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平成17(ネ)10081損害賠償請求控訴事件

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裁判所 控訴棄却 知的財産高等裁判所 東京地方裁判所
裁判年月日 平成18年12月13日
事件種別 民事
当事者 控訴人株式会社パルカ
被控訴人オリンパス株式会社
法令 特許権
特許法125条1回
キーワード 審決6回
特許権5回
無効5回
損害賠償2回
侵害1回
無効審判1回
主文 本件控訴を棄却する。控訴費用は控訴人の負担とする。
事件の概要 1 手続の経緯 (1) 控訴人は,原審において,原判決別紙物件目録記載のビデオディスプレイ 装置(以下「被控訴人製品」という。)が控訴人の有する特許第3129719号 - -2 の特許権(以下「本件特許権」という。)の請求項1に係る発明(以下「本件発 明」という。)の技術的範囲に属し,被控訴人がこれを製造し,販売する行為が本 件特許権を侵害すると主張して,被控訴人に対し,本件特許権に基づき,平成14 年6月までの間の損害賠償として損害額6億4000万円のうち1億円及びこれに 対する訴状送達の日の翌日(平成15年10月17日)から支払済みまでの民法所 定の年5分の割合による遅延損害金の支払いを求めた。 (2) 原審は,被控訴人製品は本件発明の技術的範囲に属しないとして,控訴人 の請求を棄却した。

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判決文

平成17年(ネ)第10081号 損害賠償請求控訴事件
平成18年12月13日判決言渡,平成18年11月29日口頭弁論終結
(原審・東京地方裁判所平成15年(ワ)第20874号,平成17年3月30日判決)
判 決
控訴人 株式会社パルカ
訴訟代理人弁護士 宮岡孝之,二宮麻里子,橋積京子
補佐人弁理士 井ノ口壽
被控訴人 オリンパス株式会社
訴訟代理人弁護士 水谷直樹,岩原将文
補佐人弁理士 韮澤弘,飯高勉
主 文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。
事実及び理由
第1 控訴人の求めた裁判
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人は,控訴人に対し,1億円及びこれに対する平成15年10月17
日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2 事案の概要
1 手続の経緯
(1) 控訴人は,原審において,原判決別紙物件目録記載のビデオディスプレイ
装置(以下「被控訴人製品」という。)が控訴人の有する特許第3129719号
-1 -
の特許権(以下「本件特許権」という。)の請求項1に係る発明(以下「本件発
明」という。)の技術的範囲に属し,被控訴人がこれを製造し,販売する行為が本
件特許権を侵害すると主張して,被控訴人に対し,本件特許権に基づき,平成14
年6月までの間の損害賠償として損害額6億4000万円のうち1億円及びこれに
対する訴状送達の日の翌日(平成15年10月17日)から支払済みまでの民法所
定の年5分の割合による遅延損害金の支払いを求めた。
(2) 原審は,被控訴人製品は本件発明の技術的範囲に属しないとして,控訴人
の請求を棄却した。
(3) 控訴人は,原判決を不服として控訴した。
2 争いのない事実等,争点及び争点に関する当事者の主張
争いのない事実等,争点及び争点についての当事者の主張は,以下に争いのない
事実を加えるほかは,原判決の「事実及び理由」の「第2 事案の概要」及び「第
3 争点に関する当事者の主張」に記載のとおりであるから,これを引用する。
原判決3頁26行目の次に,行を改めて,次のとおり加える。
「(4) 本件特許について被控訴人から無効審判請求がされ,特許庁に無効20
04−80013号事件として係属したところ,特許庁は,平成17年2月16
日,本件特許の請求項1に係る特許を無効とする旨の審決をした。
控訴人は,上記無効審決の取消しを求める訴えを提起した(東京高等裁判所平成
17年(行ケ)第119号事件として係属し,知的財産高等裁判所の発足に伴って
同裁判所平成17年(行ケ)第10397号事件となった。)ところ,当裁判所
は,平成18年4月17日,審決の認定判断に誤りはなく,原告主張の審決取消事
由は理由がないとして,控訴人の請求を棄却する旨の判決を言い渡した。
控訴人は,上記判決を不服として上告及び上告受理の申立てをした(最高裁判所
平成18年(行ツ)第187号及び平成18年(行ヒ)第212号事件として係
属)ところ,同裁判所は,平成18年9月21日,上告を棄却するとともに上告受
理の申立てを受理しない旨の決定をした。これにより,上記判決は確定した。」
-2 -
第3 当裁判所の判断
1 上記の争いのない事実によれば,本件特許の請求項1に係る特許を無効とす
る旨の審決が確定したのであるから,特許法125条本文の規定により,請求項1
に係る特許権は,初めから存在しなかったものとみなされる。そうすると,控訴人
の請求は,その余の点について判断するまでもなく,理由がない。
2 以上によれば,控訴人の請求を棄却した原判決は相当であって,本件控訴は
理由がないから,これを棄却すべきである。なお,控訴人は,上記平成17年(行
ケ)第10397号審決取消請求事件について,当裁判所が言い渡した確定判決に
対して再審の訴えを提起し,当裁判所に平成18年(行ソ)第10001号事件と
して係属したところ,上記事件について,本件と同一の裁判体が審理し,本判決の
言渡しの日に,再審の訴えを却下する旨の決定をするものである。
知的財産高等裁判所第4部
裁判長裁判官
塚 原 朋 一
裁判官
高 野 輝 久
裁判官
-3 -
佐 藤 達 文
-4 -

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