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平成30(ネ)10046承継参加申立控訴事件

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裁判所 控訴棄却 知的財産高等裁判所 東京地方裁判所
裁判年月日 平成31年2月14日
事件種別 民事
当事者 控訴人NSENSE株式会社金慶幸
被控訴人株式会社オカムラホールディ
法令 特許権
特許法74条1項2回
キーワード 特許権40回
ライセンス2回
許諾1回
主文 1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
事件の概要 1 本件は,控訴人が,原判決別紙特許権目録記載1記載の特許(以下「本件特 許1」といい,本件特許1に係る特許権を「本件特許権1」という。),同目録記 載2の特許(以下「本件特許2」といい,本件特許2に係る特許権を「本件特許権 2」という。)及び同目録記載3の特許(以下「本件特許3」といい,本件特許3 に係る特許権を「本件特許権3」という。また,本件特許1~3を併せて「本件各 特許」といい,本件特許権1~3を併せて「本件各特許権」という。)に係る各発 明についての特許を受ける権利を譲り受けたが,本件各特許は,控訴人に無断で, 第三者によって出願されたとして,本件各特許の現在の登録名義人である被控訴人 に対し,特許法74条1項に基づき,本件各特許権についての移転登録手続を求め ている事案である。

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判決文

平成31年2月14日判決言渡
平成30年(ネ)第10046号承継参加申立控訴事件(原審 東京地方裁判所平
成30年(ワ)第7906号)
口頭弁論終結日 平成30年11月14日
判 決

控訴人 NSENSE株式会社

同訴訟代理人弁護士 金 紀 彦
金 慶 幸

被控訴人 株式会社オカムラホールディ
ングス

同訴訟代理人弁護士 飯 島 歩
真 鍋 怜 子
町 野 静
松 下 外
藤 田 知 美
村 上 友 紀
溝 上 武 尊
主 文
1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
事 実 及 び 理 由
第1 控訴の趣旨
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人は,控訴人に対し,原判決別紙特許権目録記載の各特許権につき,
特許法74条1項を原因とする移転登録手続をせよ。
第2 事案の概要
1 本件は,控訴人が,原判決別紙特許権目録記載1記載の特許(以下「本件特
許1」といい,本件特許1に係る特許権を「本件特許権1」という。),同目録記
載2の特許(以下「本件特許2」といい,本件特許2に係る特許権を「本件特許権
2」という。)及び同目録記載3の特許(以下「本件特許3」といい,本件特許3
に係る特許権を「本件特許権3」という。また,本件特許1~3を併せて「本件各
特許」といい,本件特許権1~3を併せて「本件各特許権」という。)に係る各発
明についての特許を受ける権利を譲り受けたが,本件各特許は,控訴人に無断で,
第三者によって出願されたとして,本件各特許の現在の登録名義人である被控訴人
に対し,特許法74条1項に基づき,本件各特許権についての移転登録手続を求め
ている事案である。
原審は,控訴人の請求を棄却したところ,控訴人が控訴を提起した。
なお,原審において,被控訴人が,原審の被告(以下「脱退被告」という。)か
ら本件各特許権を譲り受けたとして参加の申出をし,脱退被告は訴訟から脱退した。
2 前提事実(争いのない事実並びに後掲証拠及び弁論の全趣旨により認められ
る事実),争点及び争点に対する当事者の主張は,次のとおり補正するほかは,原
判決の事実及び理由欄の「第2 事案の概要等」2及び3並びに「第3 争点に対する当事
者の主張」に記載のとおりであるから,これを引用する。
(1) 原判決2頁9行目の「「本件発明1」という。」を「「本件発明1」とい
い,各請求項の発明を示すときは,末尾に当該請求項の番号を付して,「本件発明
1-1」などという。」に,11行目の「「本件発明2」という。」を「「本件発
明2」といい,各請求項の発明を示すときは,末尾に当該請求項の番号を付して,
「本件発明2-1」などという。」に,13行目から14行目にかけての「「本件
発明3」といい,本件発明1及び2と併せて」を「「本件発明3」といい,各請求
項の発明を示すときは,末尾に当該請求項の番号を付して,「本件発明3-1」な
どという。また,本件発明1~3を併せて」に,それぞれ改める。
(2) 原判決3頁4行目から5行目にかけての「「ARmeセカンドコンテンツ
機能」」の次に「(なお,同機能の本質は,複数コンテンツを順次,再生又は動作
させることができることにあり,合成表示は,再生又は動作の一つの表示方法であ
る。)」を,8行目の「「ARmeロケーションベース機能」」の次に「(なお,
同機能は,ある特定場所に行けば自動的にコンテンツが表示される機能であり,あ
る特定場所にいるかどうかは,GPSやBeaconの信号を使用して,現在の位
置座標からターゲット場所の座標の距離を算出することにより判定している。)」
を,12行目の「「ARmeナビゲーション機能」」の次に「(なお,同機能には,
目的地を自動で設定する機能も存在する。)」を,それぞれ加える。
(3) 原判決3頁15行目冒頭から17行目末尾までを次のとおり改める。
「イ(ア) ARme及びARnaviの具体的構成は,別紙「控訴人発明と本件特
許権1との構成要件の対比」,「控訴人発明と本件特許権2との構成要件の対比」
及び「控訴人発明と本件特許権3との構成要件の対比」のとおり,本件各発明と同
一である(同別紙の各対比表の「控訴人の発明内容」欄記載の発明を,以下「控訴
人発明」という。)。
ARme及びARnaviの具体的構成は,甲2,7~9,14,15,20,
21のほか,甲23以下の各証拠を併せると明らかになる。
(イ) 被控訴人の主張について
a 本件発明1について
被控訴人は,本件発明1は,起動情報として,状況に応じ,①画像情報,②位置
情報及び③識別情報を用いることに特徴があるが,甲23に記載された発明(以下
「甲23発明」という。)は,起動情報として,①画像情報を用いることを開示す
るに留まり,状況に応じて上記三つの情報を用いるとの技術的思想を開示していな
いと主張する。
しかし,控訴人は,甲23発明に係る特許(以下「甲23特許」という。)の出
願前から,画像情報だけでなく,位置情報を起動情報とすることを想起しており,
これを前提とした発明を行っていた。同発明を用いたサービスとして,控訴人は,
遅くとも平成25年中には,「いまドコ!!(imaDOCO)」というサービス
を開発し,他社に提案を行っていた(甲35)。同サービスは,GPS位置情報を
起動情報として,ARコンテンツを提供するものである。
また,起動情報として識別情報を用いる点については,控訴人は,遅くとも平成
26年12月10日には,GPS及びBeacon基板での開発を行っていた(甲
33,34)。
したがって,控訴人発明には,起動情報として,①画像情報,②位置情報及び③
識別情報を用いており,被控訴人の上記主張は理由がない。
b 本件発明2について
被控訴人は,本件発明2は,①「ターゲット場所」と携帯端末の現在位置との間
の距離と,②コンテンツ提供者が設定した条件の少なくとも二つを起動情報として
コンテンツ表示を行っているが,甲23発明が起動情報として用いているのは,画
像情報に留まると主張する。
しかし,控訴人発明には,AR認識方法の一つとして,位置基盤通知が含まれて
いた。これは,ある特定場所に行けば,自動的にコンテンツが表示される機能であ
り,ある特定場所にいるかどうかは,GPSやBeaconの信号を使用し,現在
の位置座標からターゲット場所の座標の距離を算出することにより判定している。
したがって,被控訴人の上記主張は理由がない。
c 本件発明3について
被控訴人は,本件発明3は,①ユーザを一つの場所に誘導するためのビデオコン
テンツと,②上記場所へのナビゲーション用コンテンツとを,シーケンシャルに提
供する情報処理装置に関するものであるが,甲23発明では,第1コンテンツと,
第2コンテンツの二つのコンテンツを保持するとの発明思想や,これらのコンテン
ツをシーケンシャルに表示する発明思想は開示されていないと主張する。
しかし,甲23発明においても,動画タイプ及びナビゲーションタイプのコンテ
ンツが表示できること,一つ以上のコンテンツを含む複数のコンテンツを表示する
ことができることが開示されている。なお,甲23の1の翻訳である甲23の2の
「前期の動画像DBに保存された特徴点の情報に対応する少なくとも一つ前期のメ
タデータを保存するメタデータDB」の部分は,「前期の動画像DBに保存された
特徴点の情報に対応する少なくとも一つ以上のメタデータを保存するメタデータD
B」の誤記である。
また,控訴人の社内マニュアル(甲37)においても,1:N関係のコンテンツ
表示ができることを明らかにしている上,その他の営業資料においても複数のコン
テンツを表示することができる点を明らかにしていた。
したがって,被控訴人の上記主張は理由がない。
ウ 甲23特許の出願の経緯等
(ア) 控訴人の従業員であるAは,平成22年4月頃,ARme及びARna
viを発明したが,その後,同人,控訴人代表者及び控訴人の従業員のBは,継続
的に改良を加え,平成23年7月から12月にかけて,本件3機能を開発し,AR
me及びARnaviをアップデートした。
このような中で,控訴人は,上記発明について,韓国において特許出願をするこ
ととし,Aにおいて,平成24年2月13日,社内での検討と弁理士への相談資料
として使用するために,その時点までの発明内容を整理した文書を作成した(甲3
1,32)。
(イ) 控訴人は,社内での検討,弁理士との相談を経て,上記発明のうちの一
部について特許出願をすることとし,平成24年7月11日,甲23特許の出願を
した(甲23)。
(ウ) その後も,A,控訴人代表者及びBは,ARme及びARnaviの改
良を進めた。
(エ) 以上のとおり,控訴人発明は甲23発明の範囲に留まるものではない。
エ 控訴人と脱退被告との取引の経緯
控訴人は,脱退被告に対し,ARmeの紹介資料を発送し(甲38,39),数
回の打ち合わせを経た後,控訴人及び脱退被告は,平成26年1月24日付けで
「販売代理店基本契約」(甲10)及び「ARmeシリーズソフトウェアライセン
ス契約書並びにロイヤリティ契約書」(甲11)を,同年3月3日付けで「ARm
ePROソフトウェア保守契約」(甲12)をそれぞれ締結し,ARmeとARn
aviの使用を許諾し,以後,脱退被告は,上記ソフトウェアを使用していた。
控訴人は,脱退被告に対し,同月5日,本件3機能を紹介する資料を送付し(甲
13~15),同年8月5日には,本件3機能の追加工程表,ARnavi標準機
能仕様書,システム概要図を送付し(甲40~43),さらに,同年9月初旬頃,
本件3機能の資料を提供し,その説明をした。
脱退被告は,同年11月6日,控訴人に対し,本件3機能の注文をしたため(甲
16),控訴人は,ARmeとARnaviを統合したARvenusを開発し,
脱退被告に納品した(甲24~27)。」
(4) 原判決3頁23行目冒頭に「(1)」を,25行目の「C」の次に「(以下
「C」という。)」をそれぞれ加え,4頁3行目末尾の次に行を改めて次のとおり
加える。
「(2) 本件各発明と甲23発明の対比
ア 本件発明1と甲23発明
(ア) 本件発明1の概要
本件発明1は,携帯端末装置へのコンテンツ提供の技術分野において,従来の技
術では「目的地は位置の名称や位置情報であり目的地が有する属性が誘導方法に反
映されない」(甲4の【0004】)との課題が存在したところ,その解決を目的と
するものである。
本件発明1-1は,携帯端末の①画像情報,②位置情報及び③近距離通信発信機
から受信した近距離通信番号の識別情報と,ユーザを目的地に誘導するためのAR
コンテンツを関連付けた上で,前記画像情報,前記位置情報,前記識別情報の順の
変化に応じて,適したARコンテンツを携帯端末上に表示する情報処理装置の発明
である。
本件発明1-2から1-8は,本件発明1-1の従属項であり,本件発明1-1
の内容を前提としている。
また,本件発明1-9は情報処理方法の発明,本件発明1-10は情報処理プロ
グラムの発明,本件発明1-11は携帯端末装置の発明,本件発明1-12は制御
用プログラムの発明,本件発明1-13は情報処理システムの発明であるが,携帯
端末の識別情報とARコンテンツを関連付けた上で,画像情報,位置情報,識別情
報の順の変化に応じて適したARコンテンツを携帯端末上に表示することを目的と
する点では本件発明1-1と共通している。
(イ) 対比
別紙「控訴人発明と本件特許権1との構成要件の対比」の対比表に対する被控訴
人の認否反論は別紙1の表に記載のとおりであり,甲23発明が本件発明1を開示
したものとは認められない。
概要を述べると,本件発明1は,ARコンテンツの提供処理を起動するための情
報(以下「起動情報」という。)として,状況に応じ,①画像情報,②位置情報及
び③識別情報を用いることに特徴がある。これに対して,甲23発明は,起動情報
として,①画像情報を用いることを開示するに留まり,状況に応じて上記三つの情
報を用いるとの技術的思想を開示していない。
イ 本件発明2と甲23発明
(ア) 本件発明2の概要
本件発明2は,携帯端末装置へのコンテンツ提供の技術分野において,従来の技
術では「携帯端末のカメラで撮影した撮像画像をコンテンツ配信のトリガとし,提
供するコンテンツ内容を選択するので,携帯端末装置を携帯するユーザを効率的に
誘導することができない」(甲5の【0004】)との課題が存在したところ,その
解決を目的とするものである。
本件発明2-1は,①エンドユーザの誘導を希望する場所(ターゲット場所)に,
エンドユーザの携帯端末(スマートフォン等)が一定距離近づいた場合であって,
かつ,②予め設定された一定の条件を満たした場合に,ターゲット場所に対応する
ものとして登録されたARコンテンツを,携帯端末に表示する情報処理装置の発明
である。同発明は,①「ターゲット場所」と携帯端末の現在位置との間の距離と,
②コンテンツ提供者が設定した条件の少なくとも二つを基準としてコンテンツ表示
を行っている。
本件発明2-2から2-9は本件発明2-1の従属項であり,本件発明2-1の
内容を前提としている。
本件発明2―10は情報処理プログラムの発明,本件発明2―11は携帯端末装
置の発明,本件発明2―12は制御用プログラムの発明,本件発明2―13は情報
処理システムの発明であるが,その内容は本件発明2―1と同様である。
(イ) 対比
別紙「控訴人発明と本件特許権2との構成要件の対比」の対比表に対する被控訴
人の認否反論は別紙2の表に記載のとおりであり,甲23発明が本件発明2を開示
したものとは認められない。
概要を述べると,本件発明2は,①「ターゲット場所」と携帯端末の現在位置と
の間の距離と,②コンテンツ提供者が設定した条件の少なくとも二つを起動情報と
してコンテンツ表示を行っている。
これに対して,甲23発明が起動情報として用いているのは,画像情報に留まる。
ウ 本件発明3と甲23発明
(ア) 本件発明3の概要
本件発明3は,携帯端末装置へのコンテンツ提供の技術分野において,従来の技
術では「ユーザに対して一つのコンテンツしか提供できないので,マーケッティグ
における動線に沿うシナリオに従ってユーザを積極的に誘導することができなかっ
た」(甲6の【0004】)との課題が存在したところ,その解決を目的とするもの
である。
本件発明3-1は,携帯端末装置がARコンテンツの起動情報を受信した場合,
①ユーザを一つの場所に誘導するためのビデオコンテンツと,②上記場所へのナビ
ゲーション用コンテンツとを,シーケンシャルに(連続して)提供する情報処理装
置に関するものである。
本件発明3-2から3-5は本件発明3-1の従属項であり,本件発明3-1の
内容を前提としている。
本件発明3-6は情報処理方法の発明,本件発明3-7は情報処理プログラムの
発明,本件発明3-8は携帯端末装置の発明,本件発明3-9は携帯端末装置の制
御方法の発明,本件発明3-10は情報処理プログラムの発明,本件発明3-11
は情報処理システムの発明であるが,その内容は本件発明3-1と同様である。
(イ) 対比
別紙「控訴人発明と本件特許権3との構成要件の対比」の対比表に対する被控訴
人の認否反論は別紙3の表に記載のとおりであり,甲23発明が本件発明3を開示
したものとは認められない。
概要を述べると,本件発明3は,①ユーザを一つの場所に誘導するためのビデオ
コンテンツと,②上記場所へのナビゲーション用コンテンツとを,シーケンシャル
に(連続して)提供する情報処理装置に関するものである。
これに対して,甲23発明では,第1コンテンツと,第2コンテンツの二つのコ
ンテンツを保持するとの発明思想や,これらのコンテンツをシーケンシャルに表示
する発明思想は開示されていない。
(3) 本件各特許の出願に至る経緯
ア 脱退被告の従業員であったCは,平成25年6月ころ,拡張現実(AR)
と地図情報を組み合わせたコンテンツサービスにかかる本件各発明をし,その後,
その特許を受ける権利を脱退被告に譲渡した。
脱退被告は,本件各発明に係るシステムを実装するに当たり,基本となるパッケ
ージソフトウェアとして,控訴人のARmeを選定し,平成26年1月24日,控
訴人との間に「販売代理店基本契約書」(甲10) 「
,「ARme」シリーズ ソフト
ウェアライセンス契約書 並びにロイヤルティ契約書」(甲11)を締結した。こ
の時点における脱退被告と控訴人との実質的関係は,共同して事業を推進するパー
トナーであった。
上記各契約締結後,脱退被告は,控訴人とも協議の上,平成26年5月13日,
上記コンテンツサービスの開発資金を獲得するために,東京都に対し,「中小企
業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業」に基づく補助金の申請を
行った(丙4)。同補助金の申請に際しては,開発受託費を得ることとなる控訴人
も積極的に協力し,資料作りなどの協力をした。補助金申請書類の一つである事業
計画書(甲29)に「ARme」という商品名や控訴人が作成した資料が用いられ
ているのはこのような事情によるものであり,控訴人としても,自社商品である
「ARme」を普及させる上で,申請に積極的に協力する強い動機付けがあった。
さらに,脱退被告は,上記サービスについて特許出願を進めるとともに,その実
装のため,同年11月6日,ARmeのアドオンとして,脱退被告が指示した仕様
に基づき,ナビゲーション機能,ロケーションベース機能及びセカンドコンテンツ
機能の実装を行わせた(甲16)。
イ 脱退被告は,Cを通じ,平成27年4月ころ,弁理士に本件各発明の特
許出願について相談し,その後数次の打合せを経て,同年6月22日(甲5,甲6)
及び同年12月28日(甲4)に,それぞれ,脱退被告を出願人として,本件各特
許の出願をした。
ウ 以上の経緯に照らすと,脱退被告は,自ら特許を受ける権利を有する発
明について特許出願をし,同出願に対して本件各特許を受けたものであって,冒認
出願ではない。」
第3 当裁判所の判断
1 本件各発明の内容
(1) 本件発明1について
ア 本件特許1の特許公報(甲4)には,別紙「特許公報の記載」記載1の
とおりの記載がある。
イ 上記アの記載によると,本件発明1は,目的地の属性(提供するサービ
スの内容,商品,催し物,周囲の環境など)が誘導方法に反映されないことを課題
とし,同課題を,近距離通信信号の識別情報とコンテンツとを関連付けておくこと
により解決しているものと認められる。
そして,本件発明1は,上記の課題解決手段のほかに,「前記画像情報,前記位
置情報,前記識別情報の順の変化に応じて,複数の,前記ユーザを誘導するための
コンテンツを前記携帯端末装置に提供する」こと(携帯端末の動作として見た場合
は,「前記画像情報,前記位置情報,前記識別情報の順の送信に応じて,複数の,
前記ユーザを誘導するためのコンテンツを前記情報処理装置から受信する」こと)
を共通の構成として具備しているものと認められる(この共通の構成を以下「共通
構成1」という。。

