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1月12日
5月22日(月)配信
先週(5月15日〜5月21日)は、権利者が不明である著作物の二次利用をスムーズにする内容などを盛り込んだ改正著作権法が参議院本会で可決、成立したニュースなどが伝わった。
権利者の意思を確認できない著作物の二次利用を円滑化する内容などを盛り込んだ改正著作権法が5月17日の参議院本会議で可決、成立した。著作権者が不明の著作物について一元的に権利処理する新たな窓口を設け、相当額の利用額を支払うことで暫定的に二次利用できるようにする。
海賊版被害への救済をより実効的にするため、著作権侵害を受けた権利者が侵害者に請求できる損害賠償額をより高額化できるよう賠償額の算定方法を見直す内容なども盛り込まれている。同改正法は2026年までに施行する。
同日付の共同通信などの報道によると、参院文教科学委員会は同法案審議の中で、足元で急速に普及が進む「生成AI」の影響などを鑑み、法律上の課題や権利保護の仕組みの強化について議論するよう求める付帯決議を採択したという。
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日本新聞協会は5月17日、「生成AI」が、報道コンテンツを利用することについての見解を発表した。この中で、同協会は2018年に改正された現行の著作権法が、AIなどの開発に際して著作物を無許諾で収集・利用することを原則で認めていることに触れ、法改正に向けた当時の議論が、現在普及し始めた生成AIによる「負の影響」を十分に考慮してなされたものではない点などを強調している。
AIによる報道コンテンツの無断での、無秩序な利用が既成事実化すれば、報道機関の経営が大きな影響を被り、良質なニュースコンテンツを提供し続けることが難しくなることから、国民の「知る権利」が脅かされると警鐘を鳴らしたほか、文学作品や映像、音楽などの様々なクリエーター業界にとっても同様の課題があると指摘。不正確な情報による言論空間の混乱や、個人情報の扱いに関しての十分な考慮がなされない懸念も併せて挙げた上で、制度的対応を急ぐべきだとしている。
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コンテンツ海外流通促進機構(CODA)の発表によると、ゲームのプレイ動画やアニメを権利者に無断でユーチューブにアップしていた男が、著作権法違反の疑いで宮城県警に5月17日、逮捕された。プレイ中のゲーム動画をインターネット上に投稿する「ゲーム実況」の配信者が著作権法違反容疑で逮捕されるのは、全国初とされる。
男は2022年、人気ゲーム「シュタインズ・ゲート 比翼恋理のだーりん」のプレイ動画を、同ゲームの権利を持つニトロプラスが公表しているガイドラインに反してエンディングを含む内容でユーチューブにアップし、広告収益を得ていたという。さらに、アニメの「シュタインズ・ゲート」や「SPY×FAMILY」の動画に関しても、それぞれ権利者に無断で編集し、ユーチューブで公開していた。
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サイバーエージェントは5月17日、子会社のCygames(サイゲームス)が手がける人気ゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」のゲームシステムとプログラムの一部を巡って、コナミデジタルエンタテインメントがサイゲームスを相手取り、東京地裁に特許侵害訴訟を提起したと発表した。損害賠償金として40億円に加え、遅延損害金のほか、同ゲームの生産、使用、提供などの差し止めを求めているという。訴訟の提起は3月31日付。
発表によると、両社はこれらの特許をめぐり協議を行ってきたが、サイゲーム側の見解がコナミデジタルエンタテインメントから受け入れられなかったという。サイゲーム側は特許侵害の事実はないとして、訴訟の中で正当性を明らかにしていくとしている。
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