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平成30(ワ)2115名誉回復措置等請求事件

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裁判所 請求棄却 東京地方裁判所東京地方裁判所
裁判年月日 令和2年12月23日
事件種別 民事
当事者 原告X AuthaGraph株式会社
被告Y
対象物 720°全方位矩形画像モニタリングシステム
法令 不正競争
著作権法19条1回
民法709条1回
キーワード 分割38回
侵害13回
実施11回
損害賠償3回
許諾2回
優先権2回
差止1回
主文 1 被告は,原告Xの開発した「オーサグラフ」が被告の作品の盗用である旨を,
2 被告は,別紙1投稿記事目録記載の各投稿記事のうち,同目録第23-1及
3 被告は,原告Xに対し,169万4000円及びこれに対する平成28年1
1月25日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
4 原告Xのその余の請求及び原告会社の請求をいずれも棄却する。25
5 訴訟費用は,原告Xと被告との間においてはこれを5分し,その2を原告X
6 本判決は,第3項に限り,仮に執行することができる。
事件の概要 1 本件は,原告らが,被告に対し,①被告が,平成28年11月25日頃,公 益財団法人日本デザイン振興会に対し,原告Xが発明したとする世界地図の作 成技法である「オーサグラフ」は,被告の発明した世界地図の作成技法である 「テトラマ」を盗用したものであり,原告Xが「オーサグラフ」を発表するこ20 とが同人及び被告との間で締結されたテトラマに関する秘密保持に関する契 約上の義務に違反しているなどと記載した書面を送付したこと,及び,②被告 が,平成29年8月19日以降,複数回にわたり,被告が運営する別紙2被告 ウェブサイト目録記載のウェブサイトやツイッター等に,別紙1投稿記事目録 記載の各投稿をしたことが,虚偽の事実の告知又は流布(不正競争防止法(以25 下「不競法」という。)2条1項21号)に当たるとともに,一般不法行為(原 告らの営業権侵害及び名誉毀損,原告会社の営業権侵害)を構成すると主張し て,原告Xについて,同法3条1項及び2項に基づき,上記各行為の差止め及 び上記各投稿記事の削除を求めるほか,同法4条及び不法行為に基づく損害賠 償金として700万円及びこれに対する不法行為日である平成28年11月 25日から支払済みまで民法(平成29年法律第44号による改正前)所定の5

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判決文

令和2年12月23日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官

平成30年(ワ)第2115号 名誉回復措置等請求事件

口頭弁論終結日 令和2年11月11日

判 決

原 告 X

(以下「原告X」という。)

原 告 AuthaGraph株式会社

(以下「原告会社」という。)

上記両名訴訟代理人弁護士 中 澤 佑 一

船 越 雄 一

柴 田 佳 佑

延 時 千 鶴 子

岩 本 瑞 穗

松 本 紘 明

被 告 Y

同訴訟代理人弁護士 山 根 二 郎

主 文

1 被告は,原告Xの開発した「オーサグラフ」が被告の作品の盗用である旨を,

文書,口頭又はインターネットを通じて第三者に告知し又は流布してはならな

い。

2 被告は,別紙1投稿記事目録記載の各投稿記事のうち,同目録第23-1及

び第23-2の各投稿記事を除く各投稿記事を削除せよ。

3 被告は,原告Xに対し,169万4000円及びこれに対する平成28年1

1月25日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

4 原告Xのその余の請求及び原告会社の請求をいずれも棄却する。

5 訴訟費用は,原告Xと被告との間においてはこれを5分し,その2を原告X

の負担とし,その余を被告の負担とし,原告会社と被告との間においては,原

告会社の負担とする。

6 本判決は,第3項に限り,仮に執行することができる。

事 実 及 び 理 由

5 第1 請求1 主文1項同旨2 被告は,別紙1投稿記事目録記載の各投稿記事を削除せよ。3 被告は,原告Xに対し,別紙2被告ウェブサイト目録記載の各ウェブサイトのトップページに,別紙3記載の訂正記事を本判決確定の日から10日以内に,標題部は20px活字,その余の部分は10px活字で2年間掲載せよ。4 被告は,原告Xに対し,700万円及びこれに対する平成28年11月25日から支払済みに至るまで年5分の割合による金員を支払え。5 被告は,原告会社に対し,300万円及びこれに対する平成28年11月25日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。6 第4項及び第5項について仮執行宣言

第2 事案の概要

1 本件は,原告らが,被告に対し,①被告が,平成28年11月25日頃,公益財団法人日本デザイン振興会に対し,原告Xが発明したとする世界地図の作成技法である「オーサグラフ」は,被告の発明した世界地図の作成技法である「テトラマ」を盗用したものであり,原告Xが「オーサグラフ」を発表することが同人及び被告との間で締結されたテトラマに関する秘密保持に関する契約上の義務に違反しているなどと記載した書面を送付したこと,及び,②被告が,平成29年8月19日以降,複数回にわたり,被告が運営する別紙2被告ウェブサイト目録記載のウェブサイトやツイッター等に,別紙1投稿記事目録記載の各投稿をしたことが,虚偽の事実の告知又は流布(不正競争防止法(以下「不競法」という。)2条1項21号)に当たるとともに,一般不法行為(原告らの営業権侵害及び名誉毀損,原告会社の営業権侵害)を構成すると主張して,原告Xについて,同法3条1項及び2項に基づき,上記各行為の差止め及び上記各投稿記事の削除を求めるほか,同法4条及び不法行為に基づく損害賠償金として700万円及びこれに対する不法行為日である平成28年11月

5 25日から支払済みまで民法(平成29年法律第44号による改正前)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め,原告会社について不法行為に基づく損害賠償金として300万円及び同日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払を求め,併せて,不競法14条に基づく信用回復措置として,原告Xについて,別紙2被告ウェブサイト目録記載のウェブサイトに別紙3の謝罪広告の掲載を求める事案である。2 前提事実(当事者間に争いがない事実並びに後掲証拠及び弁論の全趣旨により認定できる事実。なお,本判決を通じ,証拠を摘示する場合には,特に断らない限り,枝番を含むものとする。)

(1) 当事者等ア 原告Xは,デザイン,美術,建築,世界地図の作成図法などの研究をしている者で,慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科准教授の職に就いており,原告会社の代表取締役である。(甲1,乙36)イ 原告会社は,各種地図の企画制作及び出版並びに販売等を業とする株式会社であり,「オーサグラフ」関連製品の製造販売等を行っている。(甲2,弁論の全趣旨)ウ 被告は,昭和56年に渡米し,思想家,構造家,発明家であるバックミンスター・フラー(以下「フラー」という。)に師事し,バックミンスター・フラー研究所でシナジェティクスの共同研究に従事した。その後,被告は,昭和63年にシナジェティクス研究所を設立し,平成2年にハーバート大学視覚環境学部デザインサイエンスコース客員講師を務めるなどし,「デザイン・サイエンティスト」として,新たなシナジェティクス理論や次世代の移動可能な折りたためるテンセグリティ構造システムなどの開発に従事していた。

(2) 原告X及び被告との間の覚書締結等の経緯ア 原告Xは,平成7年頃,東京芸術大学修士課程に在学中に,フラーが提

5 唱するテンセグリティ構造に関する研究に従事し,その頃,フラーの研究をしていた被告を紹介され,修士論文の指導を仰ぐとともに,アシスタントとして被告の研究や活動を手伝うようになった。原告Xは,平成9年9月からオランダのベルラーヘ・インスティチュート建築大学院に留学し,全方位の風景を多面体に描き写し,これを切り開いて平面化する手法に関する研究を行い,平成11年に修士論文(以下「オランダ修士論文」という。)を同大学院に提出した。(甲28,弁論の全趣旨)原告Xは,平成11年頃,オランダ修士論文の提出について被告に報告したところ,被告は,同論文中のピンホールカメラを関する記載が被告のアイデアにかかるものであると主張し,同論文を提出しないように要請した。そこで,原告Xは,被告と協議の上,同論文の提出を中止するとともに,「テトラマ」と名付けられた発明について,被告と共同開発をすることを約束した。(甲7の「1.はじめに」参照,弁論の全趣旨)イ 原告X及び被告は,平成12年1月頃より共同開発を始めたが,同年6月21日,以下の条項(甲を被告,乙を原告Xとし,西暦の記載を元号による記載に改めた。)を含む「テトラマ特許出願とオランダの the Berlageinstitute Amsterdam 大学の修士論文に関する覚え書き」と題する覚書(以下「旧覚書」という。)を締結し,共同開発関係を解消した。(甲6)「1 被告と原告Xは平成12年1月17日よりテトラマに関する特許出願に共同で関与してきたが,被告及び原告Xは同年6月21日の2者間の協議で,原告Xの申し出によるテトラマ関連の特許出願人の原告Xの権利を全て放棄することに合意した。また,原告Xは,今後一切テトラマに関連した工業所有権上の権利主張をしないことに合意した。現在と将来の共同発明者であり共同出願人としての最小限の経済を

5 維持することができなくなったことが原告Xの辞退の主な理由である。その結果,被告は原告Xの今後開始される留学費用などの返済義務などを考慮して,原告Xの出願準備中の突然の辞退から生じるテトラマ特許出願の基本計画の変更や原告Xの今後の経済的な負担を理由とした辞退に応じることにした。2 略3 また被告と原告Xは,原告Xのテトラマの技術開発への参加も今後一切辞退することに合意した。ただし,出願完了後に原告Xが再度テトラマの開発に参加希望する場合は,被告は原告Xの参加の可否をA弁理士(判決注:以下「A弁理士」という。)と協議する。(後略)4 略5 原告Xは被告と合意済みの最初の出願計画に伴って,遅くとも平成12年8月中旬までのA弁理士が要請する明細書及び図面作成及び概念の質疑応答などの特許出願に伴う作業には全面的に協力する。6 原告Xはテトラマの出願に不可欠な全方位の画像処理を含む特許図面一式は遅くともA弁理士の明細書校正作業前までに完了させる。7~10 略

11 テトラマ概念やそれから派生する一切の概念や技術ノウハウや技術情報に関しては,原告Xはテトラマの開発からの辞退後もA弁理士及び被告に対して完全な守秘義務がある。(後略)」ウ 平成12年7月12日,後記(3)の被告によるテトラマ発明の特許出願に係る願書に添付された明細書及び図面の案(以下「テトラマ素案」という。)が作成された。同素案のデータファイルのプロパティには,「作成者」として原告Xの氏名が記載されている。(甲20,乙17)エ 原告X及び被告は,平成12年9月15日,A弁理士を立会人として,

5 旧覚書に代えて,以下の条項(甲を被告,乙を原告X,丙をA弁理士とし,西暦の記載を元号による記載に改めた。)を含む「覚え書」(以下「新覚書」という。)を締結した。(甲7)

第3条(テトラマ発明)

第1項:原告Xが所有するテトラマ発明の出願する権利を被告に下記第

2項の期限付きで譲渡する。

第2項:被告は,平成17年6月末日までに特許出願するものとし,そ

の願書の発明者記載欄には,被告及び原告Xを列挙しなければならない。

第3項:原告Xは,平成17年6月末日まで,テトラマ発明に関連する

全ての事項の守秘義務を負う。

第4条(テトラマ改良発明)

第1項:被告は,テトラマ発明に関連した改良発明を行う自由を有し,

この改良発明から利益を得たとしても,原告Xに対して利益の還元を要しない。

第2項:原告Xは,平成17年7月1日以降,テトラマ発明を改良した

発明を開発する自由を有し,この改良発明から利益を得たときには,その一部を被告に還元する。還元する割合はA弁理士の判断に従うものとする。

第5条 被告から教示された知識及び被告から知り得た知識の全ての守

秘義務は,平成17年7月1日をもって解除し,それ以降は,原告Xは情報源の所在を明確にした上で自由にこれを利用することができる。

(3) 被告による特許出願

ア 被告は,平成17年6月30日,発明の名称を「720°全方位矩形画像モニタリングシステム」,発明者を被告及び原告Xとする特許の出願を

5 行った(特開2007-13514。同特許に係る発明を以下「テトラマ

発明」といい,その願書に添付された明細書及び図面を「テトラマ明細書等」というほか,これによって作成した世界地図を「テトラマ」という。)が,被告は審査請求をしなかったため,平成20年9月30日,みなし取下げがされた。(甲13,14,乙13)イ テトラマ発明に係る特許請求の範囲のうち,本件と関連のある各請求項の記載は,以下のとおりである。【請求項1】全方位画像モニタリングシステムを構築するにあたり,互いに少なくとも2つの異なる方向に向けたリモート操作可能な分散型あるいは分離型カメラによって撮影される同時的または非同時的な画像を,互いに重複しない全方向かつ全視野に相当する最大限720度srのシームレスな一つの球面画像として統合し,さらに球系多面体上に写像し,一定の縦横比をもった矩形画像単位に変換した後,該単位を該単位の各辺の中点における2回回転対称操作によって,該単位毎の各辺で該単位内の被写体と背景の少なくともどちらか一方が常にシームレスに相互に連続するように平面充填した画像領域にし,該画像領域の一部を該単位と同一の縦横比をもった矩形ビューアー内に取り込み,人間の平均的な視野角で一度で捉えられるモニターまたはスクリーンに完全表示したことを特徴とする720°全方位矩形画像モニタリングシステム。【請求項2】上記一つの球面画像として統合し,さらに球系多面体上に写像しを(判決注:ママ),一つの球系多面体画像として統合したことを特徴とする「請求項1」記載の720°全方位矩形画像モニタリングシステム。【請求項3】上記一定の縦横比を,1:√3または√3:4または1:4√3の縦

5 横比にしたことを特徴とする「請求項1」,および「請求項2」記載の

720°全方位矩形画像モニタリングシステム。【請求項5】上記矩形ビューアーを,異なった3方向グリッド上または上下左右に移動する該単位と同領域を表示する移動型矩形ビューアーにしたことを特徴とする「請求項1」,「請求項2」,「請求項3」,および「請求項4」記載の720°全方位矩形画像モニタリングシステム。【請求項6】上記矩形ビューアーを,矩形画像単位領域よりも常に大きい領域を表示する矩形ビューアーとしたことを特徴とする「請求項5」記載の720°全方位矩形画像モニタリングシステム。

(4) 原告Xによる特許出願

ア 原告Xは,平成19年12月25日,発明の名称を「情報処理方法」,発明者を原告X及び被告とする国際特許出願(PCT/JP2007/075356。優先日は平成19年1月4日,同年3月16日,同年9月19日。優先権主張国はいずれも日本)を行った。(甲15。以下,同出願を「甲15出願」といい,同出願に係る明細書を「甲15明細書」という。)イ(ア) 原告Xは,平成21年7月1日,発明の名称を「情報処理方法」,発明者を原告Xとする特許出願(特開2010-33573。優先日は平成20年7月1日。優先権主張国は日本)を行った。(甲16。同特許に係る発明を以下「オーサグラフ発明」といい,その願書に添付された明細書及び図面を「オーサグラフ明細書等」というほか,これによって作成された世界地図を「オーサグラフ」という。)(イ) オーサグラフ発明に係る特許請求の範囲の請求項1は以下のとおりである。「線と点で規定される面が連続している複数のスタート面における

5 各面の相対的な位置関係を維持し且つ各面の線を線として維持し又各

面の点を点として維持しながら各面を変形させて矩形平面に隙間無く埋める又はその逆の操作により,前記スタート面の情報と前記矩形平面を隙間無く埋める複数のエンド面の情報とを一対一で対応させる情報処理方法であって,前記スタート面の全面積と該スタート面の少なくとも一部の面積との第1の面積比と,前記矩形平面の面積と該矩形平面上のエンド面の少なくとも一部の面積との第2の面積比とが実質的に等しく,また,前記スタート面の少なくとも一部を構成する各線分の長さの第1の線分比と,前記矩形平面上のエンド面の少なくとも一部を構成する各線分の長さの第2の線分比とが実質的に等しいことを特徴とする情報処理方法。」ウ 原告Xは,平成26年3月4日,米国において,発明者を被告及び原告Xとして,オーサグラフ発明に係る特許出願(US8665273B2)を行った。(甲33,乙25。以下,同出願に係る願書に添付された明細書及び図面を「乙25明細書等」という。)

(5) 原告Xによるオーサグラフの公表等

ア 原告Xは,平成21年5月,INTERCOMMUNICATIONCENTERの企画展示において,オーサグラフを初めて発表した。その際,オーサグラフの「研究開発協同」欄に,被告及びA弁理士等の氏名を掲載した。(甲31)イ 原告Xは,平成21年8月20日,日本国際地図学会における同年度定期大会において,「オーサグラフによる矩形世界地図」と題する研究発表を行った。同研究発表の資料には,発表者として原告Xと被告の氏名が連名で記載され,謝辞欄に,「本研究の基礎はY氏との半年間の共同研究によるものである。」との記載がある。(甲32,乙8,9)ウ 平成22年頃に作成されたオーサグラフの説明資料には,「オーサグラ

