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3月23日
12月25日(水)配信
【事案の経緯】
原告は、「検査用照明器具」に係る本件意匠(登録第1224615号)の登録に対して、引用意匠1ないし3との関係で、意匠法3条1項3号又は同条2項該当を根拠に無効審判を請求したが、審決は請求不成立とした。裁判所は審決を支持した。
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【裁判所の判断とコメント】
裁判所は、本件意匠は引用意匠1ないし3のいずれとも類似しないとし、また、創作非容易性についても、本件意匠は、引用意匠1ないし3のそれぞれと、また、引用各意匠を組み合わせた場合においても創作容易とは言えないと判断した。その類似性と創作非容易性の判断にあたり、引用意匠2及び引用意匠3はいずれも後端部(図において右端)から電源ケーブルを引き出すようにした構成であるのに対して、本件意匠は後端部から電源ケーブルを引き出すことせず、実線部であるフィンに接続部を設けていない点を意匠の特徴点として評価している。
なお、本件は、「検査用照明器具」の意匠権侵害事件判決(大阪地裁平成28年(ワ)第12791号)の原告の意匠権に対して侵害事件の被告が請求した無効審判の審決に対する審決取消訴訟の判決である。また、侵害事件の被告の登録意匠に対する無効審判の不成立審決に対する審決取消訴訟の判決もある(知財高裁平成30年(行ケ)第10021号)。
【本件意匠】
【引用意匠1】
【引用意匠2】
【引用意匠3】
(執筆担当:創英国際特許法律事務所 弁理士 佐藤英二)
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