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平成12(ワ)9104民事訴訟 商標権

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裁判所 大阪地方裁判所
裁判年月日 平成13年9月25日
事件種別 民事
法令 商標権
不正競争防止法2条1項13号1回
キーワード 商標権18回
侵害10回
差止7回
損害賠償4回
主文
事件の概要

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判決文

平成12年(ワ)第9104号 商標権に基づく差止請求権不存在確認等本訴請求事

平成12年(ワ)第11201号 損害賠償等反訴請求事件
口頭弁論終結の日 平成13年8月31日
判      決
本訴原告(反訴被告)   野村ケミカル株式会社
訴訟代理人弁護士     谷 口 達 吉
同            向 井 理 佳
復代理人弁護士      金 藤   力
補佐人弁理士   坂 上 好 博
同            宮 崎 栄 二
本訴被告(反訴原告)   大阪ケミカル工業株式会社
訴訟代理人弁護士     小 西 敏 雄
同            力 野 博 之
同            辻 内 隆 司
主      文
1 本訴被告は、本訴原告に対し、金399万1920円及び内金196万19
20円に対する平成12年9月2日から、内金203万円に対する平成13年8月
24日から各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 本訴原告のその余の請求及び反訴原告の請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用は、本訴反訴を通じ、本訴被告(反訴原告)の負担とする。
4 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。
事実及び理由
第1 請求
(本訴)
 本訴被告は、本訴原告に対し、金576万円及び内金200万円に対する平成
12年9月2日(訴状送達日の翌日)から、内金376万円に対する平成13年8
月24日(請求の趣旨拡張の申立書送達日の翌日)から各支払済みまで年5分の割
合による金員を支払え(前記内金200万円は第2(争点)の3の(原告の主
張)(1)記載の返品等による損害である。)。
(反訴)
1 反訴被告は、別紙標章目録記載の標章を付したサンダルを輸入し、譲渡し、
引き渡し、又は譲渡若しくは引渡しのために展示してはならない。
2 反訴被告は、反訴原告に対し、金360万円及びこれに対する平成12年1
0月18日(反訴状送達日の翌日)から支払済みまで年5分の割合による金員を支
払え。
第2 事案の概要
 本件は、反訴において、反訴被告による別紙標章目録記載の標章を付したサ
ンダルを輸入等する行為が反訴原告の有する商標権を侵害するとして、反訴原告
が、反訴被告に対し、商標法36条1項に基づく前記輸入等行為の差止めと民法7
09条、商標法38条3項に基づく損害賠償を請求したのに対し、本訴において、
本訴被告は、前記差止請求権を有しないにもかかわらず、本訴原告が本訴被告の商
標権を侵害しているかのような印象を与える通告書を本訴原告の取引先に送付した
(不正競争防止法2条1項13号)ことにより損害を被ったとして、本訴原告が、
本訴被告に対し、不正競争防止法4条本文又は民法709条に基づく損害賠償を請
求した事案である。
 (略称)
本訴原告(反訴被告)         ―「原告」
本訴被告(反訴原告) ―「被告」
後記争いのない事実等2記載の商標権  ―「本件商標権」
別紙登録商標目録記載の標章      ―「本件登録標章」
別紙標章目録記載の標章 ―「原告使用標章」
 (争いのない事実等)
1 原告及び被告は、いずれも履物の製造販売等を目的とする株式会社であり、
両者は競争関係にある(弁論の全趣旨)。
2 被告は、次の商標権(本件商標権)を有している。
登録番号 第4361444号
出願日 平成11年4月27日(商願平11-38184号)
登録日 平成12年2月10日
商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務
第25類 被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バン
ド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴
登録商標 別紙登録商標目録記載のとおり(本件登録標章)
3 原告は、平成11年12月ころ以降、原告使用標章を付したサンダルを販売
している。
4 被告は、
(1) 平成12年6月17日付け通告書をもって、原告の取引先である「E―S
TONE」に対し、
(2) 同年7月25日付け通告書をもって、原告の取引先である「趣味の店たか
らや」に対し、
いずれも同人らの販売するサンダルが本件商標権を侵害するとして、同サンダ
ルの販売を停止するように要求した(甲1、4)。