5 フ研究開発協同」欄に被告及びA弁理士等の氏名が記載されている。(甲

2)エ 公益財団法人日本デザイン振興会(以下「デザイン振興会」という。)は,平成28年,原告Xに対し,オーサグラフについて,グッドデザイン大賞を授与した。(乙35)

(6) オーサグラフ発表後の状況

オーサグラフは,平成28年度版高等学校標準現代文Bの教科書の「新しい地球観」(毛利衛著)において,原告Xが開発したものとして取り上げられ(乙31),同年11月の日経新聞にグッドデザイン大賞を受賞した作品として紹介された(乙35)ほか,The Japan Times(同年10月29号。乙32),ドイツ新聞(同年11月号。乙33),アエラ電子記事(平成29年7月20日号。乙29),インターネット上の講演動画サイト「TED」(乙30の2),駐日オランダ大使館のウェブサイト(同年9月27日。乙38)において紹介された。

(7) 被告の行為

ア 被告は,平成28年11月25日頃,デザイン振興会に対し,代理人弁護士名義で,「2016年グッドデザイン大賞を受賞した「オーサグラフ」に関する重大な問題点について」と題する書簡(甲3。以下「本件書簡」という。)を送付した(以下,この行為を「本件告知」という。)。本件書簡には,以下の記載がある。「『オーサグラフ世界地図』にあらわれているものと全く同様の投影図法,及び,その結果得られる矩形の世界地図のデザインは,依頼人(判決注:被告。以下同じ。)が2000年頃に考案し,製作したもの(依頼人では「テトラマ」と呼んでいます。)であって,依頼人こそがかかる世界地図の図法及びデザインの考案者です。依頼人は,この投影図法を使用した発明について特許出願を行っています。」

5 「X氏は,当時,依頼人からバックミンスター・フラーのデザインサイ

エンスを学びながら,依頼人のアシスタントとして,地図の製作に関わった人間であり,そのアシスタント業務を通じてこのテトラマ及びその作成方法の知識を得たにすぎません。なおX氏との間では秘密保持に関する覚書が締結されており,X氏は本来,テトラマに関する一切の情報を開示できないはずですが,X氏はこの契約上の義務にも違反をしているものです。」イ 被告は,平成29年8月19日から同年12月27日にかけて,別紙2ウェブサイト目録第1(「シナジェティクス研究所」と題するウェブサイト。甲4の9)及び同目録第2 「犬のしっぽブログ( Yasushi Kajikawa」と題するブログ。甲4の1~6,甲4の10~13,甲11の1~7の各1)の各ウェブサイト,「Tensegrity Precession」と題するウェブサイト(甲4の8,甲10)並びにツイッター(甲5の1の1~甲5の6の2,甲11の1~7の各2。以下,上記ブログ及びツイッター等を併せて「被告ブログ等」という。)において,別紙1投稿記事目録第1~第27-2記載の各投稿(以下,その符号に従って「本件投稿1」などといい,総称する場合は「本件各投稿」という。)をした(以下,この行為を「本件流布」といい,本件告知と併せて「本件告知等」という。)。ウ 本件各投稿のうち,本件投稿1~19には,「Xによるデザイン技法のあからさまな盗用」,「〈オーサグラフ〉の基本的なアイデアは,私がデザインした〈テトラマ〉の完全な盗用である」,「Yの『テトラマ』をXが『オーサグラフ』で盗作した証拠」など,被告が考案又はデザインしたテトラマの技法を原告Xが盗用又は盗作した旨の記載がある。本件投稿20-1~21-2には,原告Xのオーサグラフと被告のテトラマとの関連を分析したレポートとして,本件書簡と同様の内容の代理人

5 弁護士名義の意見書(乙14。以下「本件意見書」という。)についての

言及があり,併せてその閲覧方法について記載されている。そして,同意見書10頁には,「『オーサグラフ』が,『テトラマ』の技法及びデザインの単なる盗用あるいは無断使用にすぎず,X氏が1999年に『オーサグラフ』を考案したという主張には根拠のない」との記載がある。また,本件投稿22-1~22-2,24-1~27-2等には, Before「の『テトラマ』」は被告が考案したものであり,「After の『オーサグラフ』」は原告Xによるものであることが紹介され,それぞれの図面等が対比された上で,本件意見書及びその閲覧方法について言及がされている。本件投稿23-1及び23-2には,「独創性の起源を秘匿し続ける臆病者のアイデアは,ほとんど剽窃に費やされてきた。」などの記載はあるが,原告X,オーサグラフ及びテトラマについての言及はされていない。

(8) 仮処分決定

原告Xは,本件投稿1~19記載の各投稿について,被告ブログ等を管理するコンテンツプロバイダであるGMOインターネット株式会社及びツイッター,インクに対し,同各投稿の削除を求める仮処分命令を申し立て(以下「本件仮処分命令申立て」という。 ,) 平成29年11月1日及び同月8日,削除を認める仮処分決定を得た。本件投稿1~19は,その後,仮に非表示とされているが,被告は,本件投稿8の記載を修正した上で本件投稿20-1の投稿を行い,さらに,平成29年11月21日から同年12月27日にかけて,本件投稿21-1~27-2の投稿を行った。(甲8~11,弁論の全趣旨)

3 争点

(1) 被告が虚偽の事実を告知・流布したか(争点1)

ア 原告Xのオーサグラフが被告のテトラマを盗用したとの告知・流布が虚偽の事実に当たるか(争点1-1)

5 イ 原告Xが秘密保持に関する契約上の義務に違反したとの告知・流布が虚

偽の事実に当たるか(争点1-2)

(2) 競争関係の有無(争点2)

(3) 故意・過失の有無(争点3)

(4) 一般不法行為の成否(争点4)

(5) 原告らの損害額(争点5)

(6) 信用回復措置の必要性(争点6)

第3 争点に関する当事者の主張

1 争点1-1(原告Xのオーサグラフが被告のテトラマを盗用したとの告知・

流布が虚偽の事実に当たるか)について〔原告らの主張〕

(1) テトラマを発明したのは原告Xであること

ア テトラマは,概念構成の主要な要素として,球を矩形展開するに際し正四面体を採用した点に特徴があるが,正四面体を着想したのは原告Xである。正四面体は,最も面の数が少ない正多面体である。球体を平面に投影する場合,面の数が多ければ多いほど,その歪みは少なくなるから,正確な投影を行おうとすれば,面の数を増やす方向に進む(現にフラーのダイマクションマップには正二十面体が用いられている。)ところ,最も面の少ない正四面体を採用することは,従来とは全く逆の発想であった。原告Xは,オランダ修士論文(甲28)において,既に正四面体を用いた矩形展開以外の技術的要素(720°全方位,カメラ,面細分割,面積比,多階層投影,平面充填)を考案していたが,同論文の内容を再考する中で,原告Xの妻から「矩形化できなければ価値はない。」との指摘を受けたことや,テトラパックが矩形展開できること等からも着想を得て,平成11年12月頃,従来の正二十面体を用いる方式に代えて,正四面体を採用して矩形平面展開することを着想した。

5 原告Xは,平成12年1月,用意したメモを見せながら被告に正四面体

の矩形展開を組み込む構想を説明したところ,被告は興味を示し,共同開発の申出をした。このような経緯で,正四面体を採用した矩形平面図への展開を骨子とした概念の充実及び実用化を目指す共同開発が始まったのであり,概念の発案及び検証を行ったのは原告Xである。以上のとおり,テトラマ発明の発明者は原告Xというべきである。イ テトラマ素案(乙17)は,被告との共同開発の終盤に,原告Xが作成したものであり,そのワードファイルには40を超える素案文章の履歴があり,ファイルのプロパティの作成者として原告Xの名前が記録されている(甲20)。ウ したがって,テトラマ発明は原告Xが単独で開発したものであるから,オーサグラフが被告の開発したテトラマの盗用ではあり得ないのであり,被告がした本件告知等は虚偽の事実の告知に当たる。

(2) オーサグラフはテトラマの改良発明であること

ア 仮に,テトラマの発明者が被告であったとしても,原告Xは,新覚書第4条に基づき,平成17年7月以降はテトラマの改良発明の自由を有する。盗作・盗用とは,他人のものを盗む行為を意味し,オリジナリティを有する者の了解がある場合には盗作・盗用に当たらないところ,被告は,上記のとおり,原告Xの改良発明を許諾しているのであるから,その許諾の範囲内の行為について盗作・盗用と非難されるいわれはない。以下のとおり,オーサグラフはテトラマの改良発明に当たるから,盗用等に当たらない。イ オーサグラフは高度な歪みの補正を課題とするが,テトラマは歪みの解消を課題としておらず,実際にも歪みの補正は行われていないから,両者は同一ではない。(ア) オーサグラフで採用している技法は,以下のとおりである。

5 第1工程:地球の表面を球面と仮定して,この地球球面を96に分割す

る。

第2工程:地球球面に内接する中間正四面体を用意する。中間正四面体

の各面は外方に向けて突出した曲面で構成されている。中間正四面体の各曲面を分割して,96の中間セクションを作る。

第3工程:地球球面の各分割面を中間正四面体の各中間セクションに面

積比を保ちながら投影する。

第4工程:第3工程を行う際に,線分比の補正を行う。

第5工程:中間正四面体の頂点を共有する正四面体を用意し,この正四

面体の正三角形の表面を分割して,96の最終セクションを作る。

第6工程:中間正四面体の各中間セクションを正四面体の各最終セクシ

ョンに面積比を保ちながら投影する。

第7工程:その際に,線分比の補正を行う。

第8工程:正四面体を展開して矩形平面を作る。

(イ) テトラマとの対比テトラマとオーサグラフの相違点は,別紙4のとおりである。正四面体を矩形平面に展開する第8工程は共通するが,この点は上記のとおり原告Xが考案したものである。第2工程ないし第6工程は,特殊多階層投影技法(単に多数回の投影を繰り返す一般的多階層投影ではなく,投影の種類を変更しつつ異なる方式の投影を組み合わせて多段階行う投影技法)であるが,最終の多面体として最も面数の少ない正四面体と頂点を共通にする中間多面体を採用し,さらに,この中間多面体が,4つの面を外方に向けて突出した曲面で構成される正四面体である点に特徴がある。この中間正四面体について,原告Xは「太った正四面体」という表現で説明しているが,これはテトラマにはない技法である。

5 また,第3工程で重要な面積比について,テトラマには地球球面を球

状正四面体で4等分する工程があるものの,これをさらに細かく分割するという技術はない。第4工程等における線分比の補正も,世界地図を実用レベルに到達させる歪み補正のために重要な技術的要素であるが,テトラマにはない。このように,オーサグラフは,96分割によって細分化された領域の面積比を保って大きさを補正し,特殊多階層投影技法によって線分比を調整して形や距離を補正することにより,世界地図における地図情報が矩形に隙間なく充填されつつ,大陸や島の大きさや海岸線の形の歪みが低減されていることに特徴がある。テトラマは,歪みについて,ある種の割り切りを行っており,歪みの解消が発明の課題に含まれておらず,大陸等の形の歪みが大きいのであり,この点がオーサグラフとの相違点である。(ウ) 面積比の補正a 上記(イ)のとおり,オーサグラフ明細書等には面積比の補正の要素があるが,テトラマ明細書等にはない。面積比による歪み補正についてはオーサグラフ明細書等の図2と図4に現れている。図4は球状正四面体のG2を球の中心に向けて正四面体G3に心射投影した図であり,テトラマで用いられている単純な正四面体への心射投影である。正四面体G3の面上に得られる24個の三角形間の相対的な大きさが心射投影による歪みに関連している。図4では,球面G2上の三角形37は正四面体G3上の三角形37a に投影され,同じく球面G2上の三角形70a は正四面体G3上の三角形70bに投影される。球面G2上の2つの三角形領域37,70aは同じ面積であったが,これらに対応する正四面体G3上の三角形領域37aと

5 70bとを比較すると分かるように,正四面体G3上の三角形領域3

7a,70bの面積が異なっており,5.1倍の差となって描き写されてしまう。これが,正四面体への心射投影による歪みである。これを面積比により補正するのが図2である。図2には球状正四面体の一面と正四面体の一面を同じルールで面分割したG1とG2が記載されている。球面G2上には大きさが等しい24個の球状三角形が含まれている。球面G2の参照符号37はその一つである。そして,正四面体G1上にも大きさが等しい24個の三角形が含まれている。正四面体G1の参照符号34はその一つである。このとき球面G2上の三角形37の地理情報を正四面体G1上の三角形34に写像することで,球面G2上の複数の三角形領域34の相対的な面積比を維持した状態で正四面体G1に描き写すことができる。b 被告は,テトラマ発明にも歪み補正の効果について記載があると主張する。しかし,仮にテトラマ発明に歪み補正の効果があるとしても直角三角形で球面を細分化することで得られるジオデジック分割による歪みの補正効果のみである。これは,正二十面体を使用したフラーのダイマキシオン・マップにおいて用いられた技法であり,面数の少ない正四面体を用いて,しかも実用的な世界地図を作成するための歪み補正としては不十分である。甲14には歪み補正の記載はないが,図面は歪み補正の記載のあった乙17テトラマ素案の図面をそのまま使っているため,補正された図面が掲載されているようにみえるにすぎない。c 被告は,テトラマ素案は被告が作成し,そこに歪みを補正することについて記載があると主張する。しかし,上記のとおり,テトラマ素案は,原告Xが作成したもので

5 あり,これには40を超える素案文章の履歴があり,ファイルのプロ

パティの作成者として原告Xの名前が記録されている(甲20)。テトラマ素案には,多数面への分割(面細分割)を利用した歪み補正の考え方が段落【0036】に一応記載してあるが,当時は未だ検証が終わっていなかったため,何倍歪むのかといった定量的な記載ができず,数値の部分は空欄になっている。被告は,テトラマ発明の出願をするに当たり,テトラマ発明の課題として全視野かつ全方位の情報を矩形形式に適合させることのみが記載され(甲14の段落【0017】),特許請求の範囲及び発明の名称において「720°全方位矩形画像モニタリングシステム」と限定した上,テトラマ明細書等から歪み補正の考え方を削除していることから,被告は,歪み補正を発明の課題として重視していなかったことが明らかである。上記のとおり,テトラマ素案に含まれた歪み補正についての記載は,数字の記載がない不十分なものであるし,別紙4のとおり,オーサグラフにおいて採用されている特殊多階層投影及び線分比の補正という要素は,テトラマ素案にも記載されていない。(エ) 特殊多階層投影特殊多階層投影は,テトラマ明細書等及びテトラマ素案のいずれにも記載がない。多階層投影自体はテトラマでも行われているが,これは,歪み補正のために行われるものではなく,全方位を複数回に分けて撮影した何枚もの写真を合成することにより,より解像度が高い画像を得るために行われるものであって(甲14の段落【0039】),多階層投影の手法としても,同様の投影方法を複数回繰り返す一般的多階層投影を用いており,歪みを補正する効果はない。(オ) 線分比の補正別紙4のとおり,線分比の補正は,テトラマ素案及びテトラマ明細書

5 等のいずれにも記載がない。

被告は,線分比による歪み補正の効果はないと主張するが,甲22と甲23の12~13頁を見比べると,線分比の補正により,明らかに歪みは軽減されている。ウ 被告が主張する「基本的な6つの異なる概念とその技法」について被告は,「基本的な6つの異なる概念とその技法」a~fによってしか矩形世界地図の歪みの補正及び大陸の分断回避が実現できないと主張するが,誤りである。被告は,aとして正四面体を8つの直角三角形に分割することを主張するが,オーサグラフ及びテトラマにおいてこれをする必要はなく,テトラマ明細書等にもそのような記載はない。そもそも,矩形展開のためには直角三角形の辺で切り開くことは必須ではなく,正三角形そのものに鋏を入れて切り開くことも可能であり(斜軸法。甲25),海岸線の連続性も既存の円筒図法により容易に実現できる(甲26)。被告はbとして球面の細分化を自身が考案したと主張するが,球面を合理的に細分化する手法そのものはジオデシック分割と呼ばれるものであり,フラーがダイマキシオン・マップを考案した際に歪みを低減する目的で発明したものである。ジオデシック分割は,原告Xと被告が共同研究をしている際に検討していたものであるが,被告は,ジオデシック分割の作図及び検証を行っていた原告Xに対し,その作業を中止するように提案し,実際のところ,同作図はテトラマ素案には記載があるが,テトラマ出願には記載されていない。cの正四面体の矩形展開図を2回転対称操作することで隙間のない平面充填を行うことについては,まず,正四面体から矩形展開図が得られることはテトラパックにより昭和27年以降公知である。正四面体の展開図を繋ぎ合わせればシームレスに繋がる点も,エッシャの絵画(だまし絵)の

