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4月27日
7月6日(月)配信
先週(6月29日〜7月5日)は、公正取引委員会が大企業とスタートアップの取引慣行をめぐる調査の中間報告を公表し、協業の際に知財などをめぐって不利な扱いを受けていると回答したスタートアップが15%に上ったことがわかり、スタートアップと大企業によるオープンイノベーションの課題に改めて注目が集まった。
公正取引委員会は6月30日、大企業とスタートアップの取引状況に関する調査結果の中間報告を公表し、回答した1447社のうち約15%が大手企業から自社の知財やノウハウなどを巡って「納得できない行為を受けた」と答えたことを明らかにした。こうしたスタートアップのうち約75%が大手による「納得できない行為」を受け入れたという。
具体的には、自社の重要な資料を取引先が他社に開示したり、スタートアップ側だけが秘密情報を開示させられるといった、NDA(秘密保持)契約をめぐる問題などが挙げられている。共同研究契約のもと、主に自社のノウハウを用いた発明なども大企業に権利が帰属する形となったケース、ライセンスの無償提供を求められそうになったケースなどもあったという。
公取委では、今後、さらなる実態把握に努め、独占禁止法上の評価なども踏まえた実態調査報告書を取りまとめる予定だ。
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経済産業省と特許庁は6月30日、研究開発型スタートアップと事業会社の連携を促進するためとして、共同研究契約やライセンス契約などの交渉の際に留意すべきポイントをまとめた「モデル契約書ver1.0」を公表した。
スタートアップと大企業が連携するオープンイノベーションへの関心が集まる中、知財やノウハウの帰属・管理などをめぐる問題意識が高まる背景には、スタートアップ側の法的な知見の不足もあるとして、両者の法的な知見のギャップを埋めることを目的に、契約の際のひな型をまとめた。
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富士フイルムホールディングスは7月1日、新型コロナウイルス感染症の治療薬として期待されている「アビガン」について、インドの後発薬大手ドクター・レディーズ・ラボラトリーズと、中東の医療物資販売会社グローバル・レスポンス・エイドとの間でライセンス契約を締結したと発表した。富士フィルムは2社に対し、中国とロシアを除く海外でのアビガンの開発権、製造権、販売権などを独占的に付与し、2社から契約一時金と販売ロイヤリティを得る。
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京都大学は6月29日、新型コロナウイルス感染症の感染収束だけを目的とした研究開発に対して、保有する特許などの知的財産を無償で開放すると発表した。無償開放の期間は、WHO(世界保健機関)がパンデミック収束宣言を出すか、最長で2022年12月31日までとしている。
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ブリヂストンは6月29日、ブラジルのタイヤリトレッド会社であるNew Tyre社を相手に現地の裁判所で起こしていた商標権侵害訴訟とトレードドレス侵害訴訟に勝訴したと発表した。
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ダイセルは6月25日、被控訴人補助参加人として参加していた、特許権侵害訴訟の控訴審で勝訴したと発表した。判決は知財高裁で24日付で下された。
同訴訟は、アドバンストが製造・販売するサプリメント製品が自社の特許権を侵害するとして大塚製薬が2017年10月20日に東京地裁で起こしたもので、ダイセルは同製品の原材料となるエクオール「フラボセルEQ-5」をアドバンストに供給していたことから、被告補助参加人として裁判に加わっていた。
同訴訟では、2019年1月24日の一審判決でも、被告側のアドバンストとダイセルが勝訴していた。
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