(争点)
1 原告使用標章と本件登録標章との類否
(原告の主張)
(1) いずれも「Q」の文字が他の文字より大きく標記されているものの、同
「Q」は何ら図案化されておらず、他に使用されている文字の種類や配列からも、
両者の外観は異なる。
(2) 本件登録標章は、平易な英単語である「Question」より成るか
ら、これから生ずる称呼は「クエスチョン」のみであって、「Q」と「uesti
on」に分離して称呼されることはないのに対し、原告使用標章から生ずる称呼は
「エヌズモード」であり、両者の称呼も異なる。
(3) 本件登録標章は、「Question」の意味である「質問、問題」とい
う特定の観念が生ずるのに対し、原告使用標章は、造語であり、特別な観念を生ず
るものではないから、両者の観念も異なる。
(4) 本件登録標章が実際には使用されておらず、その要部が「Questio
n」全体であるのに対し、原告使用標章は、これまで広く使用され、業界ではよく
知られた商標であり、その要部は「N'sMODE」である。
(被告の主張)
(1) いずれも「Q」の文字が白地に黒文字で他の文字より大きく標記されてお
り、両者の外観は類似する。
(2) いずれも「Q」の文字が他の文字に比し非常に大きく、これが認識される
(のに比し、他の文字は認識されにくい)から、「キュー」の称呼が生ずる。
(3) いずれも「Q」がサンダルの需要者又は取引者に直感的に知覚され、同一
の意義を有するもの観念されるから、両者の観念も類似する。
(4) 被告は、本件登録標章を平成12年9月以降使用している。原告使用標章
の要部は「Q」である。「N'sMODE」が、これまで広く使用され、業界ではよ
く知られた商標であるとはいえない。
2 被告の故意過失の有無
(原告の主張)
 被告は、少なくとも前記争いのない事実等4記載の行為により、原告の営業
上の信用を害する虚偽の事実を告知したのであり、その当時、本件登録標章と原告
使用標章が類似しないことを知っていた、又は類似すると考えたことにつき過失が
あった。
(被告の主張)
 いずれも否認する。被告は、前記争いのない事実等4記載の行為当時、各通
告書の名宛人に対する通告の意思しかなく、同人らが原告の取引先であることを知
らなかったから、故意過失はない。
3 原告の損害
(原告の主張)576万円(2000000+500000+1260000+2000000。附帯請求の起
算日を訴状送達日の翌日とするものが後記(1)、請求の趣旨拡張の申立書送達日の翌
日とするものが同(2)ないし(4)である。)
(1) 返品等による損害     200万円(廃棄処分した返品商品155万
9520円、返品送料15万円、返品しない代わりのペナルティ料30万2400
円の合計額の内200万円)
(2) ネーム張替のための外注費  50万円
(3) 値引販売による損害    126万円(1足当たり600円×2100足)
(4) 弁護士費用及び弁理士費用 200万円(各100万円)
(被告の主張)
 いずれも知らない。
4 被告の損害
(被告の主張)360万円(2000×180000×0.01)
(1) 原告使用標章を付したサンダルの平均売価は2000円である。
(2) 原告の現在までの同サンダルの販売数は18万足である。
(3) 本件商標権の使用料相当額は販売額の1パーセントである。
(原告の主張)
 いずれも知らない。
5 差止めの必要性
(被告の主張)
 原告は本件商標権侵害の事実を争っており、差止めの必要性がある。
(原告の主張)
 原告による本件商標権侵害の事実がない以上、差止めの必要性もない。
第3 判断
1 争点1(原告使用標章と本件登録標章との類否)について
(1) 本件登録標章は、アルファベット大文字の「Q」を明朝体又はこれに類す
る字体で大きく記載し、その右下にアルファベット小文字の「uestion」を
筆記体で小さく横書きして成るものである。本件登録標章においては、「Q」の部
分が、他の部分と比較して非常に大きいため、「Q」の部分が目立つようになって
いるものの、「Q」は、アルファベット1文字にすぎず、字体も太文字の明朝体又
はこれに類するものにとどまり、特別な図案化(甲8参照)もされておらず、それ
のみでは、極めて簡単で、ありふれた記載である。他方、他の部分と合わせ見る場
合、本件登録標章は、「Question」という比較的平易な英単語であって、
全体として一つの英単語であるとの認識が容易に生じ、「クエスチョン」という称
呼が生じ、そこから「質問、疑問」という特定の観念が生じるものと認められる。
また、被告は、本件登録標章以外にも、「Question mark」の文字と
「?」のマークを組み合わせ、あるいはこれを図案化した指定商品を履物等とする
3種類の登録商標の商標権を有しており(乙1ないし3)、これらの登録商標を付
した厚底のサンダル等の履物を平成9年ころから販売し、多額の宣伝広告費を投入
するなどした結果、これらの登録商標は、「クエスチョンマーク」ブランドとし
て、需要者(10代の女性)や取引者の間で広く知られるに至っている(乙4の1
ないし5、乙6、8、弁論の全趣旨)。そうすると、需要者が、本件登録標章に接
