ(57,122)は逆連結メカニズム(48−54,114−117及び119−120)によって連動するように一体に結合されている とあるのを 当該ヤーン切替え装置 21 111 は逆連結メカニズム」 ,「 ( , )(48−54 (114−117及び119−120)を備えており,この逆),連結メカニズム(48−54,114−117及び119−120)は,その上端がヤーン切替え装置(21,111)から上方に突出する位置になるようにスプリング(58,130)によって付勢されヤーン切替え装置(21,1 11 から上方に突出している制御部材 51 114 を有し クローザ 5) ( , ) , (7,122)に接続されている第一の要素(55,119)と,オープナ(61,121)に接続されている第二の要素(52,120)を備えていて,オ( , ) ( , ) ,ープナ 61 121 とクローザ 57 122 とを互いに連結しており制御部材(51,114)が作用を受けているときには,制御部材(51,1) ( , ) ( , )14 がスプリング 58 130 の張力に抗してクローザ 57 122を,ヤーンをカットし,クランプする位置に移動させ,同時に,オープナ(6, ) , , ( , )1 121 を ヤーンを解放する位置に移動させ 制御部材 51 114, ( , ) ,が作用を受けていないときには スプリング 58 130 の張力によってクローザ(57,122)と,オープナ(61,121)とが基準位置に移動, ( , ), ( , ),するように 前記の第一の要素 55 119 第二の要素 52 120制御部材(51,114)と接続されている」と訂正する。(テ) 請求項17を訂正後の請求項15とし,訂正前の請求項17(訂正後の請求項15 において 請求項16に記載 とあるのを 請求項14に記載 と) ,「 」 「 」訂正する。(ト) 請求項18を訂正後の請求項16とし,訂正前の請求項18(訂正後の請求項16 において 請求項17に記載 とあるのを 請求項15に記載 と) ,「 」 「 」訂正する。(ナ) 請求項19を削除する。(ニ) 請求項20を訂正後の請求項17とし,訂正前の請求項20(訂正後の請求項17 において 請求項19に記載 とあるのを 請求項14乃至16の) ,「 」 「いずれか一項に記載」と訂正する。(ヌ) 請求項21を削除する。(ネ) 請求項22を訂正後の請求項18とし,訂正前の請求項22(訂正後の請求項18 において 請求項16乃至18あるいは請求項21のいずれか一項) ,「」 「 」 。に記載 とあるのを 請求項14乃至16のいずれか一項に記載 と訂正する(ノ) 請求項23を訂正後の請求項19とし,訂正前の請求項23(訂正後の請求項19 において 請求項21または22に記載 とあるのを 請求項18) ,「 」 「に記載」と訂正する。(ハ) 請求項24を訂正後の請求項20とし,訂正前の請求項24(訂正後の請求項20 において 請求項22または23に記載 とあるのを 請求項18) ,「 」 「または19に記載」と訂正する。(ヒ) 請求項25を訂正後の請求項21とし,訂正前の請求項25(訂正後の請求項21 において 請求項18乃至24のいずれか一項に記載 とあるのを) ,「 」「請求項16乃至20のいずれか一項に記載」と訂正する。(フ) 請求項26を訂正後の請求項22とし,訂正前の請求項26(訂正後の請求項22 において 請求項16乃至25のいずれか一項に記載 とあるのを) ,「 」「請求項14乃至21のいずれか一項に記載」と訂正する。(ヘ) 請求項27を訂正後の請求項23とし,訂正前の請求項27(訂正後の請求項23 において 請求項26に記載 とあるのを 請求項22に記載 と) ,「 」 「 」訂正する。(ホ) 発明の詳細な説明の段落番号0001で サポート手段 1 134 と「 ( , )」あるのを 「回転するサポート手段(1,134 」と訂正する, )(マ) 発明の詳細な説明の段落番号0007で サポート手段 1 134 と「 ( , )」あるのを 「回転するサポート手段(1,134 」と訂正する。