5 研究者であるドリスシャッド・シュナイダによって昭和52年に出版され,

公知である(甲27)から,被告発表の雑誌オムニにおける記事(乙6)における正四面体のペーパークラフトは,これら2つの公知技術を組み合わせることにより容易に作成できる。むしろ,公知であった矩形展開図を世界地図に適用させることを着想し,平面展開図をつなぎ合わせるという考えに発展させていったのは原告Xである。被告は,dにおいて,最小単位の直角三角形の隙間ない平面充填が大陸の分断を防ぐために不可欠と主張するが,上記のとおり,平面充填をしなくとも大陸の分断化を回避することが容易である。eの正三角形を敷き詰めて60度ずつで交わる三角形の格子(3方向グリッド)については,正三角形を敷き詰めれば60度で交わることは自明であり,3方向グリッドという用語も広く使われている。fの8個の直角三角形を最小限の単位領域から新たな第2の矩形ビューアーに置換して3方向グリッドを移動するビューアーを発見したという

(被告の主張)

についても,8個の直角三角形を最小限の単位領域にするという概念の説明はテトラマ明細書等には存在しない。

(3) したがって,オーサグラフはテトラマの盗用ではないから,本件告知等に

は虚偽の事実の告知・流布に当たる。〔

(被告の主張)

〕

(1) テトラマは被告が開発したこと

ア テトラマは,被告が独自に発明した幾何学上の原理を応用した,正四面体を展開した矩形単位を用いた回転操作による平面充填法に基づく矩形に折りたためる正四面体モデルを使うことによってのみ作成し得るものである。被告は,昭和56年に渡米してフラーに師事し,バックミンスター・フラー研究所でシナジェティクスの共同研究に従事した。被告は,上記平面充填法及び正四面体モデルを,同年7月18日,同博士に提示し,同博

5 士から世界初の折りたためる正四面体であると賞賛され(乙2,3),こ

こから被告による矩形世界地図の開発が始まった。原告Xはその頃わずか10歳であり,テトラマやオーサグラフのような矩形世界地図を独力で開発できたはずがない。イ 被告は,昭和63年,シナジェティクス研究所を設立し,カメラマンでもあり発明家でもあるティム・マクミラン氏の協力により,レンズがなく各正三角形の内面にフィルム又は印画紙を装着して正三角形の重心に20個のピンホールを有する正二十面体の超広角多面体カメラのプロトタイプの製作に成功し,これを「720度カメラ」と名付けた。その後,被告は,このアイデアを発展させ地球儀を複数の方角から撮影し,その画像を平面充填することによって平面化された世界地図を作製できるのではないかと考え,実際の地球儀を使用してこのアイデアを実証する実験を行った。この地球儀を撮影した画像に基づき,合同な24個の球状直角三角形からなる球面分割した領域を正四面体に投影して平面充填する方法でテトラマを発見・発明した。ウ 上記のように,テトラマは,被告単独の開発に係るものであるが,仮にそうでないとしても,被告及び原告Xの共同開発によるものである。

(2) オーサグラフはテトラマと同一であること

ア オーサグラフ発明はテトラマ発明と同一であり,その改良発明ではないこと(ア) オーサグラフ発明において矩形世界地図を作成する方法は,ほぼ正球体である地球の表面を96等分し,表面比を保ちながら太った正四面体に変形し,それを,面積比を保ちつつ正四面体に変換し,正四面体のそれぞれの正三角形の4面を切り離して長方形などに組み替えて地図を作成するというものであり,これは,球面を構成する合同な4つの球状正三角形を,それぞれさらに面積比を同一にした球状三角形に細分割して

5 正四面体に投影する手法であるテトラマの手法と全く同一である。

(イ) テトラマは,陸地と海洋に分断がなく,「一つの海に浮かぶ一つの大陸」を矩形の世界地図として表示するための,全方位において陸地や海岸線の歪みを最も軽減した正四面体による地図投影法であり,正四面体の矩形展開図を全世界地図とする。また,テトラマは,二回回転対称性により平面充填可能であり,これにより3方向に切れ目なく陸と海はエンドレスに連続する。(ウ) テトラマ投影法は,以下の6つの基本的な概念とこれを具現化する技法を統合することにより初めて確立されるものである。a 正四面体の各面を正三角形とし,正三角形を対称的に細分化した同型の最小限8個の直角三角形から成り,正四面体の矩形展開図も同型の最小限8個の直角三角形から構成される。b 歪みを更に軽減する方法として,面積比を一定とするための球面と球系多面体をトポロジー変換によって同型の直角三角形により級数的に細分化する。c 正四面体の矩形展開図を全世界地図の単位領域(1:√3)とすることにより,二回回転対称の操作によって隙間のない平面充填を可能とする。d 八個の同型の直角三角形に分割する正四面体の展開図を最小単位とした平面充填の結果,隙間のない互いに相隣合う最小単位同士の結合によってのみ,完全な大陸ごとの海岸線の連続性が獲得できる。e 平面充填された相隣り合う正四面体の矩形展開図間に,正三角形の稜線が60°で互いに交差する各交差点から,当該稜線によって6つの異なる方位を示す三方向グリッドが自動的に生成される。f 正四面体の各正三角形に形成された一組の同型の直角三角形を最小限の単位領域とし,当該単位領域と面積が等しい正四面体の矩形展開

5 図領域(√3:4)を新たな第2の矩形のビューアーに置換すれば,

当該ビューアーが3方向グリッド上を移動することで,全世界の海岸線が完全に分断されない正四面体の矩形展開図を取り出すことが可能になる。(エ) 上記a~fの概念及び技法を同時に実行することにより,大陸の分断を完全に回避することが可能になる。イ 原告らは,テトラマ発明は歪みの補正を課題としておらず,面積比の補正,特殊多階層投影,線分比の補正の要素を含まないと主張するが,これらの手法には,実際には歪み補正の効果はなく,オーサグラフの各大陸の外形線の歪みは,テトラマより増大している。また,面積比の補正,特殊多階層投影,線分比の補正等の原告らが主張する手法は,以下のとおり,テトラマ明細書等や被告の作成に係るテトラマ素案等に含まれている。なお,テトラマ素案は,原告Xが単独で作成したものではなく,被告の指示に従って代筆したものである。(ア) 面積比の補正従来技術は,テトラマ明細書等の段落【0015】に記載されているように「ダイマクシオン・マップは,正二十面体を用いた全方位,2点間距離,面積比などをより正確に再現することに成功した最初の世界地図」というものであったが,テトラマ発明のおいては,同明細書等に「全方位720度sr画像の歪みをより少なくするために,全球面の立体角と中心角をそれぞれ等値に設定できる最小限の球系多面体である正四面体を用いて」(段落【0021】)と記載されているように,ダイマクションマップと異なる概念と方法に変換されている。ここにいう「全球面の立体角と中心角をそれぞれ等値に設定できる」との記載は,面積比を常に等価にする具体的方法を意味する。なぜなら,立体角は円錐面が切り取った面積の大きさで表すことができるからである。

5 また,テトラマ明細書等の段落【0023】には,「歪みを均等に分

散する対称的な正四面体を投影面として用いて,立体角と中心角を共通にする。」との記載があり,歪み補正について明記されている。(イ) 特殊多階層投影歪みを均等に分散する対称的な多面体として,正四面体以外の面数の多い対称的な球系多面体を使用する実施例は,テトラマ明細書等の【図24】に示されている。球面を細分化する方法として,正四面体よりも面数の多い正二十面体から始まり正十二面体に中間的に変換し,最終的に正四面体にまで変換する多階層投影法は,歪みを均一に分散するための基本的技法として既に実施されている。この多階層投影法は,1990年11月号のサイエンティフィックアメリカン日本版「日経サイエンス」(乙5)155頁の図1に示されるように,正十二面体,正六面体と連続的に投影を繰り返す手法であり,球面情報がトポロジー変換によって生じる歪みと変形を対称的操作によって均一化するための具体的な技法である「3D投影法」は被告によって平成2年に理論化された。(ウ) 線分比の補正線分比による投影法は,面積比を一定にする面分割の理論を併用し,かつ平面充填を行って矩形化する方法を前提にしており,歪みの低減という効果を得られるのは,正四面体を使用するテトラマの一般化された理論を使用する場合に限られるから,オーサグラフは,テトラマの理論を使用している。ウ 原告らは,原告Xは新覚書4条に基づきテトラマの改良発明を行う自由を有すると主張するが,同条の趣旨は,被告が特許出願をした時点で,テトラマについて独占的な権利を有することになり,改良発明は,被告の特許を侵害しない範囲でできるにとどまり,独自の改良発明や事業化を自由

5 に行うことはできない。

(3) オーサグラフがテトラマの盗用であることは虚偽の事実に当たらないこと

以上のとおり,テトラマは被告が単独で発明したものであるから,原告Xによるテトラマと同一の技法を使用したオーサグラフはテトラマを盗用したものである。また,仮に,テトラマが被告と原告Xの共同発明であるとしても,原告Xは,原告Xは,平成21年7月,被告の知らないうちに,テトラマ出願及び甲15出願に係る明細書等の図面をそのまま使用し(乙39,40),オーサグラフ発明に係る出願を行った。そして,同原告は,テトラマ発明及び甲15に係る矩形世界地図を自らが開発・発明したものとして公表し,グッドデザイン大賞を受賞したが,これは,被告が上記の共同著作物について有する著作権法上の権利(氏名表示権)を無視するものである。「盗作」とは,広辞苑によれば,「他人の作品の全部または一部を自分のものとして無断で使うこと。剽窃。」との意味である。テトラマ発明は,原告X及び被告を共同発明者として特許出願されており,テトラマ明細書等は,両者を著作権者とする共同著作物であるから,被告は,これに対する氏名表示権を有するにもかかわらず,原告Xがオーサグラフを同原告の単独の発明として発表する行為は,共同発明者である被告が有している著作権法上の権利を侵害した「盗作」と呼ばれるべき行為である。そして,仮に,オーサグラフ発明がテトラマ発明の改良発明であるとしても,それは著作権法が定める二次的著作物であって,なお被告の氏名表示権が及ぶから,著作権侵害であることに変わりはない。

(4) したがって,オーサグラフは被告が開発したテトラマの盗用であるから,

本件告知等は虚偽の事実の告知・流布に当たらない。

2 争点1-2(原告Xが秘密保持に関する契約上の義務に違反したとの告知・

流布が虚偽の事実に当たるか)について

5 〔原告らの主張〕

(1) 被告は,本件告知等において,原告Xが秘密保持に関する契約上の義務に

違反したとしているが,その契約とは,旧覚書のことと思われる。確かに,旧覚書ではテトラマが原告Xと被告の共同発明であることを前提に,原告Xがテトラマに関して守秘義務を負うこととなっているが,旧覚書は,平成12年9月15日の新覚書の締結によって全て撤回され,新覚書によって改めて権利関係が整理されている。新覚書では,原告Xは,平成17年6月末日までの間,原告Xの特許を受ける権利を被告に期限付きで譲渡し,テトラマ発明に関する守秘義務を負うが,同年7月1日以降は,原告Xもテトラマについて独自の改良発明や事業化をすることができるとされている。原告Xは,新覚書を遵守し,同年6月末まで守秘義務を守り,研究開発を行わず,同年7月以降に,独自にテトラマの研究開発を行い,オーサグラフという全く新しい世界地図を開発したのであるから,原告Xは新覚書が定める守秘義務に反していない。

(2) 新覚書は,2種類の守秘義務について定めており,3条3項は,テトラマ

に関連する全ての事項に係るものであるが,これは,共同開発以前に原告Xが独自に開発してきた情報も含め,被告の関与が全くない情報であってもテトラマに関連する情報について原告Xに守秘義務を課し,被告にテトラマに関連した改良発明の自由を保障したものである。他方で,5条が定める被告から教示された知識等についての守秘義務は,3条3項と異なり守秘義務を課す条項がないことから分かるとおり,新覚書以前に,原告Xが被告の会社に開発者として参加する際に被告の要求に応じて差し入れた秘密保持に関する誓約書(甲30)において課せられていた守秘義務を解除するとともに,原告Xが被告から教示された知識等を利用する場合には,被告への配慮として情報源の存在(つまり,被告が開発したものは,被告の貢献を秘匿しないこと)を明確にすることを定めたものである。

5 しかし,上記1〔原告らの主張〕(1)のとおり,テトラマには被告から教示

された知識等が含まれておらず,そうである以上,これに歪み補正のための改良を加えたオーサグラフにも含まれていないから,新覚書7条によっても,原告Xは,本来オーサグラフに被告の氏名を付記する必要はない。もっとも,原告Xは,被告への敬意から,オーサグラフを公に発表した際,被告の氏名を共同開発者等として明記している。オーサグラフの初出である平成21年5月のインターコミュニケーションセンター(ICC)における企画展示において,被告の氏名を研究開発協同として明記し(甲31),学術研究としての初出である平成21年の日本地図学会定期大会において,被告の氏名を発表者として明記し連名で発表した(甲32)。さらに,後にオーサグラフに通じる最初の特許出願を米国で行う際は,筆頭発明者として被告の氏名を記載し(甲33),国内での甲15出願の際も,共同発明者として被告の氏名を記載している(甲15)。

(3) したがって,原告Xは秘密保持に関する契約上の義務に違反しておらず,

被告が本件告知等によって告知・流布した事実は虚偽である。〔

(被告の主張)

〕原告Xは,オーサグラフを単独で開発したものとして発表し,グッドデザイン大賞を受賞し,これを商品化して多大な利益を得ているが,これは,テトラマの改良発明から利益を得たときはその一部を被告に還元することを定める新覚書4条2項,被告から教示された知識等を情報源の所在を明確にした上で利用することを定める同5条にそれぞれ違反する上,被告がテトラマ明細書等について有する氏名表示権(著作権法19条)を侵害する。そして,新覚書5条にいう情報源の開示とは,オーサグラフの発表の際に被告の氏名の付記を一度すれば足りるというものではなく,発表・使用の都度,被告の氏名を共同発明者として掲載しなければならない。しかし,原告Xは,平成23年10月22日「TEDxSeeds 201

5 1 会議」において,オーサグラフの開発者は原告Xであると発表し(乙30),

平成28年に原告Xが開発したものとしてオーサグラフによりグッドデザイン大賞を受賞し,平成29年10月15日発行の「KEIO SFC JOURNAL Vol.17 No.1 2017」(乙26)においても,オーサグラフを自ら単独で発明したものと説明する論文を掲載するなどして,あらゆる場所でオーサグラフは原告Xが単独で開発したものであると表明し続けている(同様の行為として,乙25,28,29,31~33,36~38)。このような行為は,新覚書5条に違反するほか,被告の有する氏名表示権を侵害する違法行為である。

3 争点2(競争関係の有無)について

〔原告らの主張〕原告X及び被告は,フラーが提唱した球体構造のデザイン原理やテンセグリティ構造を利用した構造やデザインを研究する者であり,一時期共同で研究開発を行ったこともある関係であるから,同一分野の研究者,開発者,デザイナーとして競争関係にある。〔

(被告の主張)

〕被告は,新覚書に記載のとおり,平成7年から原告Xに対し,フラーに関する修士論文の指導を行うほか,被告の発明に基づく試作品作りの手伝いを通じて様々な指導を行ったにすぎず,原告Xと共同研究をしたことはない。原告Xが,被告が開発したテトラマを一方的に盗用したものであり,原告Xと被告は競争関係にない。被告が,原告Xと被告を共同発明者として出願したのは,原告Xが被告の研究所の研究生として被告の矩形世界地図作成に係る作業を手伝ったことから,教え子に対する励ましと心遣いによるものである。このような被告と原告Xの間の師弟関係は,不競法上の競争関係に当たらない。

4 争点3(故意・過失の有無)について

5 〔原告らの主張〕

本件告知等は,被告がその代理人弁護士を通じて告知し,又は被告自身が被告ブログ等において流布したものであるから,故意又は少なくとも過失がある。〔

(被告の主張)

〕否認する。

5 争点4(一般不法行為の成否)について

〔原告らの主張〕被告の不正競争行為は,原告Xの名誉権,営業権を侵害し,またオーサグラフ関連商品を製造販売する原告会社の営業権を侵害し,また,ブランドイメージその他の社会的信用を低下させるものであるので,被告は,原告らに対し,民法709条による不法行為責任を負う。〔