した場合には、「Question」という商標として認識し、それによってその
出所を識別すると見るのが相当である。これと異なる趣旨の「証明書」(乙5の1
ないし48)や陳述書(乙10)は、既に判示した点に照らして、信用することがで
きない。
(2) これに対し、原告使用標章は、英語大文字の「Q」を明朝体又はこれに類
する字体で大きく記載し、その下にアルファベットの「N'sMODE」をゴシック
体で小さく横書きして成るものである。原告使用標章は、全体として、何らかの特
定の意味を有する言葉ではなく、文字の配置から、「Q」と「N'sMODE」とい
う2つの言葉を組み合わせたものとの認識が生じ、「キュー、エヌズモード」とい
う称呼が生じるといえるが、そこから特定の観念が生じるとは認められない。原告
使用標章においては、「Q」の部分が大きく記載されているものの、本件登録標章
同様、それのみでは、極めて簡単で、かつ、ありふれた記載であり、独立して識別
性があるとはいえない。他方、「N'sMODE」という言葉は、特定の観念を有さ
ない造語であるものの、それ故に、特定の出所を識別し得る表示となっているとい
えるところ、「N'sMODE」の部分と「Q」の部分とは意味の上で関連性がな
く、外観の構成上も一体不可分に結合しているともいえないから、実際の取引で
は、「N'sMODE」の部分が需要者の注意を惹き、そこから「エヌズモード」と
の称呼も生じると認められる。
(3) そうすると、原告使用標章は、外観、称呼及び観念のいずれの点でも本件
登録標章と異なるというべきであって、本件登録標章に類似しているとはいえな
い。このことは、原告が、平成12年8月2日、本件登録標章の存在を指摘した上
で、原告使用標章について指定商品を第25類、靴類、げた、草履類として商標登
録出願をし、同年10月27日、設定登録がされた(甲6、7、甲21の1)とこ
ろ、被告において、原告使用標章は先願である本件登録標章に類似するとして登録
異議を申し立てたものの(乙11)、平成13年5月22日、原告使用標章の商標
登録を維持する旨の決定がされた(甲21の1及び2)ことからも裏付けられると
ころである。この点に関する被告の主張は採用することができず、被告には、本件
商標権に基づき、原告使用標章の使用を差し止める権利はない。
2 争点2(被告の故意過失の有無)について
(1) 前記争いのない事実等に証拠(甲1ないし4、12、13の1ないし47、
14、15の1ないし3、20、22)によれば、次の事実が認められる。
ア 原告使用標章を使用した原告製品は、原告から株式会社神谷へ、株式会
社神谷から株式会社マイカルへと順次販売されていたところ、平成12年6月こ
ろ、株式会社マイカル担当者は、被告社長と称する人物(疑わしい点がないとはい
えないが、同人物が被告代表者であったと認めるに足りる証拠はない。)から、前
記原告製品は本件商標権侵害のおそれがあるから、気をつけた方がよい旨の警告を
電話で受けたことがあった。株式会社マイカルにおいて、その真偽を調査しようと
考えていたのと相前後して、被告は、本件を弁護士に委任の上、平成12年6月1
7日付け通告書を原告の取引先である「E―STONE」に送付した。同通告書に
は、原告使用標章が本件商標権を侵害することのほか、①直ちに原告使用標章を付
したサンダルの販売を停止せよ、②販売停止の有無、当該サンダルの仕入先、仕入
開始時期、仕入数及び仕入額を一週間以内に回答せよ、③販売停止及び回答がない
場合は、法律上の手続を執る旨が記載されていた。この通告書送付の事実は、当業
界内に広く知られるところともなった。
イ そこで、株式会社マイカルは、平成12年6月22日付けで、各販売店
(合計44店)に対し、原告使用標章を使用した原告製品は商標権侵害のおそれが
あるため、即刻、その直接の仕入先である株式会社神谷に全部返品するように指示
した。そのため、原告使用標章を使用した原告製品は、前記各販売店から株式会社
神谷へ、同社から原告へと順次返品されるに至った。この返品のため、株式会社マ
イカルの売場が閉鎖されたところもあった。
ウ 被告は、原告の平成12年6月23日付け反論書を受領した後、これに
対する再反論を記載した平成12年7月10日付け通告書を原告に送付した際、同
通告書には、原告使用標章の使用差止めと損害賠償請求を予告しながらも、前記書
面を受領するまでは原告がそのメーカーであることを知らなかった旨が、また、原
告の平成12年7月19日付け回答書を受領した後、これに対する反論を記載した
平成12年7月25日付け再通告書を原告に送付した際、同通告書にも、当該サン
ダルには原告の名前の表示がなく、被告には原告の営業を妨害する意向は全くない
旨がそれぞれ記載されていた。
エ ところが、被告は、その内容が前記ア記載の通告書と同内容の平成12
年7月25日付け通告書を原告の他の取引先(「趣味の店たからや」)に再度送付
していた。この間、被告が、その被通知者の取引の相手方の営業妨害とならないよ
うに配慮した形跡は見られない。
(2) 被告は、前記争いのない事実等4記載の行為当時、各通告書の名宛人に対
する通告の意思しかなく、同人らが原告の取引先であることを知らなかった旨を主
