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11月17日
11月6日(水)配信
【事件概要】
この事件は、再審の請求を却下した審決の取消しを求める事案である。
裁判所は審決を取消した。
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【争点】
再審の請求時に原審決が確定している必要があるか否か。
【結論】
原告が本件再審請求をしたのは令和5年11月9日であるから、その時点では、原審決は確定していなかった。しかし、本件再審請求に対する判断として本件審決がされたのは令和6年1月23日であり…、同日の時点では原審決は確定していたものである。そうすると、本件再審請求については、請求の時点では原審決が確定していなかったという瑕疵があったが、本件審決がされた時点では原審決が確定していたから、上記瑕疵は治癒されたというべきであり、上記瑕疵を理由として本件再審請求を却下することはできないと解するのが相当である。
そして、本件再審請求の再審請求書…によれば、原告は、同請求書において、特許法171条2項が準用する民事訴訟法338条1項の再審事由を主張していたと認められる。これらの再審事由が認められるか否かは別として、本件再審請求について、再審事由の主張がないという違法性はない。
…。
以上によれば、本件再審請求は、不適法であって、その補正をすることができないものには当たらないというべきである。
そうすると、本件再審請求が、不適法であって、その補正をすることができないものであるとした本件審決の判断は誤りであり、原告主張の取消事由は理由がある。
【コメント】
被告(特許庁)は、「原告が本件再審請求をしたのは令和5年11月9日であり、同日の時点で原審決は確定していなかった。そして、上記の各日付はその補正をすることができないものである」旨主張したが、上述のとおり裁判所は原告の主張を採用しなかった。
(執筆担当:創英国際特許法律事務所 弁理士 吉住 和之)
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