(被告の主張)

〕否認する。

6 争点5(原告らの損害額)について

〔原告らの主張〕被告の本件告知等は,不正競争行為に該当するほか,原告Xの名誉権及び営業権を侵害し,オーサグラフ関連商品を製造,販売する原告会社の営業権を侵害し,ブランドイメージその他社会的信用を低下させるものである。原告らが被った損害は,以下のとおりである。

(1) 原告Xの損害

ア 本件仮処分命令申立てに要した費用原告Xは,本件仮処分命令申立てを行うために,弁護士費用及び海外法人資格証明書の取得費用として,合計62万6400円を支払った(甲12)。イ 慰謝料又は無形損害被告の本件告知等により被った精神的苦痛を慰謝するための慰謝料又は

5 これにより低下した営業上の信用に相当する無権損害を金銭に評価すれば,

577万3600円を下らない。ウ 弁護士費用本件訴訟追行のための弁護士費用として,60万円を請求する。エ 合計額原告Xは,被告に対し,上記ア~ウを合計した700万円及びこれに対する不法行為日(本件告知日)から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。なお,被告の本件告知等は,デザイン振興会に本件書簡を送付した本件告知に端を発し,それ以降も,本件書簡を引用するなどして,反復継続しながら,原告らの信用を失墜させる投稿を繰り返しているのであり,本件告知等は,全体として一連の継続的行為と評価すべきであるから,遅延損害金の起算日は,当初の本件告知の時からと解すべきである。

(2) 原告会社の損害

ア 無形損害原告会社は,本件告知等によって営業上の信用が害されており,これを金銭に評価すれば270万円を下らない。イ 弁護士費用本件訴訟追行のための弁護士費用として,30万円を請求する。ウ 合計額原告会社は,被告に対し,上記ア,イを合計した300万円及びこれに対する不法行為日(本件告知日)から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。〔

(被告の主張)

〕否認する。

7 争点6(信用回復措置の必要性)について

5 〔原告らの主張〕

被告が本件告知等によって告知・流布した虚偽の事実は,原告Xの研究者,学者としての生命を奪い,研究開発,大学での職,事業活動等のあらゆる経済活動に多大な影響を与えるとともに,原告Xの生活の基盤すら奪いかねない内容であって,原告Xの営業上の利益が現に侵害され,又は将来的に侵害されるおそれがある。被告は,デザイン振興会に対し本件告知を行った後,訂正行為を一切しておらず,原告Xの信用が毀損されたままの状態となっている。インターネット上の投稿である本件流布についても,別紙1投稿内容目録第1~第19の各投稿については,現在非表示となっているものの,既に閲覧した第三者も多数いると考えられ,本件仮処分命令申立てに対する決定以降に新たに投稿されたものもあるから,当該第三者を含め世間に対して被告が投稿した内容が誤りであることを伝える必要がある。そして,被告が本件告知等により告知・流布した内容は,被告が考案したという概念に関するものであり,真に誰が考案したものであるかは第三者には判断できないものであるから,原告Xの信用を回復するためには,原告Xが虚偽であると主張しても第三者が信用するとは限らず,被告自身が非を認めて謝罪し,訂正する必要がある。したがって,信用回復措置を講じる必要性がある。〔

(被告の主張)

〕否認する。

第3.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

2017 年 8 月 26 日

投稿内容Yの「テトラマ」を X氏が「 オーサグラフ」で盗作した証拠 1/4X氏が「オーサグラフ」で盗作した証拠をYが作成した特許図面のみから論証する。

4 つの Before&After で示すように,「オーサグラフ」は「テトラマ」の塗り絵にすぎない。

私が発明した「テトラマ」の投影図法の少なくとも 4 つの基本概念を,無断で複製した「オーサグラフ」によって,慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏は 2016 年度のグッドデザイン大賞を受賞している。X氏は,2017 年 8 月現在まで,シナジェティクス研究所のYが独自で考案したもっとも重要なテトラマの地図投影法の3DCAD 図面を無断使用しながら独自に発明したと主張している詐欺師である。X氏の偽装方法もオリジナリティが欠如している。☆盗作の論証 1/4Before&After☆私はベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業)弁護士 B氏にこの違法行為の包括的で法律的な分析を依頼した。私の出願済みの特許明細書の図版から本件の盗作行為は容易に証明可能である。全文ダウンロード(画像)

第4.

閲覧用URL

5 http://以下省略

投稿日

2017 年 8 月 26 日

投稿内容Yの「テトラマ」を X氏が「 オーサグラフ」で盗作した証拠 2/4X氏が「オーサグラフ」で盗作した証拠をYが作成した特許図面のみから論証する。

4 つの Before&After で示すように,「オーサグラフ」は「テトラマ」の塗り絵に

すぎない。私が発明した「テトラマ」の投影図法の少なくとも 4 つの基本概念を,無断で複製した「オーサグラフ」によって,慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏は 2016 年度のグッドデザイン大賞を受賞している。X氏は,2017 年 8 月現在まで,シナジェティクス研究所のYが独自で考案したもっとも重要なテトラマの地図投影法の3DCAD 図面を無断使用しながら独自に発明したと主張している詐欺師である。X氏の偽装方法もオリジナリティが欠如している。☆盗作の論証 2/4Before&After(画像)

5 第5.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

2017 年 8 月 26 日

投稿内容Yの「テトラマ」を X氏が「 オーサグラフ」で盗作した証拠 3/4X氏が「オーサグラフ」で盗作した証拠をYが作成した特許図面のみから論証する。

4 つの Before&After で示すように,「オーサグラフ」は「テトラマ」の塗り絵にすぎない。

私が発明した「テトラマ」の投影図法の少なくとも 4 つの基本概念を,無断で複製した「オーサグラフ」によって,慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏は 2016 年度のグッドデザイン大賞を受賞している。X氏は,2017 年 8 月現在まで,シナジェティクス研究所のYが独自で考案したもっとも重要なテトラマの地図投影法の3DCAD 図面を無断使用しながら独自に発明したと主張している詐欺師である。X氏の偽装方法もオリジナリティが欠如している。☆盗作の論証 3/4Before&After(画像)

第6.

閲覧用URL

5 http://以下省略

投稿日

2017 年 8 月 26 日

投稿内容Yの「テトラマ」を X氏が「 オーサグラフ」で盗作した証拠 4/4X氏が「オーサグラフ」で盗作した証拠をYが作成した特許図面のみから論証する。

4 つの Before&After で示すように,「オーサグラフ」は「テトラマ」の塗り絵にすぎない。

私が発明した「テトラマ」の投影図法の少なくとも 4 つの基本概念を,無断で複製した「オーサグラフ」によって,慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏は 2016 年度のグッドデザイン大賞を受賞している。X氏は,2017 年 8 月現在まで,シナジェティクス研究所のYが独自で考案したもっとも重要なテトラマの地図投影法の3DCAD 図面を無断使用しながら独自に発明したと主張している詐欺師である。X氏の偽装方法もオリジナリティが欠如している。☆盗作の論証 4/4Before&After(画像)

第7.

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5 第8.

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2017 年 8 月 19 日

投稿内容「テトラマⓇ」のデザイン技法を盗用した「オーサグラフ」について 1私が 2000 年に考案し,2007 年に特許出願した 4 面体世界地図<テトラマ®>のデザイン技法を盗用して作成した「オーサグラフ世界地図」で,

2016 年の「グッドデザイン大賞」を受賞した慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏の

<テトラマⓇ>の独創性の起源を秘匿し続ける卑劣な行為を証明するために,私はベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業) 弁護士 B氏にこの違法行為の包括的で法律的な分析を依頼した。B氏のレポートは,X氏によるデザイン技法のあからさまな盗用を明確に証明するものである。☆1ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業) 弁護士 B氏による法律的なレポート☆2全文ダウンロード(画像)

第9.

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5 投稿日

2017 年 8 月 19 日

投稿内容シナジェティクス研究所「テトラマⓇ」のデザイン技法を盗用した「オーサグラフ」について私が 2000 年に考案し,2007 年に特許出願した 4 面体世界地図<テトラマⓇ>のデザイン技法を盗用して作成した「オーサグラフ世界地図」で,2016 年の「グッドデザイン大賞」を受賞した慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏の<テトラマⓇ>の独創性の起源を秘匿し続ける卑劣な行為を証明するために,私はベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業) 弁護士 B氏にこの違法行為の包括的で法律的な分析を依頼した。B氏のレポートは,X氏によるデザイン技法のあからさまな盗用を明確に証明するものである。

2017 年 8 月 19 日

シナジェティクス研究所 Y■「2016 年グッドデザイン大賞を受賞した「オーサグラフ」に関する問題点について」-ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業) 弁護士 B氏によるレポート(画像)■特許出願以前に作成された 2000 年の特許明細書のドラフト(画像)

第10.

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5 2017 年 9 月 8 日

投稿内容直観力(intuition)動機なき思考力と知識欲は,しばしばアイデアを盗作する動機と化すのである。しかし,インターネットの検索ロボット時代では,学生のレポートやオリジナリティを競う研究者の論文からも,容易にその偽装され廃れた動機は証明できるだろう。アイデアを狡猾に盗み続ける人は,そのアイデアを生成した他者の<場所と時>を隠匿する無謀な詐欺師に終わるだけではない。経験からアイデアが生成される<場所と時>を認識する能力がないことを自白している凡人であるばかりか,他者の知性を破壊する習慣こそ,その場所に誘導する<直観力>が 10 歳までの学習過程で除外された無残な結果なのである。直観は,自己の内部を凝視する行為であり,瞑想する過程で生成される知性のデフォルトである。そして,動機付け(=know why)は,直観が,非同時的・同時的に,電磁誘導的な相互作用を引き起こす知的エネルギー源となるのである。自発的な動機付けが,両親や教師から間違った動機付けと正しい動機付けに予め分類されないかぎり。☆下記の分析レポートは,<直観力>が 10 歳までの学習過程で除外された無残な結果を証明するだろう。「テトラマⓇ」のデザイン技法を盗用した「オーサグラフ」についてhttp://以下省略

第11.

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2017 年 8 月 24 日

投稿内容全方位 720 度の概念の起源すべての多面体は平面から 720 度を奪った状態であり,さらに球は多面体に 720 度を贈与した関係である。自己の周囲は 360 度のパノラマではない。周囲の角度の総和は 720 度である。有限と無限の差異は,この 720 度にある。私はこの角度を<テトラマ(TETRAMA)>と呼んでいる。テトラマ(TETRAMA)の全方位 720 度の概念の起源は,シナジェティクスの角度のトポロジーの概念にある。しかし,フラーのダイマクションマップでは,この概念は応用されなかった。そして,私は,全方位 720 度の矩形の投影図法を最初に発見したのである。テトラマより先行した全方位 720 度ピンホールカメラは,1988 年の私の発明である。そのプロトタイプ制作に協力したイギリスの写真家ティム・マクミランが証明する。☆写真家ティム・マクミランhttp://以下省略☆「テトラマⓇ」のデザイン技法を盗用した「オーサグラフ」についてhttp://以下省略

第12.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

2017 年 10 月 12 日

投稿内容独創性の偽装者X氏慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏のこれまでのオーサグラフに関する解説や講義は虚偽に満ちている。彼の弁護士は結局辞任せざるを得なかったのだ。シナジェティクス研究所におけるテトラマ世界地図の開発に従事しながらその事実を秘匿した彼の現在の履歴紹介などは,盗作者の特有な一面である。

5 研究履歴の詐称そのものである。

X氏はこれまで何も反論しないにもかかわわらず,

2017 年 10 月 11 日,オランダでのラナルド・マクドナルド賞 2017 も辞退しなかった。

http://以下省略1「テトラマⓇ」のデザイン技法を盗用した「オーサグラフ」について(画像)2テトラマⓇ(Tetrama)とは何か 世界初の正 4 面体の全方位的な世界地図投影法(画像)3独創性の偽装 慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏の場合 その1(画像)

第13.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

2017 年 10 月 12 日

投稿内容研究履歴の詐称者 慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏のこれまでのオーサグラフに関する解説や講義は虚偽に満ちている。

5 彼の弁護士は結局辞任せざるを得なかったのだ。

シナジェティクス研究所におけるテトラマ世界地図の開発に従事しながらその事実を秘匿した彼の現在の履歴紹介などは,盗作者の特有な一面である。研究履歴の詐称そのものである。X氏はこれまで何も反論しないにもかかわわらず,

2017 年 10 月 11 日,オランダでのラナルド・マクドナルド賞 2017 も辞退しなかった。

http://以下省略1「テトラマⓇ」のデザイン技法を盗用した「オーサグラフ」について(画像)2テトラマⓇ(Tetrama)とは何か 世界初の正 4 面体の全方位的な世界地図投影法(画像)3独創性の偽装 慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏の場合 その1(画像)

第14.

閲覧用URLhttps://以下省略アカウント名 Y投稿内容「テトラマⓇ」のデザイン技法を盗用した「オーサグラフ」について...two-pictures.net/tail/2017/08/1 ...

第15.

閲覧用URLhttps://以下省略アカウント名 Y投稿内容独創性の偽装 慶応義塾大学環境情報学部准教授...

第16.

閲覧用URLhttps://以下省略アカウント名 Y投稿内容Yの「テトラマ」を X氏が盗作した証拠...two-pictures.net/tail/2017/08/2...

第17.

閲覧用URLhttps://以下省略アカウント名 Y投稿内容X氏が盗作した証拠...two-pictures.net/tail/2017/08/2 ...

第18.

閲覧用URLhttps://以下省略アカウント名 Y投稿内容「オーサグラフ」は「テトラマ」の塗り絵にすぎない。X氏は,2017 年 8 月現在まで,シナジェティクス研究所のYが独自で考案したもっとも重要なテトラマの地図投影法の3DCAD 図... two-pictures.net/tail/2017/08/2 ...

第19.

閲覧用URLhttps://以下省略アカウント名 Y投稿内容私が発明した「テトラマ」の投影図法の少なくとも 4 つの基本概念を,無断で複製した「オーサグラフ」によって,慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏は...two-pictures.net/tail/2017/08/2 ...

第20-1.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

5 不明

*「2017 年 8 月 19 日」と設定されているが,目録第8と同じ URL であり,仮処分決定後に被告にて内容を修正したものと思われる。投稿内容私が発見し開発した「テトラマⓇ」の概念とデザイン技法について私が発見し開発した「テトラマ」の概念とデザイン技法について著作権に精通した法律家 B氏( Baker & McKenzie International)が慶應義塾大学 准教授 X氏の「オーサグラフ」との関連を分析したレポートがある。著作権違反に関して明確な見解が具体的な図面の比較と共に述べられている。このレポート(pdf)を閲覧したい方はシナジェティクス研究所に御連絡ください。参考資料テトラマ(Tetrama)とは何か(ハイパーリンク:http://以下省略)

第21-1.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

2017 年 11 月 21 日

投稿内容剽窃について

5 1

アカデミック・スキルズ ©慶應義塾大学教養研究センターの「剽窃について」C(文学部)の講義を聴いてみてた。特に論文に関して著作権の一般的な見解が明確に述べられている。「剽窃は犯罪である。」(動画)私が発見し開発した「テトラマ」の概念とデザイン技法について著作権に精通した法律家 B氏( Baker & McKenzie International)が慶應義塾大学准教授 X氏の「オーサグラフ」との関連を分析したレポートがある。著作権違反に関して明確な見解が具体的な図面の比較と共に述べられている。このレポート(pdf)を閲覧したい方はシナジェティクス研究所に御連絡ください。参考資料テトラマ(Tetrama)とは何か(画像)

第21-2.

閲覧用URLhttps://以下省略投稿日23:24 - 2017 年 11 月 21 日投稿内容剽窃について 私が発見し開発した「テトラマ」の概念とデザイン技法について著

5 作権に精通した法律家 B氏( Baker & McKenzie...

第22-1.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

2017 年 11 月 23 日

投稿内容全方位 720 度のテトラマの起源 その 1Think different between before & afterBefore の「テトラマ」は,シナジェティクス研究所のYが独自で考案したもっとも重要なテトラマの地図投影法の3DCAD 図面であり,Yが 2000 年に作成した特許図面。After の「オーサグラフ」によって,慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏は,

2016 年度のグッドデザイン大賞を受賞している。

(画像)☆私はベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業)弁護士 B氏にテトラマの著作権に関する包括的で法律的な分析を依頼した。このレポートの閲覧を希望される場合はこのレポート(pdf)を閲覧したい方はシナジェティクス研究所に御連絡ください。

第22-2.