(2) 本件発明2について
ア 本件特許2の特許公報(甲5)には,別紙「特許公報の記載」記載2のと
おりの記載がある。
イ 上記アの記載によると,本件発明2は,携帯端末のカメラで撮影した撮像
画像をコンテンツ配信のトリガとし,提供するコンテンツ内容を選択する従来技術
では,携帯端末装置を携帯するユーザを効率的に誘導することができないという課
題があったため,同課題を解決するために,第1起動情報に加えて少なくとも一つ
の第2起動情報をも考慮してコンテンツを携帯端末装置に提供する構成を採用した
ものと認められる。
そして,本件発明2は,上記の課題解決手段のほかに,「前記現在位置が少なく
とも一つのターゲット場所から所定距離内であることを判定する」こと,「前記所
定距離内であることを判定した場合に,前記第2起動情報を設定する」こと及び
「前記第2起動情報を受信したことを判定した場合に,前記コンテンツ保持手段に
保持された前記コンテンツを前記携帯端末装置に提供する」こと(携帯端末の動作
として見た場合は,「前記現在位置が少なくとも一つのターゲット場所から所定距
離内であることが判定された場合に前記情報処理装置により設定された,前記コン
テンツ提供処理を起動するための第2起動情報を取得して,前記情報処理装置に送
信する」こと及び「前記第2起動情報の送信に応答して前記情報処理装置からコン
テンツが提供される」こと)を共通の構成として具備しているものと認められる
(この共通の構成を以下「共通構成2」という。 。

(3) 本件発明3について
ア 本件特許3の特許公報(甲6)には,別紙「特許公報の記載」記載3のと
おりの記載がある。
イ 上記アの記載によると,本件発明3は,マーケッティグにおける動線に沿
うシナリオに従ってユーザを積極的に誘導するという課題を解決するために,コン
テンツの提供処理を起動するための起動情報111(建築物や風景などの登録画像)
と,少なくとも二つのコンテンツ112(建築物や風景のプロモーションビデオと
建築物や風景を目的地としたナビゲーション)とを関連付けて保持し,起動情報1
11を受信したことを判定した場合に,少なくとも二つのコンテンツ112をシー
ケンシャルに携帯端末装置120に提供することとし,その具体的構成として,
「前記起動情報を受信したことを判定した場合に,前記第1コンテンツを前記携帯
端末装置に提供して再生された後,シーケンシャルに前記第2コンテンツを前記携
帯端末装置に提供する」こと及び「前記第1コンテンツおよび前記第2コンテンツ
は,前記携帯端末装置を携帯するユーザを一つの場所に誘導するためのコンテンツ
であって,前記第1コンテンツは,前記一つの場所を紹介するビデオコンテンツで
あり,前記第2コンテンツは,前記一つの場所へのナビゲーション用コンテンツで
ある」という構成(携帯端末の動作として見た場合は,「前記起動情報を受信した
ことが判定された場合に,前記起動情報と関連付けて保持された第1コンテンツを
前記携帯端末装置に提供して再生された後,シーケンシャルに第2コンテンツを前
記携帯端末装置に提供する」こと及び「前記第1コンテンツおよび前記第2コンテ
ンツは,前記携帯端末装置を携帯するユーザを一つの場所に誘導するためのコンテ
ンツであって,前記第1コンテンツは,前記一つの場所を紹介するビデオコンテン
ツであり,前記第2コンテンツは,前記一つの場所へのナビゲーション用コンテン
ツである」という構成)を採用したものと認められる(この共通の構成を以下「共
通構成3」という。。

