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昭和61(行ツ)160審決取消

判決文PDF

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裁判所 最高裁判所第二小法廷
裁判年月日 平成1年11月10日
事件種別 民事
原審 昭和59(行ケ)285 (昭和61年5月29日)
法令 特許権
キーワード 刊行物4回
新規性1回
主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。
判示事項 発明の公開特許公報への掲載と特許法三〇条一項にいう刊行物への発表
事件の概要 特許出願した発明が内外の公開特許公報に掲載されることは、特許法三〇条一項にいう「刊行物に発表」することには該当しない。

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判決文

         主    文
     本件上告を棄却する。
     上告費用は上告人の負担とする。
         理    由
 上告代理人湯浅恭三、同大場正成、同酒井正之、同社本一夫の上告理由について
 特許を受ける権利を有する者が、特定の発明について特許出願した結果、その発
明が公開特許公報に掲載されることは、特許法三〇条一項にいう「刊行物に発表」
することには該当しないものと解するのが相当である。けだし、同法二九条一項の
いわゆる新規性喪失に関する規定の例外規定である同法三〇条一項にいう「刊行物
に発表」するとは、特許を受ける権利を有する者が自ら主体的に刊行物に発表した
場合を指称するものというべきところ、公開特許公報は、特許を受ける権利を有す
る者が特許出願をしたことにより、特許庁長官が手続の一環として同法六五条の二
の規定に基づき出願にかかる発明を掲載して刊行するものであるから、これによっ
て特許を受ける権利を有する者が自ら主体的に当該発明を刊行物に発表したものと
いうことができないからである。そして、この理は、外国における公開特許公報で
あっても異なるところはない。
 したがって、原判決は結論において是認することができ、原判決に所論の違法は
ない。論旨は、採用することができない。
 よって、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官
全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
     最高裁判所第二小法廷
         裁判長裁判官    島   谷   六   郎
            裁判官    牧       圭   次
            裁判官    藤   島       昭
            裁判官    香   川   保   一
            裁判官    奧   野   久   之

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