閲覧用URL

5 https://以下省略

投稿日16:26 - 2017 年 11 月 23 日投稿内容テトラマの起源 Before の「テトラマ」は,シナジェティクス研究所のYが独自で考案したもっとも重要なテトラマの地図投影法の3DCAD 図面であり,Yが 2000年に作成した... http://以下省略 ...

第23-1.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

2017 年 12 月 25 日

投稿内容臆病者臆病者のアイデアの起源は,たいてい外部の寄せ集めだ。独創性の起源を秘匿し続ける臆病者のアイデアは,ほとんど剽窃に費やされてきた。外部の起源が分かれば,それぞれに空洞が残る。知の起源は,アイデアではなく,発見されるのみである。https://以下省略上記のように,私のこれまでの反論を支援する人々の直観的判断は正しい。なぜなら,独創性の起源を秘匿し隠蔽した事実が真実であると証明された場合には違法性がなく,

5 批判し反論する者において真実と信ずる発言について相当の理由がある場合には,

故意もしくは過失がなく,不法行為は成立しないからだ。

第23-2.

閲覧用URLhttps://以下省略投稿日23:39 - 2017 年 12 月 25 日投稿内容臆病者のアイデアの起源は,たいてい外部の寄せ集めだ。独創性の起源を秘匿し続ける臆病者のアイデアは,ほとんど剽窃に費やされてきた。外部の起源が分かれば,それぞれに空洞が残る。知の起源は,アイデアではなく,発見されるのみである。私のこ...

第24-1.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

2017 年 12 月 27 日

投稿内容Think different between the original and the fake.1/4テトラマ(Tetrama)の地図の投影法の独創性は誰に帰属するのか。「朝目覚めたらアイデアを思いついていた」長期の偽装工作で自らをも欺くこの口実で先行する概念を変革する動機付け(know why)までは偽装できない。

5 (画像)

第24-2.

閲覧用URLhttps://以下省略投稿日17:26 - 2017 年 12 月 27 日投稿内容テトラマの地図の投影法の独創性は誰に帰属するのか。「朝目覚めたらアイデアを思いついていた」長期の偽装工作で自らをも欺くこの口実で先行する概念を変革する動機付け(know... http://以下省略...

第25-1.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

2017 年 12 月 27 日

投稿内容Think different between the original and the fake.3/4テトラマ(Tetrama)の地図投影法の独創性とその概念は誰に帰属するのか。「朝目覚めたらアイデアを思いついていた」長期の偽装工作で自らをも欺くこの口実で先行する概念を変革する動機付け(know why)までは偽装できない。(画像)

第25-2.

閲覧用URLhttps://以下省略投稿日17:30 - 2017 年 12 月 27 日投稿内容Think different between the original and the fake.3/4 テトラマの地図投影法の独創性とその概念は誰に帰属するのか。 two-pictures.net/tail/2017/12/2 ...

第26-1.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

2017 年 12 月 27 日

投稿内容Think different between the original and the fake.2/4テトラマ(Tetrama)の地図投影法の独創性とその概念は誰に帰属するのか。「朝目覚めたらアイデアを思いついていた」長期の偽装工作で自らをも欺くこの口実で先行する概念を変革する動機付け(know why)までは偽装できない。(画像)

5 第26-2.

閲覧用URLhttps://以下省略投稿日17:38 - 2017 年 12 月 27 日投稿内容Think different between the original and the fake.2/4 two-pictures.net/tail/2017/12/2...

第27-1.

閲覧用URLhttp://以下省略投稿日

2017 年 12 月 27 日

投稿内容Think different between the original and the fake.4/4テトラマ(Tetrama)の地図投影法の独創性とその概念は誰に帰属するのか。「朝目覚めたらアイデアを思いついていた」長期の偽装工作で自らをも欺くこの口実で先行する概念を変革する動機付け(know why)までは偽装できない。(画像)

第27-2.

閲覧用URL

5 https://以下省略

投稿日17:39 - 2017 年 12 月 27 日投稿内容その他Think different between the original and the fake.4/4 two-pictures.net/tail/2017/12/2 ...以上(別紙2)被告ウェブサイト目録

第1

5 閲覧用URL http://以下省略

第2

閲覧用URL http://以下省略以上(別紙3)X様および「オーサグラフ」に関する記事についてのお詫び

5 X様

関係者様各位私は,平成29年8月19日から多数回にわたり,X様の名誉を毀損する内容の投稿をインターネット上で行いましたことをここに謝罪いたします。X様が開発した「オーサグラフ」が,“私の作品の盗用である”“私との契約に違反している”との記事はすべて事実に反しておりました。誤った事実を流布してしまい,関係者様各位には大変ご心配とご迷惑をおかけいたしました。申しわけございませんでした。平成 年 月 日Y(別紙4)被告の「テトラ 原告X作成の 原告XPCT 出願 「オーサグラフ」発明の マ」 「テトラマ素案」 (甲15) 原告X追加出願(甲1課題 解決手段 (甲14) (乙17) 6)◎ ◎ ◎ ◎矩形展 正四面体【請求項2】 【0025】~【0 【請求項1】 【請求項1】【0021】~【00 051】 【請求項 14】開23】【0029】 図7 【0037】〜【0044】図 2〜図 7✖ ▲ ◎ ◎歪み補 96面分割【0035】~【0 【請求項1】 【請求項1】037】 【0038】【003 【0019】【0020】【003正 (多数面に分図 20,21,42, 9】【0054】 5】

43 図 2,3,4,5,15

割)✖ ◎ ◎ ◎面積比【0035】~【0 【請求項1】 【請求項1】037】 【0036】~【00 【0017】~【0035】図 20,21,42, 46】 【0064】~【0071】

43 【0054】~【00 【0121】~【0125】

62】 図 2-8,15-20【0077】~【0094】図 2~6,15~19,31✖ ✖ ✖ ◎特殊多階層投【請求項1】【0149】~【0154】影図 74-76<※1>✖ ✖ ✖ ◎線分比【請求項1】【0014】【0129】~【0135】【0158】~【0165】図 65-72, 78-80◎ ◎ ◎ ✖解像度 一般的多階層【0038】~【00 【0038】~【0 【請求項3】 【0064】~【0068】40】 043】 【0083】~【00 図 26,27投影図 24,25,27 図 12,13,18, 87】

19 図 26,27

※1特許出願書類には投影と区別をつけるため多階層写像という言葉を使っている。写像は英語でMAPPINGと訳される。

第4 当裁判所の判断

1 認定事実

(1) 世界地図の作成方法ア 光学的投影を用いて世界地図を作成する方法世界地図を作成するには,球形である地球の表面に切れ目を入れて切り

5 広げ,平面化する必要があるが,面積,距離,方位を同時に正しく表すことは困難である。世界地図を作成する代表的に技法としては,円筒図法,円錐図法,方位図法などがあるが,このうち,円筒図法は,中心に光源を設定し円筒に投影する技法をいう。円筒図法には,航路と経線との間の角が正しく表されるメルカトル図法,全世界が表現できるようにしたミラー図法,面積関係が正しく投影されるランベルト正積円筒図法などがある。(甲18,19)イ ダイマキシオン・マップフラーが開発したダイマキシオン マップは,・ 地球表面を投影する際に,円筒技法ではなく,正二十面体を使用して投影を行うものである。ダイマキシオン・マップは,地球全体について,大陸の輪郭と面積を正しく表示することができるが,矩形に収まらない余白が生じ,大陸が分断しないように表示すると,海が分断されるなどの問題があった(甲2,乙1)。

(2) テトラマ発明の概要ア テトラマ明細書等(甲14)には,以下の各記載がある。(ア) 技術分野「この発明は,720度srの全方位かつ全視野を同時的,あるいは非同時的に捉えるための画像モニタリング技術に関する。さらに全方位かつ全視野を一定の縦横比をもった矩形画像単位に変換し,該単位を時系列的な矩形画像単位としてシームレスな平面充填システムに応用した画像処理方法および画像検索方法に関する。また該矩形画像単位をビューアー,モニターまたはスクリーンに表示する方法に関する。」(段落【0001】)(イ) 背景技術「超広角視野を捉えるための広角レンズには,イメージサークルそのものが円形視野となる全周魚眼レンズとその円形視野の中央部だけを矩

5 形ビューアー(またはファインダー)として使用する対角線魚眼レンズの2種類がある。後者の場合の画角は,円形視野に内接する矩形の対角線によって決定される。」(段落【0002】)「ここで画角を説明する幾何学的概念の形態は円錐であり,画角は図1においてイメージサークルと呼ばれる円形視野C2のような球面上の小円の直径とそれを底面にした円錐の頂点O1からなる三角形切断面(図示しない)における該頂点部分の角度である。(段落」 【0003】)「また,光学分野で視野(field of view)とは,光学機器を通してみることのできる領域または立体角のことである。立体角は全視野を一つの球面に設定した時,全球面に対し円形視野C2のような可視的な領域,または対象物2の球面S1上での占有率である。その大きさは,中心O1から対象物2に向けて結ばれる半直線の集合でできる錘を,O1を中心とする半径1の単位球面S1で切るとき,球面上にできる断面部分の表面積1で計る。O1から見た全空間の立体角は,720度sr(4πsr)である。」(段落【0004】)「フィッシュアイと言われる超広角の視野をさらに拡張し,全方位全視野を捉えるためのビューアーがIPIX(InteractivePictures Corporation 米国テネシー州・オークリッジ)で提案されている。IPIXは,全周魚眼レンズで撮影された2つのイメージサークルを2つの半球面として合成し,全球に再構成する。 …」(段落【0005】)「矩形ビューアーを地球球面領域にまで相対的に拡大したものが,円筒図法で達成される最大の矩形サイズ,すなわちメルカトル世界地図である。…唯一の矩形の表現形式である円筒図法による世界地図は,経度に基づいた角度で球面を分割して赤道に接する円筒面に球の内側から写像して形成される。また,同一の概念を用いたパノラマは,全周360°

5 を分割して撮影し,円筒形状に画像を合成し平面化する撮影方法である。」(段落【0008】)「一方,『INVENTIONS』St.MARTINS’Press,p.85とUS PAT.2393676に示される,バックミンスター・フラー(R.Buckminster Fuller)のダイマクシオン・マップは,全球面の地理的画像を正二十面体にトポロジカルに投影し,その展開図で世界地図を表示している。この場合,地図を作製したあとでも,必要に応じて正三角形を再配列することができる全方向性を特徴としている。球状正二十面体の各球状正三角形は,球面情報を投影する球系正二十面体の各正三角形と対応しているので,全球面を20等分した領域が多面体の展開図として平面化しても相対的な面積比は保たれたまま変換できる最初の多面体投影法である。」(段落【0009】)(ウ) 発明が解決しようとする課題「より広い視野を一つの矩形ビューアーに収めようとすると,画像の認識を妨げる「図」あるいは「被写体」,と「地」あるいは「背景」のどちらでもない余白領域(以下ノイズ )が現れる。このノイズの占有面積比(以下ノイズ比)が小さいほど一般的に認識しやすくなる。全周魚眼レンズの場合,ノイズ比は図2の67のレイアウトで21.5%になる。この図では,斜線の部分の占有率である。これに対して,視覚認識上,長方形のビューアー領域を最大限生かすことを優先した対角線魚眼レンズでは,円形画像の円周部を除外して矩形ファインダー(ビューアー)に表示される。この場合はノイズ比は0%であるが,広い視野は失われる。また広い視野を円形または矩形で認識できる限界画角は,設計理論とレンズ製造コストから220度以下であると言われている。 (段」落【0011】)

5 「またダイマクシオン・マップのノイズ比を測るために,該マップ全体最小限の矩形領域にはめ込む。この場合,「図」=陸地でも,「地」=海でもないノイズが形成され,ノイズ比は図2の69のレイアウトで39.4%,同様に一月の海流などを示す際に用いられた南極を中心に再配列したダイマクシオン・マップ(「バックミンスター・フラーのダイマクシオンの世界」p.180/フラー,R.W.マークス共著・鹿島 出版会,1978)を示す図2の68のレイアウトでは63.5%になる。このように,全方向全視野の全球面を矩形のビューアーで認識しようとすれば,これまでの光学的または投影図法的な方法ではノイズ比が高くなる傾向がある。」(段落【0012】)「またIPIXのように,光学レンズを利用して複数の広角画像をコンピュータに取り込み,全方位のデジタル画像を疑似球面に合成する場合,矩形のビューアーに表示されるのはつねに球面領域の一部である。またカメラの回転軸に沿ってビューアーが設定されているため,観察者にとっての極軸の2つの極点上の情報は欠落し,黒い小さな円形としてビューアーに表示される。IPIXもまた概念的にはパノラマの360°の視野を表示する方法である。」(段落【0013】)「人間の視野で容易に全球面地理情報を同時に認識できる円筒図法などによる矩形の世界地図は,概念的には,最大球面領域を表示する最初の矩形ビューアー,つまり領域とビューアーが一致した場合とみなせる。しかし,球面を円筒に投影する図法のため,両極圏の形状が無限大となる。現在のメルカトル世界地図は,横または縦方向のどちらか一方の連続画像は再現できても,完全に多方向に矛盾なく連続した隙間のない全球面を表す平面画像は理論的に不可能なので,投影面の軸と地軸の関係を変化させて,要求される広い視野の平面画像の連続性を補正している。」(段落【0014】)

5 「また,ダイマクシオン・マップは,正二十面体を用いた全方位,2点間距離,面積比などをより正確に再現することに成功した最初の世界地図であるが,主に正三角形の再配列による展開図では「一つの海に浮かぶ一つの島」という表現目的のために大陸をいっさい分断させなかった結果,展開図の外形パターンに正三角形によるジグザグな輪郭線が現れ,不定形で非対称的な外形線の全長は矩形の外形線に比較して四倍に増加する。現在,一般に知られたダイマクシオン・マップは,図2の69で示したレイアウトよりも外形線は複雑化している。」(段落【0015】)「広領域撮像装置および球空洞投射装置は,720度sr画像を投射するために,閉じた球形または多面体状のスクリーンと複数のプロジェクタを用いるため,装置が特殊で大がかりなものになり,複数の画像間で同期性を得る煩雑な作業を要する。また,球状の情報を球状スクリーンに全方位全視野の画像を再現しても,人間の視野角ではその一部しか同時的に認識できない。」(段落【0016】)(エ) 課題を解決するための手段「本発明の目的は,全視野かつ全方向の画像処理および画像表示に関し,従来の全方向画像表示方法では不可避であったノイズを100%排除し,人間の視野角で一度で容易に認識できる矩形画像に変換することにある。また球状世界での出来事,生命圏,対流圏,成層圏などにおける地理学,気象学,物理学的情報など,特に国際便航空路,気象観測図や 人工衛星などの高速移動体に関する軌跡が分断されることなく,また全方向カメラや複数の衛星を利用した全世界地図表示に最適な矩形の画像処理および画像表示方法を提供することである。全方位の画像表示形式を現在の印刷形式やカメラのファインダー,モニターなどあらゆる認識上の標準となっている矩形形式に適合させることを目的とする。 」段(

5 落【0017】)「また本発明の目的は,複数のカメラの正四面体的分散あるいは分離した配置方法などによって,連続した全球面画像の720度srの画像領域を,被写体と背景がシームレスに連続した矩形画像単位に変換させる方法を提供することにある。その矩形画像単位を切れ目なく連続させ平面充填システムに応用した画像処理および表示方法を提供すると共に,その矩形画像単位を移動型ビューアーとして設定することを目的とする。」(段落【0018】)「また,時間性を画像情報に加えた全方位平面充填画像処理および表示システムは,矩形画像単位を該単位毎の各辺で該単位内の被写体と背景の少なくともどちらか一方がほぼシームレスに相互に連続するように平面充填して,被写体とその背景の意味的連続性を確保することによって,全方位における時間的変化または局所的変化を検索または検出することを目的とする。このように矩形ビューアーに全球面情報である全視野を表示するシステムでは,720度srの最大視野領域の歪みと全方位を犠牲にすることなく,全方位の画像を単体または複数の矩形画像単位領域として同時的にまたは時系列的に連続的に表示することができる。言い換えれば,全方向という空間の連続性と時間の連続性という新たなシナジー的機能を様々な画像検索,画像検出に応用することを目的とする。検索または検出された変化部分のみを,新たなレイヤーに抽出し連続的な平面充填システムとしてあるいはアニメーションとして表示することを目的とする。」(段落【0019】)(オ) 発明の効果「全風景と全表面の720度sr画像を観察する被写体と観察者の関係には二通りある。そのひとつは,ある一点の周りから全方位に存在する多数の被写体を観察する形式で,その代表的なものには天体観測や超

