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平成17(行ケ)10530行政訴訟 特許権

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裁判所 知的財産高等裁判所
裁判年月日 平成17年11月9日
事件種別 民事
法令 特許権
民事訴訟法61条1回
キーワード 審決19回
無効6回
特許権1回
無効審判1回
主文
事件の概要

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判決文

平成17年(行ケ)第10530号 審決取消請求事件
平成17年10月26日口頭弁論終結
     判決
   原      告 株式会社親和製作所
訴訟代理人弁護士 松本直樹
   被 告   フルタ電機株式会社
訴訟代理人弁護士 小南明也
訴訟代理人弁理士 竹中一宣
     主文
 原告の請求を棄却する。
 訴訟費用は原告の負担とする。
     事実及び理由
第1 当事者の求めた裁判
1 原告
(1) 特許庁が無効2003-35247号事件について平成17年5月12日
にした審決を取り消す。
(2) 訴訟費用は被告の負担とする。
2 被告
 主文同旨
第2 当事者間に争いのない事実等
1 特許庁における手続の経緯
 原告は,発明の名称を「生海苔の異物分離除去装置」とする特許第2662
538号の特許(平成6年11月24日出願,平成9年6月20日設定登録。以下
「本件特許」という。請求項の数は4である。)の特許権者である。
 被告は,平成15年6月16日,本件特許の請求項1に係る発明についての
特許を無効とすることについて審判を請求した。特許庁は,この請求を無効200
3-35247号事件として審理した結果,平成16年4月6日,「本件審判の請
求は,成り立たない。」との審決(以下「第1次審決」という。)をした。被告
は,第1次審決を不服として,東京高等裁判所に審決取消訴訟を提起し(東京高等
裁判所平成16年(行ケ)第214号),同裁判所は,平成17年2月28日,第
1次審決を取り消す旨の判決をした(以下「前訴判決」という。)。前訴判決は上
訴されることなく確定した。
 特許庁は,前訴判決の確定をうけて,さらに審理をした結果,平成17年5
月12日,「特許第2662538号の請求項1に係る発明についての特許を無効
とする。」との審決をし(第2次審決。以下「本件審決」という。),同月25
日,その謄本を原告に送達した。
2 特許請求の範囲
「【請求項1】筒状混合液タンクの底部周端縁に環状枠板部の外周縁を連設
し,この環状枠板部の内周縁内に第一回転板を略面一の状態で僅かなクリアランス
を介して内嵌めし,この第一回転板を軸心を中心として適宜駆動手段によって回転
可能とするとともに前記タンクの底隅部に異物排出口を設けたことを特徴とする生
海苔の異物分離除去装置。」(以下「本件発明」という。)
3 本件審決の理由
別紙審決書の写しのとおりである。要するに,本件発明は,特開昭51-8
2458号公報に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができ
たものである,とするものである。
 なお,本件審決が採用した引用例,これに基づく認定判断は,前訴判決の採
用した引用例,それに基づく認定判断に従った同一のものである。
第3 原告主張の取消事由の要点
 被告は,本件特許の請求項2に係る発明についての特許を無効とすることに
ついて,別に無効審判を請求しているが,原告は,その審判手続において,平成1
7年7月21日,本件特許の特許請求の範囲の記載(請求項1を含む。)について
訂正請求をした。この訂正請求は上記審判手続において認められるべきものであ
り,これが認められることにより,本件発明の特許性が明確になるから,本件審決
は取り消されるべきである。
第4 被告の反論の要点
 本件審決の認定判断は,前訴判決の認定判断に従った適法なものであるか
ら,何ら取り消されるべき理由はない。
第5 当裁判所の判断
 本件審決の認定判断が前訴判決の認定判断に従ったものであることは当事者
間に争いがない。そうすると,本件審決は,確定した取消判決の拘束力に従ったも
のということになるから,取り消すべき違法は存在しない。
 原告が取消事由として主張するところは,それだけでは本件審決を取り消す
べき事由にはならない。
 以上のとおりであるから,原告主張の取消事由は理由がなく,その他,審決
にこれを取り消すべき誤りは認められない。
したがって,原告の本訴請求は理由がないから,これを棄却することとし,
行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条を適用して,主文のとおり判決する。
知的財産高等裁判所第3部
    裁判長裁判官        佐  藤  久  夫
      裁判官        嶋  末  和  秀
      裁判官        沖  中  康  人

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