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12月15日
3月1日(月)配信
先週(2月22日〜2月28日)は、オーストラリアで、グーグルやフェイスブックなどのIT大手に対し報道機関へのニュース記事使用料支払いを義務付ける世界初の法案が可決されたニュースなどが伝わり、注目を集めた。
オーストラリア議会は2月25日、グーグルやフェイスブックなどの「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業に対し、国内メディアのニュースコンテンツを使用する際に使用料の支払いを義務化する法案を可決した。こうした法律は世界初で、欧州を含めた他国でも同様の動きが進む中、先例になるものとして注目を集めている。
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マイクロソフトは2月22日、ヨーロッパの報道各社が巨大IT企業である「ゲートキーパー」から記事使用料を確実に得るために、これら各社と連携することで合意したと発表した。今年6月までにEU域内各国で国内法化される見込みの「デジタル単一市場における著作権指令」が定める新たな著作隣接権に対応するためであり、巨大テック企業と報道機関が収益を分配するよう求める法律の制定がオーストラリアで進んでいる(25日に同国議会で可決)ことにインスピレーションを受けたとしている。
発表は、同社と欧州の4つのメディア関連団体が共同で行った。両者は、巨大テック企業が記事を使用した際にメディアに対して公正な報酬を支払うようにするため、欧州でも「オーストラリア型」の仲裁メカニズムをつくることを求めるとしている。
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フェイスブックは2月24日、報道機関を支援するため、今後3年間で少なくとも10億ドルを投じると発表した。同社は2018年以降、同様の目的で6億ドルを支援してきたといい、拠出額をさらに拡大する。
オーストラリア議会は25日、同社を含む巨大IT企業に対し国内メディアへの記事使用料の支払いを義務付ける法案を可決したが、同法案の策定過程でフェイスブックは同国政府と対立、一時的にオーストラリアでのニュースコンテンツの共有サービスなどを停止する措置に出ていた。その後、両社は協議を重ね、法案の複数個所での修正で合意したとされている。
同社をめぐっては、ロイター通信が26日付で、オーストラリアのメディア企業3社と提携について基本合意したとも報じている。
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世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は2月26日、定例の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン生産を加速させるためにあらゆる手段を使うべきだとして、ライセンス供与や技術移転、必要とあらば知的財産の放棄も行うべきだと述べた。
新型コロナウイルスのワクチンを共同購入して途上国などに分配する国際的な枠組み「COVAXファシリティ」の取り組みを巡る会見の中で述べた。
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政府は24日の閣議で、東アジア地域包括経済連携(RCEP)協定の承認案を閣議決定した。RCEP協定案については、日本を含む15か国が昨年11月に同協定に署名しており、政府は今国会での承認を目指している。同協定案には、知財をめぐっては特許や商標の権利化手続きの簡素化・透明化や、商標権などの保護の強化のほか、技術移転の強制を禁じる内容などが盛り込まれている。
署名国は日本のほか、中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)10か国、豪州、ニュージーランド。世界のGDP、貿易総額や人口の約3割を占める巨大な自由貿易協定(FTA)が誕生することになる。同協定はASEAN6か国以上とその他3か国以上が批准すると発効する。
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