5 広角撮影方法がある。これに対し,ひとつの被写体を全方位の多数の視点から観察するもうひとつの形式があり,代表的なものには人工衛星などによる惑星地球表面の観測がある。この二つは被写体と観測者の立場が互いに入れ替わる相補的関係にある。惑星地球を大気圏外から同時に見た人間もいないし,自分の外側を同時に見る人間もいない。地球を地球儀に縮小したとしても,全球面を同時に見る視覚は人間には備わっていないように,全方位全視野をシームレスな矩形表現形式で観察する技術はこれまで存在しなかった。本発明によって,人間の平均的視野で自分以外のすべての環境を同時に捉えるための惑星地球全体または銀河全体,あるいは机の上の地球儀を手にする自分のすべてを見る視野,つまり全方位全視野を人間の視野で同時的にモニタリングするための矩形の地図または画像を作成する方法を提供する。」(段落【0020】)(カ) 発明を実施するための最良の形態「本発明は,全方位720度sr画像の歪みをより少なくするために,全球面の立体角と中心角をそれぞれ等値に設定できる最小限の球系多面体である正四面体を用いて,全方位画像として統合した後,該正四面体を平面に展開すると共に平面充填可能な全方位矩形画像単位に変換して,人間の平均的な視野角で一度に捉えられるモニターまたはスクリーンに完全に表示することを可能にする。」(段落【0021】)「次に,図4に示すように,撮像された各1π ステラジアン分の画像は,単位球面S2に対応する球状正四面体の4分の1の領域である球状正三角形6に取り込まれ,他の領域と互いに重複しないで全視野と全方位の4π ステラジアン相当の全球面画像に統合し,球状正四面体の全方位画像R1を得る。さらに,この球状正四面体の全方位画像R1から最小限の球系多面体である正四面体P4に写像する過程について説明する。歪みを均等に分散する対称的な正四面体を投影面として用いて,立体角

5 と中心角を共通にする。単位球面S2に等しく分割した1π ステラジアン分の画像に相当する斜線で示した球状正三角形6を単位球面S2に内接する正四面体P4の太線で囲まれた斜線部の正三角形5に写像する。同様の操作を正四面体P4の他の三面でも行う。図5には,惑星地球の海岸線という球状地理学的情報のみを正四面体P4に写像した画像R2を示す。次に図6で正四面体P4の全方位画像R2を矩形に変換する方法を説明する。図5に示す正四面体P4の稜線の中点17と頂点1

9 ,中点17と頂点20の各線分と,頂点18と頂点21の線分に沿って分離して展開すれば,矩形平面化できる。正四面体P4を展開した矩形の世界地図は,正四面体P4の稜線の長さを1とした場合の縦横比L1:L2=1:√3の全方位の矩形画像単位SC1である。(段落【0023】)【図4】 【図5】【図6】「図7に示すように,全方位矩形画像単位SC1を該単位の各辺の中点で2回回転対称操作によって,単位内の被写体と背景がシームレスに相互に連続するように,該単位SC1の各辺で縦横に並べながら充填し

5 てゆくと,平面充填画像BC1が得られる。図中では該単位SC1は太線に囲まれている。該単位SC1は,オセアニア地域を中心に全世界を平面に拡げた地図であるが,該単位SC1を平面充填すると,新たに別の地域を中心とする様々な二次的矩形画像単位SC41,SC42,SC43が現れる。これらの単位は,単位内の被写体と背景が相対的に移動して変化しても全方位と全視野の画像領域は不変である。二次的矩形画像単位SC41,SC42,SC43は全方位矩形画像単位SC1と同じ縦横比で地図の中心が異なり,互いに移動する方向が60度ずつ異なるので,移動型のビューアーとして利用できる。また,このような平面充填によって二次的矩形画像単位SC41より一回り大きい領域PG5などの二次的に形成される矩形画像領域を単独のビューアーとして利用できる。」(段落【0024】)【図7】「次に図8の全方位矩形画像単位SC2の四個分の大きさを持つ平面充填画像BC2では,通常サイズの世界地図としての矩形画像単位SC2の4つのコーナー62においても,平面充填によって連続性が維持され,局地と全体との関係がより把握できる。このBC2を固定したビューアーとして利用してもよい。」(段落【0025】)【図8】「図9において連続移動可能なビューアーを説明する。この平面充填画像BC3においては,正四面体の全方位画像を構成していた正三角形の各辺E7(点線で表示されている)は平面充填システムでは三方向グリッドX,Y,Zを形成する。この三方向グリッドに沿った60度毎の方位間で,方向転換および連続移動可能な縦横比が1:2.31(=√

5 3:4)の矩形画像単位SC1と同じ面積を表示するビューアーV3,V4,V5を設けてグリッド上の任意の矩形画像単位を取り出すことができる。また図16に示される矩形画像単位SC1と同じ面積を表示するビューアーV11のように,1:4√3の矩形ビューアーを形成してもよい。この場合のビューアーV11の移動方向は縦横の2方向に限られる。」(段落【0026】)【図9】【実施例9】「他の実施例を図面に基づいて説明する。本発明は全方位全視野を球面画像に統合した後, 複数の球系多面体に複数回に分けて写像し,最終的に正四面体に写像する方法(以降多階 層投影方法)を含む。図24は,球系多面体として中心O7を共有する正二十面体と正十二面体との間で写像する実施例を示す。正二十面体の正三角形五つにまたがった太線で囲まれた画像領域30を,正二十面体の面の中心に頂点が接するように配置された正十二面体の斜線部五角形31に写像する。これを正十二面体の残りのすべての面に対しても写像し,正十二面体画像として統

5 合する。」(段落【0038】)【図24】「次に図25は正十二面体から立方体に写像する方法を示している。正十二面体の二つの正五角形にまたがる画像領域33に内接し,8つの頂点と光心06を共有する立方体の斜線部正方形34に写像する。これを立方体の残りのすべての面で行い立方体画像として統合する。つぎに立方体から正四面体に写像を行う場合,立方体の8つの頂点が対になった正四面体の頂点を共有していることを利用して,2つの異なる正四面体画像を得ることができる(図示しない)。こうして取り込まれた720度の全方位画像を多階層投影方法により正四面体にまで還元し,最終的に解像度の高い画像を得ることができる。」(段落【0039】)【図25】イ テトラマ発明の意義テトラマ発明に係る特許請求の範囲の記載及び上記アによれば,テトラマ発明は,①720度srの全方位かつ全視野を同時的又は非同時的に捉

5 えるための画像モニタリング技術,全方位かつ全視野を一定の縦横比をもった矩形画像単位に変換し,当該単位を時系列的な矩形画像単位としてシームレスな平面充填システムに応用した画像処理方法等に関する技術分野に関するものであり,②正二十面体を用いた世界地図であるダイマクシオン・マップにおいては,展開図の外形パターンに正三角形によるジグザグな輪郭線が現れ,不定形で非対称的な外形線の全長は矩形の外形線に比較して四倍に増加するなどの問題があることから,③全視野かつ全方向の画像処理および画像表示に関し,従来の全方向画像表示方法では不可避であったノイズを100%排除し,人間の視野角で一度で容易に認識できる矩形画像に変換するとともに,連続した全球面画像の720度srの画像領域を,被写体と背景がシームレスに連続した矩形画像単位に変換させる方法を提供するため,④カメラによって撮影される画像を最大限720度srのシームレスな一つの球面画像として球系多面体上に写像するなどし,一定の縦横比をもった矩形画像単位に変換した後,当該単位の各辺の中点における2回回転対称操作によって,当該単位毎の各辺で当該単位内の被写体と背景の少なくともどちらか一方が常にシームレスに相互に連続するように平面充填した画像領域にし,当該画像領域の一部を該単位と同一の縦横比をもった矩形ビューアー内に取り込むなどの構成を採用することにより,⑤全方位全視野を人間の視野で同時的にモニタリングするための矩形の地図又は画像を作成する方法を提供するシステムに関する発明である

5 と認められる。

(3) オーサグラフ発明の概要ア オーサグラフ明細書等(甲16)には,以下の各記載がある。(ア) 技術分野「この発明は,例えば情報を矩形平面に表示する際の連続する面に含まれる情報の表示方法に関し,典型例として地球表面の情報を平面表示する際の局部的な位置の歪みを低減する情報処理方法に関する。」(段落【0001】)(イ) 背景技術「平面化した球面情報の歪み補正においてバックミンスター・フラーのダイマキシオン・マップ(非特許文献1)は,球面情報を正二〇面体に投影し展開するため該正二〇面体と,球状正二〇面体化した球面情報の各正三角形面が対応し各面の全球に対する面積比を保つ事ができ,全球面情報を正二〇面体に投影する際に正三角形の各辺の長さが等しくなるよう平面化した,大陸の面積や形状の歪みが少ない投影法である。」(段落【0002】)「Laurence P.Lee,national mapping agency in New Zealand(非特許文献2)は1965年に地球を正四面体に投影し展開するtriangularprojectionにより,正三角形の等角な世界地図を提案している。(以下Lee’s projection)」(段落【0003】)「特許文献1(判決注:テトラマ発明に関する公開特許公報〔甲14〕)は,全球画像を正四面体に投影し展開する720°全方位矩形画像モニタリングシステムにより,矩形の全方位画像を提案している。これらは複数並べ平面充填でき,隣接する画像情報は途切れず一致する。」(段落【0004】)

5 (ウ) 発明が解決しようとする課題「ダイマキシオン・マップ(非特許文献1)は正二十面体の展開図であるため世界地図の外形がジクザグになり地理関係が認識しにくい。つまり地図として理想的な矩形平面に地理情報を隙間無く充填できない。これに海流を表す際,該地図の二十個の正三角形を再配列しても海洋の連続的関係が分断される。」(段落【0007】)「Lee’s projection(非特許文献2)が用いる正四面体は全方位画像を4等分するに過ぎず歪みが大きく,正四面体の頂点付近の画像は面積で5倍以上に肥大する。またこの技術は矩形の平面画像の提案ではない。またこの地図のレイアウトによると南極大陸が地図の端部で分断される。」(段落【0008】)「特許文献1の考え方つまり720°全方位モニタリングシステムは平面化する際に展開した正四面体の稜線上で画像が不自然に折れる歪みを抱えている。」(段落【0009】)「上記従来技術を分類すると,全方位の情報をとり込んだ球等の立体表面上の画像を平面化する際,面積と線分の長さの誤差を抑えようとすると地図自体の輪郭がジグザグになり,一方で矩形平面に余過分なく納めようとすると線分の長さの誤差及び/又は面積に誤差が出るどちらか一方の問題を抱えていた。」(段落【0010】)「本発明の目的は,例えば地球上の情報を平面に展開する場合に又はその逆の操作において局部的な歪みを低減することのできる情報処理方法を提供することにある。」(段落【0011】)「本発明の更なる目的は,例えば地球上の大陸や島の面積比の誤差による歪みを分散したうえで距離つまり円弧の長さの誤差による歪みを分散しながら矩形平面で表示することのできる情報処理方法を提供することにある。」(段落【0012】)

5 (エ) 課題を解決するための手段「本願発明は典型的には内接又は外接する球系多面体を使って面分割又は面統合を繰り返すことで矩形の平面に情報を生成することを特徴とする。これを上位概念化して説明すると面分割または面統合する面全ての面積に対して各面の面積比を維持しつつこれらの面を規定する線分同士の長さの比を維持する事を特徴とする。これらによって情報の歪みを低減及び/又は歪みを均一に分散させることができる。」(段落【0013】)「具体的には,上記の技術的課題は,本発明によれば,線と点で規定される面が連続している複数のスタート面における各面の相対的な位置関係を維持し且つ各面の線を線として維持し又各面の点を点として維持しながら各面を変形させて矩形平面に隙間無く埋める又はその逆の操作により,前記スタート面の情報と前記矩形平面を隙間無く埋める複数のエンド面の情報とを一対一で対応させる情報処理方法であって,前記スタート面の全面積と該スタート面の少なくとも一部の面積との

第1の面積比と,前記矩形平面の面積と該矩形平面上のエンド面の少な

くとも一部の面積との第2の面積比とが実質的に等しいことを特徴とする情報処理方法が提供される。そのうえで前記スタート面の少なくとも一部を構成する線分とこの線分を複数に分割した各区分の線分との比(第1の線分比)と,前記矩形平面上のエンド面の少なくとも一部を構成する線分とこの線分を複数に分割した各区分の線分との比(第2の線分比)とが実質的に等しいことを特徴とする情報処理方法が提供される。これらによれば,歪みを低減し及び/又は均一に分散させることによって達成される。」(段落【0014】)(オ) 発明を実施するための最良の形態

5 「本発明の実施形態を説明する前に,本発明の基礎となる考え方を説明する。

第1例:

連続する複数の面の全面積に対する特定の面の面積比に関して,立体,特に球体を例に説明する。球面の全面積に対する面積比を「立体角」と言う。立体角について図1を用い説明する。立体角とは被写体2を球S1の中心O1から見る広がりを表す数で,通常ステラジアン(sr)で表す。その大きさはO1から被写体2に向けて結ぶ半直線の集合で出来る錘をO1を中心とする半径1の単位球面S1で切る際,球面上部分の面積3で表す。特にO1から見た全空間の立体角は4πsr,半球の立体角は2πsrである。つまり世界地図で言えば大陸等の面積に相当する。」(段落【0015】)【図1】「立体角をはじめとする連続する複数の面,例えば立体表面の全表面積に対する特定の面の面積比を保つ写像を便宜的に「正積写像」と呼ぶ事にする。写像とは光学的な投影の他,ある1つの面を変形させたり,複数の連続する面を変形して1つの面に統合したり,逆に1つの面を変形して複数の連続する面に分割する操作を含む。 (段落…」 【0017】)「全方位等の画像情報の正積写像による矩形化について,正四面体を用いて説明する。正多面体に基づき区分することで全方位の情報は立体角だけでなく面角,線分同士の角度である内角の誤差も均等に分散でき

5 る。図2,図3は正四面体P10上のグリッドG1とこれに対応し,P10と接する球状正四面体上グリッドG2を示す概念図である。図4,図5はG2を光心O10から正四面体上に光学的に投影したグリッドG3を示す概念図である。」(段落【0018】)【図2】 【図3】「G1において正四面体の正三角形面の頂点とその対辺の中点を測地線である直線で結びこれと平行で各辺を四等分する点を通る線分により24個の合同な三角形(一部鏡像を含む)に等分する,線分長さおよび線分同士の内角が共に数種類に統一されたグリッドができる。そのうちの一つが斜線部34である。こうして正四面体は96等分される。 (段」落【0019】)「グリッドG2において球状正四面体の稜線の円弧の中点30,35,36と頂点V6,V7,V5を測地線である大円弧で結ぶ。それらは点09で交わる。次に球状四角形09,35,V6,36を点28と該球状四角形の稜線の中点及び各頂点とを大円弧で結び面積を八等分する。

5 他の四角形も同様に分割して,2種類の球状三角形(一部鏡像を含む)24個に等分する,線分長さ,内角が共に数種類に統一されたグリッドができる。そのうちの一つが領域37である。球状正四面体の各面で同様の操作を行い球面は96等分される。もちろんこれを球状96面体と考えてもよい。」(段落【0020】)「一方,図5のようにグリッドG2を正四面体上に光学的に投影するとグリッドG3を得る。グリッドG3の各格子点はグリッドG2と中心O10を結ぶ直線上にある。図4のようにグリッドG2上で立体角(球全体に対する面積比)の等しい球状三角形領域37と70aはグリッドG3上の領域37aと70bに夫々写像されるが,領域37aの正四面体の全体の面積に対する面積比の値が70bの値に対し5.1倍になる。そこで領域37の立体角を保ちつつグリッドG1上の領域34に写像するというのが正積写像である。上記分割を正積分割,上記分割グリッドを正積グリッドと呼ぶ。」(段落【0021】)【図4】 【図5】「図7は地球(全方位情報)を正積写像した正四面体画像である。正四面体の稜線E3の中点9と頂点10,11を結ぶ線分をE4,E5とする。E3の両端の頂点を15,16とする。この正四面体画像をE4,

5 E5及びE3に切り込みを入れて展開し,平面化する。」(段落【0024】)「図8のSC1はこうして得られる縦横比L1:L2=1:√3の矩形全方位画像,この場合矩形の正積図法の世界地図である。ここに図7の点9は図8の長方形の各頂点17に配され,点10,15,11は,夫々点20,18,19に配される。正四面体は各頂点での面の内角の和が180度になるためこのように矩形平面が得られる。一方,同様の過程から正積写像を省いた世界地図SC1aを示す。4つの頂点が均等に分散され大枠の立体角,中心角は共に正四面体の均一性により保たれるため歪みが局部に集中する事は無いがSC1aでは各頂点付近で被写体が肥大化する歪みが見られる。」(段落【0025】)【図7】 【図8】「上述した本発明の基本となる処理に従って面積を重視して第1の面情報を次の第2の面情報に写像したときに,面積の歪みは低減できる。