2 本件各発明の内容は前記1のとおりであるが,本件各発明が控訴人の従業員
によって発明されたと認めることができるかについて,以下検討する。
(1) 本件発明1について
ア 本件発明1と控訴人発明とを対比する。
(ア) 本件発明1と対応する控訴人発明は,別紙「控訴人発明と本件特許権
1との構成要件の対比」の対比表の「控訴人の発明内容」欄記載の発明であるとこ
ろ,同記載によると,控訴人発明が共通構成1を具備していないことは明らかであ
る。
すなわち,共通構成1の構成は,別紙「控訴人発明と本件特許権1との構成要件
の対比」の対比表の「請求項の内容」欄のうち,「請求項1」の上から3番目及び
4番目の欄,「請求項2」の欄,「請求項3,請求項4」の欄,「請求項3」の欄、
「請求項5」の欄、「請求項6」の欄,「請求項7」の上から2番目の欄,「請求項
8」の欄,「請求項9」の上から3番目の欄,「請求項10」の欄,「請求項11」
の上から2番目の欄,「請求項12」の欄,「請求項13」の上から2番目の欄に記
載されているが,同構成に対応する「控訴人の発明内容」欄に記載された構成は,
共通構成1の「前記画像情報,前記位置情報,前記識別情報の順の変化に応じて,
複数の,前記ユーザを誘導するためのコンテンツを前記携帯端末装置に提供する」
こと(「前記画像情報,前記位置情報,前記識別情報の順の送信に応じて,複数の,
前記ユーザを誘導するためのコンテンツを前記情報処理装置から受信する」こと)
と同一でないことは明らかである。また,上記対比表の「控訴人の発明内容」欄の
その他の欄の記載に係る構成中に,共通構成1と同一の構成が存在すると認めるこ
ともできない。
(イ) 控訴人は,控訴人発明は,起動情報として,①画像情報,②位置情報
及び③識別情報を用いている旨主張する。
しかし,共通構成1は,起動情報として,上記の三つの情報を含むというだけで
はなく,これらの三つの情報の順の変化に応じて,複数のコンテンツを提供すると
いう構成であるから,控訴人の上記主張を踏まえて控訴人発明の構成を特定したと
しても,控訴人発明の構成は,共通構成1と同一であるとはいえない。
イ 前記アのとおり,控訴人発明の構成は,本件発明1の構成と異なるので
あるから,その余の点を検討するまでもなく,本件発明1は,控訴人の従業員に
よって発明されたと認めることはできない。
(2) 本件発明2について
ア 本件発明2と控訴人発明とを対比する。
本件発明2と対応する控訴人発明は,別紙「控訴人発明と本件特許権2との構成
要件の対比」の対比表の「控訴人の発明内容」欄記載の発明であるところ,同記載
によると,控訴人発明が共通構成2を具備していないことは明らかである。
すなわち,共通構成2の構成は,別紙「控訴人発明と本件特許権1との構成要件
の対比」の対比表の「請求項の内容」欄のうち,「請求項1」の上から5番目及び
6番目の欄(なお,「請求項1」の欄には,本件発明2-1の構成要件のうち「前
記第1情報判定手段が前記所定距離内であることを判定した場合に,前記第2起動
情報を設定する第2情報設定手段」の構成が記載されていない。 ,
) 「請求項2」の
上から2番目の欄,「請求項3」~「請求項10」の各欄,「請求項11」の上から
2番目及び3番目の欄,「請求項12」の欄,「請求項13」の欄に記載されている
が,同構成に対応する「控訴人の発明内容」欄に記載された構成は,共通構成2の
「前記現在位置が少なくとも一つのターゲット場所から所定距離内であることを判
定する」こと,「前記所定距離内であることを判定した場合に,前記第2起動情報
を設定する」こと及び「前記第2起動情報を受信したことを判定した場合に,前記
コンテンツ保持手段に保持された前記コンテンツを前記携帯端末装置に提供する」
こと(「前記現在位置が少なくとも一つのターゲット場所から所定距離内であるこ
とが判定された場合に前記情報処理装置により設定された,前記コンテンツ提供処
理を起動するための第2起動情報を取得して,前記情報処理装置に送信する」こと
及び「前記第2起動情報の送信に応答して前記情報処理装置からコンテンツが提供
される」こと)と同一でないことは明らかである。
また,上記対比表の「控訴人の発明内容」欄のその他の欄の記載に係る構成中に,
共通構成2と同一の構成が存在すると認めることもできない。
この点,控訴人が主張するARmeロケーションベース機能は,特定の場所に行
けば自動的にコンテンツが表示されるというものであるが,共通構成2は,現在位
置が所定距離内であることを判定した場合に,「前記第2起動情報を設定する」こ
と,及び,「前記第2起動情報を受信したことを判定した場合に」,コンテンツを提
供するものであって,単に,コンテンツの表示条件を設定し,ある特定場所に行け
ば自動的にコンテンツが表示されるにとどまるものではないから,控訴人主張に係
る上記のARmeロケーションベース機能は,共通構成2と同一とは認められない。
イ 前記アのとおり,控訴人発明の構成は,本件発明2の構成と異なるので
あるから,その余の点を検討するまでもなく,本件発明2は,控訴人の従業員に
よって発明されたと認めることはできない。
(3) 本件発明3について
ア 本件発明3と控訴人発明とを対比する。
(ア) 本件発明3と対応する控訴人発明は,別紙「控訴人発明と本件特許権
3との構成要件の対比」の対比表の「控訴人の発明内容」欄記載の発明であるとこ
ろ,同記載によると,控訴人発明が共通構成3を具備していないことは明らかであ
る。
すなわち,共通構成3の構成は,別紙「控訴人発明と本件特許権3との構成要件
の対比」の対比表の「請求項の内容」欄のうち,「請求項1」の上から3番目の欄,
「請求項2」~「請求項11」の各欄に記載されているが,同構成に対応する「控
訴人の発明内容」欄に記載された構成は,共通構成3の情報処理装置の動作として
見た場合は,「前記起動情報を受信したことを判定した場合に,前記第1コンテン
ツを前記携帯端末装置に提供して再生された後,シーケンシャルに前記第2コンテ
ンツを前記携帯端末装置に提供する」こと及び「前記第1コンテンツおよび前記第
2コンテンツは,前記携帯端末装置を携帯するユーザを一つの場所に誘導するため
のコンテンツであって,前記第1コンテンツは,前記一つの場所を紹介するビデオ
コンテンツであり,前記第2コンテンツは,前記一つの場所へのナビゲーション用
コンテンツである」という構成(「前記起動情報を受信したことが判定された場合
に,前記起動情報と関連付けて保持された第1コンテンツを前記携帯端末装置に提
供して再生された後,シーケンシャルに第2コンテンツを前記携帯端末装置に提供
する」こと及び「前記第1コンテンツおよび前記第2コンテンツは,前記携帯端末
装置を携帯するユーザを一つの場所に誘導するためのコンテンツであって,前記第
1コンテンツは,前記一つの場所を紹介するビデオコンテンツであり,前記第2コ
ンテンツは,前記一つの場所へのナビゲーション用コンテンツである」という構成)
と同一でないことは明らかである。
また,上記対比表の「控訴人の発明内容」欄のその他の欄の記載に係る構成中に,
共通構成3と同一の構成が存在すると認めることもできない。
この点,控訴人が主張するARmeセカンドコンテンツ機能は,複数のコンテン
ツを連続して,再生させることもできるというものであるが,共通構成3は,連続
して再生させるコンテンツのうち,先に再生させるコンテンツは場所を紹介するビ
デオコンテンツであり,後に再生させるコンテンツはその場所へのナビゲーション
とする構成であるところ,上記のARmeセカンドコンテンツ機能においては,先
に再生させるコンテンツと後に再生させるコンテンツの内容についての上記の特定
はされていないから,控訴人主張に係る上記のARmeセカンドコンテンツ機能は,
共通構成3と同一とは認められない。
(イ) 控訴人は,甲23発明においても,動画タイプ及びナビゲーションタ
イプのコンテンツが表示できること,一つ以上のコンテンツを含む複数のコンテン
ツを表示することができることが開示されている,控訴人の社内マニュアル(甲3
7)においても,1:N関係のコンテンツ表示ができることを明らかにしていると
主張する。
しかし,共通構成3は,携帯端末装置において第1コンテンツが再生された後に,
シーケンシャルに第2コンテンツが携帯端末装置に提供される構成であり,単に,
一つの携帯端末装置に動画タイプ及びナビゲーションタイプのコンテンツが提供さ
れ,表示されるというものではない。また,1:N関係のコンテンツ表示は,必ず
しも,複数のコンテンツをシーケンシャルに表示することを意味するものではない
(なお,甲37の1:Nは,複数のコンテンツのうち,表示するコンテンツ等をリ
スト等で選ぶものであると認められる。。

したがって,控訴人の上記主張を踏まえて控訴人発明の構成を特定したとしても,
控訴人発明の構成は,共通構成3と同一であるとはいえない。
イ 前記アのとおり,控訴人発明の構成は,本件発明3の構成と異なるので
あるから,その余の点を検討するまでもなく,本件発明3は,控訴人の従業員に
よって発明されたと認めることはできない。
(4) 控訴人は,甲23の1の翻訳である甲23の2の「前期の動画像DBに保
存された特徴点の情報に対応する少なくとも一つ前期のメタデータを保存するメタ
データDB」の部分は,「前期の動画像DBに保存された特徴点の情報に対応する
少なくとも一つ以上のメタデータを保存するメタデータDB」の誤記であると主張
するところ,同主張を前提に,別紙「控訴人発明と本件特許権1との構成要件の対
比」,「控訴人発明と本件特許権2との構成要件の対比」及び「控訴人発明と本件
特許権3との構成要件の対比」の各対比表の「控訴人の発明内容」欄の記載を修正
し,同記載に基づき控訴人発明の構成を特定しても,前記(1)~(3)の判断は変わら
ない。
(5) なお,控訴人発明の構成についての控訴人の主張を離れて,控訴人が,控
訴人発明を立証するために提出した証拠(甲2,7~9,14,15,20,21,
23~27,30~37,39~43。枝番を含む。以下同じ。)を基に,控訴人
発明の構成を認定しても,上記の各証拠の中には,本件各特許の出願後に作成され
たもの(甲20,21,30)や本件各特許の出願前から同じ内容であったかどう
かが必ずしも明らかでないもの(甲2,7~9,13,24~27,31,33,
35,37,39~43)がある上,仮に,これらの証拠が本件各特許の出願前か
ら存したとしても,これらの証拠には,共通構成1~3が開示されているとは認め
られないし,甲23については,同証拠に記載された発明は,別紙「甲23発明の
内容」の2に記載のとおりであり,共通構成1~3の構成を具備しているとは認め
られないから,本件各発明を控訴人の従業員が発明したものと認めることはできな
い。
3 結 論
以上のとおり,原判決は結論において相当であって,本件控訴は理由がないから,
これを棄却することとして,主文のとおり判決する。
知的財産高等裁判所第2部


