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2月16日
12月12日(月)配信
先週(12月5日〜12月11日)は、海賊版サイトなどの被害を受けた著作権者らの被害回復を実効的なものにするため、請求できる損害賠償額の算定方法を見直す方向での著作権法改正を目指して、文化庁の審議会が報告書素案をとりまとめたニュースなどが伝わった。
文化審議会の小委員会は12月5日、著作権侵害を受けた権利者が侵害者に請求できる損害賠償額をより高額化できるよう賠償額の算定方法を見直すよう提言する形で報告書素案をまとめた。マンガなどの海賊版サイトによる被害が深刻化する中、侵害を受けた権利者らの被害回復をより実効的なものにする狙いがある。
具体的には、侵害者が得た利益のうち、著作権者らの販売能力を超えるとして賠償が否定される部分について、権利者が侵害者にライセンスしたとみなすことによって、ライセンス料相当額の損害賠償を請求できるよう、著作権法を改正することなどを提案している。この場合のライセンス料相当額については、侵害を前提に「懲罰的」な意味合いも込めて通常のライセンス料相当額に上乗せして請求できるようにすることも提言している。
報告書素案ではこのほか、権利者が不明の著作物について、分野を横断して一元的に権利処理する新たな窓口を創設することなども盛り込んだ。
永岡桂子文部科学大臣は6日の記者会見で、審議会の結論が2023年2月頃にとりまとめられることから、その内容を踏まえて著作権法改正案を同年提出する意向を示した。
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スウェーデンの通信機器大手エリクソンは12月9日、米アップルとの間で複数年にわたる特許のライセンス契約を結んだと発表した。契約には、セルラーの標準必須特許(SEP)に関するクロスライセンス契約なども含まれる。
今回の合意により、両者は米国をはじめ複数の国で争っていた訴訟をすべて取り下げる。
エリクソンは、合意の効果もあり、2022年第4四半期のIPRライセンス収入が55億スウェーデンクローナ(約727億円)~60億スウェーデンクローナ(約793億円)になると見積もっている。
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ファーウェイは12月9日、オッポとの間で、5Gを含むセルラーの標準必須特許(SEP)を対象にグローバルのクロスライセンス契約を同日付で結んだと発表した。契約の具体的な内容については明らかにしていない。
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東京大学は11月25日、「東京大学 知的財産報告書 2022」を発行した。国内の大学が知財報告書を発表するのは初めて。
東大が無形資産としての知財をどのように管理、活用しているかについて、統計情報と具体的な知財の活用事例を用いて包括的に説明したとしている。発明の届出状況、特許の出願状況や活用状況といった統計情報のほか、ノーベル賞級の研究成果の特許を使った社会実装の具体例や、特許などの知財を活用するスタートアップ企業の事例など、多くの実例も取り上げたという。
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