シリーズ「特許庁に突撃!」~特別編 「商標拳」はこうして生まれた 後編 ~

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最近……、活発ですよね?
 特許庁の広報活動・知財普及活動。
中の人に聞いてきました!

特別編 「商標拳」は、こうして生まれた
~ 後編 ~

特許庁 デザイン経営プロジェクト
「商標拳」チーム インタビュー

  

緩めない“攻め”の姿勢

成田さて、デザイン経営プロジェクトでは、今後も「攻めた」企画を進めていくのでしょうか。

佐々木さん現在、動いているもののひとつに、2025年の大阪万博に向け、未来の知財制度について提案するプロジェクトがあります。そのほか、今年度は「業務・働き方改革チーム」と、「中小企業のデザイン経営支援チーム」の2つのチームを立ち上げました。

成田未来の知財制度の提案とは、どんなことをするのですか?

鹿戸さん端的に言うと、このチームは「未来の知財制度はどうあるべきか」を継続的に検討していくチームです。たとえば、知財制度とはそもそもどうあるべきかというスローガンを考えたり、未来の技術に即した知財制度とはどんなものだろうとか、どんな人たちを支援していくべきか、といったことを検討していきます。

成田業務・働き方改革チームの話も出ていましたが、働き方改革にもデザイン経営の視点を取り入れるのですね。

佐々木さん庁内で、デザイン経営で解決してほしい課題を募集したところ、業務改善や、働き方改革に関する要望がもっとも多く出てきました。今年は新型コロナウイルス感染症の影響ですべての職員がテレワークを経験したのですが、その経験も生かしながら新しい働き方について検討していこうと思っています。

成田テレワークの経験を生かす、というと?

佐々木さんよく言われるところでは、ハンコや書類手続きに対する見直しの議論などがありますが、技術トレンドに敏感な特許庁の職員だからこそ可能な、未来の技術予測を取り入れた検討ができるのではないかと思っています。ただの夢物語で終わらせず、中長期的な議論をしていく考えです。

成田新たに立ち上げたもうひとつのチーム、中小企業のデザイン経営支援チームは、どんな取り組みをするのですか?

鹿戸さん中小企業がデザイン経営を導入しようと考えた場合に、どういう導入の仕方があるのか、すでにある程度成功している企業の導入事例を分析しながら考えていきます。

佐々木さん分析するのは、デザイン経営に取り組んでいる中小企業100社ほどで、それをもとに企業の課題に応じたデザイン経営の導入モデルを提案していくことを計画しています。企業のブランディングに有用な商標や意匠の活用の仕方を提案するなど、特許庁ならではのアドバイスをしていこうと考えています。

佐々木大樹さん 特許庁 事務官。デザイン経営プロジェクトチームの一員として「商標拳」プロジェクトに参加。事業者との契約などを担当。ことし4月から中小企業庁に出向。

佐々木大樹さん=特許庁 事務官。デザイン経営プロジェクトチームの一員として「商標拳」プロジェクトに参加。事業者との契約などを担当。ことし4月から中小企業庁に出向。(写真提供:特許庁)

成田「攻め」の姿勢を緩めない特許庁のみなさんが、次にどんな取り組みを見せてくれるのか、非常に楽しみです。ぜひ、またお話を伺わせてください。本日はリモート環境下でのインタビューとなりましたが、興味深いお話をたくさん伺うことができました。みなさん、どうもありがとうございました!

鹿戸さん藤村さん野口さん須崎さん石井さん佐々木さんありがとうございました。

               
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