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先週の知財ニューストピックス(4月8日〜14日)

4月15日(月)配信

 先週(4月8日〜14日)は、ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学特別教授の本庶佑氏が会見を開き、同氏の研究をもとにがん治療薬「オプジーボ」を開発した小野薬品工業との間で結んだ契約で特許料の配分が大幅に低く抑えられているとして、特許料の引き上げを訴えたことなどがニュースとして報じられた。

本庶教授、オプジーボの特許契約で会見、正当な対価求める

 本庶氏は10日、京都市内で会見を開き、同氏の研究をもとにがん治療薬「オプジーボ」を開発した小野薬品工業との間で結んだ特許に関する契約で、特許料の配分が大幅に低く抑えられているなどと訴えた。同氏は契約にもとづいて同社から支払われた約26億円を契約に納得できない点があるとして受け取っていないという。
 11日付でNHKが報じたところによると、本庶氏側は、契約を結んだ際の会社側の説明が不正確だったとしている。一方、小野薬品工業は、「会見の内容を把握できていないので、コメントは差し控える」としているという。
 本庶氏は2006年に小野薬品工業との間で、特許料の支払いについて契約を結んでいる。NHKの報道によると、会見で本庶氏はこの契約における自身への配分が、同様の特許と比べて大幅に低い割合に抑えられていると主張したという。さらに、発見した物質をほかの製薬会社が活用した場合などに得られる特許料について十分な説明がないまま、その場合の特許料についても低い割合で契約書に盛り込まれていたとしている。本庶氏と小野薬品工業は8年前から配分の見直しについて交渉を続けているものの、昨年秋から交渉が途絶えているとのこと。会見に同席した弁護士は、本庶氏への配分は本来ならば1000億円に達してもおかしくないと主張しているという。本庶氏は、若手研究者支援のために設立された京大の基金に、対価をあてたい考えを明らかにしている。
 NHKは報道で、小野薬品工業側は「契約は双方が納得したうえで締結した。その後、誠意をもって交渉に応じてきたが、契約とのかい離が大きく、話し合いが継続している状況」などとコメントしたと伝えている。

日中ハイレベル経済対話、知財保護、強制技術移転で懸念伝える

 日中両政府は14日、第5回目となる「日中ハイレベル経済対話」を北京で開催した。日本側からは河野外務大臣、世耕経済産業大臣、吉川農水大臣を含む6閣僚が出席。二国間の経済協力・交流についての議論の中で、強制技術移転、知的財産権の保護、データの取り扱い、産業補助金などの構造的な問題について、日本側の問題意識を伝達した。
 中国側からは王毅外相を始め、複数の経済関係閣僚が出席した。

米中交渉、合意履行のための「執行機関」開設で一致との報道

 米中の貿易交渉をめぐっては、ムニューシン米財務長官が10日に、米中両国が交渉中の貿易合意条件を双方が確実に順守するための方策として「執行機関」を開設することで一致したことを明らかにしたとして、11日付ブルームバーグが伝えた。ムニューシン氏は、CNBCテレビに対して、「われわれは執行の仕組みでほぼ合意した」と述べ、「進行中の問題に対処する執行機関を米中双方で設立することに合意した。これは両国が非常に真剣に受け止めていることだ」と説明したという。

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