, )(ミ) 発明の詳細な説明の段落番号0007で「オープナ61,122とクローザ57,122は,共通のカム・トラック102によって制御される逆連結メカニズム48−54,114−117及び119−120によって一体に結合されている とあるのを 各ヤーン切替え装置21 111は逆連結メカニズ」 ,「 ,ム48−54,114−117及び119−120を備えており,この逆連結メカニズム48−54,114−117及び119−120は,その上端がヤーン切替え装置21,111から上方に突出する位置になるようにスプリング58,130によって付勢されヤーン切替え装置21,111から上方に突出している制御部材51,114を有し,サポート手段1と共に回転する,共通のカム・トラック102よって,当該カム・トラック102と共同作用する前記制御部材51,114の制御下に置かれていることによって前記共通のカム・トラック102によって制御され,クローザ57,122に接続されている第一の要素55,119と,オープナ61,121に接続されている第二の要素52,120を備えていて,オープナ61,121とクローザ57,122とを互いに連結しており,カム・トラック102が制御部材51,114に作用しているときには,制御部材51,114がスプリング58,130の張力に抗してクローザ57,122を,ヤーンをカットし,クランプする位置に移, , , , ,動させ 同時に オープナ61 121を ヤーンを解放する位置に移動させカム・トラック102が制御部材51,114に作用していないときには,スプリング58,130の張力によって,クローザ57,122と,オープナ6, , ,1 121とがそれぞれの基準位置に移動するように 前記の第一の要素55119,第二の要素52,120,制御部材51,114と接続されている」と訂正する。(ム) 発明の詳細な説明の段落番号0009で「オープナ61,121とクローザ57,122は逆連結メカニズム48−54,114−117及び119−120によって連動するように一体に結合されている とあるのを 当該ヤー」 ,「ン切替え装置21,111は逆連結メカニズム48−54,114−117及び119−120を備えており,この逆連結メカニズム48−54,114−117及び119−120は,その上端がヤーン切替え装置21,111から上方に突出する位置になるようにスプリング58,130によって付勢されヤーン切替え装置21,111から上方に突出している制御部材51,114を有し,クローザ57,122に接続されている第一の要素55,119と,オープナ61,121に接続されている第二の要素52,120を備えていて,オープナ61,121とクローザ57,122とを互いに連結しており,制御部材51,114が作用を受けているときには,制御部材51,114がスプリング58,130の張力に抗してクローザ57,122を,ヤーンをカットし,クランプする位置に移動させ,同時に,オープナ61,121を,ヤーンを解放する位置に移動させ,制御部材51,114が作用を受けていないときには,スプリング58,130の張力によって,クローザ57,122と,オープナ61,121とが基準位置に移動するように,前記の第一の要素55,119,第二の要素52,120,制御部材51,114と接続されている」と訂正する。 |
事件の概要 | 1 当裁判所は,当事者の意見を聴いた上,本件特許に係る各発明の関連性,本 件訂正の内容,本件審決が判断した無効理由の内容,訂正審判における訂正内 容,その他本件に関する諸事情を検討した結果,本件特許の新請求項1,3, 4,7ないし10,14,17,18及び20に係る発明についての特許を無 効にすることについて,特許無効審判においてさらに審理させることが相当で あると考える。 したがって,事件を審判官に差し戻すため,特許法181条2項の規定によ , 「 , , , ,り 本件審決中 特許第3650796号の請求項1 3 4 7ないし10 14 17 18および20に係る発明についての特許を無効とする との部, , 。」 分を取り消すこととする。 2 本決定により差し戻された事件について,今後行われる審判における審理に , 「 。」 ,資するため 本件審決中 訂正を認める との部分の確定効の範囲等に関し 以下のとおり補足して述べる(以下では,審決の結論の一部を「審決部分」と いうことがある 。。) (1) 訂正を認めた審決と形式的確定等について |
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