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1月19日
10月3日(月)配信
先週(9月26日〜10月2日)は、ドワンゴが動画にコメント表示できる配信システムの特許を侵害されたとして米FC2を訴えた裁判の控訴審で、知財高裁が争点についての意見を広く外部から募る「第三者意見募集」を開始したニュースなどが伝わった。
知財高裁は9月30日、ドワンゴが再生中の動画にコメント表示がされる配信システムに関する自社特許を侵害されたとして、動画配信サービスを手がける米FC2などを相手に起こした特許権侵害訴訟の控訴審で、争点についての意見を広く外部に求める「第三者意見募集」を開始した。集まった意見は、事件当事者が裁判で証拠として活用できる。同制度は2022年4月の改正特許法施行に伴って導入されたもので、特許に関する裁判で判決が国内外の業界に大きな影響を及ぼし得る場合や、国際的な観点からとらえるべき争点が含まれる場合など、裁判所が必要と認めた際に実施できる。活用されるのは今回が初めてとみられる。
争点となっているのは、FC2が国外のサーバを利用して日本国内のユーザー端末に提供しているコメント付き動画配信サービスのシステムが、ドワンゴの持つ特許の侵害に当たるか否か。ドワンゴは裁判で、FC2による当該配信サービスの差し止めや損害賠償などを求めている。
知財高裁は今回、「サーバと複数の端末装置とを構成要素とする『システム』の発明において、当該サーバが日本国外で作り出され存在する場合、発明の実施行為である『生産』に該当するか否か、該当する場合、どのような要件が必要か」について意見募集を行っている。募集期間は11月30日まで。
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「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトは9月30日、田邊公己社長と社員1人が不正競争防止法違反の容疑で警視庁に逮捕されたと発表した。田邊容疑者らは競合の「はま寿司」の営業秘密を不正に入手し、利用したとされる。同容疑者は、2020年11月にはま寿司の親会社(現ゼンショーホールディングス)からカッパ・クリエイトの顧問に転職。翌月には副社長となり、2021年2月に社長に就任した。報道によると、同容疑者は2020年9月~12月にはま寿司の商品原価や仕入れ値などのデータを不正に持ち出し、カッパ・クリエイト内で共有していたとされる。
今回の事件に関連し、はま寿司は2021年7月に田邊容疑者を不正競争防止法にもとづいて告訴している。
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大王製紙は9月26日、長巻タイプのトイレットペーパーを巡り日本製紙クレシアから起こされた特許侵害訴訟について、応訴すると発表した。「侵害の理由はないものと考えている」として、「裁判で正当性を主張」していく姿勢を示した。さらに、SDGs推進に向け、裁判終了後には長巻タイプのトイレットペーパーに関する技術について、広く業界全体で使用してもらうことを検討していく考えを示した。
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複数メディアの報道によると、血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターを製造、販売する神戸市の2社が9月28日、自社製品の偽造品が「アマゾン」で流通し、削除してもらえなかったため売り上げが減少したとして、アマゾンジャパンを東京地裁に提訴した。訴えた2社は医療機器を製造する「トライアンドイー」と販売を受託する「エクセルプラン」で、計2億円の損害賠償を求めているという。
アマゾンでは、すでに販売されている商品と同一のものが別の業者から出品される場合、商品情報を同一ページに集約する「相乗り出品」の仕組みが使われている。記事によると、中国の事業者がトライアンドイー製品の偽造品を出品し、同一ページに商品情報が掲載され、削除されなかったことで2社は被害を受けたという。
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山口新聞は9月29日付で、村岡嗣政知事が前日の県議会で、優良種苗の安定確保などに向け、県独自の条例制定に向けた取り組みを始める方針を示したと報じた。一般質問に答える形で示した。記事によると、同県ではリンドウなどの園芸作物を中心に30を超えるオリジナル品種を開発しているといい、知事は、これらの知的財産権を適切に管理することの重要性を強調したという。
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第一三共は9月30日、スイス・ノバルティスのBRAF阻害剤「タフィンラー」に対して、第一三共の米国子会社(3月に閉鎖)が自社特許を侵害したとして米カリフォルニア州北部地区連邦地裁に起こした裁判で、裁判所が同子会社の主張を認める判決を下したと発表した。ノバルティスは、1億7780万ドルの損害賠償金とともに、特許存続期間中におけるタフィンラーの米国売上に対して9%のロイヤリティの支払いを命じられた。同社による故意侵害は認められなかった。
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