裁判長裁判官
森 義 之
裁判官
佐 野 信


裁判官
熊 谷 大 輔


【別紙】
控訴人発明と本件特許権1との構成要件の対比

1 本件特許権1に係る発明の構造
本件特許権1に係る発明の構造は以下のとおりである。

⑴ ターゲット情報とコンテンツ情報を関連付けて保持するステップ
① 位置情報とユーザを誘導するためのコンテンツを関連付けて保持
② 画像情報とユーザを誘導するためのコンテンツを関連付けて保持
③ 近距離通信信号の識別情報とユーザを誘導するためのコンテンツを関連
付けて保持

⑵ ターゲット情報を取得する情報受信ステップ
① 携帯端末装置が近距離通信発信機から受信した近距離通信信号の識別情

② 携帯端末装置が取得した位置情報
③ 携帯端末装置が撮像した画像情報

⑶ ターゲット情報に関連付けたコンテンツ情報を提供するステップ
① 画像情報、位置情報、識別情報の順の変化に応じて、複数のコンテンツを
提供する。

本発明で根本的に解決したい課題及び解決方法を整理すると、上記の⑴~⑶の
ように、携帯端末装置から位置情報や画像情報や識別情報で構成されるターゲッ

ト情報を取得し、ターゲット情報に関連付けたユーザを誘導するためのコンテン
ツを提供する仕組みになっている。この仕組みを具現するために下記の構造を提
示している。


甲4の図1(甲4第38頁)


2 本件特許権1と控訴人の発明との比較
控訴人においては、控訴人が韓国の特許庁に出願した「スマートフォン認識
画像を利用した関連動作を実行するシステム及び方法」(甲23)で、スマー
トフォンからターゲット情報を取得し、この情報を検索サーバーに送信し、検
索サーバーはターゲット情報とコンテンツ情報とを関連付けて保持し、スマー
トフォンからの検索リクエストに対し、検索を行なった後で対応するコンテン
ツ情報をユーザに提供する情報処理システムを発明した。
これはARme及びARnaviとして開発され、このソリューションをベ

ースに営業活動として脱退被告に提案した内容である。
控訴人の発明である「スマートフォン認識画像を利用した関連動作を実行す
るシステム及び方法」の代表図 1 を見ると、下記の構造になっている。
甲23の図1(甲23第30頁)


甲4の図と甲23の図を比較すると、以下のように対応する。
甲4の図の携帯端末装置(120)は、甲23の図のスマートフォン(110)
に対応する。
甲4の図の情報処理装置(100)、識別情報受信部(102)、コンテンツ
提供部(103)は、甲23の図のイメージ検索サーバー(140)に対応する。
甲4の図のコンテンツ保持部(101)の近距離通信信号の識別情報(111)
は、甲23の図の物イメージ DB(120)に対応する。
甲4の図のコンテンツ保持部(101)のユーザを誘導するためのコンテンツ
(112)は、甲23の図のメタデータ(130)に対応する。

3 対比表


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 位置情報とユーザを誘導するためのコ 1. ターゲット情報とコンテンツ情報
1 ンテンツとを関連付けて保持し、 を関連付けて保持する構造が一致
画像情報とユーザを誘導するためのコ する。
ンテンツとを関連付けて保持し、 2. 控訴人特許の請求項1、「前記の
近距離通信信号の識別情報とユーザを 物画像 DB に保存された特徴点の情
誘導するためのコンテンツとを関連付 報に対応する少なくとも一つ前記
けて保持するコンテンツ保持手段と、 のメタデータを保存するメタデー
タ DB;」に該当する

請求項 携帯端末装置が近距離通信信号発信機 1. 控訴人特許の請求項1、「搭載さ
1 から受信した近距離通信信号の識別情 れたカメラを利用して、物の画像
報を、前記携帯端末装置から受信する を認識して」と「前記スマートフ
識別情報受信手段と、 ォンから特徴点情報を受信し、」
前記携帯端末蔵置が取得した位置情報 に該当する
を、前記携帯端末装置から受信する位 2. 「携帯端末装置が近距離通信信号
置情報受信手段と、 発信機から受信した近距離通信信
前記携帯端末装置が撮像した画像情報 号の識別情報」は、一般的な開発
を、前記携帯端末装置から受信する画 者であれば、ターゲット情報の種
像情報受信手段と、 類を変更するなどで、容易に開発
できる。
3. 「携帯端末蔵置が取得した位置情
報」は、一般的な開発者であれ
ば、ターゲット情報の種類を変更
するなどで、容易に開発できる且

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

つ、控訴人は、ARVenus と言うパ
ッケージソリューションを営業す
る際に、「ARnavi」と言う機能と
の連動で、ターゲット情報として
位置情報を利用する機能を提案し
た。


請求項 前記画像情報、前記位置情報、前記識 1. 控訴人特許の請求項1、「ータを
1 別情報の順の変化に応じて、 読み出して、読み出したメタデー
タに対応してあらかじめ指定され
た動作のいずれかを選択して実行
して、」に該当する

請求項 複数の、前記ユーザを誘導するための 1. 控訴人特許の請求項1、「取得し
1 コンテンツを前記携帯端末装置に提供 た特徴点情報に対応する少なくと
するコンテンツ提供手段と、を備える も一つ前記のメタデータを前記メ
情報処理装置。 タデータ DB から検索して、〜前記
の動作情報にそれぞれ対応して、
画像が保存されたノードの URL、
商品を購入するための商品販売サ
イトの URL、ナビゲーションを実
行するための地図の緯度と経度の
情報を含むことを特徴とするスマ

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

ートフォンの認識画像を利用た関
連動作を実行システム。」に該当
する


請求項 前記識別情報に基づき提供される前記 1. 控訴人特許の請求項1、「前記の
2 ユーザを誘導するためのコンテンツ 動作については、〜ナビゲーショ
は、前記ユーザを構造物の垂直方向に ンを実行するための情報を含み、
誘導するコンテンツである、 前記付加情報は、〜ナビゲーショ
ンを実行するための地図の緯度と
経度の情報をむことを特徴とする
スマートフォンの認識画像を利用
した関連動作を実行システム。」
に該当する

請求項 ユーザの属性に対応する 1. ユーザの使用言語などを利用し
3 前記ユーザの属性は、前記ユーザの使 て、コンテンツを Localize するカ
請求項 用言語、前記ユーザの性別、前記ユー スタマイズが出来る事は、一般的
4 ザの年令、前記ユーザの履歴、およ な開発者であれば容易に考える事
び、前記ユーザの嗜好情報の少なくと ができる。
も 1 つを含む、請求項 3 に記載の情報 2. 控訴人は、ARVenus と言うのパッ
処理装置。 ケージソリューションを営業する
際に、上記、Localize するカスタ
マイズが出来る事を提案した。

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 前記コンテンツ提供手段は、前記ユー 1. 控訴人特許の請求項1、「前記メ
3 ザの属性に対応する前記ユーザを誘導 タデータは、前記スマートフォン
するためのコンテンツを前記携帯端末 で実行する動作についての情報を
装置に提供する、請求項 1 または 2 に 含んでいる動作情報および前記動
記載の情報処理装置。 作を実行するために必要な部が情
報で構成され、前記の動作につい
ては、画像表示、動画再生、商品
購入、ナビゲーションを実行する
ための情報を含み、前記付加情報
は、前記の動作情報にそれぞれ対
応して、画像が保存されたノード
の URL、商品を購入するための商
品販売サイトの URL、ナビゲーシ
ョンを実行するための地図の緯度
と経度の情報を含むことを特徴と
するスマートフォンの認識画像を
利用した関連動作を実行システ
ム。」に該当する
2. 控訴人は、ユーザを誘導するため
のコンテンツとして上記の付加情
報を記載したが、「前記の動作情
報は、画像表示、動画再生、商品
購入、ナビゲーションを実行する
ための情報を含み、前記付加情報
請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

は、前記動作情報にそれぞれ対応
する以上の画像が保存されてノー
ドの URL、商品を購入するための
商品販売サイトの URL、ナビゲー
ションを実行するための地図の上
もと経度の情報を含むように構成
することができる。 (前記の情報
に限定されず、拡張性があるとい
う言及は、請求項に上では不可で
発明の詳細な説明の部分で記載し
ました。)」とし、ユーザを誘導
するためのコンテンツの種類は限
られていない。


請求項 前記コンテンツ提供手段は、少なくと 1. 控訴人は、ユーザを誘導するため
5 も 2 つの前記ユーザを誘導するための のコンテンツの数も制限していな
コンテンツをシーケンスに前記携帯端 く、1つ以上の複数のコンテンツ
末装置に提供する、請求項 1 乃至 4 の を提供するように設計した。
いずれか 1 項に記載の情報処理装置。 2. 控訴人は、ARVenus と言うパッケ
ージソリューションを営業する際
に、「Second Contents」と言う機
能として、少なくとも 2 つのユー
ザを誘導するためのコンテンツを

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

シーケンスに提供する機能を提案
した。


請求項 前記コンテンツ提供手段による、前記 1. 一般的な Navigation の機能を説明
6 画像情報または前記位置情報に基づき している。
提供される前記ユーザを誘導するため 2. 控訴人特許の請求項1、「〜ナビ
のコンテンツは、前記ユーザを地図上 ゲーションを実行するための情報
で平面方向に誘導するコンテンツであ を含み、〜ナビゲーションを実行
る、請求項 1 乃至 5 のいずれか 1 項に するための地図の緯度と経度の情
記載の情報処理装置。 報を含むことを特徴とする〜」に
該当する
3. 控訴人は、ARVenus と言うパッケ
ージソリューションを営業する際
に、「画像情報または位置情報」
をターゲット情報とし、ユーザを
目的地まて案内する機能を提案し
た。
4. 特に、道案内をする機能は、既に
ARnavi と言うソリューションとし
て開発されていた。


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 受信した前記近距離通信信号の識別情 1. 控訴人は、ARme と言うシステム
7 報とユーザ識別情報とを対応付けて、 で、「受信した撮像情報から取り
受信履歴を蓄積する蓄積手段を、さら 出した特徴を検索した結果情報
に備え、 を、ユーザの識別情報と対応し
て、受信及び実行履歴として蓄積
する蓄積手段」を開発し、基本機
能として搭載していた。
2. 控訴人は、ARme の全機能を紹介し
た。
3. 「近距離通信信号の識別情報」
は、一般的な開発者であれば、撮
像情報からの識別情報から容易に
考える事ができる。

請求項 前記コンテンツ提供手段は、コンテン 1. 上記と同様
7 ツ提供の起動に関連付いたユーザ識別
情報に対応して、蓄積された前記受信
履歴に基づき選択された前記ユーザを
誘導するためのコンテンツを前記携帯
端末装置に提供する、請求項 1 乃至 6
のいずれか 1 項に記載の情報処理装
置。


