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1月12日
12月19日(月)配信
先週(12月12日〜12月18日)は、後発医薬品を巡る特許権侵害訴訟のニュースが複数伝わった。
中外製薬は12月13日、同社の骨粗鬆症治療剤「エディロールカプセル」の後発医薬品を製造販売する沢井製薬と日医工に対して起こした特許侵害訴訟において、同日、知財高裁が同社の控訴を棄却したと発表した。今後の対応については、「検討する」としている。
中外製薬は2020年5月、2社が製造販売する後発品が、自社が保有する用途特許を侵害しているとして生産・輸入の差し止めや廃棄などを求めて東京地裁に提訴したが、2022年5月に棄却判決を受けた。その後、6月に知財高裁に控訴していた。知財高裁は今回の判決で、特許無効との理由で控訴を棄却した。
沢井製薬と日医工は2020年2月、エディロールカプセルの後発品の製造販売承認を厚生労働省より取得していた。
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シンバイオ製薬は12月16日、自社の抗がん剤「トレアキシン点滴静注液100mg/4mL」の後発医薬品(ジェネリック医薬品)を製造販売する東和薬品に対し、同日付で特許権侵害訴訟を起こしたと発表した。「トレアキシン」のライセンス元である米イーグル・ファーマシューティカルズと共同で提起したもので、東和薬品の後発医薬品がイーグル社のベンダムスチン液剤に関する特許を侵害するとして、東京地裁に製造販売の差し止めと損害賠償を求めた。
東和薬品は2022年2月、厚生労働省からトレアキシンの後発医薬品の製造販売承認を取得。6月に後発医薬品の販売を開始していた。
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世界貿易機関(WTO)の知的財産権と貿易に関連する(TRIPS)理事会は12月16日、新型コロナウイルスの診断装置や治療薬について、ワクチンの場合と同様に特許を活用した生産・供給を低所得国でしやすくするための措置を導入するか否かについて議論を重ねてきたが、結論を先送りすると発表した。
6月に開催されたWTO閣僚会議では、コロナワクチン特許の一時停止などを盛り込んだ閣僚宣言を採択。低所得国でのワクチン生産・流通をしやすくする方向に道を開いた。この決定の際、診断装置や治療薬についても同様の措置を拡大するか否かを6カ月以内に決めるとしていた。
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NTTドコモは12月13日、レノボと5Gを含む移動通信技術にかかわると標準必須特許(SEP)のライセンス契約を締結したと発表した。
ドコモによると、移動通信技術にかかわる同社のSEPについてライセンスを受けている企業は、個別契約と特許プールでのライセンスを含め、現在80社以上に上り、今後もライセンス先企業を拡大する予定だという。
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日本経済新聞は12月14日、パナソニックホールディングスが、特許といった自社の知的財産の内容や担当技術者を検索できるシステムを、2023年をめどに外部に公開する方針を明かしたと報じた。記事によると、同社はグループ全体で特許をはじめ約10万件の知財を持っており、このうち数万件を外部から検索できるようにするという。他企業との連携をしやすくすることで、自社単独では事業化が難しかった休眠特許などを活用したい考えだという。
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