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12月1日
10月8日(火)配信
特許や商標をはじめとする知的財産権に関する情報サービスを紹介する国内最大級の見本市「2024知財・情報フェア&コンファレンス」が10月2日~4日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された。3日間で延べ1万3032人(前回は1万2886人)が来場し、各出展ブースを回って新たなソリューションやサービスの説明を受けた。並行して開催されたセミナーでは、業界の最前線で活躍する専門家が知財を巡る最新の動向や課題について話した。
ブースを出展した企業・団体・機関は126社・団体に上る。このほか、パネル特設展示コーナーには大学や都道府県など16団体が出展し、自らの取り組みについて紹介した。
ここ数年の流れとして、AI(人工知能)や生成AIを組み込んだサービスを紹介する企業が出てきていたが、今年のフェアではこうした傾向が一気に加速。AIを用いた多くのソリューションが出展されていた。出展企業からは、「ブースに来る人の多くがAI関連のソリューションに関心を持ってやってきている」「『何かAIを使ったサービスはない?』と声をかけてくるお客さんが少なくない」との声や、「今のトレンドを踏まえ、会社としてもAIのツールを前面に押し出している」といった声が聞かれた。一方、「AIの活用には大きな意義があると思うが、結局のところ、それを使いこなす人のスキルに左右されるところも大きいのでは」と指摘する声もあった。
今回のフェアでは商標や意匠など、特許以外の知財に関するソリューションを出展する企業が、前年からさらに増えた。商標関連のサービスや、ドメイン管理のサービスを出展する企業などの担当者からは、「フェアの名称がこれまでの『特許・情報フェア&コンファレンス』から『知財・情報フェア&コンファレンス』に変わってくれてうれしい」「特許に限定されない名称になってサービスのPRがしやすくなった」といった声が上がっていた。
出展企業の担当者や参加者からは、知財人材の確保に試行錯誤しており、フェアに出展する中で自社情報の発信や情報収集も行っているといった話も聞かれた。知財を絡めた経営戦略の策定に力を入れる企業が増え、さらには市場からも知財に関わる情報開示が求められるようになる中、知財担当者には多様な役割をこなせる「マルチ人材が必要とされるようになってきている」という。
先述のように、同フェアの名称は前回までの「特許」を冠したものから、知的財産全般の情報を網羅したイベントとして「知財」を冠した「知財・情報フェア&コンファレンス」へと今回から変わった。
次回は2025年9月10日~12日に、同じく東京ビッグサイト西ホールでの開催を予定している。
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