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2月23日
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2月25日(火)配信
先週(2月17日〜2月23日)は、神戸市にある金属加工会社の元社員が退職前に営業秘密を持ち出したとして不正競争防止法違反の疑いで逮捕されたニュースなどが報じられた。
神戸市の金属加工会社「伊福精密」の元社員が退職前に営業秘密を不正に持ち出したとして、不正競争防止法違反容疑で兵庫県警に逮捕された。逮捕は2月20日付。
伊福精密が24日に発表したところによると、逮捕されたのは元工場長(管理監督者)で、2023年10月に退職する前に顧客との秘密保持契約(NDA)に抵触する電子データや、社内で作成した技術資料、社内アプリなどの機密情報を不正に持ち出したことが同社の調査で判明した。持ち出されたデータは約6500件に及ぶという。同社は1年間にわたって捜査機関と連携しながら調査を進めてきたとしている。
各紙の報道によると、容疑者は2023年12月に同業他社に転職。伊福精密は現時点で持ち出された情報が外部に流出した事実は確認されていないとしている。
NHKは20日付報道で、警察の調べに対して容疑者が「自分の作ったデータなので思い出として持ち出した」として、容疑を一部否認していると伝えている。
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人気漫画の海賊版サイト「漫画村」の元運営者とされ、著作権法違反罪と組織犯罪処罰法違反罪で実刑が確定し服役した星野路美氏が申し立てていた再審請求について、福岡地裁は2月19日、棄却する決定をした。複数のメディアが報じた。
19日付でNHKが報じたところによると、福岡地裁の裁判長は同日の決定で、「判決で認定された事実に合理的な疑いが生じるとは言えない」として申し立てを退け、再審を認めなかったという。
星野氏は2017年5月、人気漫画の画像データをサーバーに保存し、無断でネット上に公開したとされる。同氏は2017年5月に下された一審・地裁判決で、懲役3年、罰金1000万円、追徴金6257万円(求刑は懲役4年6月、罰金1000万円、追徴金6257万円)の判決を言い渡され、控訴せずに刑が確定、すでに服役を終えている。
服役後の2023年9月、同氏は再審を請求。一部の作品については画像データをサーバーに保存しておらず、漫画村とは別の海賊版サイトに誘導していたことがわかったとして、海賊版サイトに誘導する「リーチサイト」を明確に禁じた改正著作権法が2020年に施行される前だったため無罪だと主張していた。
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「ポケットモンスター」のブランドマネジメントを担うポケモン(東京都港区)は2月19日、ゲームアプリ「口袋妖怪:复刻」(別名「口袋之旅」)を運営していた中国企業2社との間で和解が成立したと発表した。ポケモンは2社を含む複数の中国企業を相手取って現地で起こした知的財産権侵害訴訟について、2024年7月の一審判決で勝訴したが、2社が控訴していた。和解は、広東省高級人民法院の調停で2024年12月に成立。2社は現地紙のホームページに謝罪声明を出した。
ポケモンは当該中国企業によるアプリがビデオゲーム「ポケットモンスター」シリーズの知財権を侵害しているとして2021年12月に広東省深圳市中級人民法院に提訴。2024年7月12日の判決で著作権侵害行為と不正競争防止法違反行為が認定され、勝訴した。被告となった中国企業らには、1社に対し損害賠償金1億700万元(約23.4億円)の支払いが命じられ、その他3社にその一部の連帯賠償責任を負担するよう命じる判決が下された。これに対し、1億700万元の損害賠償を命じられた1社と、連帯賠償を命じられたうちの1社の合わせて2社が控訴していた。
被告企業が発表した謝罪文によると、今回成立した調停には、損害賠償金の支払いも含まれている。
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