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平成29(ネ)10030損害賠償請求控訴事件

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裁判所 控訴棄却 知的財産高等裁判所 東京地方裁判所
裁判年月日 平成29年6月28日
事件種別 民事
当事者 控訴人株式会社イー・ピー・ルーム
被控訴人
法令 特許権
民事訴訟法23条1項6号1回
民事訴訟法258条1項1回
キーワード 損害賠償3回
主文 1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
事件の概要 請求の原因は,原判決別紙訴状の写し記載のとおりであるから,これを引用す る。控訴人の当審における主張は,別紙控訴状写しの「控訴の理由」記載のとおり である。

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判決文

平成29年6月28日判決言渡
平成29年(ネ)第10030号 損害賠償請求控訴事件
(原審・東京地方裁判所平成28年(ワ)第43355号)
判 決
控 訴 人 株式会社イー・ピー・ルーム
被 控 訴 人 国
主 文
1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
事 実 及び 理 由
第1 控訴の趣旨
別紙控訴状写しの「控訴の趣旨」記載のとおりであり,要するに,控訴人が有し
ていた特許第2640694号の特許につき特許庁がした異議の決定(平成13年
7月4日付け,以下「本件決定」という。)が違法であると主張して,本件訴えを
却下した原判決を取り消した上で,被控訴人は,控訴人に対し,国家賠償法1条1
項に基づき損害賠償金の一部200万円及びこれに対する平成28年12月23日
から支払済みまで年5%の割合による遅延損害金を支払え,との判決を求めるもの
と解される。
第2 控訴人の主張
請求の原因は,原判決別紙訴状の写し記載のとおりであるから,これを引用す
る。控訴人の当審における主張は,別紙控訴状写しの「控訴の理由」記載のとおり
である。
第3 当裁判所の判断
1 当裁判所も,本件訴えは,控訴人が本件訴え提起前に提起し,確定した多数
の前訴(以下「本件各前訴」という。)の実質的蒸し返しであり,訴権の濫用に当
たり,かつ,訴訟上の信義則に反する不適法なもので,その不備を補正することが
できないものであると判断する。その理由は,原判決の「事実及び理由」の2記載
(原判決1頁19行目冒頭から2頁2行目末尾まで)のとおりであるから,これを
引用する。
これに対し,控訴人は,本件各前訴の判決はいずれも請求の原因についての裁判
を脱漏したものであり,脱漏した裁判所に係属して終了していないなどと主張す
る。しかしながら,仮に,本件各前訴における請求の一部について裁判の脱漏があ
るとすれば,当該脱漏部分については,なおその裁判所に係属するのであるから
(民事訴訟法258条1項),裁判の脱漏に係る部分につき別訴を提起することは
いずれにせよ不適法である。そして,控訴人は,本件各前訴において,本件決定が
違法であることを理由とする損害賠償請求を繰り返しているのであるから(控訴人
の主張によっても確定した判決が存在することが窺われる。),本訴は,前訴の実
質的蒸し返しであり,信義則に反し,かつ,訴権の濫用といわざるを得ない。した
がって,控訴人の上記主張は採用することができない。
なお,控訴人は,原審の裁判官らが原判決をした行為は職権濫用罪(刑法193
条)に当たるから,原判決は取り消されるべきである旨主張するけれども,原判決
をしたことが直ちに職権濫用罪に当たるものということはできない。
また,控訴人は,原審の裁判体が,平成28年(ワ)第37921号事件の判決
をした裁判体と同一であることが,民事訴訟法23条1項6号の除斥事由等に当た
るから,原判決は取り消されるべきであると主張する。しかしながら,同号が定め
る「前審」の裁判への関与とは,当該事件の直接又は間接の下級審の裁判に関与し
たことをいうところ,控訴人が指摘する判決は地方裁判所が第一審として判断した
ものであり,その担当裁判官が当該事件の下級審の裁判に関与することはあり得な
いから,控訴人の主張はその前提を欠くものである。
控訴人は,その他縷々主張するが,いずれも上記認定,判断を左右するものでは
ない。
2 よって,本件訴えを却下した原判決は相当であり,本件控訴は明らかに理由
がないものであるから,口頭弁論を経ないでこれを棄却することとして(最高裁昭
和57年(オ)第541号同年10月19日第三小法廷判決・裁判集民事第137
号391頁参照),主文のとおり判決する。
知的財産高等裁判所第1部
裁判長裁判官
清 水 節
裁判官
中 島 基 至
裁判官
岡 田 慎 吾

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