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 前記ユーザを誘導するためのコンテン 1. 控訴人特許の請求項1、「前記メ
8 ツは、提供するサービスの内容を紹介 タデータは、前記スマートフォン
するコンテンツ、商品を紹介するコン で実行する動作についての情報を
テンツ、催し物を紹介したするコンテ 含んでいる動作情報および前記動
ンツ、誘導先を紹介のためのコンテン 作を実行するために必要な部が情
ツ、ユーザを誘導先に案内するコンテ 報で構成され、前記の動作につい
ンツ、誘導先または誘導先までの周囲 ては、画像表示、動画再生、商品
の環境を紹介するコンテンツ、を含 購入、ナビゲーションを実行する
む、請求項 1 乃至 7 のいずれか 1 項に ための情報を含み、前記付加情報
記載の情報処理装置。 は、前記の動作情報にそれぞれ対
応して、画像が保存されたノード
の URL、商品を購入するための商
品販売サイトの URL、ナビゲーシ
ョンを実行するための地図の緯度
と経度の情報を含むことを特徴と
するスマートフォンの認識画像を
利用した関連動作を実行システ
ム。」に該当する
2. 控訴人は、ユーザを誘導するため
のコンテンツとして上記の付加情
報を記載したが、「前記の動作情
報は、画像表示、動画再生、商品
購入、ナビゲーションを実行する
ための情報を含み、前記付加情報
請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

は、前記動作情報にそれぞれ対応
する以上の画像が保存されてノー
ドの URL、商品を購入するための
商品販売サイトの URL、ナビゲー
ションを実行するための地図の上
もと経度の情報を含むように構成
することができる。 (前記の情報
に限定されず、拡張性があるとい
う言及は、請求項に上では不可で
発明の詳細な説明の部分で記載し
ました。)」とし、ユーザを誘導
するためのコンテンツの種類は限
られていない。


請求項 携帯端末装置が近距離通信信号機から 1. 控訴人特許の請求項1、「搭載さ
9 受信した近距離通信信号の識別情報 れたカメラを利用して、物の画像
を、前記携帯端末装置から受信する識 を認識して」と「前記スマートフ
別情報受信ステップと、 ォンから特徴点情報を受信し、」
前記携帯端末装置が取得した位置情報 に該当する
を、前記携帯端末装置から受信する位 2. 控訴人特許の請求項 5、「前記画
置情報受信ステップと、 像検索サーバーが前記特徴点情報
を受信し、」に該当する


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

前記携帯端末装置が撮像した画像情報 3. 「携帯端末装置が近距離通信信号
を、前記携帯端末装置から受信する画 発信機から受信した近距離通信信
像情報受信ステップと、 号の識別情報」は、一般的な開発
者であれば、ターゲット情報の種
類を変更するなどで、容易に開発
できる。
4. 「携帯端末蔵置が取得した位置情
報」は、一般的な開発者であれ
ば、ターゲット情報の種類を変更
するなどで、容易に開発できる且
つ、控訴人は、ARVenus と言うパ
ッケージソリューションを営業す
る際に、「ARnavi」と言う機能と
の連動で、ターゲット情報として
位置情報を利用する機能を提案し
た。

請求項 位置情報とユーザを誘導するためのコ 1. 控訴人特許の請求項 5、「物事画
9 ンテンツとを関連付けて保持し、近距 像 DB に保存された特徴点の情報の
離通信信号の識別情報とユーザを誘導 中から、前記数 受信された特徴
するためのコンテンツとを関連付けて 点情報と一致する特徴点情報を取
保持するコンテンツ保持手段を参照し 得するステップと、」に該当する
て、


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 前記画像情報、前記位置情報、前記識 1. 控訴人特許の請求項 5、「前記画
9 別情報の順の変化に応じて、複数の、 像検索サーバーが前記マッチング
前記ユーザを誘導するためのコンテン された特徴点の情報に対応する少
ツを前記携帯端末装置に提供するコン なくとも一つ前記のメタデータを
テンツ提供ステップと、を含む情報処 メタデータ DB から検索し読み出す
理方法。 ステップ前記画像検索サーバーが
前記読み出したメタデータを、前
記スマートフォンに送信するステ
ップ;」に該当する

請求項 携帯端末装置が近距離通信信号機から 1. 上記、請求項 9 と同様
10 受信した近距離通信信号の識別情報
を、前記携帯端末装置から受信する識
別情報受信ステップと、前記携帯端末
装置が取得した位置情報を、前記携帯
端末装置から受信する位置情報受信ス
テップと、前記携帯端末装置が撮像し
た画像情報を、前記携帯端末装置から
受信する画像情報受信ステップと、位
置情報とユーザを誘導するためのコン
テンツと関連付けて保持し、画像情報
とユーザを誘導するためのコンテンツ
とを関連付けて保持し、近距離通信信
号の識別情報とユーザを誘導するため

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

のコンテンツとを関連付けて保持する
コンテンツ保持手段を参照して、前記
画像情報、前記位置情報、前記識別情
報の順の変化に応じて、複数の、前記
ユーザを誘導するためのコンテンツを
前記携帯端末装置に提供するコンテン
ツ提供ステップと、をコンピュータに
実行させる情報処理プログラム。


請求項 近距離通信信号を行う近距離通信手段 1. 控訴人特許の請求項 5、「スマー
11 と、近距離通信信号を検出して、前記 トフォンに搭載されたカメラを利
近距離通信信号に含まれる識別情報を 用して、物画像を認識して特徴点
取得する識別情報取得手段と、前記近 情報を抽出するステップと、前記
距離通信信号の識別情報をコンテンツ スマートフォンのメモリ上で前記
の提供処理を行う情報処理装置に送信 抽出された特徴点情報を取得し、
する識別情報送信手段と、 検出された特徴点の情報に対応す
携帯端末装置自身の位置情報を取得す るメタデータデータを読み出すス
る位置情報取得手段と、前記位置情報 テップ;前記スマートフォンが前
を前記情報処理装置に送信する位置情 記読み出したメタデータに対応し
報送信手段と、 て、あらかじめ指定された動作の
いずれかを選択して実行するステ
ップ;前記メタデータが読み出し

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

撮像手段と、前記撮像手段が撮像した されていない場合は、前記のスマ
画像情報を前記情報処理装置に送信す ートフォンが、前記抽出された特
る画像情報送信手段と、 徴点情報を SSL(Secure
SocketLayer)方式で画像検索サー
バーに送信するステップと、」に
該当する


請求項 前期画像情報、前記位置情報、前記識 1. 控訴人特許の請求項 5、「前記ス
11 別情報の順の送信に応じて、複数の、 マートフォンが前記メタデータを
ユーザを誘導するためのコンテンツを 受信し、受信したメタデータの中
前記情報処理装置から受信するコンテ からユーザによって選択されたメ
ンツ受信手段と、を備える携帯端末装 タデータに対応して、あらかじめ
置。 指定された動作を実行するステッ
プ」に該当する

請求項 近距離通信手段が受信した近距離通信 1. 上記、請求項 11 と同様
12 信号を検出して、前記金郷里通信信号
に含まれる識別情報を取得する識別情
報取得ステップと、前記近距離通信信
号の識別情報をコンテンツの提供処理
を行う情報処理装置に送信する識別情
報送信ステップと、位置情報取得手段
が取得した位置情報を前記情報処理装
置に送信する位置情報送信ステップ

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

と、撮像手段が撮像した画像情報を前
記情報処理装置に送信する画像情報送
信ステップと、前記画像情報、前記位
置情報、前記識別情報の順の送信に応
じて、複数の、ユーザを誘導するため
のコンテンツを前記情報処理装置から
受信するコンテンツ受信ステップと、
をコンピュータに実行させる携帯端末
装置の制御プログラム。

請求項 位置情報とユーザを誘導するためのコ 1. 控訴人特許の請求項1、「前記の
13 ンテンツとを関連付けて保持し、画像 物画像 DB に保存された特徴点の情
情報とユーザを誘導するためのコンテ 報に対応する少なくとも一つ前記
ンツとを関連付けて保持し、近距離通 のメタデータを保存するメタデー
信信号の識別情報とユーザを誘導する タ DB;」に該当する
ためのコンテンツとを関連付けて保持
するコンテンツ保持手段と、


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 携帯端末装置の近距離通信手段が前記 1. 控訴人特許の請求項 5、「前記スマ
13 近距離通信信号の受信を検出した場 ートフォンが前記読み出したメタデー
合、前記近距離通信信号に含まれる前 タに対応して、あらかじめ指定された
記識別信号を取得して、前記識別情報 動作のいずれかを選択して実行するス
を前記コンテンツの提供処理を行う情 テップ;前記メタデータが読み出しさ
報処理装置に通知する識別情報通知手 れていない場合は、前記のスマートフ
段と、前記携帯端末装置の撮像手段が ォンが、前記抽出された特徴点情報を
撮像した画像情報を前記情報処理装置 SSL(Secure SocketLayer)方式で画
に通知する画像情報通知手段と、前記 像検索サーバーに送信するステップ
携帯端末装置の位置情報取得手段が取 と、前記画像検索サーバーが前記特徴
得した位置情報を前記情報処理装置に 点情報を受信し、物事画像 DB に保存
通知する位置情報通知手段と、前記画 された特徴点の情報の中から、前記数
像情報、前記位置情報、前記識別情報 受信された特徴点情報と一致する特徴
の順の通知に応じて、複数の、前記ユ 点情報を取得するステップと、前記画
ーザを誘導するためのコンテンツを、 像検索サーバーが前記マッチングされ
前記情報処理装置から前記携帯端末装 た特徴点の情報に対応する少なくとも
置に提供するコンテンツ提供手段と、 一つ前記のメタデータをメタデータ DB
を備える情報処理システム。 から検索し読み出すステップ前記画像
検索サーバーが前記読み出したメタデ
ータを、前記スマートフォンに送信す
るステップ;」に該当する


【別紙】
控訴人発明と本件特許権2との構成要件の対比

1 本件特許権2に係る発明の構造
本件特許権2に係る発明の構造は以下のとおりである。

⑴ ターゲット情報を、既存の1つから2つを使うようにする。
① 場所情報と画像情報をターゲット情報とし、ユーザを誘導するためのコン
テンツを関連付けて保持

⑵ ターゲット情報を取得する情報受信ステップ
① 携帯端末装置が取得した位置情報
② 取得した位置情報は、ターゲット情報とした場所情報と想定距離以内かを
判定
③ 携帯端末装置が撮像した画像情報

⑶ ターゲット情報に関連付けたコンテンツ情報を提供するステップ
① 画像情報、位置情報、の変化に応じて、複数のコンテンツを提供する

本件特許権2に係る発明で根本的に解決したい課題と解決する方法を整理する
と、上記の⑴~⑶のように、携帯端末装置から位置情報や画像情報で構成される
ターゲット情報を取得し、ターゲット情報に関連付けたユーザを誘導するための
コンテンツを提供する仕組みになっている。この仕組みを具現するために下記の
構造を提示している。


甲5の図1(甲5第28頁)
甲23の図1(甲23第30頁)


甲5の図と甲23の図とを比較すると、以下のように対応する。
甲5の図の携帯端末装置(120)は甲23の図のスマートフォン(110)
に対応する。
甲5の図の情報処理装置(100)、情報判定部(102)、コンテンツ提供
部(103)は、甲23の図のイメージ検索サーバー(140)に対応する。
甲5の図のコンテンツ保持部(101)の第1起動情報(111)と第2起動
情報(112)は、甲23の図の物イメージ DB(120)に対応する。
甲5の図のコンテンツ保持部(101)のコンテンツ(113)は、甲23の

