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先週の知財ニューストピックス(3月15日〜3月21日)

3月22日(月)配信

 先週(3月15日〜3月21日)は、音楽教室での楽曲演奏時に著作権料の支払い義務が生じるか否かをめぐる訴訟の控訴審で、知財高裁が一審の判決を一部変更し、生徒の演奏時には支払い義務が生じないとする判決を下したニュースなどが注目を集めた。

知財高裁、音楽教室訴訟で「生徒の演奏は著作権料の対象外」

 ピアノ教室などの音楽教室で演奏される楽曲の著作権使用料を日本音楽著作権協会(JASRAC)が徴収できるかが争われた裁判で、二審の知財高裁は18日、音楽教室側の主張を一部認め、生徒の演奏には著作権料が発生しないとする初めての判決を言い渡した。一審の東京地裁判決では、JASRAC側の主張を全面的に認め、生徒と指導者双方の演奏時で著作権料を徴収できるとしていた。
 JASRACは同日、「この結果を承服することができない」として、「上告を含めしかるべき対応を検討」していくとの声明を出した。
 一方、原告の音楽教室側は、今後の方針について22日に明らかにする予定としている。

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ファーウェイ、5Gスマホの特許使用料を公表

 ファーウェイは16日、5Gの標準必須特許のライセンス料について、対応するスマートフォン1台当たり2.5ドルを上限にする考えを公表した。同社は5G関連の国際特許出願件数で世界1位とされる。
 中国・深圳で同社が開催した知的財産権についての説明会で明らかにしたもので、ファーウェイは同時に、2019~2020年に同社が受領する特許使用料が12~13億ドルになるとの見通しを示した。ただ、この中で5G関連の特許料が占める割合については示さなかった。同イベントには、世界知的所有権機関(WIPO)の前事務局長であるフランシス・ガリー氏も出席した。

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欧州の2020年特許出願件数、ワクチン関連がけん引

 欧州特許庁(EPO)は16日、2020年の欧州への特許出願件数が前年比0.7%減の18万250件になったと発表した。新型コロナウイルスによるパンデミックが起こったものの、過去最高だった前年からは微減にとどまった。ヘルスケア領域がけん引役となり、件数では医療技術部門がトップだったが、製薬部門とバイオテクノロジー部門の伸びが大きかった。新型コロナウイルスのワクチンや医薬品関連の出願が増えたとしている。EPOでは、パンデミックの影響は今後出てくるものとの見方を示している。
 国別でみると、日本からの出願件数は1.1%減の2万1841件となり、3位だった。輸送関連と光学関連がもっとも大きく減少したという。1位は米国(4万4293件、前年比4.1%減)、2位がドイツ(2万5954件、3.0%減)となり、上位1~3位の国々ではいずれも減少した。一方、4位に入った中国(1万3432件、9.9%増)、5位の韓国(9106件、9.2%増)はいずれも前年から大きく増加した。
 企業別では、1位がサムスン、2位がファーウェイ、3位がLGとなった。日本企業では、8位のソニーが唯一10位内に入った。

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