シリーズ「特許庁に突撃!」~第3回 「知財普及の取り組み」について、聞いてみた 後編 ~

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最近……、活発ですよね?
 特許庁の広報活動・知財普及活動。
中の人に聞いてきました!

第3回 「知財普及」の取り組み
について、聞いてみた
~ 後編 ~

特許庁 総務部 普及支援課 インタビュー

地元で回せる知財活動の仕組みを

成田それにしても、特許庁が個別の県を支援するというのは興味深い取り組みだと思います。特許庁として深入りすることでどんな成果につながるのか、見てみたいです。

赤穂さんそこは難しいところでして……、知財活動が自然と地元に根付いていくことが望ましいのですが、そのためには、中小企業にとって身近な存在である県や市などの自治体の皆様のご協力が非常に重要だと考えています。福島でのプロジェクトの先に見据える「福島モデル」として、私たちは、福島県を含め、それぞれの自治体や関連機関がうまく連携し、知財が産業活動に自然に活用される仕組みを10年、20年のスパンで回していけるようになることを目指しています。そのために、福島県の人たちが知財を強く意識せずとも知財の活動を自然と行えるような仕組みを、福島の中に、特許庁も一緒になって作ることができたら――そんな思いで取り組んでいます。

成田「福島モデル」ですか。その仕組みがうまくできたら、ほかの地域にも展開できるかもしれないですね。

赤穂さんまだ道半ばで、タフな道のりだと実感しています。地元でも、いろいろなプレイヤーにがんばってもらっているのですが。

成田地道で気長なアプローチが求められそうですね。ある程度時間がかかるのもやむを得ないのではないでしょうか。

赤穂さんそうかもしれません。プロジェクトを進めるにあたり、地元の有力プレイヤーを巻き込んで一緒に取り組んでもらうことの重要性も、あらためて認識しているところです。

成田確かに、地元で回せる知財の仕組みを作るうえで、地元のキーパーソンを巻き込むことは非常に有用かもしれませんね。

 最後に、福島での知財活用プロジェクトについて伺いましたが、中小企業が自力で知財と向き合っていけるような仕組みや環境が、将来的にどの地域でも実現したらいいなと思いました。

 

赤穂さんそうですね。知財というものはそれ一つですぐに目に見えて利益につながるものではないので、資金に余裕のない中小企業の場合、ビジネスを回していく中ではどうしても後回しにされてしまう傾向にあります。そこを支援するのが私たち特許庁の仕事なのだという思いで、日々業務と向き合っています。そうしたケアをすることで中小企業に大きく育ってもらい、最終的には自分たちで知財も扱えるようになってもらえたら、非常にうれしいですね。

成田特許庁のみなさんの、中小企業支援にかける思いと使命感について伺うことができました。みなさん、今日はどうもありがとうございました!

赤穂さん高田さん鈴木さん溝口さんありがとうございました。

取材に協力してくれた普及支援課のみなさん。ありがとうございました!

取材に協力してくれた普及支援課のみなさん。ありがとうございました!

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