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12月1日
3月18日(月)配信
先週(3月11日〜3月17日)は、欧州連合(EU)が世界に先駆けてAIの包括的な規制法案を可決したニュースなどが伝わった。
欧州連合(EU)の主要機関の1つである欧州議会は3月13日、AIを包括的に規制するAI法案について採決をとり、賛成多数で可決した。同法では、基本的人権や民主主義、法の支配、環境の持続可能性を高リスクなAIの影響から守る一方で、イノベーションを加速させ、欧州がこの分野で主導的な地位に立つことを目指すとしている。AI法は今後、加盟国による同意を得た上で成立する見通し。2026年の適用開始を見込む。
政治・宗教や人種といったデリケートな特性を用いた生体認証システムを開発したり、個人的特徴や社会行動に基づいた社会的評価を行うシステムをつくることなどは、国民の権利や民主主義を脅かす可能性があるとしてAIの利用自体を禁止する。健康や安全、法の支配などに重大な影響を及ぼし得るシステムについては、「高リスク」に分類し、AIの利用に明確な義務を課す。
幅広く活用され、急速な進化が見込まれる「汎用AI」システムについては、EU著作権法の順守、技術文書の作成や学習に用いたコンテンツの明示などを求め、透明性を確保する。さらに、人工的に作られたり加工された画像、音声、動画コンテンツ(ディープフェイク)には明確にその旨を表示することを求める。
規制に違反した場合は、最大で3500万ユーロ(約55億円)か世界売上高の7%を上限に制裁金を科す。
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リコーは3月13日、アイルランドのバイオ企業であるERSゲノミクスとの間で、同社が管理するゲノム編集技術「クリスパー・キャス9」の特許について、日本と米国におけるライセンス契約を締結したと発表した。リコーが2022年に子会社化したバイオ企業、エリクサジェン・サイエンティフィックで同技術を活用する。
クリスパー・キャス9は、狙ったゲノム配列を簡単に改変できるゲノム編集技術。iPS細胞の高速・高効率な高速分化誘導技術やメッセンジャーRNA(mRNA)の設計・製造・管理技術を持つエリクサジェン社がクリスパー・キャス9を使用することで、様々な遺伝的背景の患者に対する候補薬の作用機序の予測や、より迅速で効率的なmRNAの設計を目指す。これにより、希少疾患も含めた信頼性の高い疾患モデルの構築が可能になり、創薬開発期間の短縮化や成功確率の向上につながることが期待できるという。
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