5 しかし第2の面上の情報,例えば島の外形輪郭に歪みが出る。つまり地球で説明すれば,地球上の各位置の位置ズレが部分部分で発生する。この歪みを低減するのに第1の面から第2の面に面情報を落とし込むときに以下の何れかの考え方を導入することで,上記の例で言えば島の外形輪郭の歪みを低減できる。」(段落【0129】)「処理1:仮想的な立体への投影による幾何学的処理;処理2:処理1と同等の効果が得られる写像による数学的処理。 (段」落【0130】)「上記処理1つまり幾何学的処理は,補正という概念に通ずる。基本となる面積比による情報処理によって決定される位置情報を,例えば球から多面体,多面体から矩形平面へ落とし込む際に,その都度その都度,

第1の幾何学処理行うことで,上記の例で言えば島の外形輪郭を規定す

る線分情報を各所で補正でき,ひいては球面領域全体の歪みを補正できる。」(段落【0131】)「上記処理1の考えを図面に基づいて説明する。例えば図78に示す球面情報12を多面体13に写像するとき,球12の円弧10-1及び球12の中心6を通る断面を図79に示す。多面体13上の線分9はこの断面により切断される線分である。円弧10-1を11-A, C,B,

5 D,Eに等分する。各区分領域は球の中心6に向け内向きに線分9上の11-1A,B,C,D,Eの区間に心射投影される。このとき各区分の長さは著しく異なる。島の輪郭を正しく表示するには線分の長さを忠実に再現できるようこれらを区分する点の写像を補正すると良い。処理1の考えは立体1への投影を中間処理として行うことで点の写像を補正するものである。つまり円弧10-1の等区間11-A,B,C,D,Eを立体1の線分10-2へ心射投影をし,さらに立体1から多面体13の線分9へ平行投影を行うことで写像後の区分区間11-2A,B,C,D,Eは,一層,等間隔に近づくように補正されることが分かる。例えば11-1Cの区間は矢印11-Cdに図示する分量が補正される。処理1は具体的な幾何学をもつ立体や光学的な投影を用いることで画像処理として実施する際にプログラミングを行いやすい利点がある。球面の例えば11-Aの線分に含まれる各点の位置が,平面上の11-Aの線分の対応する位置に歪みを低減した状態で落とし込まれる。 (段落」 【0132】)【図78】【図79】「第2の処理の考えは上述した面積比による写像を行う行程に組み込

5 むことで補正という概念を無しに直接的に処理できる。具体的には図79において上記2回の投影7-1と投影7-2による処理を一括する写像7として行うものである。勿論,これによれば具体的な立体を設定せず自由に写像を規定できる。そのため,例えば上記写像後の区間区分を完全に等間隔に設定することが容易である。第2の処理の変形例として,図80において矢印7-3に規定される写像に従い円弧10-1を等分する点を線分9に写像することにより,区分された線分11-A,B,C,D,Eとこれらの点による区分された線分11-3A,B,C,D,Eの比は次式を満たす。」(段落【0133】)【図80】「11-A/11-3A=11-B/11-3B=11-C/11-3C=11-D/11-3D=11-E/11-3E」(段落【0134】)

5 「当然のことであるが,上記式を満たしていれば区分領域11-A,B,C,D,Eは等間隔であってもよいし,等間隔でなくても良い。」(段落【0135】)「第2実施例:全球画像を中間の仮想の多面体を経由して矩形平面画像化する例を図74を用いて説明する。球面情報12は第1実施例で取り上げた点線で示す立体1に内接する多面体1-aに心射投影される。ここでは説明用に多面体1-aを構成する面の一部を抜粋し図示する。多面体1-aの頂点8-aは立体1を規定する線分9及び曲線10に接する。多面体1-aは点8を共有しこれに内接する正四面体13の稜線4,線分9,線分9-1により64の三角形により構成される。その1つが斜線領域2である。多面体1-aは正四面体13の各面に正射投影され,例えば領域2は正四面体13の表面を64分割した斜線領域2-1に投影される。」(段落【0149】)【図74】「このとき頂点8,曲線10,線分9を通る断面3を図75に示す。球面12上の円弧10-2は光心6に向け内向きに順次,立体1の線分9-1及び曲線10-1,次に多面体1-a上の線分9-0に心射投影

5 される。更に正四面体上の線分9に正射投影し画像は正四面体化される。このとき球面12上で円弧10-2を間隔11-0に6等分し,正四面体上の線分9に心射投影した6つの線分の間隔が11-1である。一方多面体1-aへの心射投影を経由し正四面体に正射投影した線分の間隔が11-2である。間隔11-1と比較し間隔11-2では誤差が低減している。こうして球面12上の画像情報の外形輪郭を規定する線分比の誤差による歪みを低減できる。上記操作を全球の各箇所で繰り返し行うことで球全域の歪みをくまなく分散できる。こうして投影を多階層に行う,及び/又は複数種の投影を組合せることで球面画像情報の輪郭が歪むのを低減できる。」(段落【0150】)【図75】「断面3において正四面体上の線分9同士は稜線上の点8において鋭く折れている。球面情報12を直接正四面体に投影すると平面化した際に画像情報が折れて見えるのはこの稜線部分である。そこで投影を複数

5 回にわけ仲介する多面体の面数を段階的に減らす第1の処理により稜線上で折れ曲がる輪郭の歪みを分散させる事ができる。またその際に各々の面角15を極力均一にすることでも角度の歪みを低減できる。」(段落【0151】)「図76に上記正四面体画像を展開して矩形平面化した画像2を示す。正四面体の頂点8の配置,平面に展開する際の切り開く線分9-Cの位置を調整することで画像2のように六大陸を含む全ての島々が何れも途切れない世界地図ができる。正四面体の稜線が線分4にあたるが,陸地形状が不自然に折れて見えることは無い。」(段落【0152】)【図76】「この第1の処理の場合,画像情報の輪郭がより自然に見えるよう,面積の歪みと線分の歪みの双方を低減する投影を行ったため,多面体の面領域2-1,2-2,2-3,2-4の面積比の歪みはそれぞれ98%,

5 98%,98%,114%となる。ただし,これは全体の面積比を補正するという本発明の基本的な考え方の枠組みの中での局所的な面積比の誤差であり許容範囲内の誤差であると考える。」(段落【0153】)イ オーサグラフ発明の意義オーサグラフ発明に係る特許請求の範囲の記載及び上記アによれば,オーサグラフ発明は,①情報を矩形平面に表示する際の連続する面に含まれる情報の表示方法に関し,典型例として地球表面の情報を平面表示する際の局部的な位置の歪みを低減する情報処理方法などに関するものであり,②フラーのダイマキシオン・マップ及びテトラマ発明を含む従来技術においては,全方位の情報を取り込んだ球等の立体表面上の画像を平面化する際,面積と線分の長さの誤差を抑えようとすると地図自体の輪郭がジグザグになり,一方で矩形平面に余過分なく納めようとすると線分の長さの誤差及び/又は面積に誤差が出るどちらか一方の問題を抱えていたことを

5 踏まえ,③地球上の情報を平面に展開する場合等において局部的な歪みを低減するとともに,地球上の大陸や島の面積比の誤差による歪みを分散した上で距離つまり円弧の長さの誤差による歪みを分散しながら矩形平面で表示することのできる情報処理方法を提供するため,④線と点で規定される面が連続している複数のスタート面の全面積と当該スタート面の少なくとも一部の面積との第1の面積比と,当該スタート面を変形させて隙間なく埋める矩形平面の面積と矩形平面上のエンド面の少なくとも一部の面積との第2の面積比とが実質的に等しく,また,当該スタート面の少なくとも一部を構成する各線分の長さの第1の線分比と,前記矩形平面上のエンド面の少なくとも一部を構成する各線分の長さの第2の線分比とを実質的に等しくするなどの構成を採用することにより,⑤情報の歪みを低減し及び/又は均一に分散させることを達成するものであると認められる。

(4) テトラマ素案の内容ア テトラマ素案(乙17)には,以下の各記載がある。「多面体投影法の中で正二〇面体は720度sr画像を20等分することができるため最も歪みが少なかった。これに対し正四面体は4等分にすぎず,歪みを十分分散できない。このような歪みの観点で正二〇面体の優位性は確保されていた。そこで大円の円弧により全領域を平等に細分化した(omni-division)独自の球面上立体角グリッドを設定し,正四面体上のこれに対応した合同な三角形によるグリッドに画像を写像するという方法を提案し立体角が完全に等価な投影方法を提案する。以下図を用いて詳しく説明する。」(段落【0034】)「図20,21は正四面体の正三角形面上のグリッドG1とこれに対応した球面上正三角形上のグリッドG2を,また図42はG2を正四面体上にトポロジカルに投影したG3を示す。G1においてこの正三角形の各頂

5 点とその対辺の中点をそれぞれ結びそれらの線分と平行で各辺を四等分する点を通る線分によって24個の合同な直角三角形に等分するグリッドを作成する。そのうちの一つが斜線部34である。こうして正四面体全表面は24分の1πステラジアンずつに96等分される。G2はG1の正四面体に外接し,頂点を共有する球系正四面体の球面正三角形である。この各円弧の中点30,35,36とそれに向かい合う頂点V5’,V6’,V7’,を大円で結ぶ。それらの交点は面の中心O9で交わる。さらに球面4角形O9,35,V6’,36をこの4角形の中心から辺の中点及び各頂点に球面上で大円弧を結び,面積を八等分する。他のこれと合同な二つの4角形でも同様に分割を行うことで,面積の等しい球面直角三角形24個によるグリッドが得られる。そのうちの一つが斜線部37である。球系正四面体の他の三面でも同様の操作を行い全球表面は96等分される。G2を図43のように正四面体上にトポロジカルに投影するとG3のようなグリッドが得られる。このときG3のすべての格子点はG2と中心O10を結ぶ直線状にある。」(段落【0035】)「すると立体角の等しいG2上の球面三角形領域の37と70’はG3上で37’は70”に写像され,立体角の値が37’は70”の 倍のとなってしまう。この歪みをなくすため,図21に示すように非投影法的にG1上の斜線部37は,全体に対する面積比を保ったままG2上の領域34に写像されるように制御され,歪みの少ない写像を可能にしている。また立体角を一定にする新たなジオデシック球面投影法によって初めて球上での大円グリッドの平面上での直線化が可能になる。」(段落【0036】)「上記の4分割して得られたG1を,球上の三角形と正四面体上の直角三角形との面積比を一定に保ちつつ8分割にしたものが図37である。3

5 1’,32’,33’を含む太線で囲まれた正6角形領域にG2上の球形正3角形30,35,36は写像される。同様の方法で分割領域と立体角の関係が完全に等価になるようにこの三角形グリッドを無制限に細分化して写像の精度を上げることができる。」(段落【0037】)イ オーサグラフ明細書等(甲16)には,上記段落【0034】~【0036】,図20,図21,図42及び図43に相当する記載及び図面があるが(同明細書等の段落【0018】 【0021】 【図4】 【図5】 ,~ , , )テトラマ明細書等にはこれに相当する記載及び図面はない。

2 争点1-1(原告Xのオーサグラフが被告のテトラマを盗用したとの告知・流布が虚偽の事実に当たるか)について(1) 被告ブログ等における告知等の趣旨について前記前提事実(第2の2(7))のとおり,被告は,本件投稿1~19において,被告が着想等したテトラマを原告Xが盗用又は盗作した旨の告知・流布をしたものと認められる。そして,同ブログ等における「Xによるデザイン技法のあからさまな盗用」,「〈オーサグラフ〉の基本的なアイデアは,私がデザインした〈テトラマ〉の完全な盗用である」,「Yの『テトラマ』をXが『オーサグラフ』で盗作した証拠」などの記載によれば,その趣旨は,テトラマが被告による単独の発明であり,オーサグラフとテトラマが同一のデザイン技法であることを前提とした上で,原告Xが,自らはテトラマを着想等していないにもかかわらず,そのアイデア等を被告に無断で使用し,テトラマと同一の技法を用いたオーサグラフを作製・公表したというものであり,被告ブログ等にアクセスした者もそのように理解をするものと認められる。(2) テトラマ発明の発明者について被告は,テトラマ発明は被告が単独で発明したものであると主張するが,①原告X及び被告との間で締結された旧覚書(甲6)には,原告Xと被告が

5 テトラマに関する共同出願に共同で関与し,原告Xは共同発明者である旨の記載があること,②原告Xと被告を当事者とする新覚書(甲7)にも,原告Xがテトラマ発明を出願する権利を有していることを前提とする条項があること,③被告によるテトラマ発明に係る出願においても,被告及び原告Xが発明者とされていることによれば,原告Xはテトラマの共同発明者であり,被告もそのことを認識していたものと認められる。このように,原告Xはテトラマの共同発明者であるにもかかわらず,被告は,被告ブログ等において,テトラマは自らが単独で着想・発明したものであり,原告Xはこれを被告に無断で盗用・盗作した旨の告知等をしたのであるから,本件告知等の内容は虚偽であるものというべきである。(3) テトラマ発明とオーサグラフ発明の同一性について前記のとおり,被告は,テトラマ発明とオーサグラフ発明のデザイン技法は同一であると主張するところ,以下のとおり,オーサグラフ発明はテトラマ発明の改良発明に当たり,両発明は同一ではないものと認められる。ア 発明の目的に関し,テトラマ発明は,前記1(2)のとおり,全視野かつ全方向の画像処理および画像表示に関し,従来の全方向画像表示方法では不可避であったノイズを100%排除し,人間の視野角で一度で容易に認識できる矩形画像に変換するとともに,連続した全球面画像の720度srの画像領域を,被写体と背景がシームレスに連続した矩形画像単位に変換させる方法を提供することを目的とするものであるのに対し,オーサグラフ発明は,前記1(3)のとおり,球面である地球上の情報を平面に展開する場合等において局部的な歪みを低減するとともに,地球上の大陸や島の面積比の誤差による歪みを分散した上で,距離の長さの誤差による歪みを分散しながら矩形平面で表示することのできる情報処理方法を提供することを目的とするものであり,両発明の目的は異なるものということができる。

5 イ 上記の各目的を達成するため,テトラマ発明は,前記1(2)のとおり,カメラによって撮影される画像を最大限720度srのシームレスな一つの球面画像として球系多面体上に写像するなどし,一定の縦横比をもった矩形画像単位に変換した後,当該単位の各辺の中点における2回回転対称操作によって,当該単位毎の各辺で当該単位内の被写体と背景の少なくともどちらか一方が常にシームレスに相互に連続するように平面充填した画像領域にし,当該画像領域の一部を該単位と同一の縦横比をもった矩形ビューアー内に取り込むなどの構成を備えるものであるのに対し,オーサグラフ発明は,前記1(3)のとおり,線と点で規定される面が連続している複数のスタート面の全面積と当該スタート面の少なくとも一部の面積との第1の面積比と,当該スタート面を変形させて隙間なく埋める矩形平面の面積と矩形平面上のエンド面の少なくとも一部の面積との第2の面積比とが実質的に等しく,また,当該スタート面の少なくとも一部を構成する各線分の長さの第1の線分比と,前記矩形平面上のエンド面の少なくとも一部を構成する各線分の長さの第2の線分比とを実質的に等しくするものであり,両発明の目的を解決するための手段も異なるものということができる。ウ このように,両発明は,球面情報を正四面体に投影するという技術思想を開示している点で共通し,オーサグラフ明細書等はテトラマ明細書等を先行技術文献として掲げているものの,オーサグラフ発明は,球面情報を平面表示する際の局部的な位置の歪みを低減するとともに,地球上の大陸等の面積比や距離の長さによる歪みを分散するための構成をその内容としているのに対し,テトラマ発明においてそのような構成を開示していない点で異なっていることに照らすと,両発明をもって同一であるということはできず,オーサグラフ発明はテトラマ発明の改良発明に当たるというべきである。

