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4月27日
11月13日(月)配信
先週(11月6日〜11月12日)は、生成AIと知的財産上の問題を巡る検討会で、特許庁が現行法の枠内でも、AIを利用した発明も人による発明と認定することが可能との見解を示したニュースなどが伝わった。
政府は11月7日、生成AIをはじめとするAI技術がもたらす知的財産権上の問題への対応策を議論する「AI時代の知的財産権検討会」の第3回会合を開いた。
特許庁は、AI技術の急速な発展を踏まえた上で、AIを利用した発明において「どの程度自然人が関与していれば自然人の発明と認めるか」について、現行法上で考え方を整理する必要があるとの考えを示した。「発明者」について、一般には発明の技術的特徴的部分の具体化に創作的に関与した者に認められる中で、AIを利用した発明では、自然人が学習用データの選択や学習済みモデルへの指示などで関与することが想定されるため、「自然人はその発明の技術的特徴的部分の具体化に創作的に関与している」と主張。これにより、「AIを利用した発明についても、現段階では現行法制度上の発明者の要件の考え方で対応可能ではないか」との見方を示した。
特許庁はまた、AI技術の発展が特許審査における「進歩性」の判断にどのような影響を与えるかを見極める必要があるとの認識も示した。AIの存在が進歩性のレベルに影響を与える可能性などを考慮し、進歩性のレベルを適切に設定して判断を行う必要があるとした。
このほか、検討会では著作権法との絡みで、日本新聞協会が現行法上、AIの学習過程における報道コンテンツの利用を原則拒否でず、「タダ乗り」が避けられないなどの問題点を挙げ、著作権法改正を訴えた。
政府は年内にも論点をまとめる方針。
【参照ソース・ニュース】
世界知的所有権機関(WIPO)は11月6日、2022年の世界特許出願件数が前年比1.7%増の345.7万件となり、過去最高を更新したと発表した。1位は中国で2.1%増の161.9万件、2位が米国で0.5%増の59.4万件、3位が日本で0.1%増の28.9万件。中国の伸びは2021年の5.9%増から鈍化したものの、世界全体の46.8%を占めて存在感を示した。6年連続で増加したインドは25.2%増(1.5万件)と高い成長をみせた。
ダレン・タン事務局長は、地政学的な不安定さと経済的な先行きの不透明性が世界の知的財産エコシステムの重しになるとして、懸念を示した。
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