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2月2日
3月8日(月)配信
先週(3月1日〜3月7日)は、新型コロナウイルスの感染が拡大する中で知財実務のデジタル化などを促進するため、特許法や商標法など7法の改正案が閣議決定されたほか、テレビとネットの同時配信などを容易にするための著作権法改正案が閣議決定された。
政府は2日の閣議で、特許法を含め、知財にかかわる7つの法案を閣議決定した。今国会での成立を目指す。閣議決定されたのは、特許法、商標法、意匠法、実用新案法、工業所有権に関する手続等の特例に関する法律、特許協力条約に基づく国際出願等に関する法律、弁理士法の7法に関する改正案。
これらの改正案では、新型コロナウイルスの感染拡大に対応し、審判の口頭審理をウェブ会議で行えるようにするほか、特許料などの支払いに関して印紙予納を廃止し、口座振替による予納や窓口でのクレジットカード支払いなどを可能にする。また、感染拡大や災害などで特許料の納付機関を経過した場合に、一定の期間内で割増特許料の納付を免除する規定を設ける。さらに、特許権などが手続き期間の経過で消滅した場合に、権利を回復できる要件を緩和する。
このほか、個人使用目的の模倣品輸入に対応し、海外事業者が模倣品を郵送などで国内に持ち込むことを商標権などの侵害行為として位置付ける。また、デジタル技術の進展で特許権のライセンス形態が複雑化していることに対応し、特許権の訂正などにおける通常実施権者の承諾を不要にする。
特許料などの料金体系についても、審査負担の増大や手続きのデジタル化に対応して見直すこととし、収支バランスの確保を図る。
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政府は5日の閣議で、著作権法改正案を閣議決定した。図書館の資料の一部をメール送信できるようにするほか、放送番組をインターネットで同時配信する際の権利処理手続きを簡略化する内容を盛り込んだ。今国会での成立を目指す。
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世界知的所有権機関(WIPO)が2日に発表した2020年の国際特許出願件数で、中国は前年比16.1%増の6万8720件を記録し、2年連続で1位となった。2位は前年に続き米国(3%増、5万9230件)、3位は日本(4.1%減、5万520件)だった。前年5位だった韓国(5.2%増、2万60件)が4位に順位を上げ、一方で前年4位のドイツ(3.7%減、1万8643件)が5位となり、順位が入れ替わった。
世界全体の出願件数は4%増の27万5900件となり、新型コロナウイルスによるパンデミック拡大で各国の経済成長が圧迫される中、過去最高を更新した。
トップ10位以外の国でも、シンガポールが14.9%増(1278件)、サウジアラビアが73.2%増(956件)、ブラジルが8.4%増(697件)となるなど、高い伸びを示した。
企業別では、ファーウェイが5454件で4年連続1位となり、2位がサムスン(3093件)、3位が三菱電機(2810件)だった。
PCT出願件数ランキング(企業別)
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財務省は5日、2020年の全国税関における偽ブランド品などの知的財産侵害物品の輸入差止件数が前年比26.6%増の3万305件となり、3年ぶりに3万超えの高水準になったと発表した。知財侵害物品の仕出国・地域としては、中国が差止件数全体の85.2%(2万5828件)を占め、引き続き高水準となった。
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