張するが、原告使用標章による本件商標権侵害の事実がなかったにもかかわらず、
この点の判断を被告において誤り、当該事実がある旨の虚偽の事実を告知したこと
は明らかであるから、他に特段の事情のない限り、少なくとも過失があったものと
推認するのが相当である。しかるところ、前記(1)認定の事実によれば、被告は、商
標権侵害の可否という法的紛争を法律の専門家である弁護士に事前に相談した点は
一応考慮に値するものの、この一事をもって過失を否定する事情というには足り
ず、他に前記特段の事情の窺われない本件においては、被告に過失があったものと
推認するのが相当である。被告の前記主張は採用することができない。
3 争点3(原告の損害)について
(1) 返品等による損害 196万1920円
ア 証拠(甲13の1ないし47、14、15の1ないし3、16、20)に
よれば、争点2で判示した被告の不法行為による原告への返品に際し、その送料
は、当業界の慣行上、原告の負担とされたこと、返品を受けたこれらの商品は、返
品のための運送等が重なり、値札を付けるためのロックス(プラスチック製の白い
細い糸状のもの)との摩擦により、同商品の傷みが激しく、通常ルートで販売する
ことができなくなったこと、そこで、原告は、奈良県内の処理業者に依頼して当該
商品(合計1815足であり、その合計引取金額は155万9520円である。)
を廃棄処分せざるを得なくなったこと、また、取引関係者からの順次返品の過程で
発生したペナルティ料(30万2400円)も、商品違いの名目をとりながらも、
最終的には原告が負担するものとされたことの各事実が認められる。これに対し、
被告代表者の陳述書(乙12)中、被告の不法行為とは異なる原因による返品の可
能性を指摘する部分はあるが、前掲各証拠に比し、特段の根拠を有するものではな
く、前記認定を覆すには足りない。
イ 前記認定の事実によれば、廃棄処分した返品商品、返品送料、ペナルテ
ィ料のいずれも相当因果関係ある損害ということができるものの、このうち、返品
送料について、少なくとも前記ア認定の数量の返品についての送料である以上、相
応の金額に達することは推認するに難くないものの、当裁判所からその算出根拠と
なる書証の提出を求められながら、原告において合計3万9680円の返品送料を
示す書証(甲23の1及び2)を提出するにとどまる点を考慮して、これを控えめ
に算定し、原告主張金額の3分の2をもって相当と認める。以上の点に関する損害
の合計金額は次式のとおりである。
1559520+150000×2/3+302400=1961920
(2) ネーム張替のための外注費 42万円
ア 証拠(甲17の1ないし3、20)によれば、争点2で判示した被告の
不法行為により原告が返品を受けた商品のうち再度販売に付すことが可能なものに
ついては、「Q N'sMODE」のネームを張り替える取引上の必要が生じ、この
張替作業を、4人の者(時給950円1人、850円2人、不明1人)に外注し、
これら4人は、週約48時間の作業を行い、約3週間で同作業を終えたことが認め
られる。
イ 前記認定の事実によれば、ネーム張替のための外注費も相当因果関係あ
る損害であることは明らかであるものの、その算定の基礎となる具体的数値を前記
以上に詳らかにしえない本件においては、これを控え目に算定し、次式の限度をも
って相当と認める。
(950+850+850+850)×48×2.5=420000
(3) 値引販売による損害 126万円((880-280)×2100)
ア 証拠(甲18ないし20)によれば、争点2で判示した被告の不法行為
により、原告は、発注先の中国工場から問題視されたネーム部分を張り替えた商品
を遅れて受領したため、値引(この点については、原告は損害として主張しない旨
を明らかにしている。)等の販売努力を尽くしたものの、サンダルという夏季に需
要が集中する商品の性質上、季節遅れや納期遅れを理由として、当該販売シーズン
で完売するには至らず、合計2100足(1足当たり880円)を次期販売シーズ
ンにおいて1足当たり280円に値引した上で販売せざるを得なくなったことが認
められる。
イ 前記認定の事実によれば、原告主張の値引相当額は相当因果関係ある損
害であり、その具体的な損害額も、他に特段の反証のない本件においては、原告主
張額をもって相当と認める。
(4) 弁護士費用及び弁理士費用 35万円
 本件事案の難易、請求額、認容額、その他諸般の事情を考慮し、前記金額
をもって相当と認める。
(5) 合計 399万1920円(1961920+420000+1260000+350000)
第4 結論
 以上によれば、原告の請求は上記の限度で理由があり、被告の請求は、その
余の点について判断するまでもなく、いずれも理由がない(訴訟費用の負担につき
民訴法64条ただし書)。
 大阪地方裁判所第21民事部
        裁判長裁判官    小  松  一  雄
           裁判官 中  平     健
  裁判官 田  中  秀  幸
別紙
標章目録   登録商標目録 

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