図のメタデータ(130)に対応する。


特に、甲5では、特定場所から現在位置までの距離が想定距離以内かを起動情
報のトリガーとして使う旨記載されているが、この機能は、控訴人がARnva
i及びARmeの機能として提案したものであり、控訴人が開発し脱退被告に販
売したパッケージソリューションに機能として含まれている。

3 対比表


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 コンテンツ提供処理を起動するため 1. コンテンツ提供処理を起動するため
1 の、携帯端末装置の現在位置算出手段 に、「現在位置」を利用すること
により計算される現在位置に関する第 は、一般的な開発者であれば、ター
1起動情報と、 ゲット情報の種類を変更すること
で、容易に開発できる且つ、控訴人
は、ARVenus と言うパッケージソリ
ューションを営業する際に、
「ARnavi」と言う機能との連動で、
ターゲット情報として位置情報を利
用する機能を提案した。

請求項 前記コンテンツ提供処理を起動するた 1. 控訴人特許の請求項1、「搭載され
1 めの少なくとも1つの第2起動情報 たカメラを利用して、物の画像を認
と、 識して特徴点情報を」に該当する

請求項 コンテンツと、 1. 控訴人特許の請求項1、「前記メタ
1 データは、前記スマートフォンで実
行する動作についての情報を含んで
いる動作情報および前記動作を実行
するために必要な部が情報で構成さ
れ、前記の動作については、画像表
示、動画再生、商品購入、ナビゲー
ションを実行するための情報を含
み、前記付加情報は、前記の動作情
報にそれぞれ対応して、画像が保存

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

されたノードの URL、商品を購入す
るための商品販売サイトの URL、ナ
ビゲーションを実行するための地図
の緯度と経度の情報」に該当する


請求項 を関連付けて保持するコンテンツ保持 1. 控訴人特許の請求項1、「既登録さ
1 手段と、 れた物画像から抽出した特徴点の情
報を保存するもの画像 DB;前記の物
画像 DB に保存された特徴点の情報
に対応する少なくとも一つ前記のメ
タデータを保存するメタデータ
DB;」に該当する

請求項 前記携帯端末装置から前記第1起動情 1. 控訴人は、ARVenus と言うパッケー
1 報を受信し、前記現在位置が少なくと ジソリューションを営業する際に、
も1つのターゲット場所から所定距離 「ARnavi」と言う機能との連動で、タ
内であることを判定する第1情報判定 ーゲット情報として位置情報を利用す
手段と、 る機能を提案した。


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 前記携帯端末装置から前記第2起動情 1. 控訴人特許の請求項 5、「前記スマ
1 報を受信したことを判定する第2情報 ートフォンが前記読み出したメタデー
判定手段と、前記第2情報判定手段が タに対応して、あらかじめ指定された
前記第2起動情報を受信したことを判 動作のいずれかを選択して実行するス
定した場所に、前記コンテンツ保持手 テップ;前記メタデータが読み出しさ
段に保持された前記コンテンツを前記 れていない場合は、前記のスマートフ
携帯端末装置に提供するコンテンツ提 ォンが、前記抽出された特徴点情報を
供手段と、を備える情報処理装置。 SSL(Secure SocketLayer)方式で画像
検索サーバーに送信するステップと、
前記画像検索サーバーが前記特徴点情
報を受信し、物事画像 DB に保存された
特徴点の情報の中から、前記数 受信
された特徴点情報と一致する特徴点情
報を取得するステップと、前記画像検
索サーバーが前記マッチングされた特
徴点の情報に対応する少なくとも一つ
前記のメタデータをメタデータ DB から
検索し読み出すステップ前記画像検索
サーバーが前記読み出したメタデータ
を、前記スマートフォンに送信するス
テップ;」に該当する


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 前記第2起動情報は、前記携帯端末装 1. 控訴人特許の請求項 5、「前記の物
2 置が撮像する前記ターゲット場所に関 画像は、商標、ロゴ、映画ポスタ
連するターゲット画像を含み、 ー、アルバムジャケット、写真のい
ずれか以上を含み、」に該当する

請求項 前記コンテンツ提供手段は、前記第2 1. 控訴人特許の請求項1、「前記の動
2 情報判定手段が前記ターゲット画像を 作については、〜ナビゲーションを
受信したことを判定した場所に、前記 実行するための情報を含み、前記付
携帯端末装置を携帯するユーザに前記 加情報は、〜ナビゲーションを実行
ターゲット画像に対応する特典情報を するための地図の緯度と経度の情報
提供することを通知するコンテンツを をむことを特徴とするスマートフォ
提供する、請求項1に記載の情報処理 ンの認識画像を利用した関連動作を
装置。 実行システム。」に該当する

請求項 前記特典情報は、前記ターゲット画像 1. 控訴人特許の請求項1、「前記メタ
3 に対応する商品の取得情報である、請 データは、前記スマートフォンで実
求項2に記載の情報処理装置。 行する動作についての情報を含んで
いる動作情報および前記動作を実行
するために必要な部が情報で構成さ
れ、前記の動作については、画像表
示、動画再生、商品購入、ナビゲー
ションを実行するための情報を含
み、前記付加情報は、前記の動作情
報にそれぞれ対応して、画像が保存
されたノードの URL、商品を購入す

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

るための商品販売サイトの URL、ナ
ビゲーションを実行するための地図
の緯度と経度の情報を含むことを特
徴とするスマートフォンの認識画像
を利用した関連動作を実行システ
ム。」に該当する


請求項 前記特典情報は、前記ターゲット画像 1. 控訴人特許の請求項1、「前記メタ
4 に対応するスタンプの獲得情報であ データは、前記スマートフォンで実
る、請求項2に記載の情報処理装置。 行する動作についての情報を含んで
いる動作情報および前記動作を実行
するために必要な部が情報で構成さ
れ、前記の動作については、画像表
示、動画再生、商品購入、ナビゲー
ションを実行するための情報を含
み、前記付加情報は、前記の動作情
報にそれぞれ対応して、画像が保存
されたノードの URL、商品を購入す
るための商品販売サイトの URL、ナ
ビゲーションを実行するための地図
の緯度と経度の情報を含むことを特
徴とするスマートフォンの認識画像


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

を利用した関連動作を実行システ
ム。」に該当する
2. 控訴人は、ユーザを誘導するための
コンテンツとして上記の付加情報を
記載したが、「前記の動作情報は、
画像表示、動画再生、商品購入、ナ
ビゲーションを実行するための情報
を含み、前記付加情報は、前記動作
情報にそれぞれ対応する以上の画像
が保存されてノードの URL、商品を
購入するための商品販売サイトの
URL、ナビゲーションを実行するた
めの地図の上もと経度の情報を含む
ように構成することができる。
(前記の情報に限定されず、拡張性
があるという言及は、請求項に上で
は不可で発明の詳細な説明の部分で
記載しました。)」とし、ユーザを
誘導するためのコンテンツの種類は
限られていない。
3. オカムラ印刷の ARVenus を開発する
前に、NHK 出版の「かざしてプラ
ス」のアプリに、「スタンプ」タイ


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

プのコンテンツを搭載した実績があ
る。


請求項 前記第2起動情報は、前記携帯端末装 1. 上記、請求項 3 と同じく、
5 置が取得する場所の方位情報を含み、 Navigation タイプのコンテンツであ
前記コンテンツ提供手段は、前記第2 り、現在日時が前記ターゲット日時か
情報判定手段が受信した前記現在日時 ら所定時間内であると判定すること
が前記ターゲット日時から所定時間内 も、控訴人のサービスである「ARme」
であると判定した場所に、前記ターゲ のターゲット情報と動作情報の期間設
ット場所における前記現在日時に関連

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

する催し物への誘導用コンテンツを提 定機能とし、ARme の基本機能を紹介し
供する、請求項1または2に記載の情 た。(ARme の運用マニュアルに記載)
報処理装置。


請求項 前記第2起動情報は、前記携帯端末装 1. 上記と同様
6 置が取得する所定の方位情報を含み、
前記コンテンツ提供手段は、前記第2
情報判定手段が前記場所の方位情報を
受信したことを判定した場合に、前記
コンテンツ保持手段に保持された前記
コンテンツを前記携帯端末装置に提供
する、請求項1または2または5に記
載の情報処理装置。

請求項 前記コンテンツ提供手段は、前記携帯 1. 控訴人は、ユーザを誘導するための
7 端末装置を携帯するユーザを前記ター コンテンツの数も制限していなく、
ゲット場所に誘導するための第1コン 1つ以上の複数のコンテンツを提供
テンツを提供して再生された後、シー するように設計した。
ケンシャルに前記ターゲット場所に誘 2. 控訴人は、ARVenus と言うパッケー
導するための第2コンテンツを提供す ジソリューションを営業する際に、
る、請求項1に記載の情報処理装置。 「Second Contents」と言う機能と
して、少なくとも 2 つのユーザを誘
導するためのコンテンツをシーケン
スに提供する機能を提案した。
請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 前記第2起動情報は、さらに、前記携 1. ユーザの使用言語などを利用して、
8 帯端末装置が使用する言語を示す言語 コンテンツを Localize するカスタ
情報を含み、前記コンテンツ提供手段 マイズが出来る事は、一般的な開発
は、前記言語情報に対応する言語のコ 者であれば容易に考える事ができ
ンテンツを前記携帯端末装置に提供す る。
る、請求項2または5または6に記載 2. 控訴人は、ARVenus と言うのパッケ
の情報処理装置。 ージソリューションを営業する際
に、上記、Localize するカスタマイ
ズが出来る事を提案した。

請求項 前記コンテンツ保持手段に、前記第1 1. 控訴人特許の請求項 3、「第 2 項に
9 起動情報と、前記少なくとも1つの第 おいて、前記スマートフォンは、前
2起動情報と、前記コンテンツと、を 記の物画像 DB に保存された特徴点
関連付けて登録するコンテンツ登録手 の情報および前記メタデータ DB に
段を、さらに備える請求項1乃至8の 保存されたメタデータをダウンロー
いずれか1項に記載の情報処理装置。 ドして、前記画像検索サーバーは、
所定物事画像の特徴点情報を、前記
の物画像 DB にアップロードし、前
記特徴点情報に対応するメモも複数
のメタデータを、前記特徴点情報に
連携して、前記メタデータ DB にア
ップロードすることを特徴とスマー
トフォン認識画像を利用した関連操
作を実行システム。」に該当する

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

2. 控訴人は、ユーザを誘導するための
コンテンツの数も制限していなく、
1つ以上の複数のコンテンツを提供
するように設計した。
3. 控訴人は、ARVenus と言うパッケー
ジソリューションを営業する際に、
「Second Contents」と言う機能と
して、少なくとも 2 つのユーザを誘
導するためのコンテンツをシーケン
スに提供する機能を提案した。

請求項 携帯端末装置から、コンテンツ提供処 1. 上記、請求項1、請求項7、請求項
10 理を起動するための、携帯端末装置の 8と同様
現在位置算出手段により算出される現
在位置に関する第1起動情報を受信
し、前記現在位置が少なくとも1つの
ターゲット場所から所定距離内である
ことを判定する第1情報判定ステップ
と、前記第1情報判定ステップにおい
て前記所定距離内であることを判定し
た場合に、前記コンテンツ提供処理を
起動するための第2起動情報を設定す
る第2情報設定ステップと、前記携帯
端末装置から前記第2起動情報を受信