5 エ 前記前提事実(第2の2(2)エ)のとおり,原告X及び被告は,新覚書において,原告Xが,平成17年7月1日以降,テトラマ発明を改良した発明を開発する自由を有する旨の確認をしているのであるから,テトラマ発明の改良発明に当たるオーサグラフを原告Xが発表することは,テトラマ発明の盗作・盗用に当たらない。オ したがって,この点に照らしても,原告Xの発表したオーサグラフが被告の考案したテトラマ発明を盗作したものである旨の被告ブログ等における本件投稿1~19の記載は虚偽であるというべきである。(4) 本件投稿20-1~27-2について前記前提事実(第2の2(7)ウ)のとおり,本件投稿20-1~22-2,24-1~27-2には,原告Xがテトラマを盗用等したとの直接的な記載はないものの,原告Xのオーサグラフと被告のテトラマに言及した上で,本件意見書及びその閲覧方法についての言及がされており,同意見書には,オーサグラフがテトラマの技法及びデザインを盗用した旨の記載があることに照らすと,本件投稿1~19と同様,虚偽の事実を告知するものであるということができる。他方,本件投稿23-1及び23-2は,「独創性の起源を秘匿し続ける臆病者のアイデアは,ほとんど剽窃に費やされてきた。」などの記載はあるが,原告X,オーサグラフ及びテトラマについての言及はされていないことに照らすと,その内容が虚偽であるということはできない。

(5) 被告の主張についてア 被告は,テトラマ発明が被告と原告Xの共同発明であるとしても,原告Xが,被告に無断で,テトラマ出願及び甲15出願に係る明細書等の図面をそのまま使用してオーサグラフ発明に係る出願をしたことは,被告が上記の共同著作物について有する著作権法上の権利(氏名表示権)を無視するものであるから,これを「盗作」と表現しても虚偽ではないと主張する。

5 しかし,本件各投稿のうち,被告ブログ等における原告Xが被告の着想の係るテトラマを盗用又は盗作した旨の投稿は,いずれもテトラマが被告による単独の発明であることを前提とした上で,原告Xが,テトラマのアイデア等を無断で使用したことを趣旨とするものであると解されることは前記判示のとおりであり,テトラマが原告Xと被告の共同開発に係るものであることを前提とした上で,被告の著作者人格権(氏名表示権)が侵害されたことを内容とする告知又は流布であると解することはできない。したがって,被告の上記主張はその前提を欠くものであって,失当である。イ 被告は,オーサグラフ発明における面積比の補正,線分比の補正等の手法がテトラマ発明に含まれていると主張する。(ア) 被告は,面積比の補正に関し,テトラマ明細書等の「全方位720度sr画像の歪みをより少なくするために,全球面の立体角と中心角をそれぞれ等値に設定できる最小限の球系多面体である正四面体を用いて」(段落【0021】)との記載のうち,「全球面の立体角と中心角をそれぞれ等値に設定できる」との記載は,面積比を常に等価にする具体的方法を意味すると主張する。しかし,上記記載は,球面情報を投影する対象として正四面体を採用する理由を説明しているにすぎず,球面情報を正四面体に投影した場合に生じる面積の歪みを補正するための構成を開示するものではなく,まして,オーサグラフ発明における「前記スタート面の全面積と該スタート面の少なくとも一部の面積との第1の面積比と,前記矩形平面の面積と該矩形平面上のエンド面の少なくとも一部の面積との第2の面積比とが実質的に等しく」するとの構成を開示するものであるとは認められない。また,被告は,オーサグラフ発明は,球面を構成する合同な4つの球

5 状正三角形を,それぞれさらに面積比を同一にした球状三角形に再分割して正四面体に投影する手法であるテトラマの手法と全く同一であり,テトラマ明細書等の段落【0023】には,「歪みを均等に分散する対称的な正四面体を投影面として用いて,立体角と中心角を共通にする。」との記載があり,歪み補正について開示されていると主張する。しかし,オーサグラフ発明は,立体角(球全体に対する面積比)の等しい球状三角形領域を正四面体に光学的に投影したときに,その領域によって,正四面体の全体の面積に対する面積比の値に差が生じることから,これを矩形平面に展開したときの面積比を実質的に等しくするために,各領域の立体角を保ちつつ正四面体を96等分したグリッド上の対応する領域に写像するなどの具体的な手法により(甲16の段落【0017】~【0021】),「前記スタート面の全面積と該スタート面の少なくとも一部の面積との第1の面積比と,前記矩形平面の面積と該矩形平面上のエンド面の少なくとも一部の面積との第2の面積比とが実質的に等しく」するものであるのに対し,テトラマ明細書等にはそのような具体的な構成は開示されていない。(イ) 被告は,線分比の補正に関し,線分比による投影法は,面積比を一定にする面分割の理論を併用し,かつ平面充填を行って矩形化する方法を前提にしており,歪みの低減という効果を得られるのは,正四面体を使用するテトラマの一般化された理論を使用する場合に限られるから,オーサグラフは,テトラマの理論を使用していると主張する。しかし,前記判示のとおり,テトラマ明細書等には,球面情報を正四面体に投影した場合に生じる線分比の歪みを補正するという技術思想は開示されておらず,まして,テトラマ発明が,オーサグラフ発明における「前記スタート面の少なくとも一部を構成する各線分の長さの第1の線分比と,前記矩形平面上のエンド面の少なくとも一部を構成する各線

5 分の長さの第2の線分比とが実質的に等しい」との構成(甲16の請求項1,段落【0129】~【135】)を含んでいると認めるに足りる証拠もない。(ウ) したがって,オーサグラフ発明における面積比の補正,線分比の補正等の手法がテトラマ発明に含まれているとの被告の主張は採用し得ない。ウ 被告は,オーサグラフにみられる歪み補正の技法はテトラマ素案にみられるものであるところ,同素案は,原告Xが単独で作成したものではなく,被告の指示に従って代筆したにすぎないと主張する。しかし,証拠(甲20)によれば,テトラマ素案は原告Xが作成したものであると認めるのが相当であり,原告Xが被告の指示に従って同素案のデータを打ち込む作業に従事したにすぎないと認めるに足りる証拠はない。なお,前記1(4)のとおり,テトラマ素案には,面積比の補正に関する記載が存在するところ,テトラマ明細書等には同記載に相当する記載は含まれておらず,オーサグラフ発明における線分比の補正に関する記載はテトラマ素案にも含まれていない。この点に照らしても,オーサグラフ発明における面積比及び線分比の補正に関する構成がテトラマ発明に含まれているということはできない。

(6) 小括以上によれば,本件投稿23-1及び23-2を除く本件各投稿は,原告らの営業上の信用を害する虚偽事実の告知・流布に該当するものというべきである。

3 争点1-2(原告Xが秘密保持に関する契約上の義務に違反したとの告知・流布が虚偽の事実に当たるか)について(1) 本件書簡による告知が虚偽かどうかについて

5 前記前提事実(第2の2(7)ア)のとおり,被告は,平成28年11月25日頃,デザイン振興会に対し,代理人弁護士名義の本件書簡により,「X氏との間では秘密保持に関する覚書が締結されており,X氏は本来,テトラマに関する一切の情報を開示できないはずですが,X氏はこの契約上の義務にも違反をしているものです。」との本件告知を行ったものと認められる。しかし,原告Xは,旧覚書11項において,テトラマ概念やそれから派生する一切の概念や技術ノウハウや技術情報に関して守秘義務を負っていたものの,その後,平成12年9月15日に旧覚書に代えて新覚書が締結され,その第5条には「被告から教示された知識及び被告から知り得た知識の全ての守秘義務は,平成17年7月1日をもって解除」すると規定されているとの事実が認められる。したがって,原告Xは,本件告知の時点において,旧覚書11項に基づくテトラマ発明に関する守秘義務を負っておらず,同守秘義務が解除されていたことが明らかであるから,本件書簡による「X氏は本来,テトラマに関する一切の情報を開示できないはずですが,X氏はこの契約上の義務にも違反をしている」との告知は虚偽であると認められる。(2) 被告は,原告Xは,テトラマの改良発明から利益を得たときはその一部を被告に還元することを定める新覚書4条2項,被告から教示された知識等を情報源の所在を明確にした上で利用することを定める同5条に違反しているから,本件告知等は虚偽事実の告知・流布に当たらないと主張する。しかし,上記(1)で判示したとおり,本件告知が,原告Xがテトラマ発明に関する守秘義務条項に違反している旨を内容とするものであることは明らかであり,新覚書4条2項又は5条違反を指摘するものとは解されないから,被告の主張は理由がない。(3) 小括したがって,被告による本件告知等のうち,原告Xが秘密保持に関する契

5 約上の義務に違反したとの事実を告知・流布したことは,虚偽事実の告知・流布に該当する。

4 争点2(競争関係の有無)について証拠(甲37,乙36,弁論の全趣旨)によれば,原告X及び被告は,かつて師弟関係にあり,球形の地球を矩形化して世界地図として表現する技術に関する研究を行い,両者は現在も同様の研究又は世界地図に関する事業活動をしていることが認められるので,両者の間には競争関係が存在すると認められる。

5 争点3(故意・過失の有無)について本件告知等は,被告が代理人弁護士を通じて,又は自ら行ったものであるところ,被告は,自らテトラマに関する原告Xとの共同開発を行い,新覚書を締結したのであるから,オーサグラフがテトラマの盗用に当たらないこと,原告Xが旧覚書11項に違反していないことについて,故意又は少なくとも過失があったと認められる。

6 争点5(原告らの損害額)について(1) 原告Xの損害額ア 前記判示のとおり,本件告知等は,原告Xの営業上の信用を害する虚偽事実の告知・流布に当たるところ,原告Xは,本件流布に係るブログ等の仮の削除を求める本件仮処分命令申立てを行うために,弁護士に着手金59万4000円(うち消費税4万4000円)及び海外法人資格証明書取得費用3万2400円(うち消費税2400円)の合計62万6400円を支払ったことが認められる(甲12)。前提事実(第2の2(8))の本件仮処分命令申立ての内容,当該事件の難易度及び専門性などに照らすと,着手金59万4000円は,本件告知等と相当因果関係のある損害と認められる。他方,仮処分命令申立事件において,海外法人資格証明書取得費用は,民事訴訟費用等に関する法律2条7号の費用に該当し,債権者の申立てが

5 認容された場合には債務者が負担することになり(民事保全法7条,民事訴訟法61条),費用額確定処分を経て取り立てることが予定されているのであるから(民事保全法7条,民事訴訟法71条,民事執行法22条4号の2) 本件仮処分命令申立てをし,, その申立てが認容された原告Xが,本件仮処分命令申立ての債務者である被告に対する不法行為に基づく損害賠償請求において,上記費用を損害として主張することはできないというべきである。イ 本件告知等は,原告Xの発明したオーサグラフに対してグッドデザイン大賞を授与した公益財団法人に対して,オーサグラフと同一の世界地図のデザインは被告が考案したものであり,また,原告Xは被告との間の契約に基づく秘密保持義務に反する旨の虚偽の内容を告知するとともに,被告ブログ等において,約4か月にわたり,原告Xの肩書きも明示しつつ,繰り返し,原告Xが開発したオーサグラフが被告の開発したテトラマの盗用・盗作であるなどという内容の告知等をしたものである。本件告知等の内容は,原告Xが専門とする世界地図の作成技法について被告の地図作成技法を盗用・盗作したという重大なものであり,その態様も,グッドデザイン大賞を授与した法人に弁護士名で書簡を送付するとともに,自らのブログ等に原告Xの肩書き及び氏名を明示しつつ,4か月もの間,繰り返し虚偽の内容の記事を投稿し,更に本件仮処分命令申立てが発令された後においても同様の記事の投稿を続けるなど,執拗かつ悪質なものであるということができる。これらに加え,被告は,旧覚書に代えて自ら新覚書を締結しながら,旧覚書上の守秘義務に違反したと告知し,また,同各覚書に原告Xが共同開発者であることを十分に認識しながら,被告がテトラマの単独の発明者である旨の告知等を行ったものであることも考慮すると,本件告知等は,大学の准教授の職にある原告Xの研究者としての信用を大きく毀損するも

5 のであるということができる。以上のとおり,本件告知等をするに至った経緯,その内容,態様,期間,回数,本件仮処分後の事情など,本件に係る一切の事情を考慮すれば,原告Xが本件告知等によって受けた精神的苦痛又は営業上の信用の低下に係る損害は,100万円と認めるのが相当である。ウ 本件事案の概要,難易度など本件訴訟に係る一切の事情に照らせば,本件不正競争行為と相当因果関係のある弁護士費用相当額は10万円であると認めるのが相当である。エ 以上によれば,原告Xの損害は,169万4000円と認められ,遅延損害金の起算日は本件告知が行われた平成28年11月25日と認めるのが相当である。したがって,被告は,原告Xに対し,169万4000円及びこれに対する平成28年11月25日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金を支払う義務を負う。(2) 原告会社の損害額原告会社は,本件告知等により原告会社の営業上の信用が害されており,オーサグラフ関連商品の販売にも影響が生じていると主張するが,本件告知等はいずれも原告Xの行為に関するものであり,原告会社名及び原告会社の販売商品について言及するものはないことに照らすと,本件告知等により原告会社の信用が害されたということはできない。また,本件告知等により原告商品の販売に影響が生じたと認めるに足りる証拠はない。したがって,原告会社の請求には理由がない。

7 争点6(信用回復措置の必要性)について本件告知等の内容,態様等は上記6のとおりであるが,本件告知により原告Xに不利益な対応はとられたなどの事実はうかがわれず,本件流布も被告個人のブログ等における一定期間の掲示であって,少なくともその多くが現在は不

5 表示とされていることなどを考慮すると,本件において,無形損害の賠償に加え,信用回復措置として,被告に対し別紙3の謝罪広告を別紙被告ウェブサイト目録記載の各ウェブサイトのトップページに掲載させることが必要であるということはできない。

8 結論以上によれば,原告Xの請求は,主文掲記の限度で理由があるからその限度で認容し,その余についてはいずれも理由がないから,これらを棄却することとし,原告会社の請求は理由がないので棄却することとして,主文のとおり判決する。

東京地方裁判所民事第40部

裁判長裁判官

佐 藤 達 文

裁判官

? 野 俊 太 郎

裁判官

齊 藤 敦

(別紙1)

投 稿 記 事 目 録第1.

5 閲覧用URLhttp://以下省略投稿日2017 年 8 月 19 日投稿内容「テトラマⓇ」のデザイン技法を盗用した「オーサグラフ」について私が 2000 年に考案し,2007 年に特許出願した 4 面体世界地図<テトラマⓇ>のデザイン技法を盗用して作成した「オーサグラフ世界地図」で,2016 年の「グッドデザイン大賞」を受賞した慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏の<テトラマⓇ>の独創性の起源を秘匿し続ける卑劣な行為を証明するために,私はベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業)弁護士 B氏にこの違法行為の包括的で法律的な分析を依頼した。B氏のレポートは,X氏によるデザイン技法のあからさまな盗用を明確に証明するものである。☆1ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業) 弁護士 B氏による法律的なレポート☆2全文ダウンロード特許出願以前に作成された 2000 年の特許明細書のドラフト(画像)第2.閲覧用URLhttp://以下省略5 投稿日2017 年 8 月 20 日投稿内容独創性の偽装 慶応義塾大学環境情報学部准教授 X氏の場合 その1彼は,世界地図〈オーサグラフ〉によって 2016 年の「グッドデザイン大賞」を受賞した。しかし 8 月 19 日付のブログに記述したように,〈オーサグラフ〉の基本的なアイデアは,私がデザインした〈テトラマ〉の完全な盗用である。この 10 年間にわたる著作権の不当な独占行為は,インターネットで公開済みの複数の特許明細書から容易に証明可能である事実を無視することから始まっている。同大学環境情報学部のメディア科に在籍する学生たちにわずかでも自発性があれば,研究者として,教育者としてのX氏の卑劣な行為を短時間で確認できるだろう。より重要なのは,出願済みの特許明細書にあるシナジェティクス研究所のテキストと図面が,デザイン大賞の審査過程で検討されなかったことにあり,21 世紀の知的産業社会における日本デザイン振興会の主要な役割が,表看板に過ぎなかったことを証明している。同時に,「グッドデザイン大賞」の審査機構にかかわったデザイナーを含む審査員たちは,特許制度にまったく精通していないことが暴露された。その結果として,内部批判力の欠如した日本デザイン振興会は,明確な社会的犯罪を現在まで野放しにしてきているのである。5 特許明細書にあるテキストと図面からの剽窃行為はあまりにも幼稚かつ誰の眼にもあからさますぎるので,隠蔽に関する方法論が最初から存在していないことがわかる。実際,彼が商品化した<オーサグラフ>という世界地図には,自らの独創性を明確にするための著作権に関連するクレジットが一切存在しない。他者の独創性を剽窃し,自己の架空の独創性を偽装する不毛な努力は当初から一貫性を欠き,破綻していたのである。ノウハウは奪えても,ノウホワイ(know why=動機付け)は偽装できない。自発性は教育不可能である。☆1ベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業) 弁護士 B氏による法律的なレポート(画像)☆2私の出願済みの特許明細書の図版から本件の盗作行為は容易に証明可能である。全文ダウンロード

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