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12月1日
3月11日(月)配信
先週(3月4日〜3月10日)は、世界知的所有権機関(WIPO)が発表した国際特許出願件数が2023年に14年ぶりに減少したニュースなどが報じられた。
世界知的所有権機関(WIPO)は3月7日、PCT(特許協力条約)に基づく国際特許出願件数が2023年に前年比1.8%減の27万2600件となり、14年ぶりに減少したと発表した。金利の上昇と経済の不確実性が発明環境に影響を与えたという。
国別の1位は引き続き中国だったが、0.6%減の6万9610件にとどまり、2002年以来の前年比減を記録した。2位は米国で5.3%減の5万5678件、3位が日本で2.9%減の4万8879件だった。4位の韓国は1.2%増の2万2288件、5位のドイツは3.2%減の1万6916件。
上位15カ国の中で前年比増となったのは、韓国のほか、インド、トルコ、オランダ、フランスのみ。この中で、インドは44.6%増と驚異的な伸びをみせ、トルコも8.5%増と堅調だった。
WIPOのダレン・タン事務局長は、「2024年にインフレ見込みが低下することや、インドや東南アジアのような“ホットスポット”がビジネスへの自信とイノベーションへの投資をいっそう増進させることで、2024年後半には国際出願が回復するだろう」との予測を述べたという。
企業別では、1位が中国のファーウェイで15.5%減の6494件、2位が韓国のサムスンで10.5%減、3位が米クアルコムで11.5%減だった。日本からは三菱電機が4位に入り、7.2%減の2152件となった。
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「KINCHO」ブランドで知られる大日本除虫菊は3月4日、「蚊類防除用エアゾール」の発明に関する特許権を侵害されたとして、アース製薬に製造販売品などの差し止めを求める訴訟を1日付で東京地裁に提起したと発表した。
大日本除虫菊によると、当該特許は、同社が研究開発で「蚊は飛んでいる時間よりも壁面等に止まっている時間の方が長いという習性」を発見し、製品であるスプレーの噴射力や噴射容量などを調整することで「室内空間の露出部に付着させ、蚊類に対し優れた防除効果を奏することができる」ようにした発明についてのもの。同社の「蚊がいなくなるスプレーシリーズ」の基本となる特許だという。
差し止めを求めているのは、アース製薬の「おすだけノーマット スプレータイプ120日分」「おすだけノーマットロング スプレータイプ200日分」など。
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茨城県竜ケ崎市に住む女性が特許を持つピアノ演奏用のシューズを神戸市在住の会社役員の男が無許可で販売したとして、茨城県警は3月5日、この男を特許法違反の容疑で逮捕した。各メディアが報じた。
報道によると、女性は2014年に同特許を取得。容疑者の会社はかつて女性から同特許技術を使ったシューズの製造を受託していたが、受託終了後の2021年5月~2022年4月にフリマアプリでシューズを販売した疑いが持たれているという。男は容疑を否認しているという。
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財務省は3月8日、知的財産権の侵害を理由に2023年に全国の税関で輸入が差し止められた偽ブランド品などの件数が、前年から17.5%増加し3万1666件になったと発表した。差し止めた点数は19.7%増の105万6245点だった。差し止めた侵害物品が正規品であった場合の推計価額とされる「輸入差止価額」は約171億円に上る。
引き続き、差し止めの件数・点数ともに中国からのものが最多(件数は全体の79.8%、前年比23.5%増/点数は87.3%、37.3%増)となった。
品目別では、タバコ・喫煙用具の差し止め点数が約5.2倍(31万7764点)となったほか、浄水器用カートリッジなどの家庭用雑貨が78.8%増(3万4164点)に。医薬品は20.3%減(11万8190点)だったものの依然として高水準で、健康や安全を脅かす恐れのある模倣品の差し止めが引き続き多い。
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