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特許 平成30年(行ケ)第10162号「連続貝係止具とロール状連続貝係止具」(知的財産高等裁判所 平成31年2月28日判決)

8月28日(水)配信

 

【事件概要】

 本件は、特許無効審判請求を不成立とした審決が取り消された事例である。

判決文を「IP Force 知財判決速報/裁判例集」で見る

 

【争点】

 争点は、甲414に記載されている「つりピン」は、本件原出願日前に公然知られた発明であるか否かである。

 

【結論】

 甲414には、「2006年販売促進キャンペーン」、「キャンペーン期間・予約5月末まで・納品520日~9月末」、「有限会社シンワ」、「つりピンロールバラ色 抜落防止対策品」、・・・などの記載があり、複数の種類の「つりピン」が記載されていることが認められる。そして、甲414の上記記載内容、特に「販売促進キャンペーン」、「納品520日~」と記載されていることからすると、甲414と同じ書面が、平成18520日以前に、原告シンワにより、ホタテ養殖業者等の相当数の見込み客に配布されていたことを推認することができる。また、甲414に記載されている「つりピン」は、本件発明1の構成要件を全て充足すると認められる。したがって、本件発明1は、本件原出願日である平成18524日よりも前に日本国内において公然知られた発明であったということができ、新規性を欠き、特許を受けることができない。

 

【コメント】

 被告は、2005年のサンプルシート(甲3)や2009年のサンプルシート(甲5)には記載のない納品日(納品520日~9月末)が、甲414のサンプルシートにだけあるのは不自然であり、甲414は、平成18520日以前に頒布されたことを裏付けるに足りる証拠ではない旨主張したが、判決は、甲414は、期間を区切って特別に有利な価格を提示することを目的に含む、販売促進キャンペーン用のチラシであると認められるから、表題から認められる文書の目的の違いを考えると、①甲414には納品日の記載があり、甲3及び5に納品日の記載がないことは不自然ではないとして、被告の主張を採用しなかった。

 

(執筆担当:創英国際特許法律事務所 弁理士 阿部寛)

 

書誌等(裁判所ウェブサイトまたは知的財産高等裁判所ウェブサイト)

 

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