先週の知財ニューストピックス（8月5日〜8月18日）

　先の週（8月5日〜8月18日）は、米ハーバード大学が半導体生産に関連する技術の特許を侵害されたとして韓国のサムスン電子を提訴したニュースなどが伝わった。

ハーバード大、サムスン電子を半導体生産技術の特許侵害で訴える

　ロイター通信は8月6日、米ハーバード大学が韓国のサムスン電子から特許権を侵害されたとしてテキサス州の連邦地裁に提訴したと報じた。半導体の生産に関する技術について大学が持つ2件の特許を侵害していると主張し、損害賠償と侵害の差し止めを求めているという。
　ハーバード大の学生紙「クリムゾン」が報じたところによると、同大はサムスンのマイクロプロセッサ生産方法が、化学分野の教授、ロイ・ゴードン氏と同氏の研究室のメンバー4人が発明者となっている2件の特許を侵害していると主張している。
　さらに、同紙によると、ハーバード大がゴードン教授の研究にもとづく特許を侵害されたとしてテクノロジー企業を提訴するのは、2016年のマイクロン、グローバルファウンドリーズを相手にした訴訟に次いで今回で3回目で、いずれも非公開の金額で和解しているという。

【参照ソース・ニュース】

• Harvard sues Samsung over US chip-production patents（8月7日　ロイター）
• ハーバード大、半導体生産技術の特許侵害でサムスン電子を提訴（8月8日　ロイター）
• Harvard Sues Samsung in Federal Court Over Patent Infringement（8月7日　The Harvard Crimson）
• 米ハーバード大、韓国サムスンを特許侵害で提訴（8月7日　日本経済新聞）

グーグル、AI検索「AI Overviews」を日本でも開始　著作権侵害懸念する声も

　米グーグルは現地時間8月15日、AIが検索結果を要約する機能「AI Overviews」の提供を日本や英国、インドなどの6か国でも開始すると発表した。同機能はすでに5月、米国で提供が公開されている。 　
「AI Overviews」では、検索結果画面の上部に「AIによる概要」を表示することで、検索したかった情報の内容に早くたどり着けることから利便性の向上が期待される。その一方で、AIによる誤情報の表示や著作権侵害が起こることなどを懸念する声もある。

【参照ソース・ニュース】

• New ways to connect to the web with AI Overviews（8月15日　Google Blog）
• AI による概要 : ウェブにつながる新しい方法（8月16日　Google Blog）
• ＡＩ要約検索　日本でも　グーグル　誤情報や著作権　課題（8月17日　読売新聞）
• Google、AI検索機能を日本でも開始　結果を要約（8月16日　日本経済新聞）
• 米グーグル発表　日英など6カ国でAI検索開始へ　誤情報表示や著作権侵害の懸念も（8月17日　スポニチ）
• 検索結果をＡＩが要約！グーグルが新機能「ＡＩオーバービュー」　誤りや著作権侵害の懸念も（8月17日　共同通信）
• グーグルの生成AI検索、日本で開始　「AI Overviews」（8月16日　Impress Watch）