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

したことを判定する第2情報判定ステ
ップと、前記第2情報判定ステップに
おいて前記第2起動情報を受信したこ
とを判定した場合に、前記第1起動情
報と前記第2起動情報とに関連付けて
コンテンツ保持手段に保持されたコン
テンツを前記携帯端末装置に提供する
コンテンツ提供ステップと、をコンピ
ュータに実行させる情報処理プログラ
ム。

請求項 コンテンツ提供処理を実行するアプリ 1. 一般的に、スマートフォンのアプリ
11 ケーションをダウンロードして実行す ケーションストアからモバイルアプリ
るアプリケーション実行手段と、前記 をダウンロードし、アプリを起動する
アプリケーションの実行中に、 ことは、一般的な公開情報である。

請求項 前記コンテンツ提供処理を起動するた 1. 上記、請求項1、請求項7、請求項
11 めの、携帯端末装置の現在位置算出手 8と同様
段のより算出される現在位置に関する
第1起動情報を取得して、前記コンテ
ンツを提供する情報処理装置に送信す
る第1情報送信手段と、前記現在位置
が少なくとも1つのターゲット場所か
ら所定距離内であることが判定された
場合に前記情報処理装置により設定さ

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

れた、前記コンテンツ提供処理を起動
するための第2起動情報を取得して、
前記情報処理装置に送信する第2情報
送信手段と、


請求項 前記第2起動情報の送信に応答して前 1. 控訴人特許の請求項 5、「前記スマ
11 記情報処理装置から提供されたコンテ ートフォンが前記メタデータを受信
ンツを再生するコンテンツ再生手段 し、受信したメタデータの中からユ
と、を備える携帯端末装置。 ーザによって選択されたメタデータ
に対応して、あらかじめ指定された
動作を実行するステップ」に該当す


請求項 コンテンツ提供処理を実行するアプリ 1. 上記、請求項 11 と同様
12 ケーションをダウンロードして実行す
るアプリケーション実行ステップと、
前記アプリケーションの実行中に、前
記コンテンツ提供処理を起動するため
の、携帯端末装置の現在位置算出手段
により算出される現在位置に関する第
1起動情報を取得して、前記コンテン
ツを提供する情報処理装置に送信する
第1情報送信ステップと、前記現在位

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

置が少なくとも1つのターゲット場所
から所定距離内であることが判定され
た場合に前記情報処理装置により設定
された、前記コンテンツ提供処理を起
動するための第2起動情報を取得し
て、前記情報処理装置に送信する第2
情報送信ステップと、前記第2起動情
報の送信に応答して前記情報処理装置
から提供されたコンテンツを再生する
コンテンツ再生ステップと、をコンピ
ュータに実行させる携帯端末装置の制
御プログラム。

請求項 コンテンツ提供処理を起動するため、 1. 上記、請求項 11 と同様
13 携帯端末装置の現在位置算出手段によ
り算出される現在位置に関する第1起
動情報と、前記コンテンツ提供処理を
起動するための少なくとも1つの第2
起動情報と、コンテンツと、を関連付
けて保持するコンテンツ保持手段と、
携帯端末装置が取得した前記第1起動
情報において、前記現在位置が少なく
とも1つのターゲット場所から所定距
離内であることを判定する第1情報判

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

定手段と、前記第1情報判定手段が前
記所定距離内であることを判定した場
合に、前記第2起動情報を設定する第
2情報設定手段と、前記携帯端末装置
が前記第2起動情報を取得したことを
判定する第2情報判定手段と、前記携
帯端末装置が前記第2起動情報を取得
したことを判定した場合に、前記コン
テンツ保持手段に保持された前記コン
テンツを、情報処理装置から前記携帯
端末装置に提供するコンテンツ提供手
段と、を備える情報処理システム。


【別紙】
控訴人発明と本件特許権3との構成要件の対比

1 本件特許権3に係る発明の構造
本件特許権3に係る発明は、以下のような構造を有している。

⑴ ターゲット情報と、第1コンテンツと第2コンテンツの動作情報を関連付け
て保持するステップ
① 画像情報をターゲット情報とし、ユーザを誘導するためのコンテンツを関
連付けて保持

⑵ ターゲット情報を取得する情報受信ステップ
① 携帯端末装置が撮像した画像情報

⑶ ターゲット情報に関連付けたコンテンツ情報を提供するステップ
① 画像情報の変化に応じて、第1コンテンツと第2コンテンツをシーケンシ
ャルに提供する

本件特許権3に係る発明で根本的に解決したい課題と解決する方法を整理する
と、上記の⑴~⑶のように、携帯端末装置から画像情報で構成されるターゲット
情報を取得し、ターゲット情報に関連付けたユーザを誘導するためのコンテンツ
をシーケンシャルに提供する仕組みになっている。この仕組みを具現するために
下記の構造を提示している。


甲6の図(甲6第29頁)

甲6の図と甲23の図とを比較すると、以下のように対応する。
甲6の図の携帯端末装置(120)は甲23の図のスマートフォン(110)
に対応する。
甲6の図の情報処理装置(100)の、起動情報判定部(102)、コンテン
ツ提供部(103)は、甲23の図のイメージ検索サーバー(140)に対応す
る。
甲6の図のコンテンツ保持部(101)の起動情報(111)とは、甲23の
図の物イメージ DB(120)に対応する。
甲6の図のコンテンツ保持部(101)のコンテンツ(112)は、甲23の
図のメタデータ(130)に対応する。

3 対比表


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 コンテンツの提供処理を起動するため 1. ターゲット情報とコンテンツ情報を
1 の起動情報と、第1コンテンツと、第 関連付けて保持する構造が一致す
2コンテンツとを関連付けて保持する る。
コンテンツ保持手段と、 2. 控訴人特許の請求項1、「前記の物
画像 DB に保存された特徴点の情報
に対応する少なくとも一つ前記のメ
タデータを保存するメタデータ
DB;」に該当する

請求項 携帯端末装置から前記起動情報を受信 1. 控訴人特許の請求項 5、「前記抽出
1 したことを判定する機動情報判定手段 された特徴点情報を SSL(Secure
と、 SocketLayer)方式で画像検索サー
バーに送信するステップと、前記画
像検索サーバーが前記特徴点情報を
受信し、物事画像 DB に保存された
特徴点の情報の中から、前記数 受
信された特徴点情報と一致する特徴
点情報を取得するステップと、」に
該当する


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 前記起動情報判定手段が前記起動情報 1. 控訴人特許の請求項 1、「取得した
1 を受信したことを判定した場合に、前 特徴点情報に対応する少なくとも一
記第1コンテンツを前記携帯端末装置 つ前記のメタデータを前記メタデー
に提供して再生された後、シーケンシ タ DB から検索して、前記スマート
ャルに前記第2コンテンツを前記携帯 フォンに送信する画像検索サーバー
端末装置に提供するコンテンツ提供手 を含めて、前記の物画像は、商標、
段と、を備え、前記第1コンテンツお ロゴ、映画ポスター、アルバムジャ
よび前記第2コンテンツは、前記携帯 ケット、写真のいずれか以上を含
端末装置を携帯するユーザを1つの場 み、前記メタデータは、前記スマー
所に誘導するためのコンテンツであっ トフォンで実行する動作についての
て、前記第1コンテンツは、前記1つ 情報を含んでいる動作情報および前
の場所を紹介するビデオコンテンツで 記動作を実行するために必要な部が
あり、前記第2コンテン ty は、前記1 情報で構成され、前記の動作につい
つの場所へのナビゲーション用コンテ ては、画像表示、動画再生、商品購
ンツである情報処理装置。 入、ナビゲーションを実行するため
の情報を含み、前記付加情報は、前
記の動作情報にそれぞれ対応して、
画像が保存されたノードの URL、商
品を購入するための商品販売サイト
の URL、ナビゲーションを実行する
ための地図の緯度と経度の情報を含
むことを特徴とするスマートフォン
の認識画像を利用した関連動作を実
行システム。」に該当する
請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 前記コンテンツ保持手段は、前記第1 1. 控訴人特許の請求項1、「前記の物
2 コンテンツおよび前記第2コンテンツ 画像 DB に保存された特徴点の情報
を前記携帯端末装置に提供する順序を に対応する少なくとも一つ前記のメ
さらに保持し、前記順序は前記ユーザ タデータを保存するメタデータ
を前記1つの場所に誘導する動線に沿 DB;」に該当する
った順序である、請求項1に記載の情 2. ARVenus の運用マニュアルにも記載
報処理装置。 されている

請求項 前記起動情報は、前記携帯端末装置の 1. 控訴人特許の請求項1、「搭載され
3 撮像手段により取得した誘導先に関連 たカメラを利用して、物の画像を認
する画像情報と、前記携帯端末装置の 識して特徴点情報を抽出し、内蔵メ
現在位置算出手段が算出した現在位置 モリ上で、前記抽出された特徴点情
情報と、の少なくとも1つを含み、前 報を取得し、検出された特徴点の情
記画像情報は、媒体上に印刷された誘 報に対応するメタデータを読み出し
導先の画像を前記撮像手段で撮像した て、読み出したメタデータに対応し
撮像画像、または、誘導先を前記撮像 てあらかじめ指定された動作のいず
手段で撮像した撮像画像である、請求 れかを選択して実行して、読み出し
項1または2に記載の情報処理装置。 たメタデータがない場合には、メタ
データ読み出しをするために、前記
抽出された特徴点情報を SSL
(Secure Socket Layer)方式で送
信するスマートフォン;」に該当す



請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

2. 控訴人は、ARVenus と言うパッケー
ジソリューションを営業する際に、
「ARnavi」と言う機能との連動で、
ターゲット情報として位置情報を利
用する機能を提案した。


請求項 前記起動情報は、さらに前記携帯端末 1. ユーザの使用言語などを利用して、
4 装置が使用する言語を示す言語情報を コンテンツを Localize するカスタ
含み、前記コンテンツてお経手段は、 マイズが出来る事は、一般的な開発
前記言語情報に対応する言語のコンテ 者であれば容易に考える事ができ
ンツを前記携帯端末装置に提供する、 る。
請求項3に記載の情報処理装置。 2. 控訴人は、ARVenus と言うのパッケ
ージソリューションを営業する際
に、上記、Localize するカスタマイ
ズが出来る事を提案した。


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 少なくとも、前記起動情報と前記第1 1. 控訴人特許の請求項3、「第 2 項に
5 コンテンツと前記第2コンテンツとを おいて、前記スマートフォンは、前
対応付けて前記コンテンツ保持手段に 記の物画像 DB に保存された特徴点
登録するコンテンツ登録手段を、さら の情報および前記メタデータ DB に
に備える請求項1乃至4のいずれか1 保存されたメタデータをダウンロー
項に記載の情報処理装置。 ドして、前記画像検索サーバーは、
所定物事画像の特徴点情報を、前記
の物画像 DB にアップロードし、前
記特徴点情報に対応するメモも複数
のメタデータを、前記特徴点情報に
連携して、前記メタデータ DB にア
ップロードすることを特徴とスマー
トフォン認識画像を利用した関連操
作を実行システム。」に該当する

