ホーム > 特別企画 シリーズ「特許庁に突撃!!」 > 広報の人に聞いてみた(後編)
成田この1年ほどで、ウェブサイトのリニューアルなどが進み、全庁的にデザイン経営マインドが浸透しつつある、広報室としてコーディネート機能を果たしていく中で庁内からいろいろな相談の声が広報室に寄せられるなど、効果も感じられるようになってきた、というお話を伺ってきました。一方で、外部から寄せられる反響のようなものはあったのでしょうか。
清水さんまず、かかってくる電話が増えたと感じています。知財について問い合わせるときに、特許庁に聞いてみようと考える人が増えたように思います。メディアからも、知財を取り上げたいという問い合わせを受けることが多くなりました。最近は、特許庁がドラマやドキュメンタリーの撮影舞台にもなりました。
成田一般的な感覚としては、官庁に電話してものを尋ねることに身構えてしまうという人が多いのではないかと思います。しかし、最近の特許庁のスタンスをみて、「この人たちには聞いても大丈夫だ」と感じるものがあるのかもしれません。
清水さんどうなんでしょうね(笑)。明らかに問い合わせは増えているのですが、なぜ問い合わせが増えているのかは、まだ分析できていませんので。
佐藤さん確認の問い合わせも多いですよね。
清水さん商標はどう扱ったらいいのかといった、商標に関する問い合わせが多いですね。J-PlatPatの使い方についての質問もあり、ユーザーがすごく増えてきたのを感じます。地方メディアの方が、地元の商標登録出願について、J-PlatPatで出願の内容を調べてから問い合わせられることも多く、サービスが身近になってきていることを感じます。
小泉さん確かに。一般の方からも、「ここに聞いていいのかわからないが」「ここまでは調べたのだが」といった問い合わせが、電話でもメールでも増えていますが、そういう人は、初心者向けに作ったページを見てから問い合わせに来てくれていることが多いように感じています。知財を身近に感じていない人に向けてつくったページが、しっかりターゲットとした人たちに届いていることがわかり、効果を実感できています。
清水さん初心者向けページの問い合わせ先に広報室が含まれていることも影響しているのでしょう。やさしめのページに連絡先が書いてあると、「ここの人達はやさしそうだから電話して聞いてみよう」となるのかもしれません。
佐藤さん広報誌「とっきょ」もかなり好評でした。
小泉さん昨年は、ターゲットを中小企業に絞り、そのターゲットに届くように、初心者向けを意識して作成しました。そうしたら、「これまでは知財部などの関係者しか読んでいなかったが、会社全体で共有した」「知財担当以外の社員にも入門編として読ませている」といった声をたくさんいただきました。当初は想定していませんでしたが、自分たちがリーチしたいところには届いているのを実感しています。
清水さんウェブコンテンツのベータ版について意見を募ったら、いろいろな意見が寄せられました。コストの制約からすべてを反映することはできなかったのですが、けっこう見てもらえていると実感しました。
佐藤さんいろいろ改善提案をしていただきました。
清水さん特に意見を募らなかったコンテンツについても、いろいろな意見が寄せられましたし、意見募集した中では、料金計算コンテンツに多くの要望が寄せられました。
これからは、外部とコミュニケーションをとりながら、どんどんサービス改善していくことが必要なのかもしれませんね。オープンソースに近い形になっているのかもしれません。
小泉さんリニューアルなどでユーザーにいろいろとご不便をおかけしている面もあるのですが。
佐藤さん特許庁も、知財コミュニティの一員なのだなと実感しています。ユーザーのみなさんが、そうした温かい空気で一緒に特許庁を育ててくれ、ウェブサイトも一緒に改善していってくれている、という感覚があります。IP Forceのユーザーの皆さんにも、特許庁への意見があれば、ぜひ気軽に寄せていただけるとうれしいです。
成田「特許庁も知財コミュニティの一員。温かく育ててもらっている」。 最後に、非常にいい言葉を頂きました。
特許庁広報室の皆様、今日はお時間を頂き、ありがとうございました。
取材に協力してくれた特許庁広報室のみなさん。ありがとうございました!