令和3(行ケ)10057商標登録維持決定取消請求事件
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裁判所 |
却下 知的財産高等裁判所
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裁判年月日 |
令和3年5月26日 |
事件種別 |
民事 |
当事者 |
原告X 被告特許庁長官
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法令 |
商標権
民事訴訟法140条1回 商標法43条の31回
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キーワード |
商標権1回
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主文 |
1 本件訴えを却下する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。 |
事件の概要 |
1 特許庁における手続の経緯等
⑴ YETI COFFEE合同会社は,平成31年4月3日,別紙の構成か
らなる商標(以下「本件商標」という。)について,「コーヒー,コーヒー飲
料,コーヒー豆,焙煎したコーヒー豆」を始めとする第30類,第35類及
び第43類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として,商標登録
出願をし,令和2年3月2日,商標権の設定登録(登録第6231404号)
を受けた。
⑵ 原告は,本件商標の指定商品及び指定役務中,第30類「コーヒー,コー
ヒー飲料,コーヒー豆,焙煎したコーヒー豆」に係る商標登録について,登
録異議の申立て(以下「本件登録異議の申立て」という。)をした。 |
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判決文
令和3年5月26日判決言渡
令和3年(行ケ)第10057号 商標登録維持決定取消請求事件
判 決
原 告 X
被 告 特許庁長官
主 文
1 本件訴えを却下する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
事 実 及 び 理 由
第1 請求
特許庁が異議2020-900094号事件について令和3年3月18日に
した決定を取り消す。
第2 事案の概要
1 特許庁における手続の経緯等
⑴ YETI COFFEE合同会社は,平成31年4月3日,別紙の構成か
らなる商標(以下「本件商標」という。)について,「コーヒー,コーヒー飲
料,コーヒー豆,焙煎したコーヒー豆」を始めとする第30類,第35類及
び第43類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として,商標登録
出願をし,令和2年3月2日,商標権の設定登録(登録第6231404号)
を受けた。
⑵ 原告は,本件商標の指定商品及び指定役務中,第30類「コーヒー,コー
ヒー飲料,コーヒー豆,焙煎したコーヒー豆」に係る商標登録について,登
録異議の申立て(以下「本件登録異議の申立て」という。)をした。
特許庁は,本件登録異議の申立てを異議2020-900094号事件と
して審理し,令和3年3月18日,「登録第6231404号商標の指定商
品及び指定役務中,第30類「ヒマラヤ地方で生産されたコーヒー豆を使用
したコーヒーを除くコーヒー,ヒマラヤ地方で生産されたコーヒー豆を使用
したコーヒー飲料を除くコーヒー飲料,ヒマラヤ地方で生産されたコーヒー
豆を除くコーヒー豆,ヒマラヤ地方で生産された焙煎したコーヒー豆を除く
焙煎したコーヒー豆」についての商標登録を取り消す。本件登録異議の申立
てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。 との決定
」 (以下
「本件決定」といい,本件決定のうち,本件商標の商標登録を取り消した部
分を「本件決定の登録取消部分」と,商標登録を維持した部分を「本件決定
の登録維持部分」という。)をした。
⑶ 原告は,令和3年4月27日,本件決定の取消しを求める本件訴訟を提起
した。
2 原告の主張
原告の主張は,別紙令和3年4月27日付け「訴状」
(写し)記載のとおりで
ある。
第3 当裁判所の判断
1 本件訴えのうち,本件決定の登録取消部分の取消しを求める部分の適法性に
ついて
原告は,本件登録異議の申立てをした者であり,本件決定の登録取消部分の
取消しを求める法律上の利益があるものと認められないから,本件訴えのうち,
上記取消しを求める部分は,訴えの利益を欠き,不適法である。
2 本件訴えのうち,本件決定の登録維持部分の取消しを求める部分の適法性に
ついて
商標法43条の3第4項は,審判官は,登録異議の申立てに係る商標登録が
同法43条の2各号の一に該当すると認めないときは,その商標登録を維持す
べき旨の決定をしなければならないと規定し,同法43条の3第5項は,前項
の決定に対しては,不服を申し立てることができないと規定している。
しかるところ,本件決定の登録維持部分は,商標登録を維持すべき旨の決定
であるから,本件訴えのうち,本件決定の登録維持部分の取消しを求める部分
は,同法43条の3第5項の規定に違反するものであって,不適法である。
3 結論
以上によれば,本件訴えは,不適法であって,その不備を補正することがで
きないから,行政事件訴訟法7条,民事訴訟法140条により,口頭弁論を経
ないで本件訴えを却下することとし,主文のとおり判決する。
知的財産高等裁判所第1部
裁判長裁判官 大 鷹 一 郎
裁判官 小 林 康 彦
裁判官 小 川 卓 逸
(別紙)
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