請求項 起動情報判定手段が、携帯端末装置か 1. 控訴人特許の請求項5、「前記のス
6 らコンテンツの提供処理を起動するた マートフォンが、前記抽出された特
めの起動情報を受信したことを判定す 徴点情報を SSL(Secure
る起動情報判定ステップと、コンテン SocketLayer)方式で画像検索サー
ツ提供手段が、前記起動情報判定ステ バーに送信するステップと、前記画
ップにおいて前記起動情報を受信した 像検索サーバーが前記特徴点情報を
ことが判定された場合に、前記起動情 受信し、物事画像 DB に保存された
報と関連付けて保持された第1コンテ 特徴点の情報の中から、前記数 受
ンツを前記携帯端末装置に提供して再 信された特徴点情報と一致する特徴

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

生された後、シーケンシャルに第2コ 点情報を取得するステップと、前記
ンテンツを前記携帯端末装置に提供す 画像検索サーバーが前記マッチング
るコンテンツ提供ステップと、を含 された特徴点の情報に対応する少な
み、 くとも一つ前記のメタデータをメタ
データ DB から検索し読み出すステ
ップ前記画像検索サーバーが前記読
み出したメタデータを、前記スマー
トフォンに送信するステップ;」に
該当する

請求項 前記第1コンテンツおよび前記第2コ 1. 控訴人特許の請求項1、「前記メタ
6 ンテンツは、前記携帯端末装置を携帯 データは、前記スマートフォンで実
するユーザを1つの場所に誘導するた 行する動作についての情報を含んで
めのコンテンツであって、前記第1コ いる動作情報および前記動作を実行
ンテンツは、前記1つの場所を紹介す するために必要な部が情報で構成さ
るビデオコンテンツであり、前記第2 れ、前記の動作については、画像表
コンテンツは、前記1つの場所へのナ 示、動画再生、商品購入、ナビゲー
ビゲーション用コンテンツである情報 ションを実行するための情報を含
処理方法。 み、前記付加情報は、前記の動作情
報にそれぞれ対応して、画像が保存
されたノードの URL、商品を購入す
るための商品販売サイトの URL、ナ
ビゲーションを実行するための地図
の緯度と経度の情報を含むことを特

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

徴とするスマートフォンの認識画像
を利用した関連動作を実行システ
ム。」に該当する
2. 控訴人は、ユーザを誘導するための
コンテンツとして上記の付加情報を
記載したが、「前記の動作情報は、
画像表示、動画再生、商品購入、ナ
ビゲーションを実行するための情報
を含み、前記付加情報は、前記動作
情報にそれぞれ対応する以上の画像
が保存されてノードの URL、商品を
購入するための商品販売サイトの
URL、ナビゲーションを実行するた
めの地図の上もと経度の情報を含む
ように構成することができる。
(前記の情報に限定されず、拡張性
があるという言及は、請求項に上で
は不可で発明の詳細な説明の部分で
記載しました。)」とし、ユーザを
誘導するためのコンテンツの種類は
限られていない。

請求項 携帯端末装置からコンテンツの提供を 1. 控訴人特許の請求項5、「前記スマ
7 起動するための起動情報を受信したこ ートフォンが前記メタデータを受信

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

とを判定する起動情報判定ステップ し、受信したメタデータの中からユ
と、前記起動情報判定ステップにおい ーザによって選択されたメタデータ
て前記起動情報を受信したことが判定 に対応して、あらかじめ指定された
された場合に、 動作を実行するステップを含み、」
に該当する

請求項 前記起動情報を関連付けて保持された 1. 控訴人特許の請求項5、「前記の動
7 第1コンテンツを前記携帯端末装置に 作については、画像表示、動画再
提供して再生された後、シーケンシャ 生、商品購入、ナビゲーションを実
ルに第2コンテンツを前記携帯端末装 行するための情報を含み、前記付加
置に提供するコンテンツ提供ステップ 情報は、前記の動作情報にそれぞれ
と、をコンピュータに実行させる情報 対応して、画像が保存されたノード
処理プログラムであって、前記第1コ の URL、商品を購入するための商品
ンテンツおよび前記第2コンテンツ 販売サイトの URL、ナビゲーション
は、前記携帯端末装置を携帯するユー を実行するための地図の緯度と経度
ザを1つの場所に誘導するためのコン の情報を含むことを特徴とするスマ
テンツであって、前記第1コンテンツ ートフォンの認識画像を利用した関
は、前記1つの場所を紹介するビデオ 連動作を実行する方法。」に該当す
コンテンツであり、前記第2コンテン る
ツは、前記1つの場所へのナビゲーシ 2. 控訴人特許の請求項 1、「取得した
ョン用コンテンツである、情報処理プ 特徴点情報に対応する少なくとも一
ログラム。 つ前記のメタデータを前記メタデー
タ DB から検索して、前記スマート
フォンに送信する画像検索サーバー

請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

を含めて、前記の物画像は、商標、
ロゴ、映画ポスター、アルバムジャ
ケット、写真のいずれか以上を含
み、前記メタデータは、前記スマー
トフォンで実行する動作についての
情報を含んでいる動作情報および前
記動作を実行するために必要な部が
情報で構成され、前記の動作につい
ては、画像表示、動画再生、商品購
入、ナビゲーションを実行するため
の情報を含み、前記付加情報は、前
記の動作情報にそれぞれ対応して、
画像が保存されたノードの URL、商
品を購入するための商品販売サイト
の URL、ナビゲーションを実行する
ための地図の緯度と経度の情報を含
むことを特徴とするスマートフォン
の認識画像を利用した関連動作を実
行システム。」に該当する


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 コンテンツの提供処理を起動するため 1. 控訴人特許の請求項5、「スマート
8 の起動情報を受信して、前記コンテン フォンに搭載されたカメラを利用し
ツを提供する情報処理装置に送信する て、物画像を認識して特徴点情報を
起動情報送信手段と、前記起動情報の 抽出するステップと、前記スマート
送信に対応して前記情報処理装置から フォンのメモリ上で前記抽出された
提供された第1コンテンツを再生した 特徴点情報を取得し、検出された特
後、シーケンシャルに前記情報処理装 徴点の情報に対応するメタデータデ
置から前記第1コンテンツに関連付け ータを読み出すステップ;」、「前
て提供された第2コンテンツを再生す 記スマートフォンが前記読み出した
るコンテンツ再生手段と、を備え、前 メタデータに対応して、あらかじめ
記第1コンテンツおよび前記第2コン 指定された動作のいずれかを選択し
テンツは、前記携帯端末装置を携帯す て実行するステップ;」、「前記抽
るユーザを1つの場所に誘導するため 出された特徴点情報を SSL(Secure
のコンテンツであって、前記第1コン SocketLayer)方式で画像検索サー
テンツは、前記1つの場所を紹介する バーに送信するステップと、前記画
ビデオコンテンツであり、前記第2コ 像検索サーバーが前記特徴点情報を
ンテンツは、前記1つの場所へのナビ 受信し、物事画像 DB に保存された
ゲーション用コンテンツである携帯端 特徴点の情報の中から、前記数 受
末装置。 信された特徴点情報と一致する特徴
点情報を取得するステップと、前記
画像検索サーバーが前記マッチング
された特徴点の情報に対応する少な
くとも一つ前記のメタデータをメタ
データ DB から検索し読み出すステ
請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

ップ前記画像検索サーバーが前記読
み出したメタデータを、前記スマー
トフォンに送信するステップ;」、
「前記スマートフォンが前記メタデ
ータを受信し、受信したメタデータ
の中からユーザによって選択された
メタデータに対応して、あらかじめ
指定された動作を実行するステップ
を含み、前記のものの画像は、商
標、ロゴ、映画ポスター、アルバム
ジャケット、写真のいずれか以上を
含み、前記メタデータは、前記スマ
ートフォンで実行するアクションに
ついての情報を含んでいる動作情報
および前記動作を実行するために必
要な部が情報で構成され、前記の動
作については、画像表示、動画再
生、商品購入、ナビゲーションを実
行するための情報を含み、前記付加
情報は、前記の動作情報にそれぞれ
対応して、画像が保存されたノード
の URL、商品を購入するための商品
販売サイトの URL、ナビゲーション
を実行するための地図の緯度と経度
請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

の情報を含むことを特徴とするスマ
ートフォンの認識画像を利用した関
連動作を実行する方法。」に該当す



請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 起動情報送信手段が、コンテンツの提 1. 上記、請求項 8 と同様
9 供処理を起動するための起動情報を取
得して、前記コンテンツを提供する情
報処理装置に送信する起動情動送信ス
テップと、コンテンツ再生手段が、前
記起動情報の送信に応答して前記情報
処理装置から提供された第1コンテン
ツを再生した後、シーケンシャルに前
記情報処理装置から前記第1コンテン
ツに関連付けて提供された第2コンテ
ンツを再生するコンテンツ用ステップ
と、を含み、前記第1コンテンツおよ
び前記第2コンテンツは、前記携帯端
末装置を携帯するユーザを1つの場所
へ誘導するためのコンテンツであっ
て、前記第1コンテンツは、前記1つ
の場所を紹介するビデオコンテンツで
あり、前記第2コンテンツは、前記1
つの場所へのナビゲーション用コンテ
ンツである携帯端末装置の制御方法。


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 コンテンツの提供処理を起動するため 1. 上記、請求項 8 と同様
10 の機動情報を取得して、前記コンテン 2. 控訴人特許の請求項1、4に該当す
ツを提供する情報処理装置に送信する る
起動情報送信ステップと、前記起動情
報の送信に応答して前記情報処理装置
から提供された第1コンテンツを再選
した後、シーケンシャルに前記情報処
理装置から前記第1コンテンツに関連
付けて提供された第2コンテンツを再
生するコンテンツ再生ステップと、を
コンピュータに実行させる携帯端末装
置の制御プログラムであって、前記第
1コンテンツおよび前記第2コンテン
ツは、前記携帯端末装置を携帯するユ
ーザを1つの場所に誘導するためのコ
ンテンツであって、前記第1コンテン
ツは、前記1つの場所を紹介するビデ
オコンテンツであり、前記第2コンテ
ンツは、前記1つの場所へのナビゲー
ション用コンテンツである、情報処理
プログラム。


請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

請求項 コンテンツの提供処理を起動するため 1. 上記、請求項 8 と同様
11 の機動情報ど、第1コンテンツと、第 2. 控訴人特許の請求項1、4に該当す
2コンテンツとを関連付けて保持する る
コンテンツ保持手段と、前記第1およ
び第2コンテンが提供される携帯端末
装置から前記第1および第2コンテン
ツを提供する情報処理装置に、前記携
帯端末装置が取得した前記機動情報を
送信する起動情報送信手段と、前記情
報処理装置が、前記起動情報を受信し
たことを判定した場合に、前記第1コ
ンテンツを前記携帯端末装置に提供し
て再生された後、シーケンシャルに前
記第2コンテンツを前記携帯端末装置
に提供するコンテンツ提供手段と、前
記携帯端末装置が、前記情報処理装置
から提供された前記第1コンテンツを
再生した後、シーケンシャルに前記情
報処理装置から前記第1コンテンツに
関連付けて提供された第2コンテンツ
を再生するコンテンツ再生手段と、を
備え、前記第1コンテンツおよび前記
第2コンテンツは、前記携帯端末装置
を携帯するユーザを1つの場所に誘導
請求項 請求項の内容 控訴人の発明内容

するためのコンテンツであって、前記
第1コンテンツは、前記1つの場所を
紹介するビデオコンテンツである情報
処理システム。


(以下別紙省略)

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