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12月8日
11月1日(月)配信
先週(10月25日〜10月31日)は、低・中所得国でも新型コロナウイルス治療薬を利用できるようにするため、米メルクが、開発中の新型コロナ経口治療薬のライセンス契約を医薬品特許プール「MPP」との間で結んだニュースなどが伝わった。
米製薬大手のメルクは10月27日、開発中の新型コロナウイルス経口治療薬「モルヌピラビル」のライセンス契約を国連が支援する医薬品特許プール「MPP」との間で結び、より多くの低・中所得国が同薬を使用できるようにすると発表した。MPPを通じて後発薬メーカーなどがサブライセンスを受け、同薬を製造できるようになることで、105の低・中所得国で同薬が使えるようになるという。これらの国々のライセンス使用料については、新型コロナウイルス感染症が、世界保健機関(WHO)によって「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に分類されている限り、免除する。
モルヌピラビルは、メルクと米バイオ製薬のリッジバック・バイオセラピューティクスなどが共同開発したコロナ治療薬で、両社は現在、米食品医薬品局(FDA)に同薬の緊急使用許可を申請している。
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10月28日付日本経済新聞によると、日本製鉄の橋本英二社長は同日開かれた日本鉄鋼連盟の定例会見で、「海外市場を対象にする知的財産の確立にも取り組んでいく」考えを示した。
同社は10月、電動自動車(EV)のモーターに使われる「無方向性電磁鋼板」に関する自社の特許権が侵害されたとして、トヨタ自動車と中国の鉄鋼大手、宝山鋼鉄を東京地裁に提訴。両社への損害賠償請求と、国内でのトヨタ製EVの製造販売の差止仮処分の申し立てを行った。今後は、海外でも知財保護を目的とした対応を強化していくとみられる。
各紙によると、今回の提訴を受けてトヨタ側が宝山から特許侵害はしていないとの説明を受けたとしていることについても、橋本社長は同会見で「特許は、知らなかったでは済まされない」「宝山から聞いているというだけでは説明にならない」などとして、トヨタ自身が科学的な調査をするべきだとの認識を示したという。
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英半導体設計大手アームの買収をめざす米半導体大手エヌビディアの計画について、欧州委員会は10月28日、EU競争法の下、詳細な調査に入ったと発表した。欧州委は、この買収が、エヌビディアの競合企業がアームの技術を利用する際の制限になりうることを懸念しており、さらにはそれが半導体価格を上昇させ、選択肢を減らし、業界全体のイノベーションを阻害することになりうることを危惧しているという。調査結果を受け、欧州委は2022年3月15日までに買収計画を承認するか否かを決定する。
アームは、ソフトバンクグループ(SBG)の傘下企業。エヌビディアとSBGは2020年9月、アームを最大400億ドルで買収することで合意した。同買収については、英国の競争・市場庁(CMA)が2021年8月20日に「競争上の申告な懸念がある」とする報告書をまとめている。
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