ホーム > 知財人材インタビュー企画 > 元特許庁審査官補 弁理士 安高史朗さん
成田 さて特許庁に入ってからですが、研修のようなものはあるのですか?
安高 はい、あります。まずはひたすら知財の法律を勉強させられます。それから審査基準。研修は2, 3ヶ月です。その後は、指導審査官とよばれる審査官の下についてのOJTになります。
成田 2, 3ヶ月って、けっこう短いですね。こうした特許庁の中の話って、まったく知らないので、興味があります。後でまた詳しく聞かせてください。(「安高さん番外編」はこちら)
安高 はい。話せる範囲で(笑)
成田 審査官補としての仕事はどうでした?
安高 基本はデスクワークです。審査官の仕事って、向いている人と向いていない人がいると思います。自分は正直、向いていなかったですね(笑)
成田 というと?
安高 審査官の仕事って、、基本的には人の発明にケチを付ける仕事なんですよ。それがしんどくて。
成田 なるほど、人の発明にケチをつける仕事ですか。
安高 人と一緒に何かを生み出したり作り出しているわけでもなくて、そこがなんというか、性分に合わなかったです。ほとんどが書面だけのやり取りですしね。 拒絶理由通知を出して、意見書をもらって、見ると『審査官殿の見解には承服致しかねる』とか書いてあって、「そんな言い方しないでよ~」って、精神的にしんどくて(苦笑)
成田 『審査官殿の判断には 到 底 承 服 で き な い』とか(笑)
安高 そうなんですよ(笑)
成田 いやー審査官がそんなふうに感じているとは思ってもみませんでした。
安高 感じない人もいると思いますけど、自分はきつかったですよ(苦笑)
成田 この話、面白いですね。審査官の心境や仕事の実情については、後でまた詳しく聞かせてください。(安高さん番外編)
安高 はい(笑)
成田 結局は審査官の仕事が性分に合わなかったということですか。
安高 そうですね。なんというか、やっぱり、人に喜んでもらえる仕事がしたいと思いました。それで辞めることにしました。 もちろん、審査は重要で責任ある仕事だということは間違いないですし、審査業務を何年かした後は出向先や併任先で行政の仕事もできるので、魅力的な仕事の一つだとは思います。私の我慢が足りなかったんですね。
成田 特許庁にはどのくらいの期間、勤めたのですか?
安高 入庁して、丸4年勤めました。4年経つと、審査官補から審査官になるのですが、3月31日に退職したので、1日足りなくて、審査官になる前日の退職です(笑)
成田 4月1日退職ならよかったですね。
安高 はい(笑) だから、元審査官とは名乗れない。元審査官補です(笑)
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