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平成18(行ケ)10022特許取消決定取消請求事件

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裁判所 請求棄却 知的財産高等裁判所
裁判年月日 平成19年5月29日
事件種別 民事
当事者 被告特許庁長官
原告旭化成エポキシ株式会社
法令 特許権
キーワード 審決4回
訂正審判3回
刊行物1回
優先権1回
特許権1回
主文 1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
事件の概要 原告は,後記特許の特許権者であるところ,Aからの特許異議の申立てに基 , 。づき特許庁が特許取消決定をしたので 原告がその取消しを求めた事案である なお,原告は,本件訴訟提起後に特許庁に対し本件特許につき訂正審判請求 をし,同請求は訂正2006−39056号事件として審理されたが,特許庁 が平成18年8月3日請求不成立の審決をしたため,原告がその審決の取消し を求める訴訟を提起し(当庁平成18年(行ケ)第10396号事件)本件訴 訟と並行して審理が進められている。

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判決文

判決言渡 平成19年5月29日
平成18年(行ケ)第10022号 特許取消決定取消請求事件
口頭弁論終結日 平成19年5月22日
判 決
原 告 旭化成エポキシ株式会社
訴訟代理人弁理士 伊 藤 穣
同 武 井 英 夫
同 鳴 井 義 夫
同 清 水 猛
被 告 特 許 庁 長 官
中 嶋 誠
指 定 代 理 人 井 出 隆 一
同 唐 木 以 知 良
同 高 原 慎 太 郎
同 内 山 進
主 文
1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
事 実 及 び 理 由
第1 請求
特許庁が異議2003−70623号事件について平成17年12月1日に
した決定を取り消す。
第2 事案の概要
原告は,後記特許の特許権者であるところ,Aからの特許異議の申立てに基
づき特許庁が特許取消決定をしたので,原告がその取消しを求めた事案である 。
なお,原告は,本件訴訟提起後に特許庁に対し本件特許につき訂正審判請求
をし,同請求は訂正2006−39056号事件として審理されたが,特許庁
が平成18年8月3日請求不成立の審決をしたため,原告がその審決の取消し
を求める訴訟を提起し(当庁平成18年(行ケ)第10396号事件)本件訴
訟と並行して審理が進められている。
第3 当事者の主張
1 請求原因
(1) 特許庁等における手続の経緯
原告は,名称を「エポキシ樹脂組成物」とする発明につき,平成4年7月
29日(優先権主張平成3年8月15日,日本)に特許出願をし,平成14
年6月28日特許第3322909号として設定登録を受けた(請求項の数
2。甲1〔特許公報〕。以下「本件特許」といい,その発明を「本件発明」
という 。。

その後,本件特許につきAから特許異議の申立てがなされ,同事件は異議
2003−70623号事件として特許庁に係属したところ,同庁は,平成
17年12月1日,「特許第3322909号の請求項1,2に係る特許を
取り消す。」旨の決定(以下「本件決定」という。)をし,その謄本は平成1
7年12月21日に原告に送達された。
原告は,平成18年1月17日に至り,本件決定の取消しを求める訴訟を
提起した(当庁平成18年(行ケ)第10022号)が,その後の平成18
年4月17日,本件特許につき訂正審判請求を行い,同請求は訂正2006
−39056号事件として特許庁に係属した。しかし,特許庁は,平成18
年8月3日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をしたので,こ
れに対し原告は,平成18年8月31日付けで,同審決の取消訴訟を提起し,
同訴訟は当庁平成18年(行ケ)第10396号として係属中である。
(2) 本件発明の内容
【請求項1】(A)オキサゾリドン環を含むエポキシ樹脂と(B)ハロゲン
含有エポキシ樹脂,及び(C)硬化剤を成分とし, A)成分樹脂及び(B)

成分樹脂の重量比が5∼95:95∼5であり,(A)成分樹脂と(B)成
分樹脂を混合した時のエポキシ樹脂の合計の加水分解性塩素量が500pp
m以下,該合計のα−グリコール基の含有量が100meq/kg以下であ
ることを特徴とする,エポキシ樹脂組成物。
【請求項2】(C)成分がジシアンジアミドまたは芳香族アミンである,請
求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
(3) 本件決定の理由
本件決定の内容は,別添異議の決定記載のとおりである。その要点は,本
件発明はいずれも,同記載刊行物1∼5に記載された発明に基づいて当業者
が容易に発明することができた,というものである。
(4) 本件決定の取消事由
原告主張の取消事由は,前記訂正2006−39056号事件に係る訂正
審判請求が成立することを前提とするものであり,それ以外に本件決定に固
有の取消事由は主張しない。
2 請求原因に対する認否
請求原因(1)ないし(3)の各事実はいずれも認めるが,本件決定に違法がある
との主張は争う。
第4 当裁判所の判断
1 請求原因(1)(特許庁等における手続の経緯) 2)(本件発明の内容 ) 3)
,( ,(
(本件決定の理由)の各事実は,いずれも当事者間に争いがない。
2 原告は,本件決定固有の取消事由を主張しないから,その余について判断す
るまでもなく,原告の本訴請求は理由がない(なお,当庁平成18年(行ケ)
第10396号事件について,平成19年5月29日 ,「原告の請求を棄却す
る。」との判決が言い渡された。。

よって,原告の本訴請求を棄却することとして,主文のとおり判決する。
知的財産高等裁判所 第2部
裁判長裁判官 中 野 哲 弘
裁判官 岡 本 岳
裁判官 今 井 弘 晃

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