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4月27日
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3月31日(月)配信
先週(3月24日〜3月30日)は、研究者が大学や研究機関を転職・退職する際に研究成果である特許などの知財をどう扱うかについて、国が初めて指針を示した。
大学や国立研究開発法人などの研究者が転職・退職する際に知財などの研究成果をどう扱うかについて、内閣府は3月25日、初めて指針を示した。大学による研究成果の社会実装をサポートすると同時に、研究者が学問の自由と転職の自由を確保できるよう、両者が交渉する際の選択肢や検討の流れなどを例示した。同指針は、2024年12月から3回にわたって開催された有識者会議の内容を踏まえてまとめられた。
指針では、研究者の転退職時に考えられる知財の取り扱いを5つの類型に分類した。転職前の大学から転職後の大学に権利を譲渡する「権利譲渡」、転職前の大学が権利を維持する「権利維持」、双方の大学が権利を共有する「権利一部譲渡」、双方の大学ともに権利を維持せず放棄する「権利放棄」、大学が権利放棄する場合に権利維持を希望する研究者に権利を返還する「権利返還」の5つだ。これら5つの中でどの類型にするかを一律の判断ではなく、個々の事情に応じて決定すべきだとして、海外の事例なども紹介しながら留意事項や検討の流れを示した。その際、取り扱う知財には特許だけでなく、データやノウハウ、著作物なども含めて検討する必要があるとした。
理想としては、大学や研究機関がこうした知財の取り扱いを内部規定で明文化し、その内容をあらかじめ研究者に説明する運用が望まれるとした。また、転職前の大学と転職後の大学が知財の取り扱いを適切なタイミングで確認・協議し、必要に応じて契約を締結する運用を目指すべきだとした。
【参照ソース・ニュース】
損害保険会社が代理店を通じて他社の顧客情報を不正に取得したり、自社の顧客情報を漏えいさせていた問題で、金融庁は3月24日、東京海上日動火災保険などの損害保険大手4社に対し、保険業法に基づく業務改善命令を出した。5月30日までに業務改善計画を提出し、ただちに実行することを求めている。
業務改善命令を受けたのは、東京海上日動火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険の4社。4社で合計約268万件の顧客情報が漏えいしたことが確認されたといい、個人情報保護法と不正競争防止法に抵触する恐れがあるとした。
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